芥川龍之介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
感想
芥川龍之介の本を読むのは、同じく新潮文庫の『蜘蛛の糸・杜子春』に続いて2冊目。
こちらの方は今昔物語などの古典がもとになっている話が多くて、芥川龍之介風に古典を解釈したら、というもの。
有名な『羅生門』『鼻』『芋粥』は、国語で習ってぼんやりと覚えていたものの、改めて読むと面白い。
どれも童話的な雰囲気で、その中に「人間って、こんなことするよなあ」というエピソードが含められている。
こういうところが、長く読みつがれている所以なんだろう。
特に私は『羅生門』が好きだった。
不気味な雰囲気、細かい描き込み、人間の我欲。
「悪を働いた人には、何をしてもいいのか?」ということを思い、今のSNS内で繰り広げられるドロドロした争いにも通ずるものがあると感じた。
誰しも自分が可愛いものだ。
極限の状態にあったら、人は他人を蹴落とすのかもしれない。
しかしSNS内で行われている「弱者への石投げ」は、極限状態ではないところが違って、そこが恐ろしい。
匿名でバレないからということを盾に、弱っている人に石を投げる。
人間って怖いと、いつも思う。
そんな争いに巻き込まれないように、平然と生きていきたいものだと思っている。
メモ
羅生門
下人の行方は、誰も知らない。(p18)
国語の授業で習うが、当時はどう考えればいいのかまるで分からず、ただただ不気味で、暗い話だなあと思っていた『羅生門』。
老婆は生前に罪を犯した女性の死骸から髪の毛をむしり取り、下人は老婆から着物を剥ぎ取る。
まとめてしまえばそれだけの話ではある。
ただ、大人になった今、読みながら思うことは、「罪を犯した人間には何をしても許されるのか?」だった。
SNSで炎上する人がいたら、その人に対して何の所縁もない人が石を投げ、酷ければ自殺に追い込むことさえある。
人間は案外残酷なことをできるもので、特にそれが匿名となると、本当にむごい。
羅生門でも、下人は見ず知らずの老婆を相手に素性を明かさないまま、「お前は罪を犯した女性の死骸から髪を取るという罪を犯しているんだから、何されてもいいよな?」と言わんばかりに酷いことをする。
「飢え死にしないために」と老婆も下人も言うが、そんな極限の状況にあったら人は他人を陥れてでも生き延びようとするという、人間の恐ろしい性根が見える。
自分はどんな状況にあっても高潔でいられるかなと怖くなった。
鼻
内供は、いつものように、鼻などは気にかけないと云う風をして、わざとその法もすぐにやって見ようとは云わずにいた。そうして一方では、気軽な口調で、食事の魅年に、弟子の手数をかけるのが、心苦しいと云うような事を云った。(p23)
15〜18cmほどの長い鼻がコンプレックスである禅智内供。
お弟子さんが「都で鼻を短くする方法を聞いてきました!」と言っても、「マジか!すぐやろう!」となるのではなく、「ふーん、そうなんだ。まあ、いつも君に食事の時に鼻を持ち上げてもらうのも申し訳ないし、やろうかな」くらいの感じで言い返す内供が、人間味があって好き。
何となくこういう会話って今もあるよなあと思う。
こうなれば、もう誰も晒うものはないにちがいない。 内供は心の中でこう自分に囁いた。長い鼻をあけ方の秋風にぶらつかせながら。(p30)
茹でた鼻を踏ませて、出た油を取るというまさかの方法で鼻が短くなった内供。
しかし短くなって普通サイズになった鼻のある内供を見て周りの人が笑い出す。
「他人の不幸を同情しつつも面白がる『傍観者の利己主義』とも言える感情が人間にはある」と芥川は言う。
そして最後、また長い鼻に戻った内供は「これで笑われない」と安心する。
結局、鼻の長さがどうというより、「他人からどう見えるか」「浮いてないか」が大事なのであって、内供のようなお坊さんでもそんな気持ちになるんだなあと思う。
芋粥
栄養の不足した、血色の悪い、間のぬけた五位の顔にも、世間の迫害にべそを掻いた、「人間」が覗いているからである。(p35)
いじめられる五位を見た一人の青年の侍が、五位の顔を見て感じたのは、同情か、憐れみか、そんなものかもしれない。
「いじめられる側にも問題はある」のような言い分は昔からよく聞く。
それは「いじめても良い理由」にはならないし、本質的な話じゃないなと個人的には思う。
