【感想・ネタバレ】MOMENTのレビュー

あらすじ

死ぬ前にひとつ願いが叶うとしたら……。病院でバイトをする大学生の「僕」。ある末期患者の願いを叶えた事から、彼の元には患者たちの最後の願いが寄せられるようになる。恋心、家族への愛、死に対する恐怖、そして癒えることのない深い悲しみ。願いに込められた命の真実に彼の心は揺れ動く。ひとは人生の終わりに誰を想い、何を願うのか。そこにある小さいけれど確かな希望――。静かに胸を打つ物語。

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Posted by ブクログ

再購入して読みました。

連作集です、各編全て死にゆく者との物語。
「WISH 」 「FIREFLY」の2篇がとくに響きました。

姉妹編も購入しているので近々読むつもり。


ぜひ〜

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2025年11月18日

Posted by ブクログ

切ないだけでなく、どこか心温まる…初めての読後感で、小学生の時に児童書ばかり読んでいた私が小説にハマったきっかけとなった本

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2025年06月26日

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1番好きだったのは3番目の章でした。

メインの女性患者が最後に誰に電話をかけていたのか明らかになり、この本の紹介文にある通り、静かに胸を打たれました。

女性がなにを思って電話をかけていたのか想像するだけで、この女性が自分の人生に対してどう捉えていたのかが胸を打ちました。

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2025年02月08日

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ストーリーとはあまり関連のないように思えるが、
死ぬ間際に思うこと、物語の序盤に主人公が何気なく語った言葉に私は救われた。それを思うだけでなんだか生きやすく感じる。
何度も戻ってくる大好きな作品。

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2024年08月25日

Posted by ブクログ

間違いなく1番好きな小説。
モヤモヤ残るが着地しっかり。この加減が絶妙で、お涙頂戴系かと思いきや全くそんなことなくて良い。死ぬ間際の人間全員が全てを悟ったように何もかもを諦めていて、誰しもを許しているだろうなんて、所詮その立場になったことのない人の思い込み。

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2022年11月28日

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有馬さんがとても切なかった。
借金取りに囲まれて、また、死のうと思っても死ねない。でも主人公が止めた後者の方は有馬さんにとっては憂鬱なことかもしれないけど、主人公が美子などの死に直面したからこそ止めたんじゃないかなと思う

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2022年08月01日

Posted by ブクログ

唯一本棚に置いておきたいと思える小説。誰かにおすすめするときは必ずこの小説を伝える。その時の気持ちで読みたい本が変わるが、この本はいつ読んでも面白い。本多先生の書く人物は、どこか捻くれていて感情表現が分かりづらい、だがストーリーが進むにつれて人間らしさが増すことで、ストーリーと合わさり面白さが増える。MOMENTの神田は好きな人物像そのもの。【FECE】三枝氏の「しゃらくせえ」「おっしゃる通り」の会話や、他にも言葉のセンスで本多先生の凄さを感じることが出来る大好きな小説です。

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2022年03月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

病院のアルバイト清掃員 神田は、黒衣の必殺仕事人に成り代わって死を待つ人の願いを聞いていく。しかしなぜ必殺仕事人は死に近い患者のみの願いを受け入れるのかという根本的な疑問に立ち合った時、未だ議論されている安楽死と生についての問題に直面することになる。前半は神田が患者の願いを聞き入れ、若者として将来の葛藤を覚えたことを描いたのみだと思っていたが、生と死という答えの出ない根本的な問題を提起したこの小説に、小説としての意義を感じた。また彼の他の作品も読んでみたい。

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2022年01月28日

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ネタバレ

『バイト清掃夫大学生が必殺仕事人になってみた!?』

清掃バイト先の病院で、死期迫る人の願いを叶える仕事を引き受けた神田。

奇跡は…起きない。ハッピーエンドに…ならない。ハラハラ・ドキドキは…無い。

淡々と不器用に人の死と向き合いつつ、自らを見つめ直していく姿に、ジワジワと心揺さぶられる。

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2022年01月25日

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主人公が同じ短編集です
死ぬ前に1つ願いを叶えて欲しい…
そんな人達の思いに主人公が出来る限り応えて。な感じのお話しです

