重松清のレビュー一覧

  • とんび

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    1人の頑固親父の生涯を味わうという不器用でガサツでそれでいて芯の通った生き方に感動した。
    母子家庭の旅立ちも感動的だが、父子家庭の旅立ちというのも中々に味があって良き。

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    2025年01月12日
  • ひこばえ(下)

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    やっぱりすごい人やできる人はいても完璧ではない。ずるい面や弱い面も当然ある。
    そんなとこも引き継がれるのが喜ばしくもあるし、許せないのかもしれない。
    でもひこばえがあるのは羨ましく思える。血筋だけが全てではないが、長年培った大事なものが未来へつながるのは、老い先の短い者の僅かな楽しみであり希望なんだろう。
    失い空洞となった穴を埋めるものは自分にとってなんだろうかと考える。

    きらきら星
    こんな癖で記憶が蘇るのがすごく現実的に感じ納得できた。
    こんなひこばえ、いいなあ。

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    2025年01月09日
  • ゼツメツ少年

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    ネタバレ

    みんなは、いま、それぞれいろんな壁にぶつかってると思う。その壁は、ほんとうに分厚くて高くて、目の前いっぱいに広がってるんだと思う。でも、ちょっとだけ時間のスケールを大きくしてみたら、いまの壁も、いつかは越えられるかもしれない。

    親の大事な数字4桁は、お兄ちゃんの誕生日。

    嫌いな子、たくさんいるんだ、リュウって
    じゃあ、リュウのことを嫌いな子もたくさんいるんだ。

    5日かけて毎日じっくり読んだ。バイト中も読みたくてうずうずした。地下鉄を待っている間にも読んだ。

    本当に、生きていてくれるだけで良いんだけど、当人は、苦しくて苦しくて仕方ないんだなあ。

    登場人物の心理描写が本当に丁寧で、終盤は

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    2025年01月07日
  • 青い鳥

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    自分が辛かった学生の頃に読んで今でも記憶に残っている
    こんな先生がいたら、、と当時から10年以上経っても思わずにはいられない

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    2025年01月05日
  • ビタミンF

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    現実を受け入れながら、それでもこの先への希望を見つけることのできる、とても優しい作品たちですね。
    「セッちゃん」のラストシーン、泣けました。

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    2025年01月03日
  • 十字架

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    中二という多感な時期。いじめというテーマを、残された人達のその後の人生という切り口で、語りかけている本。父親の葛藤に痛ましいほど共感。時間をかけても、大切な子供を失った痛みは癒えることはない。それでも懸命に生き、家族で弱さを支え合い、生きていく。子供は親の鏡。思春期は子育ての山場のひとつだと思う。親としてだけではなく、ひとりの人間として、自身の生き方に否応なく向き合わざるを得ない時期。
    人間の感情のややこしさを感動する程、見事に描かれた本。精神的に苦しい時、重松さんの本が読みたくなる。今回も一気読み。心の痛みに寄り添える自分でありたい。
    #重松清さん #思春期の子育て #共に生きる

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    2024年12月29日
  • 半パン・デイズ

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    面白かった。すごく良かった。前半は未就学もしくは小学校低学年の割にはマセすぎたガキで現実味ねえなと思って読んでたけどどんどん引き込まれた。もちろん自分が半ズボンで小学生だった頃を投影しながら読んでたけど、自分にも起きたこと起きなかったこと全てが渾然一体となって素晴らしかった尊かった。俺もこんなふうに大人と話したかったって思ったりもしたし、俺はもっとこうしたとも思ったし、完全に感情掴まれた。刺激されて小学校の頃好きだった女の子の事を思い出した。お父さんの転勤でドイツに行っちゃってしばらく文通してたんだけど思春期の俺はそれがカッコ悪いと思って途中で返事書かなくなっちゃったんだよな。マジでわかってね

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    2024年12月25日
  • ぼくはこう生きている君はどうか

    QM

    購入済み

    何を書いても薄っぺらい感想になってしまうのが申し訳ない。だけど、この薄さにしてはすごく内容が濃かった。昔の時代を生きた人たちが培ってきた知恵など、現代を生きる自分たちにとってもすごく勉強になるところが多い。今の箱詰め式の教育じゃなくて、テストの点数よりももっと大事なところを伸ばしていけるような教育環境になっていったらいいなぁと思う。

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    2024年12月15日
  • 口笛吹いて

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     なんだかうまくいかない人たちを描いた5話。
     5話ともしっかり完結していると言うより、「つづく」と言った感じ。
     それぞれの人生の一部分を覗き見た印象でした。
     でもいいんだよなぁ、重松さんの文章は。
     みんな人間臭くて泥臭くて、人生って面白いなぁと感じさせてくれる作品でした。

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    2024年12月11日
  • めだか、太平洋を往け

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    重松清は、忘れそうになった頃に読みたくなる。そしていつも裏切られない。なにか大切なことを思い出させてくれて、許されて楽になって、そして何かを始めたい気持ちにさせてくれる。

