重松清のレビュー一覧

  • 青い鳥

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    吃音を抱える村内先生が、色々な学校の、色々な辛さと孤独を抱えているこどもに寄り添い、救っていく。

    こんなに優しい話を書けるなんて、作者の重松清さんの事をもっと知りたくなる、そんな小説でした。

    あとがきに、ご自身が教員免許を持ちながら自身の吃音のために教師になることを諦められた経緯が書かれていました。いわゆるみんなと異なる経験に裏打ちされた、とてもリアリティのある小説でした。

    一番印象に残った、おそらく村内先生の寄り添い方の核心かと思う、ある生徒とのやり取りです。
    「自分の思いが伝えられなくて、わかってもらえなくて、だれともつながっていないと思う子は、ひとりぼっちなんだよ、やっぱり。先生は、ひとりぼっちの子のそばにいる、もう一人の一人ぼっちになりたいんだ。だから先生は、先生をやっているんだ。」

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    2026年05月23日
  • 希望の地図 3.11から始まる物語

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    田村と光司は架空の人物でしょうが、被災地のエピソードは全て取材に基づいた事実。
    田村が筆者、光司が読者の分身なのだと思います。

    作品内でも触れらているが、東日本大地震において絶望のまま時が止まっている部分には触れず、絶望の中でも希望を持ち、少しでも進もうともがく人に焦点をあてた本になっている。

    あれから15年。直接の被害のなかった人にとっては、東日本大震災は過去の歴史となりつつある。しかしそうではない。あの震災を歴史の1ページとして刻むにはあまりにも早すぎる。被害、教訓、恐怖、悲しさ、苦しさ。そのさまざまをいつまでも忘れずに、伝え、考えていかないといけないのだという生の被災地をみて、生の声を聞いた重松さんのメッセージに感じました。

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    2026年05月23日
  • 十字架

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    最高だった、最高すぎる。
    いじめによる自殺、その遺書で色んな人が巻き込まれていく。
    告白をするたび、死にたくなるし、見てて辛かった、
    遺書に勝手に親友と書かれた主人公も、主犯格ではないとしてもえげつないいじめをしていたにも関わらず書かれなかったヤツ、誕生日を祝われたヤツ、全員巻き込まれたんだ。
    なにもしていなかった、見殺ししたこと以外、悪いことは。
    あのとき止めていたら、勇気を出して何か行動していたら。
    後悔が重くのしかかった、けど、手が止まらなかった。
    ほんとに傑作

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    2026年05月19日
  • 青い鳥

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    中・高生には必ず読んで欲しい。

    この時期独特の残酷さがリアルに描かれている。自分には関係ない話と思っていてもちょっとしたつまづきやきっかけで自分が加害者にも被害者にもなる事があるんだと知って欲しい。

    そして、自分の周りにいる信頼出来る大人に相談して欲しい。
    あなたは1人じゃないから。

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    2026年05月18日
  • ビタミンF

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    心がじんわりと温かくなって読後はちょっと優しい気持ちになれる気がする。
    父親が考えていることってよく分からないと思っていたけど、みんな言葉にしない苦しさや不安を抱えているんじゃないかと思った。
    私の父もあまり口数が多い方ではないけど、ちゃんと向き合いたい、父のいる時間を大切にしたいと思えた。

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    2026年05月14日
  • とんび

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    この物語を支えているものは愛だと思った。この物語に登場する人々はみんな、それが例え不器用であろうと何であろうと、人を愛するということを知っているのだと思った。今の時代の人は、人を愛するということが下手くそになっているのかもしれないとこの本を読んでいて感じた。自分も然りである。この物語の時代と、人々の温かみが羨ましいと思えるほどだった。

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    2026年05月13日
  • その日のまえに

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    学生時代に読んで泣く。結婚後に読んで泣く。母になってさらに泣く。私には『忘れてもいいよ』って書けるかな。

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    2026年05月10日
  • とんび

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    「不器用な父親」を書いてみたいとのこと。
    まさに、ヤスさんは不器用なお父さんでした。
    ↓
    以下ネタバレです