どのお話しもハズレなく、とっても良かったです
出てくる人々全てが印象に残る良いお話しでした

幼馴染で葬儀屋の森野さんが男前で良いキャラだなーと思ってたら、続編のWILLはその森野さんが主人公ですね(^^)

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2022年01月12日

Posted by ブクログ

古い商店街の幼馴染の男女が主人公のシリーズ。
神田くんが掃除のバイトをする病院の中で起こる四つの出来事。それぞれにちょっとしたサスペンス風ながら、葬儀屋の森野との関係が織り込まれる。
他の作品の前後の物語も合わせて、軽妙で小粋なミステリータッチの作品がとても好きだ。

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2022年01月05日

Posted by ブクログ

何度目かの再読でさすがに展開は覚えていて驚きはないが、やっぱり好きだなと思う。
病院の掃除夫として働く主人公が、死にゆく人たちの最後の願いを叶えてあげる話…というとその通りなのだけど、なんかちょっと違うという気もする。少なくとも「絶対泣ける」なんてコピーがついたありがちな感動ストーリーではない。
がテーマのわりに暗さはなく、かといって軽く描いているわけでもない。後味の悪い結末もあるが、それはそれで人間の業の深さを目の当たりにして達観したような気持ちにもなる、不思議な読後感だ。
主人公の神田からしていまいち掴めない。モラトリアム全開かと思えば少し違うような気もするし、とはいえ幼馴染の森野に比べるとまだ大人になりきれていないと自覚してはいる。
森野は出番は多くはないけど、かなりいいキャラ。横断歩道の例えもいい。
神田は全編を通して様々な人と会話をする。そのどれもがどこかしらユーモアを含んでいて、それがこの本の魅力になっていると思う。
特に深くもなんともないのだけど「女の子は、いったいいつごろその特殊技術を習得するんです?」って感心するシーンがなんか好き。

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2021年12月15日

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本多孝好のMOMENTを読みました。「この病院には死を前にした人の願いを聞いてくれる黒衣の仕事人がいる」というテーマの短編集でした。アルバイトでその病院の掃除夫をしている大学生の主人公は、死期を迎えた入院患者達の願いを聞いて、依頼の仕事を実行していくのでしたが、それぞれの入院患者には秘められた目的があるのでした。その人が生きていたという証を残すために、それぞれの入院患者は主人公に仕事を託すのでした。切ないけれど、登場する人物たちのひとときのきらめきがまぶしい物語でした。

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2022年05月21日

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その病院には、死を目前にした患者の耳にしか入らない「死ぬ前に一つ願いが叶えられる」という噂があります。
病院で清掃のバイトをする大学生が、余命わずかな患者から頼まれた願いを叶えたことで、次々に依頼を引き受けるハメに。
どうしても死がつきまとう重さはありますが、主人公のキャラクターで相殺されている感じ
謎が解けてしかもちょっと爽やかさもあるラストもいい。
本多作品は特に会話が好きです。主人公がちょっとシニカルで、ああ言えばこう言う、な感じ。ずっと聞いていたくなります。
そして森野、いい味出してるなぁ。
これは「WILL」「MEMORY」も読まなくては。

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2025年09月26日

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過去に読んだことがあり、何か好きだったけどどんな話だったかなぁと思って久々に再読。
ストーリーがめちゃくちゃ面白いというわけではないが、主人公達の会話が心地良くてスラスラ読めてしまう。このリズム感が好きだったのかと思い出した。

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2025年02月08日

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十年ほど前とは言え再読なのにまったく覚えていなかった。ほんとうに読みやすいし、ほんとうに物語の終わり方がいちいちうまいなあと思う。無理のないオチみたいなものを用意してるところがやっぱり本多孝好の魅力に感じる。有馬さんのお話は主人公のエゴかなあと思う反面、間違っているとも思えなかった。わかってもらったりわかってあげたりするために自分の意見を無理やりにでも押し通すときがあるのは、相手がもうすぐ死にそうな人でも元気に生きてる人でも結局同じだと思う。淡々としているふうな主人公だったけど、とてもやさしかった。