誰しも一生懸命生きているのだ。
第一、時間のたって行くのが、待遠い。 しかもそれと同時に、夜の明けると云う事が、芋粥を食う時になると云う事が、そう早く、来てはならないような心もちがする。(p53)
主人公の下級官人である五位は、皆からいじめられている役人だったが、一つの夢があった。 「芋粥をお腹いっぱい食べたい」というものだ。 当時、芋粥は高価なもので、滅多に食べられるものではなかった。 ある日、利仁という武将の家のある敦賀へ招かれ、芋粥をお腹いっぱい食べられるチャンスを得る。 しかしその少し前から、五位に「芋粥を食べたくないなあ」という気持ちが芽生える。 私は、「これを食べてしまったら夢が終わってしまう」という不安に襲われているのだと思った。 夢が叶う目前にいる。 楽しみなような、しかしこれが叶ったら後はどうなるんだ? という不安。
手に入れる前は強く欲するけど、いざ手に入れたら興味を失う。 現代では「お金がいっぱいほしい」とも言い換えられるかもしれない。 実際に大金を手にしていわゆる『FIRE』を達成したのに、なぜかやりきれない、という話をよく聞く。 人間は夢を追っている時の方が、辛いけど、幸せなのかもしれないな、ということをこの『芋粥』から感じた。
運
生活に困った女性が観音様に願掛けをする。
その後、お坊さんから「あなたに言い寄ってくる男の人が現れる。断ってはならない」と告げられ、お告げ通りに男性は現れるが、夜道で襲われ、結婚を迫られる。
お告げに従い結婚を承諾すると、男から高価な品をたくさんもらう。
男のいないときに根城の中を見て回ると、そこには高価な物だらけ。
「泥棒だ!」と思い逃げ出した後、男が捕まって連れて行かれるのを目撃し、涙を流す。
その後、男からもらったものを売って幸せに暮らしました、という話。
女性は被害者なのだが、何で最後に男が捕まったとに涙を流したのかが気になった。
「自分で自分がいじらしくなって」とあり、もしかしたら、悪人に捕まり、施しを受け、それで生き延びていくしかない自分が哀れになったのかもしれない。
人間、本当に困っていたら神頼みもするし、もしかしたら悪行にすがってでも生き延びようとする欲が出てしまうのかもしれない。
袈裟と盛遠
なんだかドロドロした話。
武士の盛遠、美しい女性の袈裟、袈裟の夫の渡の三角関係。
盛遠と袈裟のそれぞれの独白で構成されている短編。
盛遠の袈裟に対する愛し方はかなり過激で、本人に言わせても愛しているか分からないというほど。
袈裟も袈裟で、「渡を殺してやる」という盛遠に対して承諾したりと、正直何を考えているか理解できなかった。
DV男と、ダメ男に惹かれてしまう女性的な感じか?
最終的には、盛遠に殺されかける渡を庇って、袈裟は殺されてしまう。
何だか今もありそうなドロドロした恋愛ドラマみたいだ。
邪宗門
まさかの未完作品。
急なお坊さんの法力バトル展開にはびっくり。
摩利信乃法師はキリスト教だと思うけど、この作品の舞台になった当時、キリスト教は日本で知られていたのだろうか?
横川の偉いお坊さんが皆を代表して出てきて戦いを挑み、惨敗するところはかなり可哀想。
好色
「平中、最低なやつだな」
読みながら素直にそう思う。
平中は根っからのプレイボーイで、友人からも「その分野においては天才」と言わしめるほどモテモテだったが、どうしても落とせない女性がいた。
ある日その女性がようやく会ってくれそうになるが、長い経験をさせられ、未練と失意の中でこう考える。
「そうだ、あの女性の嫌なところを見たら忘れられる」
そこへ女性の『う◯ち』が入った箱を持ったお付きの女の子が通りかかる(この文化にもびっくりした)。
その箱をひったくり、「う◯ちを見れば、あの女性を忘れて、俺は俺の命を生きられる」と無茶苦茶なことを考えて箱を開けるも、中にあったのは良い香りの上等な香木。
まさかだが、企みはバレていた。
めちゃくちゃだが素直に面白かった。
俊寛
島流しされた俊寛を訪ねた有王。
都に流れる俊寛さんの噂は尾ひれがついたもので、実際は俊寛さんは島の暮らしに馴染んでいた。
人の噂話とは当てにならないものだ。
何が正しいかは、自分の目で見たものを当てにする方が良い。
また、「何を美しいと感じるかは違う」ということが語られている。
国、文化、時代によって、何を美とするかは変わる。
