芥川龍之介のレビュー一覧

  • 蜘蛛の糸・杜子春・トロッコ 他十七篇

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    『蜘蛛の糸 杜子春・トロッコ』
    「父」「酒虫」「西郷隆盛」「首が落ちた話」「蜘蛛の糸」「犬と笛」「妖婆」「魔術」「老いたる素戔嗚尊」「杜子春」「アグニの神」「トロッコ」「仙人」「三つの宝」「雛」「猿蟹合戦」「白」「桃太郎」「女仙」「孔雀」
    解説-中村真一郎

    「トロッコ」について。
    家にたどり着いた良平の、わっと泣き出さずにはいられない気持ち。たった一人で、町まで駆けもどる時の緊張感、家々にともる灯りのほのかな温かさや人々の「どうしたね」という掛け声、寂しく緊張した場面からほのかに温かく安心できる場面への転換が素晴らしい。これほどまでに、主人公の安堵を感じることのできる小説はあまりないだろう。

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    2015年01月11日
  • 蜘蛛の糸・地獄変

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    羅生門を読んでから、芥川龍之介さんの作品に触れてみたいと思い買ってみましたが、凄く面白かったです。
    所々言葉の意味が理解できず、読めないところもありましたが、勉強になりました。個人的に、「蜘蛛の糸」、「毛利先生」、「犬と笛」が心に残っています。

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    2014年04月05日
  • 蜘蛛の糸・地獄変

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    ネタバレ

    収録されている作品すべて面白い。特に地獄変は絵仏師良秀を題材に描かれていて芥川の芸術観が表れているように感じられる。

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    2014年02月12日
  • 侏儒の言葉 文芸的な,余りに文芸的な

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    読み始めました。
    『侏儒の言葉』は、以前に単体の岩波文庫を読んだことがあります。

    大阪に向かう列車で読んでいます。前に読んだとき(30代)より、痛切に感じます。
    ちょうど京都駅に停車中に「侏儒の言葉」の部分を読み終えました。
    (2013年11月22日)

    「文芸的な」は、初めて読みました。
    (2013年11月23日)

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    2013年11月23日
  • 侏儒の言葉・西方の人(新潮文庫)

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    侏儒の言葉
    伊坂幸太郎のチルドレンとモダンタイムスで引用されてたので読んだ
    或仕合せ者、或夜の感想、批評学、可能、言葉、悲劇…等々ハッとさせられながら読んだ。

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    2013年11月26日
  • 【語注付】地獄変

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    これは…何度も読んでるんだけど(なんてったって、小学生の時に買ったものだし)、授業で紹介するために、「藪の中」の正確な内容を復習しようと思って。

    なんで文学じゃなく、社会学の授業でそれを紹介するかっていうと、質的調査の分野では、「藪の中」は「Rashomon」という名前で世界的に有名な手法となっているからです
    (黒澤明が映画「羅生門」で、芥川の「羅生門」と「藪の中」を混ぜちゃったから、海外では、「藪の中」は「羅生門」の一部だと思われているらしい)。

    で、「Rashomon」あるいは「羅生門的手法」とは、あるひとつの出来事に対して、複数の語り手からインタビューを得る、という方法、、、なんで、

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    2013年10月14日
  • 侏儒の言葉 文芸的な,余りに文芸的な

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    文芸論争はどうも神学論じみている。
    きっと痛切なことだったのだろうが、申し訳ないことにあまり興味を持てない。

    その一方でアフォリズムに惹かれるのは、
    それが日々の何気ない思考の断章だと感じるからだ。
    体系化される前に著者の生活の端々から自然と沸き出でる肉声のような気がする。
    そして、いくつかのアフォリズムが長い時間を耐えて小説を構成する血肉となり、
    また最終的には著者の人生を左右させるという予感がするからだ。

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    2014年06月22日
  • 河童 他二篇

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    今までに「羅生門」や「鼻」や「蜘蛛の糸」などといったものは読んだが、どれも特に思うことはなかった。でも本作の「河童」は「蜃気楼」「三つの窓」を含め、始めてなんだこれはと当惑した。これが芥川が評価される根源なのか、といった具合に。もちろん他にもその要素はあるんだろうけど、少なくとも、この皮肉か嫌味か愚痴か呆れか後悔のような混沌とした感情を織り込んだ物語は他ではそう見られない。それも内容はすべて――この三篇において――は、気分が落ち込むでもなく、ただの日常とも思える出来事の中での話。哀しいことに、作者が伝えたかったことは解らなかった。が、この世界はどれをとっても狭く深い。

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    2014年11月18日
  • 侏儒の言葉・西方の人(新潮文庫)

