芥川龍之介のレビュー一覧

  • 歯車

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    特に印象に残ったのは2点。一、強迫観念にも似た暗合(偶然の一致)への空恐ろしさ。二、キリスト教を信じたくても信じられなかった心情。

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    2021年10月17日
  • 或阿呆の一生

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    ショートショートを集めた短編集のよう。個人的に印象に残ったのが「三十一 大地震」。酸鼻という感覚を詳細に文字に起こすとこうなるのかという発見があり迫真。

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    2021年10月17日
  • 乙女の本棚7 蜜柑

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    黒色の景色がラストで一気に橙色に変わる、色の変化が美しい作品でした。読後感が心地よく、蜜柑のいい匂いまでしそうな気がした。
    著者である、芥川龍之介さん曰く「文章の中にある言葉は、辞書の中にある時よりも美しくなければならない」
    文章の中に、その人がいる。

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    2021年09月19日
  • 羅生門

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    退廃的

    退廃的で粘っこく、気味が悪くて後味の悪い読み物です。
    まるで小説の一部分を無理矢理切り取ったかのような簡潔さも、不気味な雰囲気の一役を担っています。
    読み終えた後も尾を引くモヤモヤ感が堪らないです。

    #ダーク #ドロドロ #怖い

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    2021年08月07日
  • 乙女の本棚7 蜜柑

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    『蜜柑』
    この短編は学生時代にも授業で取り上げられていたし、大人になってからも何度か読み直す機会があったのですが、歳を重ねるにつれ、娘が投げた蜜柑の色鮮やかさに切ないものがこみ上げてきます。

    疲労と倦怠、退屈な人生に辟易している「私」の目に飛び込んできた、心が踊るような暖かな色。走り去る汽車で起きた一瞬の出来事。娘の優しく美しい心に、忘れてしまった歓びがよみがえる。しかしそれも汽車が走り去るように、すぐに消えてしまうのでしょうけど…
    さすが芥川。文章だけなのに、蜜柑が落ちる様子から汽車の速度まで情景が浮かび、読後、一枚の写真のように心に残ります。

    ところで、こんな画集があるとは知りませんで

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    2021年06月29日
  • 羅生門

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    芥川龍之介

    内容を忘れていたので読み返しました。
    芥川龍之介の気味が悪い描写に引き込まれました。他の作品も読んでみようと思います。

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    2021年06月12日
  • 杜子春

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    人間にほとほと嫌気のさした杜子春が最終的に行き着く先がおもしろかった。軽い読み物でしたが、先を考えながら読める楽しみもあった。

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    2021年05月21日
  • 河童・或阿呆の一生(新潮文庫)

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    ネタバレ

    「ある若い狂人の話」だと思って読み進めると、あまりの描写の緻密さと精巧さに「この人は本当に狂人なんだろうか」と疑問を持ち、最後には何が虚構か真実か分からなくなりました。流石としか言いようがない。藪の中と少し似た読後感でした。

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    2021年05月06日
  • 奉教人の死(新潮文庫)

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    芥川の代表作と言えば、一般的には『羅生門』、『地獄変』、『河童』などが取り上げられることが多い。しかし、私は芥川の最高傑作は『奉教人の死』だと思う。著名な小説家のうちで、この作品を高く評価したのはノーベル賞作家の川端康成である。川端は、この作品を「多くの人に愛される美しい作品である」と評価している。この作品の魅力は、なんと言ってもその物語性である。また、『天草本平家物語』の文体に倣ったその文章は、芥川以外の誰も書くことができないものである。これは、芥川の実力のすべてを出し切った、だれもが感動するであろう傑作短編小説である。

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    2021年05月06日
  • 乙女の本棚7 蜜柑

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    夕陽と蜜柑の色が鮮やかで、深く心に残る話。
    芥川龍之介はほぼ全作品読んでいて、
    「蜜柑」は好きな作品。
    こんなに素敵なイラストをつけてくれて、げみさんありがとう。

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    2021年03月31日
  • 河童・或阿呆の一生(新潮文庫)

