カツセマサヒコのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
うまくいかない恋 アンソロジーなので
どの短編も単純なハッピーエンドではない。
けれど8人の作家さん其々に、30代ならではの主人公たちの個性的な恋模様が描かれていて面白かった。
収録作は以下の8作品
「感情旅行」・一穂ミチ
「独身の女王」・麻布競馬場
「オレンジシャドウの憂齢」・砂村かいり
「さみしがりやの恐竜たち」・こざわたまこ
「不機嫌依存症」・田中兆子
「出会い」・朝比奈あすか
「振りかぶって、さよなら」・千加野あい
「となりの独り」・カツセマサヒコ
私は「出会い」と「となりの独り」が好みだった。
「出会い」は一歩踏み出せない片想いのお話。
スタートすらしなかった恋もまた、生活に彩 -
Posted by ブクログ
カツセマサヒコさんの本は感情のまま言葉にしてることが多く、印象に残る本というイメージがある。
今私が「結婚」についてよく考えているから、この物語の結婚観について気になり読み始めた。
会社のパワハラ、離婚、結婚前の関係。
私が未だ経験した事ない人の感情を感じることができた。
無自覚の加害。無自覚の傷。
人の言葉や行動ひとつで人は簡単に壊れてしまうし、関係も崩れてしまう。自覚して言葉を、行動を常に選択しなければいけないなと思った。
結婚の前は絶対に不安がまとわりついて、離婚の前は感謝が絶えない。
大きなロマンと義務を背負わせすぎたのものがこの国の結婚観だ。という言葉に本当にそうだと思った。
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Posted by ブクログ
相手の真意を理解する。
相手との性格の違いや、人生観の違いを許容する。
そこにリスペクト出来ないのであれば、好きだのなんだのは、ただの戯言だと思う。
相手の身勝手を頭ごなしに否定するのではなく、その前段階にどんなロジックがあるのか探し出すもの。
無数の恋愛模様がある中で、相手を否定して自分を正当化する事がどれだけ無意味な事か。
少なからずある失敗を元に、それでもまた誰かを好きになるという事が美しいと思える小説。
「恋は中央線」という言葉があった。
中央線は、阪急京都線のように河原町を出て梅田に到着する、ゴールのある線。
でも僕は、環状線みたいなものだと思う。
同じ駅に何回着いたとしても新鮮を -
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仕事だけでも大変なのに、当たり前のように家事・育児との両立が求められる令和のパパ。大変でないはずがない。
女性活躍の必要性が叫ばれるようになり、日本型雇用慣行のもとで、女性が育児と両立しながら働き続けることの難しさは、広く認識されるようになってきた。だからこそ、女性が働き続けるためには男性の育児参画が不可欠だという流れは、ある意味で自然なものだと思う。
一方で、男性にとっては前例のない大きな負荷が課されているにもかかわらず、それが「当然のこと」として求められている側面もある。(かくいう私自身も、夫にそれを求めている一人だ。)
こうした本を通じて、「パパも大変なんだ」「それでも頑張っているん -
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ほぼどんな人にも悩みや苦しみがあるし、
ほぼどんな人も一度は地獄を見たことがある。
当たり前のことなんだけど忘れがちで、私ばっかり苦しいと思いがち。
この本では、何かしらの繋がりがある34人の苦しみを少し軽くしてくれるような言葉が章ごとに出てくる、34篇の短編集。
私の心の中のいくつかある重石に直接当てはまるお話はなかったけど、それでも読み終わりは、雨の中で確かに私に差し出してもらった雨傘のようなものを感じました。
天気を晴れにすることは人にはできないけど、傘を差し出すことと、傘を受け取ることはできる。びしょ濡れにはならずに歩けるだけで、人は救われるよなぁ、と思いました。
そうやって改 -
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Posted by ブクログ
麻布競馬場さん、柿原朋哉さん、カセツマサヒコさん、木爾チレンさんの短編小説4集。
ハッシュタグというものが市民権を得てどれぐらいがたっただろう。
元々は、SNSで特定の言葉を目立たせたり、検索しやすくするものだったかも知れないが、時に真正面から見せると気恥ずかしい言葉も、ハッシュタグを添えるとその言葉が突然誰にも聞こえる独り言のように、意味を持つようになった。
この4編はそんなSNS世代と呼ばれる人たちや、テーマを扱った作品である。
いずれの作品も短編なので、もう少し読んでみたいな、この設定は少し爪が甘いなと感じることはあれど、気楽に読めるのでおすすめ。
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