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    2024年11月30日
  • 青い鳥

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    ネタバレ

    重松清好きの息子のおすすめで手に取った本。
    正直、重松清は好みに合うかわからなかったけど、ひとまず読み始めた。読むのを途中で一度中断。前半は感動を狙った作品のように思えて、単調さが気になったのもある。しかし、後半は引き込まれるように、そして大切に読みすすめた。
    一番最後のお話が一番いいんだ、と教えてくれた息子のお勧め、カッコウの卵。村内先生の「バンザーイ!ばんざーい!」が素朴で胸に刺さった。「ひとりぼっちにさせない」だからこそ、「共感する、寄り添う」。言葉は違っても、結局教師の仕事ってそこなんだろうなぁと改めて思った。この本を「書架に置きたいくらいいい本だと思う!」といった息子の感性が嬉しく、

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    2024年11月30日
  • ステップ

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    大切な人との死別によってなかなか気持ちの整理ができず前に進めない主人公。
    残された者として簡単に整理ができずに前に進みきれないところは、なかなか自分自身に置き換えるともどかしいし、辛い気持ちになる。
    この悲しみの深さはその人への愛や思い出の大きさでもあるのだと思った。

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    2024年11月23日
  • 青い鳥

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    村内先生が登場するたびに涙が出てきて感動させられぱっなしでした。
    読んでいて切なく苦しくなるところもありましたが出会えてよかった本のひとつになりました。

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    2024年11月23日
  • きよしこ

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    こんなに心にしみるお話に出会えたのは久しぶりだ。
    何度でも読みたいと思える、数少ない大切な本。
    きよしと出会った人たち。
    一つ一つのお話が心に残る。
    切なくて暖かい。

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    2024年11月21日
  • ゼツメツ少年

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    小学生の時、読書感想文を書く際に読んだ本で、あの時全部読まずに感想書いた本。何故か、思い出して手に取ってみました。

    この物語を高く評価した人は、恐らく登場人物と同じ位の歳に同じ境遇、もしくは違う立場で後悔をしている人達なんじゃないかな…。だから、今そういう状況の渦中にいる子供たち、また学生時代を終えた大人たちには1度手に取って貰いたい本。

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    2024年11月22日
  • きよしこ

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    誰しもが、誰かに伝えたいことを抱えている。色々な理由で話せなかったりすることもある。「一人」のときもあるけど「独り」じゃない、「ひとりぼっち」じゃない。誰かがきっと、わかってくれる。そう思えた。

    少年が少年であった頃のお話たちは、どれも別れや悲しさを帯びている。しかし、それこそが少年を強くさせているのではないのだろうか。

    生きづらさや恥ずかしい思いなんていう簡単な意味付けを、僕はこの小説にはしない。自分の悩みや苦悩は、他の誰でもない自分のものであることを作者は絶対に知っているから。
    だから、作者は「そばにいる」ことだけを望む。一人で乗り越えようとする人たちを包み込み、温めるように。

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    2024年11月20日
  • ビタミンF

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    人の家庭であれば、よく耳にするような、自分の家族であれば一大事であるような、そんな3、40代のピンチを描いた物語短編集。
    話の雰囲気は哀愁が漂い、苦悩、抗い、諦め、その先にちょっとした希望があり、その希望の光のなんと温かいことか。
    こんなに小さな希望でも、そこにあると信じるからこそ人生を生きていける。まだやれるはず、頑張ってみよう。そんな気持ちにさせてくれる作品でした。

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    2024年11月17日
  • 送り火

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    久しぶりの重松清に気分上々!今回は重松清の短編集!全部、家族や夫婦、親子などの人間関係がテーマとなっています。やっぱり、重松清は切ないのにどこかあたたかい。久しぶりに読むとそう実感した。定期的に重松清は読みたくなってしまいます!
     皆さんも重松清の短編集はおすすめです!

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    2024年11月04日
  • 赤ヘル1975

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    広島という地にも思い入れがあるし、カープファンでもある私。
    プロローグで語られる赤ヘル誕生当時のファン、とりわけ子どもたちの心情とはこんな感じだったのかと知る。
    広島のつらい歴史も語られ、カープが初優勝した年は、まだそういう空気感だったのか、と知る。
    タイトルでもある1975年の広島は、まだこんな雰囲気だったのかと知る。

    過日、広島の学校で行われている平和教育のテキストの内容が変わったことが全国ニュースになった。平和公園の資料館はリニューアルし、焼けただれた人を表した人形が展示されなくなったと聞く。
    物語の中で、庄三さんがちぎり絵に取り組むシーンに胸が締め付けられる。こういうことを、戦後生ま

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    2024年10月22日
  • カカシの夏休み

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    ふるさと、小学校時代の幼馴染みはいいものですね。
    人生を重ねて変わるもの、人生を重ねても変わらないものがあるんですね。

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    2024年10月12日