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2025年01月06日

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ネタバレ

「死ぬ時、なにを考えるだろう。」

印象としては、タバコの匂いや無機質な音を感じながら、静かに浸れる本でした。一気に読んでしまいました。

死を目前にした人々からは、色々な願いが出てきます。

自分は、何を考えるだろう。

死ぬことに関してはよく考えますが、この本を読み、考えが深まりました。とても現実的な死生観が描かれているのです。

死ぬということには抗えないし、
死を目前にする頃には実は自由に体を動かせない。
自分の人生におそらく意味はなく、死に意味もない。
だから、死を前にした人間が望むものもシンプル。
「死」

私がこの小説から感じたことでした。

本当にその立場になれば、この小説に描かれた気持ちがわかってくるのでしょう。

ただ、個人的な考えではありますが私はこの現実主義的な考えに逆らって
「それもまた、一つの世の中の見方にすぎません」と
言えるような生き方がしてみたいと感じました。

【印象に残った言葉】
人生なんて、そうなるべくしてそうなるんだ。葬儀屋が性に合ってるって言ったのはそういう意味さ。


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2024年11月02日

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ネタバレ

順番が違っていて、最後に読むべきMEMORYを最初に読んでしまったことに気づいた。
改めて読み返すことに決め、本作を。

個人的に、本多孝好氏の作品が好きだ。
ひねくれているかのような主人公に、不真面目な生き方をしているように感じる方もいると思う。
でも、本作も「本音」が描かれている作品だと思う。生きていくために取り繕うではなく、分からないから分からないと素直に言うみたいな。
淡々としつつ、死生観や、自らの生き方、世の中の理不尽さ、それらに気づき考えさせられる。

人が死を目前にしたときに望むもの。
死ぬ前にひとつだけ願いが叶えられるとしたら?

死を目前にする人たちは素直ではなく、騙したり、擬似的な恋を望んできたりするわけだけれど、頼まれれば、粛々と、でも優しく、できる範囲で望みを叶える手助けをする神田。
それが本作の主軸かと思いきや、実は……という。

森野と神田の微妙な関係が気になる。

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2024年08月04日

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あらすじやタイトルの雰囲気からハートフルな内容を想像しがちだが、思いのほか人間の業について触れられたシニカルな物語となっている。
死に際に人が願う事は、必ずしも美しい物ではないというリアルさを描いた作品。

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2024年03月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「文体が村上春樹に近い」と言っている方がいたので、じゃあきっと好きだなと思って読んでみた。

確かに文体は近い。でもハルキの方がクセあるかな。そんなことより内容が面白い。ミステリーチックで引き込まれる。

しかしact2の中学生とキスしたところでいよいよハルキじゃんと思った。主人公の男性がモテるってやつ。相手の女の子が不思議ちゃんかメンヘラちゃん。

act3の上田さんは、身につまされて辛かった。
しかしデート中の神田がキザでちょっとイラッとした(笑)ハルキ読んでる時と同じ感覚のイラつき。

ミステリーチックと言っても結局生と死をテーマにしているから、結局やっぱりハルキっぽいなと思ってしまった。

でも面白かったことは確か。夢中になって読んだ。
これ、初期の作品だと思うから、最近のこの人の本を読んでみようと思う。もっとオリジナリティが出てることを期待して。

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2023年12月06日

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ネタバレ

伊坂幸太郎に似てるとどこかで紹介されていたのがきっかけで初めてよんだ著者の作品だった。
結論、伊坂幸太郎にはあまり似ているような気はしなかったけど、面白かった。
まだ自分は死を身近に感じたことはないけど、自分は死ぬ時最後にひとつだけ願いが叶えられるとしたら何を願うんだろうと思う。黒衣の必殺仕事人ではなく、掃除夫に何を頼むんだろう。

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2023年11月19日

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WILLが面白かったので姉妹編というこっちも読んでみた。葬儀屋の森野さんご無沙汰っす!