    愛情は1番大切なものだが、愛情だけでは子育てはできない。
    最初から最後までを通して、アキラはどれだけの我慢を強いられたのだろうと、切なくなった。周囲の人の支えがなければ、この親子は成立しなかったであろう。
    周囲の人が良すぎる。
    母の死因について、「お父さんの身代わりになって死んだ」とウソをついたヤスさん。もちろんヤスさんの気持ちは理解できるものの、「ずっと嘘をついたままでいいのだろうか?」と思っていた。しかし、海雲和尚の死後にアキラに届けられた一通の手紙には真実が。「アキラの命守るためにお母さんは亡くなった」と。すごくホッとした。辛いけどやっぱり真実を知るべきだと思ったから。でも真実を知るタイミングがいつがいいのかはすごく難しい問題である。
    いろんなセリフが印象に残っている。中でも二つ。

    一つ目は、
    理のスジ、と情のスジ。
    スジを通すの意味を「整合性のとれた説明」と思っていた。
    または「建前」?、それも、誰もが納得する正しい建前。

    でも、情のスジは、、、、、
    「こう考えたから、こうします」っていうその考えが、
    愛情があって、現実から逃げてもおらず、誰も傷つけない、立派な志?
    大切な誰かのために・・・自分のために・・・・
    私は、何かを決断する時、「情のスジ」を通しているだろうか?
    考えてみようと思う

    二つ目
    「何かあった時、アキラはお腹の中の赤ん坊を第一に考えろ」
    とヤスさんが言った事。
    アキラ自身がそんな事言えない。言ってはいけない。たとえ考えていても。
    血が繋がっててもなくても、同じように愛する、育てることは正しいが、
    本当に究極の場面になったら、人はどうするかわからない。
    でも、ヤスさんがそう言ってくれたことで、アキラは救われたと思う。

    最後に・・
    世の中、コミュ力、コミュ力、っていうけど、
    それって話が上手で、楽しませてくれる人?
    確かにそれも利点。
    でも、相手を本当に信頼できるかどうかは
    口先のテクニックよりも、
    心に響く言葉を選べる人。
    嘘のない言い方ができる人。

    今回、コミュ力について、あらためて考え直したいと思った一冊でした。

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    2026年05月09日
  • ステップ

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    子が悲しければ、親はもっと悲しい。親の親はもっと悲しいのだ。そうやって大切な人を大切に思う気持ちの尊さ。他人事ではなく、自分自身、それ以上のこととして暖かく思いやることの美しさを表現されている名作だと思います。

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    2026年05月05日
  • とんび

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    親とは何か 1人の不器用な父親を通じてきちんと着地させてくれる。人の温かさで気持ちよく泣ける重松清らしい作品です。

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    2026年05月03日
  • その日のまえに

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    人はみんなその日の前を生きている。死によるどうしようもない別離との向き合い方。生き方を自分に問う作品だと思う。大切な人がいる人も、まだ出逢えてない人も読んで欲しいなと思います。

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    2026年05月03日
  • とんび

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    発達に特徴を持つ我が子と、日々ケンカばかりで悩んでいた私に、以下の言葉がブッ刺さりました。

    海雲和尚が言った言葉

    「子どもの悲しみを呑み込み、子どもの寂しさを呑み込む海になれ」

    あー、私は海になればいいのだ。
    降った雪を、海が静かに受け入れるように。

    とんびを読んでから、
    私は海になろうと決めました。
    (まだ、なれてないけど。)

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    2026年05月02日
  • ステップ

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    父と娘の二人三脚での生活は、読み進めるほどに涙腺が崩壊していきます。
    自分は男3人の父親で娘はいませんが、それでも気持ちはすごく伝わってきて、頑張れお父さんと読みながら応援し続けてしまいました。
    そして何より妻を大切にしないといけないと強く思いました。

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    2026年04月29日
  • ビタミンF

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    登場人物たちとは同世代であり家庭の問題に頭を悩ませることもある。本書で出てくる多種多様な問題と共鳴するかのように読み進めた。ビタミンFによって悩みが解決するわけではないが深い亀裂を抱えてもなお日常を送るための勇気付けにはなった。

