あらすじ
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罪と罰を被っても隠したい恥
平安時代。
藪の中で発見された死体を巡って調査にあたる検非違使による、関係者への証言記録の形を取った短編。
死体の男の霊も含めた関係者は各々食い違う証言をして真相は見えてこない。
藪の中で繰り広げられた背徳、人間の尊厳の毀損。
当事者は各々その時抱いた倫理に反する心情や恥辱の暴露を恐れて、殺人の罪を背負ってでも、包み隠そうとする。
真実とは事実を体験した各人の心が決める物。
全員が真実を主張せんと、事実を知られまいとすれば事実は永久に葬られる。
人間心理の闇の深さを思い知らせたという点で事実が確定しないラストもモヤモヤするが納得。
因みに真相は“藪の中”との表現は、本作の読解研究が盛り上がる内に定着したことが由来。
本作をシナリオの原作とした黒澤明監督『羅生門』は世界の映画界にもオマージュされた。
日本が誇る天才文豪が世界や後世に強烈に爪痕を残した一作と言えるだろう。
読書って難しい
作者の意図はどこにあるのだろう、
というのが率直な感想です。
面白いと言えば面白いし、
がっかりだと言えばがっかりだし、
ただただ不可解です。
読書って難しいですね。