岸田奈美のレビュー一覧
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エッセイストである岸田奈美さんの、嵐の大海原をバナナボートで進むような日々をユーモアたっぷりに書いた日記。
読み進めるごとに感情が目まぐるしく入れ替わり、まさに人生の喜怒哀楽が凝縮されているようでした。これが日記なのかと驚嘆します。(挿絵も最高にかわいい)
単に「笑える」でも「泣ける」でもない本書の特質を、巻末で頭木弘樹さんが的確に解説されています。なるほど、奇跡の本だと思います。
極限の環境だからこそ、人が大切にするべきことが見えてくるのでないでしょうか。人生にはユーモアだけではなく、それを聞いて笑ってくれる人が必要なのだとはじまる日記。
僕はこんな生き方は、100万回生きても真似でき -
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ネタバレmisachi68さんのレビューで、文庫化されたことを知りました。ありがとうございます。
とても面白くて泣けるエッセイでした。
以下「はじめに」の部分を要約して引用しますので、これから読まれる方はお気をつけください。
岸田奈美さんは父、母、弟、奈美さんの四人家族でした。
でも中学二年生の時
「パパなんか死んでしまえ」と言ってしまったその夜、お父様は急性心筋梗塞で病院に運ばれ、意識不明になられ2週間後亡くなられてしまいます。
いちばん大好きなお父様との最期の会話がいちばん伝えたくなかった言葉になってしまったそうです。
「パパは救急車に乗るとき、何回も言っていた。『奈美ちゃ -
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岸田奈美さんのエッセイ本3冊め
知的障害がある良太くんに、誰かに会ったら「こんにちは」「ありがとう」と元気にあいさつするよう根気よく教えた母。コミュニケーションの基本だがそこをきっちりおさえた母はさすがだ。
良太くんは地域の人たちに見守られ、ずいぶん助けられたようだ。
母の愛情表現はオーバーリアクションで、奈美さんにも事あるごとに「大好き」と言っていたようだ。
私は家族間で「大好き」と言われたことも言ったこともないような気がする。
わざわざ言わなくても…と思っていたが、確かに言葉にすると相手にも伝わりやすいし、うれしい。
この本には幸せになるヒントがたくさんある。
今回も奈美さんのパ -
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一万円選書で届いた本。けどごめんなさい、岸田さんを存じ上げず…誰なの?と思いながら読み始めました。
え、おもろい。笑っちゃう。
ん?
スズメバチとルンバの話、どっかでみたな。
あーあの人!
Xのタイムラインに流れてきてた、スズメバチとルンバの人!
面白いなこの人って思ってよく知りもせずフォローしたあの人がこの人か!
けどどうして岩田書店さんは私にこのおもろい人の本を選んだのだろう。
おもろさ求めてないんだけど。
けど読み進めていくうちに、「名探偵コナンの光彦の話」でうっかり泣いてしまった。
何この人、凄い。
岸田さん自身がアンサングヒーローじゃんか。
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Posted by ブクログ
一万円選書7冊目
岸田奈美さんのことはコロナ禍でツイッター知り、母親とも少し話したことがある。
装丁は祖父江慎さんが担当され、その時に弟さんにページ番号を書いてもらえばいいのではないかと素敵なアイディアを貰っていて、当たり前にあるページ番号が、なんかかわいらしく思えた。
帯分には、私も好きな矢野顕子さんや阿川佐和子さんもあったとのこと。
・いい部屋とは、暮らす人と見守る人の愛しさが重なり合っている。
岸田さんが、お父さんが海外で買ってきてくれたお土産はあの頃の自分の欲しかったものではなかったと、大人になって残してくれたものの大切さに気づくというのがあって、
それが、
“こどもが欲しいもの -