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Posted by ブクログ
どの話も初見。古めかしい文体の上に言葉遣いが凝っているので、最初とっつきにくさはあったが、慣れると一気に引き込んでくれる手腕は相変わらずお見事。最後まで面白く読めた。
個人的に一番気に入ったのは「戯作三昧」。里見八犬伝を読んだことがないし馬琴についても何も知らないが、気難しい主人公が甥っ子の何気ない一言に励まされて涙ぐむ場面なんて、純粋すぎてこちらも思わず泣きそうになった。また、なんとなく馬琴に芥川の創作者としての心が込められている気がして、勝手に親近感を覚えた。
「或日の大石内蔵之介」「お富の貞操」「庭」など他の話も良かった。共通するのは、芥川の登場人物に対する眼差しが中立であること。そして内省的なのにクドくない。人の心の表面をサラッと掬って見せてくれるところが芥川の良さ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレこれこそまさに地獄。正真正銘の地獄。こんなエグい話をよくも書けたな、と驚くと共に溜め息が出た。ストーリーも秀逸だが、文章が凄くて、地獄変の屏風絵が私の脳内に生々しく浮かび、実際に見た事あるような気がしてきたからそら恐ろしい。そして、電車の中で読んでいた私は、ラスト数ページで涙が止まらなくなってしまった。猿の良秀にやられた。
絵師の良秀は腕は良いが変わり者。人に嫌われていたが、唯一、娘だけは愛情たっぷりに男手ひとつで育てていた。その娘はというと心優しく、愛嬌もあり大殿様の所に奉公しており、皆んなに可愛がられていた。
ある日、良秀は大殿様から地獄変の屏風を描くように仰せつかわされる。地獄を描くために弟子にあらゆる責苦を行い、その様子を書き写す毎日を過ごす中で、良秀は段々、狂気じみて来る。最後の仕上げとして、良秀は大殿様にお願いをする。炎の地獄を描きたいが、見たモノしか描けない。目の前で女性を乗せた牛車を焼いて欲しい、と…。
だんだんトチ狂ってくる良秀の変容がさし迫ってくる。芸術を追求するためには、人間の心までも無くしてしまうのか。鬼畜の成せる技。
ここまで狂ったら次はどうなる?
クライマックスは想像を大きく越えた。
火の中に飛び込んで消えた猿の良秀の方が、人の心を持っていたわけで、そこに救いがあった。
大殿様と良秀の娘との関係も謎のままだが、語り手が否定すればする程、そういう事なんだろう。でなければ、あんな所業はできない。
娘が焼かれる様子を見て、地獄の苦しみを受けていたが、一瞬、恍惚とした法悦の表情を浮かべた良秀。この場面が忘れられない。ここが芥川の非凡で天才な能力で、追求するあまりに精神の危うさを感じた。人間の心の闇を描き出した本作は、彼の最高傑作の一つだと思う。
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Posted by ブクログ
芥川龍之介は、1892年(明治25年)3月1日に東京に生まれ、1927年(昭和2年)7月24日に亡くなりました。作品は短編小説が多く、東京大学英文科出身であることからか、文章構成の仕方は英文学的・翻訳文学的で、論理的に整理された簡潔・平明な文体が特徴的です。
(以下、Wikipediaの記載などをもとに書きました。)
この作品『舞踏会』は、1920年(大正9年)に雑誌『新潮』1月号に掲載され、翌年3月に新潮社刊行の『夜来の花』に収録されました。
作品中に登場するピエール・ロティ(Pierre Loti 1850年1月14日−1923年6月10日)は実在の人物で、フランスの作家です。
本名はルイ・マリー=ジュリアン・ヴィオー(Louis Marie-Julien Viaud)と言い、フランス海軍士官として世界各地を回り、訪れた土地を題材にした小説や紀行文、当地の女性との恋愛体験をもとにしたロマンチック小説を多く書き残しました。
ロティは、1885年夏にフランスの戦艦トリオンファント号の海軍士官として長崎に約1ヶ月滞在し、日本人女性のおカネさんと同棲した経験から小説『マダム・クリザンテーム』(邦題『お菊さん』)を著しました。その年の秋には鹿鳴館のパーティにも参加し、そのときの見聞を「江戸の舞踏会」(短編集『秋の日本』に収録)に書いています。
