【感想・ネタバレ】MOMENTのレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2022年11月28日

間違いなく1番好きな小説。
モヤモヤ残るが着地しっかり。この加減が絶妙で、お涙頂戴系かと思いきや全くそんなことなくて良い。死ぬ間際の人間全員が全てを悟ったように何もかもを諦めていて、誰しもを許しているだろうなんて、所詮その立場になったことのない人の思い込み。

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Posted by ブクログ 2022年08月01日

有馬さんがとても切なかった。
借金取りに囲まれて、また、死のうと思っても死ねない。でも主人公が止めた後者の方は有馬さんにとっては憂鬱なことかもしれないけど、主人公が美子などの死に直面したからこそ止めたんじゃないかなと思う

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Posted by ブクログ 2022年03月12日

唯一本棚に置いておきたいと思える小説。誰かにおすすめするときは必ずこの小説を伝える。その時の気持ちで読みたい本が変わるが、この本はいつ読んでも面白い。本多先生の書く人物は、どこか捻くれていて感情表現が分かりづらい、だがストーリーが進むにつれて人間らしさが増すことで、ストーリーと合わさり面白さが増える...続きを読む。MOMENTの神田は好きな人物像そのもの。【FECE】三枝氏の「しゃらくせえ」「おっしゃる通り」の会話や、他にも言葉のセンスで本多先生の凄さを感じることが出来る大好きな小説です。

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Posted by ブクログ 2022年01月28日

病院のアルバイト清掃員 神田は、黒衣の必殺仕事人に成り代わって死を待つ人の願いを聞いていく。しかしなぜ必殺仕事人は死に近い患者のみの願いを受け入れるのかという根本的な疑問に立ち合った時、未だ議論されている安楽死と生についての問題に直面することになる。前半は神田が患者の願いを聞き入れ、若者として将来の...続きを読む葛藤を覚えたことを描いたのみだと思っていたが、生と死という答えの出ない根本的な問題を提起したこの小説に、小説としての意義を感じた。また彼の他の作品も読んでみたい。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年01月25日

『バイト清掃夫大学生が必殺仕事人になってみた!?』

清掃バイト先の病院で、死期迫る人の願いを叶える仕事を引き受けた神田。

奇跡は…起きない。ハッピーエンドに…ならない。ハラハラ・ドキドキは…無い。

淡々と不器用に人の死と向き合いつつ、自らを見つめ直していく姿に、ジワジワと心揺さぶられる。

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Posted by ブクログ 2022年01月12日

主人公が同じ短編集です
死ぬ前に1つ願いを叶えて欲しい…
そんな人達の思いに主人公が出来る限り応えて。な感じのお話しです

どのお話しもハズレなく、とっても良かったです
出てくる人々全てが印象に残る良いお話しでした

幼馴染で葬儀屋の森野さんが男前で良いキャラだなーと思ってたら、続編のWILLはその...続きを読む森野さんが主人公ですね(^^)

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Posted by ブクログ 2022年01月05日

古い商店街の幼馴染の男女が主人公のシリーズ。
神田くんが掃除のバイトをする病院の中で起こる四つの出来事。それぞれにちょっとしたサスペンス風ながら、葬儀屋の森野との関係が織り込まれる。
他の作品の前後の物語も合わせて、軽妙で小粋なミステリータッチの作品がとても好きだ。

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Posted by ブクログ 2021年12月15日

何度目かの再読でさすがに展開は覚えていて驚きはないが、やっぱり好きだなと思う。
病院の掃除夫として働く主人公が、死にゆく人たちの最後の願いを叶えてあげる話…というとその通りなのだけど、なんかちょっと違うという気もする。少なくとも「絶対泣ける」なんてコピーがついたありがちな感動ストーリーではない。
...続きを読むがテーマのわりに暗さはなく、かといって軽く描いているわけでもない。後味の悪い結末もあるが、それはそれで人間の業の深さを目の当たりにして達観したような気持ちにもなる、不思議な読後感だ。
主人公の神田からしていまいち掴めない。モラトリアム全開かと思えば少し違うような気もするし、とはいえ幼馴染の森野に比べるとまだ大人になりきれていないと自覚してはいる。
森野は出番は多くはないけど、かなりいいキャラ。横断歩道の例えもいい。
神田は全編を通して様々な人と会話をする。そのどれもがどこかしらユーモアを含んでいて、それがこの本の魅力になっていると思う。
特に深くもなんともないのだけど「女の子は、いったいいつごろその特殊技術を習得するんです?」って感心するシーンがなんか好き。