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    2026年04月27日
  • 流星ワゴン

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    登場人物と同世代の父親としてグサグサと突き刺さるものがあった。このタイミングで本書に出会えてよかったと感じている。

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    2026年04月27日
  • めだか、太平洋を往け

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    なぜ読んでなかったのかを後悔。久々の「シゲマツ節」それも18番。主人公の「アンミツ先生」と私が同世代だからか余計、入りこめて。泣けたな。

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    2026年04月18日
  • その日のまえに

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    ネタバレ

    いやぁ…最高でした。じっくり時間かけて読みました。
    どなただったか、重松清さんのレビューを書いていた方のコメントが良くて、読んでみようと思ったわけですが、ここ最近読んだ中で、一番、好きでした。
    短編集として、「その日」を迎える様々な人生が描かれます。いろんな年代、立場の「その日」に対する感情がとてもリアルで、胸を打ちます。
    作者は、どうやったら、どんな経験を積んだら、こんな心情描写が出来るのだろうか。
    ラスト3作は連作で、最後の作品では、各短編で描かれた人たちのその後も描かれました。
    決して、奇跡が起こるわけではないのだけれど、「その日」を迎えた方を見送った家族の姿なども描かれ、悲しいだけではない、明日へ、その日まで、力強く生きていこうという前向きな気持ちさえ抱きました。
    文庫版のあとがきでは、著者とその師匠の話があります。こちらも、リアルな「その日」にまつわる話で、この話も含めて、「その日のまえに」という作品として楽しめました。本当にお勧めしたい。
    でも、一昔前なら、悲しくなるのが分かっているからと、読もうとしなかったな。
    「潮騒」は、泣いた。
    所々に、波音や満ち引きの表現が描かれていて印象的。中でも、潮騒が二つの音が混じり合っているというところが好き。引いていくときの大きな波と、砂に染み込むときの、さあーつという小さな音。そうなんだよね。おの小さな音が好き。大きな波が来るまでの時間は、まちまちだが、しばらくすると、必ず大きな波が来る。その間の、完全な静寂とは違う、小さな音がさらに小さくなるあの時間が好き。「波が砂に染みる音の方が耳の奥深くまで届く」と表現するか。凄い。
    「ヒア・カムズ・ザ・サン」も、泣かせる。
    小学生から大人まで、幅広い世代の目線で、いろんな優しさの表現をする。話し方だったり、仕草だったり、言おうとして言えなかったり。随所に母子の不器用で、でもお互いにわかり合っていて、なんともいじらしい。
    「初めて気づいた…母ちゃんの手は、肌がカサカサになって、指がスジ張っていた。
    いつの間にかまた手を繋いで。カオルくんの残してくれた、まばゆすぎて目に見えない光の中を、おれたちはいつまでも歩き続けた。
    われら、死への道のりの半ばにー。」
    いやぁ、素晴らしい。生きて欲しい。

    重松清さんの小説を、もっと読んでみようと思いました。

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    2026年04月18日
  • 疾走(上)

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    再読。
    当時は
    もう下巻が読めなくなった
    けど、今回は大丈夫、続き読むぞ

    どこを探しても絶望しかない景色
    そのどこかに
    一矢の光をシュウジに

    不幸になる才能?というか
    そういう運命みたいなのもあるのかもしれないけど
    やっぱり生まれながらの家庭環境がほとんどだよなって
    なんかそんなこと考えてる自分が
    なんかつまんない大人になってしまったな…感

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    2026年04月16日
  • とんび

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    妻、母を早くに亡くした父子の物語。不器用な父親が息子に愛情を注いで育てていく昭和の話。父親とは息子とは何か、息子でも息子を持つ父親でもある自分が父や子に会いたくなる、感謝したくなる本

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    2026年04月15日
  • きみの友だち

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    「友だち」いいな。
    絶対に自分の味方だと思える友だちに出会いたい。
    上手くいかないことばかり、他人から見たら痛い人もリアル。
    私の人生も小説にしてみてほしい。

    学生時代に読みたかった1冊。

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    2026年04月15日