あらすじ
葬儀店のひとり娘に産まれた森野、そして文房具店の息子である神田。同じ商店街で幼馴染みとしてふたりは育った。中学三年のとき、森野が教師に怪我を負わせて学校に来なくなった。事件の真相はどうだったのか。ふたりと関わった人たちの眼差しを通じて、次第に明らかになる。ふたりの間に流れた時間、共有した想い出、すれ違った思い……。大切な記憶と素敵な未来を優しく包みこんだ珠玉の連作集。
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良かった。森野さんちぃーす笑
本多さんの「WILL」「MOMENT」に引き続き読んだけど、WILLの次に好きかも。
「君といた」が特に良かったかな。
私も小学校の同級生とひょんなことで再会したい笑
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幼馴染み3部作、ついに完結か~
葬儀屋と文房具屋に絡む短編集。
まずは、学校イチの、べっぴんさんが幼馴染みとか。悶絶する設定やな。
異性として意識し始めたら最後、無事に思春期を通過することは出来まい。
しかもその幼馴染みが好意を寄せている相手は、自分ではなく、自分の兄貴である。めんどくさいけど、1度は参加してみたい三角関係である。もちろん兄貴役で!
幽霊の話も良かった。いや、これも幼馴染みの話か。
お―い葬儀屋、文房具屋がアンタのこと恋人呼ばわりしとるぞ―
『カンダとマークの間をすり抜けて、俺はジュリアに近づいた』…、ん??何の事やねんって思ったけど。冒頭を読み返したら理解できた。
全編を通して、
"なんや―、やっぱり神田は昔から森野のこと好きやったんやろ―!? "と思う。
お互いが、お互いに、ラブレターにチョッカイ出したりして。
森野が人気教師を階段から突き落とした理由と真相を知っている同級生。
神田と森野の関係を知るその同級生が『まったくもう、何なんだこの二人は。』って感じる歯痒さと苛立ちは、読者も同じ。
ベイビーは、たぶん女の子やな♪
…どっちの店を継ぐん??笑
2014年08月02日
Posted by ブクログ
葬儀店のひとり娘に産まれた森野、そして文房具店の息子である神田。同じ商店街で幼馴染みとしてふたりは育った。中学三年のとき、森野が教師に怪我を負わせて学校に来なくなった。事件の真相はどうだったのか。ふたりと関わった人たちの眼差しを通じて、次第に明らかになる。ふたりの間に流れた時間、共有した想い出、すれ違った思い…。大切な記憶と素敵な未来を優しく包みこんだ珠玉の連作集。
「HMV&BOOKS online」内容紹介より
ああ、よかった.が読後の素直な感想.ちゃんと怖がらずに納まるべきところにおさまった.
「真実」って、人の数だけあるんだな、と改めて思った.現象としての事実をどう解釈・記憶するかは、同じ場に居合わせた人でも違うもの.当たり前のことだけれど、忘れがちなことをもう一度思い出させてもらった.
なぜだか、もっといろんなことを体験していろんなことを感じたい!と思った.
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面白かった。
何が面白かったといわれると、少しこまりますが。
淡々と進むぞれぞれのストーリーが、
なんとなく繋がっていて。
その空気感が本多さんらしくて、とても心地よかったです。
最後になにげに書いてあるエンドに最高の余韻を
感じることができました。
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幼馴染である、文房具屋の倅「神田」と葬儀屋の娘「森田」を第3者視点から描かれた物語。
「MOMENT」「WILL」過去2作を読んでいるので、安心した気持で読み始められることがGood!