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Posted by ブクログ 2021年07月28日

何度目かの再読。病院で掃除夫のバイトをする神田くんが、末期患者の「死ぬ前にひとつだけ願いが叶うとしたら」を叶えていく短編。仄かなミステリ要素や、ホラーにも似た人間の薄暗い感情を見事に描きつつ読み口はあっさり、でも静かな深みを感じられる文章。第三章のFIREFLYが一番好きで、電話に語りかける上田さん...続きを読むの横顔を考えてしまう。例のシーンも本当に綺麗だろうから、映像化してほしいなあ。

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Posted by ブクログ 2020年06月13日

病院でアルバイトをしている大学生が死にゆく患者に一つだけ願いを叶えるという短編になっている。
願い事を叶えてくれるという伝説は前からあり、黒衣の人から掃除夫に変わりまたある時期から黒衣の人に変化している。
その黒衣の人を突き止めて話が終わるのだが、黒衣の人の言い分と死を軽くみてはいけない大学生の言い...続きを読む分。
自分は苦しみなく死んでいきたいし、医療費の問題もあるから黒衣の人がいてくれたらいいなぁと思ってしまった。
表題にもあるMOMENTの一文
人間関係について
付き合いやすいパーツも付き合い難いパーツも全てひっくるめてその人で、その人と付き合おうとするならそのすべてと向き合うしかない。
グッとくる言葉で表面でしか付き合ってない自分に言われているみたいだった。

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Posted by ブクログ 2019年10月29日

本多孝好の小説を勧められて読んでみたかったんです。でもあらすじを見て、病院で最後の願いを聞く話かぁーと、正直あまり惹かれなくて読むか迷ってました。

読んでみていい意味で裏切られたと思います。

ただ感動するお話じゃないんです。
運命の再会とか、言えなかった告白とか、、、世の中そんな感動的でキラキラ...続きを読むした願いだけじゃないんです。
もっと人って利己的で生に執着している。ということを感じた話でした。

主人公の心情描写が非常に上手でより入り込めるし、会話のテンポとかも非常に好きで、本多孝好にハマった一冊でした。

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Posted by ブクログ 2019年07月08日

「言わないのね」
「はい?」
「もぅ帰ろうって」
「せっかくのデートですから」と僕は言った。「デートを終わらせるのは女性の役目です。引き伸ばすのが男の役目」



「ねぇ、もぅ1ヶ所だけ付き合ってくれる?」
「そういうの、やめたほうがいいですよ。安い女に見られます」
「じゃあ、どうすればいいのよ」
...続きを読む「男が聞くのを黙って待ってればいいんですよ」
「男は、どう聞くの?」
僕は伝票を手にして、椅子から立ち上がった。
「さて、次はどこへ行きます?」

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Posted by ブクログ 2022年05月21日

本多孝好のMOMENTを読みました。「この病院には死を前にした人の願いを聞いてくれる黒衣の仕事人がいる」というテーマの短編集でした。アルバイトでその病院の掃除夫をしている大学生の主人公は、死期を迎えた入院患者達の願いを聞いて、依頼の仕事を実行していくのでしたが、それぞれの入院患者には秘められた目的が...続きを読むあるのでした。その人が生きていたという証を残すために、それぞれの入院患者は主人公に仕事を託すのでした。切ないけれど、登場する人物たちのひとときのきらめきがまぶしい物語でした。

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Posted by ブクログ 2024年03月10日

あらすじやタイトルの雰囲気からハートフルな内容を想像しがちだが、思いのほか人間の業について触れられたシニカルな物語となっている。
死に際に人が願う事は、必ずしも美しい物ではないというリアルさを描いた作品。