しかし、この中でロティはダンスを踊る日本人を、「しとやかに伏せた睫毛の下で左右に動かしている、巴旦杏(はたんきょう、とがりすもも)のようにつり上がった眼をした、大そうまるくて平べったい、小っぽけな顔」「個性的な独創がなく、ただ自動人形のように踊るだけ」と表現しているそうです。
(あらら? 本作『舞踏会』のイメージと違うわ。。。)
芥川龍之介はロティに大いに関心を持ち、「ピエル・ロティの死」という文章を書いたほか、「江戸の舞踏会」に題材を得たこの作品『舞踏会』を書きました。(他にも、三島由紀夫はロティと芥川に影響を受け戯曲『鹿鳴館』を執筆しました。)
ヒロインの明子という名前は鹿鳴館時代の「明治」から取られたらしいです。作中には皇室の菊の紋章が2度出てきますし、階段や舞踏室に無数に飾られた菊の花の描写は、国の威信を懸けて鹿鳴館を設け、西欧に追いつき追い越そうとする明治政府の強い意志と勢いが表されているかのようです。
そして、その勢いと対比するかのように、ドンと音高く華やかに空一杯に咲き誇るものの、一瞬の後にはパラパラと夜空に消えていく花火、そしてヒロイン明子とフランス海軍将校の出逢いの儚さが、美しく描写されています。
美しいですねぇ♡ 短編の名手 芥川龍之介の作品の中でも、いろいろな作家から高く評価されているのがよく分かる気がします。
本作中、明子は17歳(明治19年 1886年)の秋にフランス海軍将校と舞踏会で踊った思い出を、32年後の大正7年(1918年)秋、49歳の時にH老婦人として、ある青年小説家に話します。
青年小説家は、話を聞いた後で「奥様はそのフランス海軍将校の名をご存知ではございませんか」と尋ねます。
この後の会話が、この小説の肝の1つだと思います。
ぜひ本作でお読みくださりたく♡
でも、ちょっとタネ明かしを。(Wikipediaより)
なお、刊行本収録の際、最後の老夫人と青年小説家の対話の部分は改稿された。
H老夫人はフランス人青年を、ピエール・ロティだと知らなかったことになっているが、初稿では、最後の場面で青年小説家から海軍将校の名前を訊ねられた夫人が、それに答える部分は以下のようになっており、彼女がロティの素性を知っていたことになっている。
「存じておりますとも。Julien Viaud(ジュリアン・ヴィオ)と仰有る方でございました。あなたも御承知でいらつしゃいませう。これは『お菊夫人』を御書きになった、ピエル・ロテイと仰有る方の御本名でございますから。」—芥川龍之介「舞踏会(初稿)」
芥川は、この結末を刊行本収録の際、夫人がロティの素性を全く知らないということに改変している。芥川が終結部で、対照的な夫人と青年の関係を描いていることについて、江藤淳は、青年小説家の「教養主義の空虚さ」を浮き立たせるものであると解説している。また、三好行雄は、「名を知ることで実を喪失する知的教養主義の〈空虚さ〉」を批判するためだと考察している。
きっと明子にとって、フランス海軍将校との出逢いの思い出にはどうでも良いことなのでしょう。。。♡
なんとなく調べる学習のようなレビューになりましたが、こんな風に遊ぶのも時には良いでしょう(と思ってくださいネw)
本当に美しい小説でございました♡
Sakizoさんのイラストとともに読むとさらにトレビア~ンですよ♡
キュンキュンとオススメいたします♡ -
Posted by ブクログ
地獄変
1.大川の水
彼にとっての愛すべき東京
隅田川の話で良いか?隅田川→東京→生活
哀愁
2.羅生門
高校生ぶりに。意外ととてもシンプルな話だった、当時は老婆の衝撃やばかった気がするけど、下人も大概やべーなwてか狂ってんの人じゃなくて世、世が人を狂わせた説、不可抗力
3.鼻
有名、初めて読んだ。
人は人の不幸を同情する割に、その不幸をどうにか立て直した人を見ると逆に面白くなく思う、みたいなところの段落、読んでて気持ちよかった。この人結構叙情的?暗めの情だけど。
4.芋粥
人生のテーマはなんだっていい、それを笑うやつには笑わせとけば良い
でももしかしたらその人生のテーマは、別の人の世界線ではとても簡単に手に入るモノで、施しの対象に勝手に恩を感じたりしつつも、突きつけられる現実(狐にあげるレベルの物を人生のテーマにしてしまった的な)
5.地獄変
良秀とち狂ってるけどまだ首尾一貫で理解できる