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    表題作と「大導寺信輔の半生」が良かったです。芥川は教科書以来触れるのは初めてでしたが、とても面白かった。

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    2021年03月29日
  • 乙女の本棚7 蜜柑

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    心が暖かくなるお話でした(^-^)
    げみさんのイラストがいい感じにお話とマッチしててとても読みやすかったです♪
    このシリーズ読みやすくて本当におすすめです♪

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    2021年03月07日
  • 羅生門

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    大正文学の頂点です。

    明治文学には見られないテンポの筆致で、驚くほど急速に物語が展開し一気に結末迄読者は連れていかれます。大正文学の頂点と言える作品であり、現代でも全く色褪せません。

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    2021年01月31日
  • 地獄変・邪宗門・好色・藪の中 他七篇

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    ネタバレ

    わたしが一番好きな本。

    とりわけ、『袈裟と盛遠』『藪の中』が好き。
    その作中の女性が好き。
    女性は男性に対して唐突に、大胆な事をする。ある種の凄みをもって。
    男性はそれを受け入れるしか術はない。



    『袈裟と盛遠』は、「盛遠という男性が袈裟という女性の亭主(渡)を殺害する前夜」の話である。

    袈裟と盛遠は互いに憎しみあいながらも関係してしまっている。

    盛遠は袈裟に言う。
    「渡を殺そうではないか」

    袈裟はそれを、なんと承諾する。
    その時の「いきいきとした」表情に盛遠は困惑するが、この誓いを全うする事を心に決めざるを得ない。
    それは何故か??





    『藪の中』に登場する女性も同様の突飛

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    2020年11月22日
  • 地獄変

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    読みやすい今昔物語の一話

    芥川龍之介の代表作のひとつときいたことがあっても、今回初めて読みました。
    流れるようなお話の展開に引き込まれ、とってもおもしろかったです。
    ダンテの神曲やいろいろな教養から書かれた作品のように感じました。

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    2020年10月12日
  • 首が落ちた話

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    短いが為になる処世訓のお話

    人間の回心はあてにならぬということ!?

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    2020年10月07日
  • 奉教人の死(新潮文庫)

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    ネタバレ

    奉教人の死
    (和書)2010年04月30日 20:17
    1968 新潮社 芥川 龍之介


    坂口安吾の切支丹ものは面白かったけど、芥川竜之介の切支丹ものも相当面白かった。

    これはいいね。

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    2020年09月26日
  • 羅生門

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    本能

    初めて読んだのは,高校一年生のときだっただろうか。
    衝撃的なシーンが目に浮かび,絵の具で羅生門の絵を描いたほどだった。

    大人になった今では,そこまでのショックは受けない。
    あきらめと,少しの同情。

    どうしようもないことを,どうにかしようとするこころ。
    それはやがて,醜い本能となる。

    生きるとは,何かを奪い続けること。
    生きてることこそ,異常事態だ。

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    2020年09月14日
  • 蜘蛛の糸・杜子春・トロッコ 他十七篇

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    芥川さんてこんな作品を書く方だったんだ…と衝撃がすごい(x_x)グワーングワーン

    『走れメロス』も『羅生門』も正直あまり細かいとこまで覚えていないし、況んやそれについて自分がどう感じたなんてことをば(日本語真似したいけど下手)

    『蜘蛛の糸』とか『犬と笛』とかは私が持っていた芥さん(芥川さんより芥さんと呼びたい)の割りとイメージ通りだったけど、『蜜柑』とか『トロッコ』はこんなにも鮮やかな言葉で心象風景を描けるなんて…と感動した。この二編特に好き。人生で蜜柑みたいな瞬間、ずっと待ってるというかそんな瞬間があるから何とか生きてる、な自分。

    『猿かに合戦』の「きみ達も大抵蟹なんですよ」良いで

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    2020年08月03日
  • 羅生門 杜子春

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    息子が小学生の頃読んだ本を何気に手に取る。
    芥川龍之介、ゴイゴイスーだ。
    特に蜜柑が秀逸。歴史に名を残す小説とはこういう作品集なのだと痛感。

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    2020年05月23日