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Posted by ブクログ 2023年12月06日

「文体が村上春樹に近い」と言っている方がいたので、じゃあきっと好きだなと思って読んでみた。

確かに文体は近い。でもハルキの方がクセあるかな。そんなことより内容が面白い。ミステリーチックで引き込まれる。

しかしact2の中学生とキスしたところでいよいよハルキじゃんと思った。主人公の男性がモテるって...続きを読むやつ。相手の女の子が不思議ちゃんかメンヘラちゃん。

act3の上田さんは、身につまされて辛かった。
しかしデート中の神田がキザでちょっとイラッとした(笑)ハルキ読んでる時と同じ感覚のイラつき。

ミステリーチックと言っても結局生と死をテーマにしているから、結局やっぱりハルキっぽいなと思ってしまった。

でも面白かったことは確か。夢中になって読んだ。
これ、初期の作品だと思うから、最近のこの人の本を読んでみようと思う。もっとオリジナリティが出てることを期待して。

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Posted by ブクログ 2023年11月19日

伊坂幸太郎に似てるとどこかで紹介されていたのがきっかけで初めてよんだ著者の作品だった。
結論、伊坂幸太郎にはあまり似ているような気はしなかったけど、面白かった。
まだ自分は死を身近に感じたことはないけど、自分は死ぬ時最後にひとつだけ願いが叶えられるとしたら何を願うんだろうと思う。黒衣の必殺仕事人では...続きを読むなく、掃除夫に何を頼むんだろう。

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Posted by ブクログ 2023年09月29日

WILLが面白かったので姉妹編というこっちも読んでみた。葬儀屋の森野さんご無沙汰っす!

WILLの方が読みやすくて好きだったかな。
こっちは結構救えない感じで終わるイメージ、。

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Posted by ブクログ 2022年08月23日

命というものは当の本人にしか
その重さは分からないのではないだろうか

人によって幸せも苦しみも度合いが違う
その人によって何が善で悪なのか
それは他人が押しはかれるものではないと思う

もちろん命は重い
人が亡くなる場面に立ち会い心から胸が痛み、
つらく悲しい気持ちになった経験もある

だけど今、...続きを読む私には当たり前のように毎日が訪れ
自由気ままに過ごしている日常が
突然奪われるだなんて
いざ自分の身に置き換えて考えようとすると
いまいち具体的な想像ができない

なんなら
“死ぬまさにその瞬間何を思い浮かべるか?”
と今誰かに聞かれたら
私は周りの人達に恵まれた
色々な所にも行き色々な景色も見た
自分は幸せだったな〜〜〜
と答えそうなほど
私は相当ハピネス単細胞かもしれない

だけど間違いなく命は重く
かけがえのないものだからこそ
その分一瞬揺らぐと儚く脆いのではないか
死への恐怖がふとした瞬間
楽になりたいと願いに変わるのではないか

ハピネス単細胞の今の私でも
その思いは分からないでもない

きっといくら考えても倫理的問題は
いつだって複雑で、
これといった正解なんてないんだろうな

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Posted by ブクログ 2022年04月16日

とある病院には末期患者の最後の願いを叶えてくれる必殺仕事人がいる。依頼者と必殺仕事人の話。

死生観について書かれている本だけれど、爽やかに感じるのは主人公の人柄なのだろうか。

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Posted by ブクログ 2021年10月23日

「MOMENT」本多孝好 著

【あじわい】
deleに続いて二冊目として選択した本多さんの著書。deleは一話完結の連作に対して、MOMENTは一話ずつが最後の章で重なり合う連作です。

また、dele は、主人公に探偵要素を込めているため、小刻みに展開するリズムです。
一方で、MOMENTは、主...続きを読む人公が一般的な大学生であるため、描写に日常を感じます。

【著書の舞台】
病院です。
入院、退院、または、残念ながら最期が近づく患者もいます。
舞台となる病院には、最期の願いを叶える使徒が存在するという噂があります。

【テーマ】
ひととして、最期が近づくとき、MOMENTを迎えるとき、何を願うのでしょうか?

それは、自身の願いなのでしょうか?
はたまた、大切な誰かの願いを叶えるために、その願いを自身の願いと読み変えて祈るのでしょうか?