死というテーマを扱うことの多い作者ですが、好人物が多いので、いつも暖かみを感じられます。
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感情表現が素晴らしい。なんとなく思ってたけど言語化出来なかった気持ちを表現してくれていて、そうそうそれそれって感動した。
最後幸せな2人の姿にじーんとなった。
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人の心の奥底にある様々な感情を死というスイッチを使って暖かく、ぐさりとあぶり出す…凄いストーリーテーラー
そして全篇に漂う温かさ、色々読んで見るかな
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神田と森野の話。「MOMENT」を昔読んで、「WILL」があることを、随分後になってから知り、そしてまた随分時が経ってから、本作があることを知った。
本当の意味での悪人が神田・森野の周りに存在せず、やさしい世界なんだが、それが嫌じゃない、そんな感じ。
森野のようになりたい、そう思うことが多々あり。特に本作の2話目。こんな風に人と接することが出来たら、いいなと思う。どちらかというと、自分は森野に嫌われている先輩みたいな感じだから。
お話としては「MOMENT」がダントツで面白いのだが、この二人がどうなっていくのだろう、と思っていたので、本作で結果が出てよかった。
神田だって、モテるのではないか、と思うが、森野のモテ話が多いのは、神田目線だから?
ちらっとだけ出てくる森野の両親が好ましかった。
多分、「MOMENT」「WILL」と共に、繰り返し読む。
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つながりをテーマにしていたのかな??
神田と森野周辺の人たちの生活を書いている?
最後の神田がラブレターを出した女性の話。
中学生なのに相手の心がわかるのはすごい。
全部の本がイヤな性格の人がいないので後味のいい本。こんな人が増えたらいいのになぁ。
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シリーズものなのに、前の作品からだいぶあけてから読んだので、人間関係とかキャラとか忘れてた。
それでも独立した短編としてそれなりに楽しめました。
でもシリーズに含めるというよりはスピンオフみたいな感じなのかな。
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本多孝好氏のmoment,willに登場する神田と森野の周りにいた人物の視点から書いた5話のオムニバス。
momentとwillで登場してくる場面の話があったり、森野が中学時代に起こした事件が繋がっていたりと2つの小説で出てくる場面とリンクしているところも多くあり、思い出したり、繋がりを発見したりしながら読んでいました。
また時系列に進んでおり、2人の幼少気や学生時代、そして現在と二人に関わった人たちが深い関わりのあった人なかった人、またそれぞれの心の変化も感じられたことも印象に残りました。
本書のストーリーの中では「a circle」が結構好きでした。また「memory」も好きでした。
3つの作品を読んで、moment,willは心にくるものがありました。本書では心が暖かくなるストーリーが多かったように感じました。
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森野と神田を他者を通してみる短編集。
森野が中学生の時に
教師を階段から突き落としたことの真実が明かされる。
そのことに、きっと理由があったはずだと、神田がとても
森野を心配する。
森野両親が高校生の時に亡くなる。
どうにかしてあげたいのに、森野が自分を必要としていないことに
苦しむけれど、神田が望むのはいつも森野の幸せ。
森野の心の幸せをいつも願う。
神田は大学をでてからも、仕事を辞めてフリーランスになって
アメリカに渡る、それもこれも、どれも、森野の心を幸せにするためで
いつも、いつも、森野のことを考える。
森野は、神田を大切にしたいし、いつもそばにいたいと願うけれど
そばにいればどこかに行ってほしいと思う。
この不器用な二人が、いつもいつも、互いの幸せを望むことが
時間の流れのなかで、きちんと確認できる。
『MOMENT』『WILLをつなぐとても意味のある一冊。
いつでも、どんな時でも、二人は相手の幸せを望む。
森野と神田の不器用だけど相手を思い続けることの強さと、
そこにある真実が嬉しい。
喚かない愛は美しく強い。
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moment、willに続くサイドストーリー。神田と森野が中学生の頃であったり、大人になってからのことであったり、神田が外国にいる時の話であったり。
神田と森野が主人公の話ではなく、2人に関わった人たちの目線から物語が展開していく。
序章の言えない言葉は森野に恋をした男の子が森野の家のガラスを割ったことから、意外な展開になり、なんとも可愛らしい話。他の章も、神田は神田だし、森野は昔から森野だったんだなと思えて2人のファンとしては大満足な短編集。