WILLの方が読みやすくて好きだったかな。
こっちは結構救えない感じで終わるイメージ、。

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2023年09月29日

Posted by ブクログ

命というものは当の本人にしか
その重さは分からないのではないだろうか

人によって幸せも苦しみも度合いが違う
その人によって何が善で悪なのか
それは他人が押しはかれるものではないと思う

もちろん命は重い
人が亡くなる場面に立ち会い心から胸が痛み、
つらく悲しい気持ちになった経験もある

だけど今、私には当たり前のように毎日が訪れ
自由気ままに過ごしている日常が
突然奪われるだなんて
いざ自分の身に置き換えて考えようとすると
いまいち具体的な想像ができない

なんなら
“死ぬまさにその瞬間何を思い浮かべるか?”
と今誰かに聞かれたら
私は周りの人達に恵まれた
色々な所にも行き色々な景色も見た
自分は幸せだったな〜〜〜
と答えそうなほど
私は相当ハピネス単細胞かもしれない

だけど間違いなく命は重く
かけがえのないものだからこそ
その分一瞬揺らぐと儚く脆いのではないか
死への恐怖がふとした瞬間
楽になりたいと願いに変わるのではないか

ハピネス単細胞の今の私でも
その思いは分からないでもない

きっといくら考えても倫理的問題は
いつだって複雑で、
これといった正解なんてないんだろうな

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2022年08月23日

Posted by ブクログ

とある病院には末期患者の最後の願いを叶えてくれる必殺仕事人がいる。依頼者と必殺仕事人の話。

死生観について書かれている本だけれど、爽やかに感じるのは主人公の人柄なのだろうか。

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2022年04月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

人は死ぬ前に何を望むか、、4作品収録されている短編集。
私自身、ひねくれものなので
なんとなく綺麗事で終わるんだろうなあと。でも自分も病気をして、入院中だったのでそういうのもたまには良いかなと思って読んでみました、、。
けど、、人が人に対して抱く執着心、復讐心の怖さだったり、すべてを手に入れて華やかな世界も見尽くしてきたはずの女性の”孤独”だったり、、
決して綺麗ごとではなく、一筋縄ではいかない、死を待つ人の様々な思いにグッと胸を締め付けられるような感覚もあり、ただその中にも一縷の希望が輝いていて、、
圧倒されました。

また本多孝好さんの文体が本当に美しく、切なくて好きになりました。
他の作品も読んでいきたいと思いました。

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2025年07月16日

Posted by ブクログ

末期患者の願い叶える存在がいたら何をお願いするだろうか考えながら読み進めました。とても読みやすい中にも死生観を問われる内容で読み応えがありました。各章のラストもとても切なかったりとじんわり感情を揺さぶられる作品でした。

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2025年04月20日

Posted by ブクログ

作品から漂う雰囲気は嫌いじゃない。
どことなく伊坂幸太郎を思わせる。

上田さんの話が良かった。

続編も読んでみようかしら。

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2025年04月06日

Posted by ブクログ

末期患者の願いを叶える必殺仕事人と呼ばれることになった神田君と依頼者の話。各々の最期の願いに必死に向き合う神田君の直向きさに心温まる。願いは綺麗なだけじゃなくて人間の業のようでそこも良い。葬儀屋の森野さんがなかなか好き。

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2023年07月30日

Posted by ブクログ

病院で清掃のアルバイトをしている男子大学生が末期患者の最後の願いを叶えていくお話。
重い。重い。全て重い。
その人の人生を背負っているのだから重いのは当然かもしれないが、そんなに裏ある!?ってほどに重い。
私はまったく軽いのしか思いつかないな。

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2023年03月03日

Posted by ブクログ

人は死の前に何を望むのか。

復讐、愛情、憎悪。
様々な感情が渦巻く病院でバイトをする「僕」の物語。

人間の心の闇、心の潔癖さを映し出すものとしては、いいと思う。

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2022年09月07日

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