芥川龍之介のレビュー一覧

  • 河童 他二篇

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    (河童)面白く読んだ。どうなのかな、河童の国とこの人間の国、どちらが住み良いかな。芥川はどう思っていたのかな。生きにくかったのかな。

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    2024年07月22日
  • トロッコ・一塊の土

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    表題作含む短編21篇。やはり『トロッコ』が素晴らしい。誰しも子供の頃、大人に突然一人にされてしまった不安感を感じたことがあるだろう。涙を堪えながら一人家まで歩いて帰る良平の不安が胸に迫ってきてたまらなかった。

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    2024年07月01日
  • 【語注付】地獄変

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    中村文則著 「去年の冬、君と別れ」の中にこの本のことが出てきたので、オーディブルで聞きました。
    私の読んだ芥川作品の中で上位にランクイン。(そんなに読んでないけど)やっぱすごい。
    本物を見ないと描けない天才絵師が自分の娘を燃やしちゃうというグロテスクなサイコホラーなお話だけど、芥川龍之介が天才なのでグロい気持ちにはならない。そして猿が悲しい。

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    2024年06月22日
  • 羅生門 鼻 芋粥 偸盗

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    新潮版で何度も読んだ4編。作者は気に入ってないようだが、少年漫画のような偸盗は厨二心を擽る好きな作品。

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    2024年06月21日
  • 蜘蛛の糸・杜子春・トロッコ 他十七篇

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    「子供向け」作品を集めたものと解説にあり。なるほど平易でわかりやすい内容の作品がほとんど。すてに何度か読んだ話ばかりなので新鮮味はない。強いて書くなら30を過ぎてからトロッコを読むと郷愁に近いような気持ちを感じることができた。

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    2024年06月18日
  • トロッコ・一塊の土

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    ネタバレ

    没落の侘びと寂びの話。

    久しぶりに芥川龍之介を読んでみた。

    昔と今で印象が変わった話としては、「庭」が昔繁栄していた名残りでまだ何とか体裁を保っているけど、確実に没落していく荒廃の感じが隠せない今現在の日本を現しているようでとても興味深いかった。
    ニコ没も良いと思うし、没落自体侘び寂びがあるけど、中身はないのに体裁だけは必死に整えながら、それ自体も無くなり忘れられていく詫び寂びのある没落も良いな、と。

    あと、表紙おしゃれ。

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    2024年06月16日
  • 蜘蛛の糸・杜子春・トロッコ 他十七篇

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    どの作品も読みやすく、時代が変わっても普遍的なことをユーモアを交えて問われる本。

    一人称で書かれているものはリアリティを感じ、三人称の作品はその距離感が絶妙。描写やその人物をあらわす例えも素晴らしく、言葉のつなぎ方、リズム感。

    酒虫、西郷隆盛、蜘蛛の糸。

    特に短いながらも、父、は本当にすき。絶妙な寂しさと、愛情と、思春期ならではの青臭さと。内側の気持ちと、情景とすべて美しい日本語のつなぎで書かれている。

    読後のなんともいえない、余白。
    ついつい向き合いたくなるその問いを、いつだって楽しむことができる。
    読書の醍醐味をここで、改めて知る。

    なんだってつめこめばいいのではないんだよな。

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    2024年06月18日
  • 文芸的な、余りに文芸的な/饒舌録 ほか 芥川vs.谷崎論争

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    「話の筋」について,否定的な芥川龍之介と肯定的な谷崎潤一郎との論争を再現した構成。晩期の芥川と初期の谷崎といった対比もある。

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    2024年06月09日
  • 地獄変

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    鬼気迫る絵師としての業

    傑作ぞろいの芥川龍之介今昔物語シリーズの中でも特に私がいいと思う作品である。極端に扇情的な文章ではないが、鬼気迫る絵師としての業を見事に描き出している。同じ芸術品を生み出すべき仕事をしている芥川龍之介自分自身と重ねているところがあるのかもしれない。

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    2024年06月08日
  • 羅生門

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    乾いた筆致

    黒澤明の羅生門があまりにも有名なので、同じ芥川龍之介の今昔物語シリーズの傑作である「藪の中」と混同することがあるが、こちらの作品も傑作である。いわゆる「末世」にうごめく人々とその心情を比較的乾いた筆致で描き出している。舞台は平安時代であるが、その心情の変化は現代にも通じるものがある

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    2024年05月03日
  • 杜子春

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    散髪を待ってる間に読み終えたよ。
    何か2回目みたいだけど覚えてないな〜^^;
    面白いね〜!これは読むべき本だね。

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    2024年04月17日
  • 地獄変・邪宗門・好色・藪の中 他七篇

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    読んでいて、書き手の顔が浮かんでこない。僕にとって、そういう感覚を覚える作家はそう多くない。第三者に語らせるという、表面上の技巧の話ではない。作者と関係の無い場所で起こった出来事を、作者と関係のない人が記述したものを読んでいる感覚。しかし、どの作品も無駄がない。何故、これ程読みやすいのか。読み手が、敢えて文章の意図を汲み取ろうとせずとも、文字を追っているだけで、流れるように物語が進んで行く。今回は軽く読みさらってしまったので、今後、精読を重ねたい。

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    2024年04月03日
  • 河童・或阿呆の一生(新潮文庫)

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    「大導寺信輔の半生」(だいどうじしんすけ)
    大正十四 年一月
    芥川の自書自伝ということ
    とても、とても興味深いです
    本所、牛乳、貧困、学校、本、友だち、、

