重松清のレビュー一覧
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物語全編通して、ほんとに個性豊かな「せんせい」たちが出てきて、面白い。学校という場では生徒に焦点が当てられがちだけど、先生もやっぱり1人の人間で、みんな自分を生きてるんだろうなと感じた。
「白髪のニール」
「キープ・オン・ローリングなんよ。」、「止まらん、いうことよ。」、「終わらん、いうことよ。」「要するに、生き抜く、いうことよ。」はやっぱり響く。
「ドロップスは神さまの涙」
最後に笑ったヒデオバの笑顔を想像すると、自然と笑顔が溢れてしまう。保健室の先生って不思議だしすごい。
「マティスのビンタ」
画家であることを諦めなかった先生なりの松崎への指導は、誰も邪魔することのできないものだった -
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シングルファーザーの子育て奮戦記と書くと安っぽくなっちゃうけど、読み応えバッチリ。
一人で育てる訳でなく、周りの人を一緒に巻き込みながら親も成長していく。
幼児から小学卒業まで1年1年丁寧に描かれる。よくあるあれから五年後、十年後と雑に成長が飛躍せずに少女の思いと共に、義理の家族の気持ちの変化も緻密に表現されるのが秀逸。ホントにリアル。
この二人だけの物語だけでなく、残された人皆の物語として前向きな気持ちにされる。
これからも前途多難なんだろうけど、不安無く希望が持てた。
こういった作品に出会えるから、読書はやめられない、と久々に実感した。
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初の重松さんの作品。
吃音の『少年』が辿ってきた7つの物語+最後の手紙の構成
特にゲルマ・交差点は人の優しさとある意味思いやりがたくさん感じられて特に好きだった。
今回は吃音が1つの題になっていたが、人それぞれいろんなコンプレックスがある。
本人じゃないと本当の意味での苦悩はわからない。
少年は言いたいことはたくさんあるけど、30%しか相手に伝えることができない。
でも、伝える手段はいくらでもあるし成長とともに相手の苦悩も自分なりに解釈できる。
重松さんの描写は難しくないが非常に奥ゆかしく、一気に読めてしまうから驚き。
苦しい時に寄り添ってくれる本だと強く思いました。 -
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都内から2時間のニュータウンにマイホームを持つ主人公が、定年退職後の生き方に悩み、葛藤と試行錯誤を繰り返しながら、自身の生きがいを探す物語。
本書は小説でありながら、主人公目線の記述になっていないところがユニークでした。
会話以外の記述においても主人公のことを「山﨑さん」と終始「さん」付けで書かれている等、ストーリーを少し俯瞰した立場から眺めているような、不思議な錯覚を覚えます。
無事に定年まで勤め上げ、自宅のローンも完済。娘2人は元気に巣立ち孫にも恵まれている。
一見すると幸せな60歳、悠々自適な第二の人生の始まりだが、作中では『平凡なサラリーマン生活を終え、残ったのモノは都心から2時 -
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この本は、ある人から薦めてもらった。その人は言っていた。
「きよしこの夜を『きよしこ』『の夜』と勘違いした少年の話だ」と。てっきり明るい話しだと思っていたが、内容はとてもセンシティブだった。
吃音(きつおん)の少年が、少年から大人になるまでの物語。出会いと別れを繰り返し、野暮ったい気持ちと真剣に向き合った、ちょっと孤独で、とても優しい少年の物語。
私も吃音を抱えている。主人公の少年ほどではないが、予め口腔内で音を作っておかないと、言葉がスムーズに出てこない。そのため、言い換えたり、余計なことは言わなかったりして過ごしている。日頃の会話では言いたいことの半分も言えていない。そこは少年と同じだ -
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テーマは「ゆるす」こと「ゆるされる」こと。
友情、家族愛、背負ったもの、そして生と死。
本書は電車の中では読んではいけません。
そして下巻です。
故郷には帰らないと決めていたシュンは奥さんと息子とともに北都に戻ります。
そして、トシ、ミッチョと再会。
しかし、症状が悪化して入院を余儀なくされてしまいます。
そんな中、シュンは過去に向き合い始めます。
祖父との関係、トシとのわだかまり、ミッチョとの関係。
自分の余命、炭鉱事故での命、そして、生まれなかった命。
うーん、重い。
シュンの症状悪化に伴い、シュンのかたる言葉が「ひらがな」になっている表現が切ない。
残された日々の中、
「ゆるす」こ -
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テーマは「ゆるす」こと「ゆるされる」こと。
友情、家族愛、背負ったもの、そして生と死。
本書は電車の中では読んではいけません。
上巻です。
過去に炭鉱の町として栄えていた北海道の北都という町で育った小学生の幼馴染の4人「トシ」、「シュン」、「ミッチョ」、「ユウちゃん」
ストーリは、この4人が名付けた「カシオペアの丘」に遊園地を作りたいと夢を語るところから始まります。
30年後、トシとミッチョは夫婦となり、トシは市役所の職員としてカシオペアの丘の赤字遊園地の園長。
ミッチョは小学校の先生ながら、遊園地の手伝い。
さらにトシは車椅子の生活です。
車椅子生活になった背景は前半では語られず、何か -
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上巻を読み終えた感想は、「すごい」でした。
正直、第七章までは、「あれ?これ散々風呂敷広げてるけどちゃんと収集つくのか?ちゃんと盛り上がるの?」って不安に駆られましたが、第八章から重松清さんが本領を発揮し始めます。(第八章まで300ページくらいかかります笑)
主人公シュンの幼馴染、雄司が優しくて、作品の良心だなって思います。
特に雄司が悲しみについて、語るシーンがストンと落ちてきて、ここを読むだけでもこの作品に出会えて良かったなと感じました。
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悲しみは、二人いれば何とか耐えられるんじゃないか。
悲しみを分かち合うとか、半分にするってことではなく
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