重松清のレビュー一覧
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テーマは「ゆるす」こと「ゆるされる」こと。
友情、家族愛、背負ったもの、そして生と死。
本書は電車の中では読んではいけません。
そして下巻です。
故郷には帰らないと決めていたシュンは奥さんと息子とともに北都に戻ります。
そして、トシ、ミッチョと再会。
しかし、症状が悪化して入院を余儀なくされてしまいます。
そんな中、シュンは過去に向き合い始めます。
祖父との関係、トシとのわだかまり、ミッチョとの関係。
自分の余命、炭鉱事故での命、そして、生まれなかった命。
うーん、重い。
シュンの症状悪化に伴い、シュンのかたる言葉が「ひらがな」になっている表現が切ない。
残された日々の中、
「ゆるす」こ -
Posted by ブクログ
テーマは「ゆるす」こと「ゆるされる」こと。
友情、家族愛、背負ったもの、そして生と死。
本書は電車の中では読んではいけません。
上巻です。
過去に炭鉱の町として栄えていた北海道の北都という町で育った小学生の幼馴染の4人「トシ」、「シュン」、「ミッチョ」、「ユウちゃん」
ストーリは、この4人が名付けた「カシオペアの丘」に遊園地を作りたいと夢を語るところから始まります。
30年後、トシとミッチョは夫婦となり、トシは市役所の職員としてカシオペアの丘の赤字遊園地の園長。
ミッチョは小学校の先生ながら、遊園地の手伝い。
さらにトシは車椅子の生活です。
車椅子生活になった背景は前半では語られず、何か -
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上巻を読み終えた感想は、「すごい」でした。
正直、第七章までは、「あれ?これ散々風呂敷広げてるけどちゃんと収集つくのか?ちゃんと盛り上がるの?」って不安に駆られましたが、第八章から重松清さんが本領を発揮し始めます。(第八章まで300ページくらいかかります笑)
主人公シュンの幼馴染、雄司が優しくて、作品の良心だなって思います。
特に雄司が悲しみについて、語るシーンがストンと落ちてきて、ここを読むだけでもこの作品に出会えて良かったなと感じました。
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悲しみは、二人いれば何とか耐えられるんじゃないか。
悲しみを分かち合うとか、半分にするってことではなく -
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上巻で登場したいろいろな人物や出来事がとても綺麗に収まり、最後はとても前向きになれるような終わり方。
じんわりと心が温かくなるお話でした。
洋一郎の母の言葉、「思い出を勝ち負けで分けたら、いけん。」「ええ悪いで分けても、いけん」「嫌な思い出があっても、そっちの方がぎょうさんあっても、ええことも悪いこともひっくるめて、ひとはひとなんよ」そして、小雪さんの「なに、あんた、自分の親がどんな人だったか、他人の評判で決めちゃうの?情けないね、まったく。
思い出は身勝手なものに決まってるじゃないか」という言葉に、父親への思いを新たにし、
そして、後藤さんが息子に叱るシーンでは、幼い頃に息子に叱られて、褒 -
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上巻の総括として、
主人公(洋一郎)の父親との記憶はおぼろげなものしか残っていない。家族を捨てた父親の死をきっかけに、「息子」としての自分が父親と徐々に向き合っていくストーリー。父の遺品を整理する中で,関わりのある人のとの交流をきっかけ親子の関係について考えていく。子をもつ「父親」としての自分、さらに、やがて娘に子供が生まれることで「祖父」としての見方がそこにプラスされていく。
物語の周辺にも、いろいろな親子の形が描かれている。
上巻では父の意外な姿に戸惑いつつ,未だ父を許すことができない。下巻ではどのようにクライマックスにつながるのか,期待を込めて★は5です。
私自身、「息子」「父親」の両方
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