芥川龍之介のレビュー一覧
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はい、龍ちゃんの名作中の名作短編『藪の中』です
もう、深すぎて身悶えするんですが、まずは『乙女の本棚』だけにおくさんのイラストに触れたい
今までのシリーズに登場した方々とはかなり毛色が違って、シリーズに新風を吹き込んだと言いたい
とても良い
若干コミカルな感じもありつつ和のテイストがもうなんていうか好き
もしかしてかなり有名な方なのかも知れんが、そっち方面詳しくないのでごめん
はい、で『藪の中』ね
まぁ、知ってる人は知ってるだろうけど、「証言の食い違いなどから真相が不分明になることを称して「藪の中」という言葉まで生まれた(ウィキペディアより)」っていうね
そりゃあ言うわ
真実は藪の中言 -
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ネタバレ本書所収『地獄変』
この作品を読んでいると、まるでサスペンス映画を観ているかのような緊張感に自分が包まれていることを感じます。天才画家良秀が弟子を鎖で縛ったりミミズクをけしかけるくらいまではまだいいのです。「また始まったよ良秀の奇行が」くらいのものです。ですがそこから段々妙な予感が私達の中に生まれ、次第に不気味に思えてきます。「まさか、良秀がやろうとしていることって・・・」とついハラハラしてしまいます。この徐々に徐々に恐怖や不安を煽っていくスタイルは、ミステリーのお手本とも言うべき実に鮮やかなストーリーテリングです。さすが芥川龍之介です。
この作品には「完璧な絵を描き上げんとする狂気の画家 -
Posted by ブクログ
ネタバレ『蜘蛛の糸』は芥川龍之介が初めて書いた児童向け文学で、仏教説話としても有名な名作短編です。私も僧侶という仕事柄、この『蜘蛛の糸』のお話を法話や仏教書で見聞きすることは数多くありますが、このお話はお寺関係という枠を超えて日本人全体に親しまれてきた作品ではないでしょうか。
そして本書巻末解説では『蜘蛛の糸』制作についての詳しい解説が説かれていたのですが、これが私にとってかなりの驚きでした。簡単に要点をまとめると、⑴『蜘蛛の糸』が元々仏教由来なのかどうかはわからないということ、⑵この作品がドストエフスキーやトルストイとも関係があるという2点があげられます。
これは興味深かったです。 -
Posted by ブクログ
芥川龍之介文学忌、河童忌
1919年「私が出逢った事」から改題
横須賀線での出来事
あーまた読んでしまった
田舎娘は、これから東京へ働きに行くのだろう
2等列車に乗り込んだ田舎娘
娘の切符は三等切符
その音、身なりに作者の表現は手厳しい
しかし、疲労と倦怠のどんよりとした陰を娘の投げた鮮やかなみかんの色が消し去っていく
そして、今まで活字で読んでいた「蜜柑」を乙女の本棚で読んで びっくりした
長い間、この列車をボックスシートでイメージしていたのでした
ロングシート!
車両の表現を探してみたら、そうです
ロングシートでした
頭の後ろに窓があったり
娘が隣に来たり反対に行ったり
思い込みで読ん