芥川龍之介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
私が買ったのは、小畑健の表紙だったのですが。同じ「地獄変」でも随分と雰囲気の違うイラストでした。
久々の文学ものでしたが、やっぱり流石、の一言に尽きると思います。12編の小品が納められていますが、中でも特に心に残ったものたちの感想をば。
「芋粥」読んでいて、悲しくなりました。涙が出るほど、という意味ではなくて、ただただ「哀れ」とはこういうことなのか、と。
「地獄変」お殿様の口の端からこぼれていた涎が、ぱっと見えるほどに、業火と呼ぶにふさわしい火の熱さを感じるほどに、生々しいお話でした。終わり方も素晴らしい。
「蜜柑」ここまでの短編で、これほどまでに鮮やかに日常の一瞬を切り取って、なおかつ普遍的 -
Posted by ブクログ
読書感想文に、パッと読めて面白い本を僕に薦めて欲しいと息子に言われて手渡したこの本。
どれ私も久々に読むか、と読み出せば止まらない。
100年以上前に書かれたはずなのに読みやすい。
「蜘蛛の糸」:独善的な振る舞いをする人の成れの果てをみた。
「羅生門」:生か、死かの極限の2択を迫られたときの人間が描かれる。そういった極限においては善悪の定義など無意味に等しいのかも。平和を享受してきた私たちには想像し難いものがある。高校の時、何を思いながら読んだんやろ。
「鼻」:自分より常に不幸でいて欲しい存在として、内供は周囲から認識されていたという残酷な真実。人の悪意というか無意識に見下す気持ち、それ