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著書を通じて、私たちは、何人かのMOMENTに対峙しあいます。

その擬似体験を通じて、今だからこそ、自身のMOMENTを想像、描くことができることを認識できます。

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Posted by ブクログ 2021年03月14日

死の間際に、ひとつだけ願いを叶えてくれる
必殺仕事人の噂。
掃除夫のバイトをする大学生が、
入院患者とのやりとりを通じてその人の本当の顔を知っていく。
各話読み終わったあとに残る、ちょっとした後味の悪さが心地良い。

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Posted by ブクログ 2021年01月12日

本田孝好を読むきっかけになった1冊を再読。とても軽やかに読める村上春樹という感じ。じんわりきたり、もやもやしたり、憤ったり、読んでいくと色んな感情をざらっとさせられるのに、なぜな嫌な感じがしない、不思議な本。

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Posted by ブクログ 2020年01月30日

与えられた役割くらいきちんとこなせと叱ろうにも、先に役を降りたのは父親のほうなのだ。どうせ舞台は壊れている。

すき。


最後のは死を望んでるひとに死を与えるのは駄目なことだと思えないからほっといてあげろって感じた
問題解決もせずに半年延ばして自分は海外て
本人がそれを正義感なんかじゃなくエゴだっ...続きを読むてわかってるのは救いだった

deleのケイみたいな悪意を想像できるひとって安心する

関係の変化については
でた。おきまりのぱたーん。
主人公も単純かよってすこしあきれた。

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Posted by ブクログ 2023年07月30日

末期患者の願いを叶える必殺仕事人と呼ばれることになった神田君と依頼者の話。各々の最期の願いに必死に向き合う神田君の直向きさに心温まる。願いは綺麗なだけじゃなくて人間の業のようでそこも良い。葬儀屋の森野さんがなかなか好き。

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Posted by ブクログ 2023年03月03日

病院で清掃のアルバイトをしている男子大学生が末期患者の最後の願いを叶えていくお話。
重い。重い。全て重い。
その人の人生を背負っているのだから重いのは当然かもしれないが、そんなに裏ある!?ってほどに重い。
私はまったく軽いのしか思いつかないな。

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Posted by ブクログ 2022年09月07日

人は死の前に何を望むのか。

復讐、愛情、憎悪。
様々な感情が渦巻く病院でバイトをする「僕」の物語。

人間の心の闇、心の潔癖さを映し出すものとしては、いいと思う。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年09月16日

「病院で掃除夫のアルバイトをする大学生の「神田」。彼の元には、病院内のとある噂がきっかけで患者の願いや頼み事が来るようになる。 」
神田と患者とのやり取りには心を暖めされられ、患者の言葉には生きることと死ぬことについて考えさせられました。あらすじに「静かに胸を打つ物語」と書いてありますが、まさにその...続きを読む通りだと思いました。

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Posted by ブクログ 2020年05月02日

物語は『死ぬ前にひとつ願い事をかなえる』という役目をおった必殺仕事人の話。4部から構成されてますが『FIREFLY』がとくに好きですね。死を前にした人間は、死ぬ前に何をお願いするのか。な~んか、じ~んわりとして、よかった。とくにセリフの言いまわし方が好きです。伊坂に似たオサレな感じがします。全体的に...続きを読む会話っぽく進んでいくので、あっという間に読み終えてました。主人公の幼馴染の森野(葬儀屋)がかわいくイメージしてよいのか、そんなにかわいくないイメージなのか、どっちで捕らえるべきかがわからなかった (´▽`)

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Posted by ブクログ 2020年04月09日

最後に裏切られることが多い短編集だった。登場人物の発言には表現力が富んでいてワクワクしながら読むことができた。少し違和感に感じたのは、年齢の幼い登場人物が自棄に大人びていること。

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Posted by ブクログ 2019年04月05日

主人公の大学生と病院で入院している余命数日から数ヶ月の患者たちを取り巻く4つの話が入った短編集で、連作になっています。
淡々と進行していて、死ぬ前の最後の願いにも人の歴史ありという感じで、一筋縄にはいかない展開でした。内容は重いのですが、文章の力なのか、重々しい感じはせず、何ともいえない透明な感じが...続きを読むしました。
一つ一つの章が適度にあるだけでなく、主人公の会話の切り返しも面白かったです。
読んだ後は、自分だったらどうだろう?と考えてしまった作品でした。

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