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    芥川らしい諧謔も散見するが、その中に狭量と言うべきかストイックと言うべきか、自己に対する絶望感がありありと見受けられて、読み進めるのはおもしろくもありつつ少々息苦しい。

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    2013年05月26日
  • 侏儒の言葉・西方の人(新潮文庫)

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    ビアスの悪魔の辞典より、こちらのほうがアイロニーに富んでいる気が。特に「西方の人」はキリスト教への疑問と皮肉てんこもり。多分宗教を信仰に依らず理性的に解読しようとするとこうなるのだと思う。個人的に共感するが、幸せになりにくい思考回路だとも思う。批判的精神は必ず自己にも向かうからだ。

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    2013年05月16日
  • 歯車 他二篇

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    表題作である『歯車』について。

    病んでます。これに尽きる。かと言って、
    病的な美しさがあるのかと言えば、そうでもない。
    なんと表現したらいいものか、言葉に詰まります。

    ただ、なんとなく歪んだ世界が心地良い。
    この辺の感覚は、それこそ人を選ぶものでしょう。
    ゆっくりと流れる時間と、奇妙な風景。それに惹かれました。
    大正浪漫な雰囲気が好きだという方には、おすすめできる作品です。

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    2013年04月23日
  • 河童 他二篇

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    ユーモアとは、批判することだと理解した。批判することはユーモアを含むことだとも理解した。批判を伝える手段としてのユーモアのベストな作品。

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    2013年04月20日
  • 羅生門 杜子春

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    11話の短編集なので4年生くらいなら余裕で読めるみたい。
    「にほんごであそぼ」でやっている知ったお話からなのもいいみたい。

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    2013年03月01日
  • 【語注付】地獄変

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    私が買ったのは、小畑健の表紙だったのですが。同じ「地獄変」でも随分と雰囲気の違うイラストでした。
    久々の文学ものでしたが、やっぱり流石、の一言に尽きると思います。12編の小品が納められていますが、中でも特に心に残ったものたちの感想をば。
    「芋粥」読んでいて、悲しくなりました。涙が出るほど、という意味ではなくて、ただただ「哀れ」とはこういうことなのか、と。
    「地獄変」お殿様の口の端からこぼれていた涎が、ぱっと見えるほどに、業火と呼ぶにふさわしい火の熱さを感じるほどに、生々しいお話でした。終わり方も素晴らしい。
    「蜜柑」ここまでの短編で、これほどまでに鮮やかに日常の一瞬を切り取って、なおかつ普遍的

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    2013年01月24日
  • 地獄変・邪宗門・好色・藪の中 他七篇

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    何度読んだか分からない作品。
    約100年前の作品とは思えない。
    けれど、当時に読んだらもっと衝撃的だったろうと思う。

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    2016年04月07日
  • 女

    購入済み

    ワオ!

    セクシー過ぎますよぉで

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    2012年07月10日
  • 侏儒の言葉 文芸的な,余りに文芸的な

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    芥川が晩年に記したアフォリズム。読んでいると、彼は神経むき出しで生きていたのではないかと思うほど、鋭く繊細な文章。こんな感覚をもって生きていくには、いったいどれだけの苦痛が伴うのだろう。

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    2014年03月18日
  • 蜘蛛の糸・杜子春・トロッコ 他十七篇

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    ネタバレ

    『父』

    『酒虫』

    『西郷隆盛』

    『首が落ちた話』

    『蜘蛛の糸』

    『犬と笛』

    『妖婆』

    『魔術』

    『老いたるスサノオ』

    『杜子春』

    『アグニの神』

    『トロッコ』

    『仙人』

    『三つの宝』

    『雛』

    『猿蟹合戦』

    『白』

    『桃太郎』

    『女仙』

    『孔雀』

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    2012年06月07日
  • 歯車 他二篇

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    「歯車」の細部の連関ぶりは、瞠目すべきものがある。
    すでに我々が芥川の自殺を知っているからではなく、あまりに緊密な細部がひとえに〈死〉の縁へと集まり、〈死〉に張り付く異様な様がひどくパセティックであるがゆえに、テクストを読みながら芥川が死んでしまうことを予感させるのであった。

    そうした「歯車」とくらべれば、「或る阿呆の一生」は本人も遺書のようなものとして書いているため、むしろペシミスティックな感じがある。

    収録されている順に、「歯車」→「或る阿呆の一生」と読むと、いっそう芥川の死が決定的なものにみえてきて、せつない。

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    2012年06月03日
  • 地獄変・邪宗門・好色・藪の中 他七篇

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    ネタバレ

    『運』

    『道祖問答』

    『袈裟と盛遠』

    『地獄変』

    『邪宗門』

    『竜』

    『往生絵巻』

    『好色』

    『藪の中』

    『六の宮の姫君』

    『二人小町』

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    2012年05月26日