最後の章では、神田と森野の未来が描かれており、こうなったか!とニンマリすること間違いなし。
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本多さんは短編集より長編の方が個人的には面白いと思う。しかしこのMEMORYは神田と森野の三部作の核であり、彼らを見続けてきた読者としては読まない訳にはいかない作品でもある。登場人物以外に視点を置いたオムニバス短編で一気に読めた。ラストは予想通り。だけどその通りで良かったと素直に思える。本多さんの著書で好きな作品。
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MOMENT、WILLに続く短編集。この2作に出てた森野と神田が出てきて、その後の2人が知れるのが嬉しい。で、短編集自体が良くて引き込まれるし2人がどう関わってくるのか新たな2人が知れる新鮮味がある。このシリーズラストかな?シリーズ好きやってんなぁ。
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クールな印象のヒロイン絡みの短編集。 次作もあるようなので二人の関係と突き落とした秘密が…と思いを馳せて読んでると最後の話しであっさり。 まぁ好きな文体なんで次も楽しみ。
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MOMENT、WILLときて3部作目のMEMORYです
前2作が良すぎて良すぎて期待しまくりのMEMORYでしたが、番外編的な感じでしょうか
森野さんが教師に怪我をさせて学校に来なくなったことの真相、二人の結末なども書かれていますが叙述トリック的なお話もあったりです
やっぱり森野さんの強さと優しさのギャップが良いですねー(*^^*)
前2作が余りに良すぎたので辛口な採点になっちゃいました^^;
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神田と森野を取り巻く、周辺の人々の物語。短編といえども、それぞれの主役のキャラが引き立っていて、グッと引き込まれて、あっという間に終演。それで、これから、どうなるの?と未来を知りたくなる。
最終話の二人が三人になって飛び立つ件に心が震える。
Posted by ブクログ
あらら、前に二作もあったとは。
登場人物に、つかみどころが無くて当たり前か。
ということで、前の二作で登場人物を知っている読者には、既知の物語の間を埋める物語としてハマるのかもしれないけれど…
目の前の相手が、共通の知人の話としてどんどん話しているのに、こちらはその知人に心当たりがないんだけど…という間の悪さ。
こういう大事なことは、文庫本の裏表紙のところにはっきり書いといて欲しいなぁ。
それでも、優しくてささやかな日常の物語には好感を持てた。前の二作を読む機会があれば、もっと感想も変わるかもしれないが…もったいないことをした。
Posted by ブクログ
記憶と思い出は、どこかで誰かとつながっている。
意図していなくても。
そんなテーマではないかな?
それぞれ別の主人公が動く短編が5作品おさめられているのだが、最後の「時をつなぐ」に向けた連作となっている。
本当の意味での主役はあまり表面に出て来ないが、読み進めていくうちに、彼らの成長を追うこととなり、主役ははっきり見えないものの、読後は穏やかな気持ちになる。
Posted by ブクログ
「MOMENT」「WILL」の登場人物、神田と森野を取り巻く人たちから二人を見た短編集。前の2作を読んで間隔があいたため、正直ちょっと話を思い出すのに時間がかかったが、概ね良かった。1話目の語り手は「女子〇〇」という言葉が出るまで女性だとは思わなかった。意表を突かれた感じ。5話目で、森野が中学生時代に起こした問題の真相が明らかになる仕組み。あわせて、神田と森野2人の恋の結末が明らかになり、良かった。この方の他の作品もチェックして読んでみたいと思う。感想はこんなところです。
Posted by ブクログ
好みじゃなかった。
連作って好みじゃないと
あんまりおもしろくない。
森野と神田はまだ好きだったな。
と思ったけど、この前に2作あるらしい。
機会があれば読んでみようかな。
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MOMENTとWILLの前後の話
神田と森野を中心とした連作短編集
個人的には《君といた》が良いと思います。
このシリーズはこれが最後なんですかね?
Posted by ブクログ
MOMENT→WILLと読んでこれが完結編のようです。森野というキャラの魅力を存分に知ることができて大満足の一冊でした。教師を階段から突き落とした森野。その真実が様々な視点から少しずつ明らかになれば、本当に卑劣でそしてこれまでの森野を思い出せば心が痛くなります。各章で二人に関わる人達の思いや出来事を通してさらに深まる二人への愛着・・・。読んで本当に良かったと思える一冊でした。最後は二人に幸せの兆しと証が。これからの二人にも幸あれと思わずにはいられませんでした。