岸田奈美のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
NHKでドラマになった岸田奈美さんの原作本のひとつ。
悲劇は、意思をもって見つめれば、喜劇になることがある。
それにしても、ではある。ダウン症の弟、車椅子生活となり心臓の難しい手術を控えている母、認知症が進んでる祖母。父は、とうに他界している。
死を前にして、はじめて、人は勇気を出せるし、心から感謝もするし、何気ないこに幸せを感じる。死ぬ事に、ぶち当たると、生きることにもぶち当たる。
本当に、生きる力を、勇気を、そして元気をもらえる一冊です。思い切り、感情をむき出しにして、岸田奈美さんが、体験している事なんで、迫力があります。感動します。 -
Posted by ブクログ
岸田奈美さんのエッセイには、笑いと愛と哀と救いがある。
自分の人生に一度でも起きたら卒倒しそうなエピソードが、岸田奈美さんからは週一くらいの勢いで飛び出てくる。
なのに、そこに悲壮感はない。
少なくとも、文章には出てこない。
裏には悲壮感も含めた様々な感情が込められているのはしっかり感じるのに、重くない。いい意味で。
岸田奈美さんとはサイン会で一度お会いしただけだが、その人当たりの良さは爆発的に発せられていた。
そのキャラクターそのままの文章に、ある種救われているのかもしれない。
特に最終章がよかった。
下手したらエッセイ全体の評価にかかわるかもしれない吐露が、この本全体の救いに -
Posted by ブクログ
ネタバレ岸田さんの言葉は飾る事なくスルスルと心に入ってくる。
まさにチャーミングとユーモアのある方だな。と。
お父様を亡くされ、弟はダウン症、お母様は車椅子ユーザーで母方の祖母も”やばくなってきた”。
どれをとっても「大変ね」と言葉をかけられるであろう事なのに、岸田さんの作品の中では大変な中にもユーモアがある、気づきがあり、感謝がある。
お母様の難しい手術が成功した際の
「奇跡は神様が起こすんじゃなくて、人が起こすんだ」の言葉。
本当にそうだ。
いつかのサンタは本当にいるのか?のyahoo知恵袋での回答じゃないけど、ひとつの「奇跡」には何人もの人が関わっているのだろうなと。
身の回りの人 -
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作者の人生をさらけ出すエッセイ
今まで作者がやってきた出来事や家族事情をエッセイにした本です。今まで個々で話されていたことを本出すまでのボリュームとなり、仕事にしているのは作者の人間力凄いなと尊敬しました。
死ななければ何とかなるものだと教えてくれる本です。問題点を泥臭くてもいいので乗り超えてポジティブにかえる。苦手でダメな点があっても、切り替えて、自身の持ち味を活かしたことを仕事にする。心折れて立ち止まっても、何かしらチャレンジして動けば何とかなると、挫折した人に読んで欲しいです。
文章が自身の言葉で表現していて、話の合間に小ネタを入れてアイスブレイク入れており、読みやすい。面白かったです。一気に読みました。追い込