重松清のレビュー一覧
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ネタバレ重松清、四季シリーズの「春」
出会いだったり別れだったり、季節の中でも切り替わりの季節。人生の節目は春ともいわれている。こういう季節だから色々な出来事があって、重松の筆でその人間模様が描かれるのだから間違いないわけで。
「ジーコロ」と「目には青葉」は間違いなく好き。「島小僧」はなんとなく千鳥大吾を思い出す。「せいくらべ」はちょっと卑怯やけど泣ける。
「ツバメ記念日」は考えさせられたなぁ。子供を可愛く思えない夫婦の問題は、個人の資質もあるけど社会環境にもあるってことか。
「子育て支援」って言うけど、育児はもっとプライオリティが高いものでどっちかというと「子育て世代の就業支援」という立ち位置で -
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ネタバレーー重松清さん作品の「子ども」はタイムマシンだ。
手を取って教室まで引き込んでくれる。僕も生徒のひとりになった感覚にしてくれる。それはくすぐったかったり、ヒリヒリしたりするが、干上がっていたあの頃の感覚がみずみずしく蘇ってくるのを感じる。
今、僕にはちょうど小5の娘がいる。去年まで男の子の家にお邪魔させていただくこともあったが今年から行かなくなった。背が急に伸びだす子もいる。
つまり「小学5年生」は男女それぞれを意識し始める頃。ここからが分かれ道が始まる。逆に言えば、この頃までは「男女が体験や感覚を共有している」とも言える。
だから重松さんは第二次成長前の子どもたちをよく登場させるので -
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1975年。終戦からまだ30年しか経っていない広島へ転校してきた中学生のマナブと広島育ちの同級生ヤス、ユキオ、そしてクラスメートの真理子との交流の話。タイトルからは赤ヘル軍団カープの初優勝への軌跡がメインテーマのような印象を受けるが、実際はそうではない。赤ヘルの快進撃はむしろBGMで、中学生同士のぎこちない友情と、原爆被害の悲惨さあるいは戦争の記憶を継承していくことの難しさとが交互に物語の主旋律をなしており、特に後者は相応に重いテーマとなっている。
赤ヘル初優勝のストーリーを主に期待して本書を手に取る人は、やや期待を裏切られるかもしれない。ただ、荒くれものが多かった当時の野球界のエピソードは -
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すごい。
小学生の子を持つ親として、とても苦しく辛い内容ばかりでしたが、しっかり読ませていただきました。
小中学生のいじめの短編集。
無視の標的にされる女の子や、ひどいいじめをされるが父親に負けるなと無理矢理登校させられる男の子など。
いじめに関わる子供達、親達の心の弱さや葛藤、闘った末の自分の在り方など、涙なしには読めません。
最後だけ母親達VS若い女教師の話だけど、こちらもなかなか感慨深い。
特に【キャッチボール日和】【エビスくん】
いじめの描写も特に激しい。
変にぼかしたりせず生々しいが、決して美化などされるべきではない事実がしっかりと書かれている。
本気で心が沈むので、影響されやす -
Posted by ブクログ
作者の重松清さんのあとがき曰く「ゆるす/ゆるされる」という人間関係を描いた3部作の1つだそうです。
全8章で様々な母子関係が登場します。
全編でメインとなる「かあちゃん」が瀬戸内方面の方言だった為、どことなく懐かしく感情移入してしまいました。
「産まれてきた瞬間に一番そばにいてくれる人は、どんな人間の場合も母親なのだ…
その深い記憶を忘れずにいるかぎり、ひとは、どんなに寂しい毎日を送っていてもひとりぼっちではないのかもしれない。」
長編小説ですが、人生の大半を償いに欠けた「かあちゃん」と、その生き方に影響を受けた人々の、時に逞しく、時に切なく、そして温かい人間模様が心に響きました。
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