大殿普通に何様すぎる、それが世間で人格者とか擁護されてるの違和感
なんの資格があって他人に教訓を与えるためにそういう事できるのか謎
てめーが一番とち狂ってるすぎ
6.蜘蛛の糸
芥川、結構シャバの人間の醜さメインで書いた後に、もう一個カースト上の人間の軽い感想で締めがちじゃねと思った
7.奉教人
古文多めで読みづらすぎたけど、なんか後半泣きそうになった
人がこの世で後世に継がれる事なんてたった一つでいいんだなと、私はなんなんだろう
でもやっぱ後世どうかも確かに良いに越したことないけど、普通に人生楽しみたくね
結構くらったこれ、畳み掛け、何段階でくんねんって感じだった
8.蜜柑
夕刊、娘、曇天、電車からこの世の縮図に繋がる文章かなり良かった
9.舞踏会
彼女がlotiを知らなくて良かった
10.秋
意味不明なくらい食らった
心理描写が深すぎて、文章が美しすぎる
ここまで哀しさややるせなさをこんなに短い文章で作り上げられるのすごすぎる
泣きそうになった。うまく文字にできない。電車来たけど一本見送った。
11.藪の中
黒澤明で一度食らったため流し見割愛
12.トロッコ
やっぱすごい個人的体験からの最後メタで収束してね
最後の書評もどき難しい単語並べすぎ -
Posted by ブクログ
ネタバレ「王朝もの」と言われる6編を収録した短編集。
どれも初めて読むものばかりでした。
圧倒されたのは「地獄変」です。
超有名作品なのでタイトルだけは知っていました。なぜもっと早く読んでいなかったのかと、自分を問い詰めたいです。
「見たものでないと書けない」から、上﨟を乗せた車を用意して実際に火をかけて欲しいと、大殿に頼み込む良秀。それを快諾した時点で、哀れな上臈の正体は予想できました。
車が燃え盛り、中で悶え苦しむ娘、それを見る良秀の狂気的な描写が凄まじく、圧巻でした。
至高の芸術とは狂気と紙一重なのかと考えさせられます。
最後に良秀は自死しますが、芥川の最期とも重なり、心に深く残りました。
それにしても、大殿はなかなか悪いやつですね。
大殿に「二十年来奉公する」者が語り手なので、絶妙に擁護を挟み込みます。ここがまた面白いなと感じました。なぜ、大殿が良秀の娘を焼き殺したのか。私は「恋の恨み」説を推します。
「偸盗」は、始め、人物相関や人名が頭に入ってこず、読みにくいと感じました。しかし、それらが理解出来るようになると、愛憎渦巻くドロドロしたお話で印象的でした。沙金が報いを受けてヤレヤレです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ4月の感想会(芥川龍之介・魔術)から地獄変を読んでみる。久しぶりに吐き気がした!堀川の殿様に仕える絵師の良秀は嫌われ者だが、娘は気立てが良く可愛がられ、良秀の自慢の娘だった。ある時、良秀は大殿様から地獄の様子を描いた屏風を描くようにと命じられる。しかし良秀は実際見たものしか描けないと言い張り、牛車に女性を乗せて燃やしてほしい、その様子を描きたいと大殿様に申し出る。大殿様は承諾し、牛車に乗せたのは良秀の娘だった。良秀は目の前で苦しみながら死んでいく娘の姿を描き、屏風を完成させますが、首を攣って自殺した。⑤
我が娘は死なざるを得ない状況、良秀の絵師としてのプライドなのか、堀川の殿様への復讐として、見るたびに断末魔の叫びが聴こえるような地獄絵図を描ききった良秀。正気の沙汰ではないが、良秀のプロ根性を見た。さらに、それを書ききった芥川龍之介のプロ根性・叫びだったのかもしれない。 -
Posted by ブクログ
立て続けにおネェの本棚ですわ
芥川龍之介の『蜜柑』です
イラストは乙女心をキュンキュンさせるげみさん
ちなみに『蜜柑』は知りません、、、
ま、いいじゃないですか
だって『おネェの本棚シリーズ』は素敵なイラストを楽しむものだから
(また言ってるわ!)
また本作も素敵イラスト楽しませてもらったわ〜
特に、
物語のクライマックス!
女の子が窓から蜜柑をパッと投げたその瞬間から、、、
アタシの心の上には、せつないほどはっきりと、この光景がやきたけれましたわ
(げみさんのイラストが素敵すぎる!)
そして最後に、
大きな風呂敷包みを抱えた手に、しっかりと三等切符を握っている女の子の姿に、、、
ズッキューン♡としてアタシの2冊目のおネェの本棚は終わるのでした(*´ω`*)