感情タグBEST3
物語を終わりに向かわせるために新しい登場人物が出る、という構成と言えばこれが走りと感じています。
学校で習って読み解いた作品ではありますが、改めて読んでみようと思う作品です。
退廃的で粘っこく、気味が悪くて後味の悪い読み物です。
まるで小説の一部分を無理矢理切り取ったかのような簡潔さも、不気味な雰囲気の一役を担っています。
読み終えた後も尾を引くモヤモヤ感が堪らないです。
明治文学には見られないテンポの筆致で、驚くほど急速に物語が展開し一気に結末迄読者は連れていかれます。大正文学の頂点と言える作品であり、現代でも全く色褪せません。
授業で習ったときはあまり深く考えませんでしたが、今読み返すと面白く感じます。
下人にとって老婆の言葉は悪魔の囁きだったのかもしれません。
悪人になら悪行を働いても良いというような思考回路を獲得したように感じました。
そして最後の「急な梯子を夜の底へかけ下りた」という部分は、下人が外...続きを読む道に落ちてしまったような気さえしました。
この一瞬の出来事が下人の人生の転機であるように感じました。
仕方がない とは 何か? その境界線に明確なものはなく 人それぞれ 性格や 環境 立場などで いい 悪いがわかれる 登場人物すべて 罪人なのか それとも 仕方がないのか おそらく 読むたびに 印象が変わるだろう