「愛したのは家族〜」を読んで、岸田さんのファンになり、2冊目を購入。今回は号泣はありませんでしたが、やはり彼女の言葉はいつも大事なことに気づかせてくれる。自分が見つけた素晴らしいというものを、好きな人にシェアして分かち合うことが、自分の喜びにつながるんだよね。
未来を明るく生きるために、未来のことを考えない、病気を持っている人たちはそんな選択をするんだとらいう気づき。
「家や人を失った傷は、他人が優しく寄り添うことはできても、1ミリの誤差もなく共感することはできないと思う。」
そうだね、全く同じ気持ちにはなれない。でも一緒に悲しむことはできる。気持ちがわかる、なんて軽々しくは言えないけど、見て見ぬふりも出来ない。
「すすめずらい本をすすめたいと思う関係性こそが、わたしが、喉から手がでるほど欲していた他人との絆ではないか。共感されなくたっていい。読まれなくたっていい。ただ、その人の本棚ぬあるというだけで、心の占有面積のどこか片隅にあるというだけで。」
この一文もよく分かる。欲張りなことは言わない。でも、ほんのちょっとでも、自分の感動をあなたと分け合えたら最高に幸せだし、そんな本もらったな、という記憶が残ったならに十分だと思うことが最近の自分にもありました。
母には受け取る才能がある。父には、差し出す才能がある。これもいい、表現だ。人の長所を見つける才能が彼女にはあると思う。
そんな自分自身のことが嫌いだと、最後に告白している。嘘をついていたことも。とても正直な人だと思う。自分を好きになりたいから書く。みんな誰しも、自分を好きになりなりたくてあがく時があるのかも。私もせめて、自分が好きな自分でありたいと日々思っている。
2冊目を読み終わって、やっぱり他人とは思えない感覚があるのだけれど、きっと多くの読者が同じように彼女に親近感を覚え、応援したくなっちゃうんだろうな。