重松清のレビュー一覧
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そうだったな。僕だってそうだった。学生時代は、おとなの存在など目に入らなかった。背広にネクタイ姿で会社に通うことが、ちょっと考えればなによりもリアルなはずの未来だったのに、それを自分と結びつけることはなかった。身勝手なものだった。人より図抜けた才能や強烈な野心があるわけでもないのに、ひととは違う人生を歩むんだと決めつけていた。ずうずうしかった。甘かった。若かった。すべてをまとめて、要するに、生きることに対して傲慢でいられたのだと思う。
まだたっぷりと残っている手付かずの未来を前に、今日をむだづかいしているような恋人同士の笑顔は、いつの時代の、どこの街でも変わらないのだと思う。
そんな日々は、 -
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ネタバレ物語がどう終わるのかなぁと思ってたらこう終わったか……。重松清さんは割と「家族の再生」がテーマになることが多いと思うのでラストは意外といえば意外なかんじ。でもまぁ主人公が死んだというだけで、その後に続くものは描かれてるんだけど。
圧倒的な「一人」の人生を最後まで書き切った怪作だった。「一人」と「一人」が一緒に歩み出せたところで、終わってしまったけど。語り部はずっと宮原(弟)の方だと思ってたけど、神父の方だったんだね。終盤、語り部が誰か分かって、神父の人格が出てくることで物語が二重になり、二重のまま進んで、最後には生きている神父だけが残る。この構成すごいなと思った。
⚫︎あらすじ
「どうして -
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作者はおやじ殺しだ。おやじの機微に触れる数々の場面と交差する思い。読みながらつい相槌を打ってしまう私。
一般サラリーマンの多くは、会社勤めが終わると新たなコミュニティで自分の在り処を探すことになる。いわゆる第二の人生のスタートなのだが、コミュニティの最小単位である家族からしてなかなかに厄介だ。
家族を想い、がむしゃらに頑張ってきたはずなのに、気付けば家族の輪から疎外されてる感ありあり。周りに悪気がないから始末に困る。することもなく家でゴロゴロ、行くあてもなく外をブラブラ。
定年おやじの背中から漂う哀愁は、身の置き場を探し求める心の放浪の象徴だ。
定年ゴジラ達が踏み潰した我が街のジオラマはこれ -
Posted by ブクログ
重松清の長篇作品『たんぽぽ団地のひみつ』を読みました。
『赤ヘル1975』、『流星ワゴン』に続き、重松清の作品です。
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団地をめぐる冒険が始まった!
幸せすぎる結末が待つ、家族と友情のミラクルストーリー。
取り壊しが決まった団地に暮らす祖父を訪ねた六年生の杏奈。
そこはかつてドラマ『たんぽぽ団地のひみつ』のロケ地だった。
夢の中で主演の少年、ワタルくんに出会ったことをきっかけに、杏奈と祖父、そして住民たちは、団地をめぐる時空を超えた冒険に巻き込まれて――。
大人たちが生きた過去への憧憬と、未来へ向かう子どもたちへの祝福に満ちたミラクルストーリ
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