    「玄鶴山房」(げんかくさんぼう)
    昭和二年 一、二月
    読み進めるうちにぞわぞわぞくぞく、、山房内の物理的には狭い空間での出来事。しかし内部の人間の仄暗い思いがどこまでも這うように広がっていくかんじがする。
    解説によると、これは“念には念を入れた、まったく用意周到な、細工のこまかい、小説である”と。

    「蜃気楼」
    昭和二年 三月
    文庫解説より“芥川がもっとも自信をもった作品であり、(中略)全篇無気味な美しさから成立っている。”

    「河童」

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    2024年03月31日
  • 乙女の本棚7 蜜柑

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    乙女の本棚3連発、3つ目。
    檸檬、蜜柑、と続きました。たまたまです。
    イラストレーターさんが檸檬と蜜柑、一緒なのは敢えてですよね、きっと。

    鮮明さは手前で読んだ檸檬のほうがビビッドなんですが、夕暮れどきの汽車、煤、蜜柑、の色の移り変わりと、主人公の世の中を胡乱でダウナーなところから、少女の勝手な行動に気持ちが落ちきって、そこから蜜柑と少女の光景に心が彩られる移り変わりが凄く伝わってきました。

    芥川龍之介、好きなんです。
    この作品、知らないと思ってたんですが読んでいる途中で思い出しました。
    あ、この作品、芥川龍之介だったのか、やっぱり私、好きだ、芥川、って乙女のように自分の気持ちを再確認でき

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    2024年03月24日
  • 歯車 他二篇

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    芥川龍之介の遺稿の一つ。苦悩と傑作。

    「歯車」あらすじ
    筋のない小説の一種で、きわだった構想はないが、幅の広い作品で、芥川龍之介が直面した人生の種々相をそっくりとり入れようとしている。

    作品を順に4つに分けると
    ① 知人の結婚式に向かう途中、主人公はレインコートを着た幽霊の話を耳にする。その時を境に、「僕」は幾度となくレインコートを着た人間を目にするようになる。
    ② 義兄がレインコートを着て自殺したと知り、「僕」は世の中に存在する様々な物や言葉から死に対する連想をするようになる。
    ③ 憂鬱に苛まれた彼の視界には原因不明の半透明な歯車が広がっている。歪んでいく精神状況で、自分も

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    2024年03月02日
  • 羅生門・鼻・芋粥

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    初めて芥川龍之介の作品をちゃんと読んだ。高校の現代文に出てきた羅生門で少し知ってたくらい。結論めちゃくちゃ面白かった。 短編だから読みやすい。

    初めの「老年」が難しすぎて自分には合わないかな〜と思ってたけど、それ以降は面白いもの多くて、芥川の世界に引き込まれていった。

    特に仙人、羅生門、鼻、野呂松人形、芋粥、大川の水、葬儀記が好きだった。

    文章そのものや言葉の使い方、表現の上手さは去ることながら人物の心情を描くのが本当に上手い。100年以上前の作品なのに情景がぱっと浮かんでくるし、人物の喜怒哀楽がひしひしと伝わって感情移入出来る。

    作風は今昔物語とか宇治拾遺物語とかの歴史ものを題材に

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    2024年02月20日
  • 芥川龍之介作品集 蜘蛛の糸【試し読み】

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    知っている様で知らない

    羅生門も蜘蛛の糸も、大抵の人は内容を知っている。
    羅生門に至っては、複数の漫画で攻撃技にもなっているし、蜘蛛の糸は無慈悲な鬼にぶった切られたり仏がクレーンゲームで景品ぎちぎちにさせたりする。
    けれど、どちらの小説も真面目に読んだのは何時の日か。
    難しい漢字も読み仮名が振られているから安心。

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    2024年02月10日
  • 乙女の本棚7 蜜柑

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    ネタバレ

    絵本の醍醐味を堪能した!舞台情景が鮮明に(リアル)に脳内に飛び込んできた。汽車の二等席は自分しかいない。動き出す直前、みすぼらしい13,14歳の娘が入ってきた。不快に思う主人公。気を紛らわすために新聞を読むが、退屈な人生を感じる。ウトウトしたが娘は自分の席の横に移動し、窓を開けようとする。そして石炭の真っ黒い煙が入ってきた。咳き込む、怒りが。娘は蜜柑を汽車の外へ。見送りのため懸命に手を振っていた弟達だろうか。この娘はこれから奉公に行くのか。娘を見る目が一気に変わる。個々の人生模様、強く生きなくては。⑤↑

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    2024年02月10日
  • トロッコ・一塊の土

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    短い文の中に、トロッコの駆け抜ける躍動感、少年が感じた心細さや恐怖心が手に取るように伝わってきた。少年の心細さの要因として、暗闇の中で今日は母に会えないかもしれないという気持ちがあったのではないかと思う。最後の「26の歳、彼はどうかすると理由もないのにその時の彼を思い出すことがある」という文に涙がでてくる。その感情知っているかもしれない。大人になっても突然、母(自分の生命の帰る場所、この場合必ずしも母親ではない)場所へ辿り着けないように感じ、言いようのない心細さを感じる場合がある。

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    2024年02月03日
  • 蜘蛛の糸・杜子春

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    再読に次ぐ再読。
    大好きな作品集。
    何度読んでも、面白さは変わらない。
    トロッコが特に好き。少年の心細さを体感してしまう。
    この時代の作家は凄いですね。

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    2024年01月29日