カツセマサヒコのレビュー一覧

  • 傷と雨傘

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    短編集。

    それぞれの登場者が、次の物語を繋いでゆく。 
    その短い物語のなかに それぞれの登場者に寄せる 含蓄深いことばが。心に突き刺さる。

    読者によって 突き刺さる言葉は 色々だろう。
    でも どの言葉も やさしくて温かい。

    その言葉は 自分だけの傷や 痛み 寂しさに
    “雨傘”になってくれる。

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    2025年11月27日
  • 明け方の若者たち

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    ネタバレ

    久々のエモ系小説。
    実は相手既婚者だったんかい!のような読んでてビックリ要素もあったのがよかった。

    高円寺に住みたくなるしもっと若い時に読んでたらなお浸れたんだろうな。
    今浸れない分大人になったかもな、とは思うけど、この本みたいな青春過ごしておきたかったなーという感情がでかい。
    映画も見てみたい

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    2025年11月25日
  • ブルーマリッジ

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    この作者さんが綴る言葉は、いつも心をグッと掴まれる!
    感情描写、情景描写が繊細かつ言葉選びが散逸で、
    読んでいると、本当にその人が、その物が、その景色が、実際に存在しているんじゃないか、その世界線が続いているのかなと思ってしまう。

    今回の話は、風刺っぽい鋭さを感じた。
    明日は我が身。もしかしたら自分も、気付いていないだけで誰かを傷つけていて、傷ついた人は今も心に深い傷が刻まれているのかもしれない。表面的な情報に触れて、考え方を変えたつもりになることは簡単だけど、根本的な人間性を変えることってきっと難しい、、。そもそも自分のことさえ100%理解できてない、まずはもっと自分と向き合ってみようかな

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    2025年11月20日
  • あのときマカロンさえ買わなければ

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    日常生活の素直な感想が表現されていて、楽しく読んだ。作者の繊細な人柄が伝わってくる。ほっこりあたたかい気持ちになれる。
    「海の街に越す」新居に移り住んだときの気持ちに大いに共感した。
    「ジプリみたいな老人と私」笑いました!すごい好きです。

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    2025年11月16日
  • わたしたちは、海

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    完成していない浮遊感のある本
    なんとなく関係が繋がっているけど繋がりきらない

    小説はすべて内容が解決しがちだけど、この本は現実と似ている。理解できそうで理解できない、でもそれが良い

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    2025年11月11日
  • 明け方の若者たち

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    「大切な人は、いつも突然いなくなる。でも実は突然でもなんでもなくて、きっと行動や表情には見えない心の機微が積み重なって、突然のように見えているだけなんだ」の言葉、とても刺さりました。自分の経験した突然の別れが思い起こされ、その時の心のかすかな動きは、、、と想像しました。自分の経験と照らし合わせて、感情移入して最後まで読むことができました。

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    2025年11月02日
  • あのときマカロンさえ買わなければ

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    エッセイを初めてちゃんと読めた。なんかこう、人の日記って感じがしてあんまり読むのが得意じゃなかったんだけど、やっぱりカツセさんの紡ぐ文章は体にスッと入ってくる。あーあ、またやっちゃったよ、みたいなことの連続で毎日は続くけど、その中で気付けたり気付かなくて良かったりすることってたくさんあると思った。

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    2025年10月29日
  • ブルーマリッジ

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    ネタバレ

    土方課長が全てを失って三条に助けを求められたあたりのシーンがよかった。
    全てを失ってボロボロになって、自分は誰かに認められたかったのだと、その手段が仕事だったのだと気づいて、無自覚な加害に気づき始めて、少し人として変化した(成長した)場面が特に。

    “男は外で働いて女は家庭を守る”今日では時代錯誤な考えだとされ始めている中で、でもまだその考えが蔓延っているこの時代で、生活を楽しむのって簡単じゃ無いよなー。

    「人間というのは他者との関係性の中で成長していく生き物」
    「エプロンはつけたほうが服も汚れないし、便利ですけど、何より気合が入る。そのための装備です。」
    「日々の買い出しも、義務感ではなく

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    2025年10月25日
  • パパたちの肖像

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    面白かったです。母親も父親も等しく育児は一年生。母親目線は想像できるけど父親だとそうなるのかと。突拍子もなかったり的外れだったりにニヤリと笑ってしまう。真摯に取り組んでいるからこその笑いが漏れてしまった。どのパパさんたちも素敵でした。

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    2025年10月22日
  • ブルーマリッジ

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    ネタバレ

    気付かぬうちに自分が加害者になってるのかもしれないって考えを巡らせながら読んだ。逆に、向こうは無意識なんだろうな悪気ないんだろうなって思うけど、私はすごく傷つくこともたくさんあったなぁと。関わりって難しいな。

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    2025年10月21日
  • パパたちの肖像

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    7人の作家さん、みんなパパ作家さんだったとは。
    皆さん、ちゃんと子育てされてきたのかなと思える作品ばかりだった。
    子育てがテーマの作品で父親目線のものは少ないけど、男親ってこんな風に感じていたのかと新鮮な気持ちで読んだ。
    帯にも書いてあるように、この作品は「令和パパの心の声」なんだそう。夫婦で一緒に子育てするのが前提で書かれているところが、令和っぽい。
    いい意味で時代が変わってきたなと嬉しくなった。

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    2025年10月19日
  • ブルーマリッジ

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    プロポーズをして結婚しようとしている雨宮守と
    妻から離婚を言い渡されている土方剛。
    この2人は部署は異なるが同じ会社で働いている。

    守の婚約者である翠さんの言葉がとても刺さった。
    昔の傷ついた経験はずっと残るし、
    自分の言動をしっかりと見直してみようと思った。
    気付かぬうちに他人を傷つけているかもしれないと思うと怖くなった。

    セクハラ、モラハラ、パワハラについて
    書かれていることもあり
    とても現実味のあるお話で一気読みでした!
    誰しも加害者になりうる。

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    2025年10月09日
  • パパたちの肖像

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    行成さんのが読みたくて手に取ったけど、本当に面白かった…2年前に私も出産し、夫と育児をしているけど、うちの夫はきっとおっぱいでないこと嘆いたこともないし、出そうと思ったこともないだろうな笑。純粋な気持ちが可愛くて切なくて読んでよかったーってなった

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    2025年09月24日
  • ブルーマリッジ

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    ネタバレ

    1年前に購入した本。
    仕事に疲弊してた当時はページが進まなかったがふと気になって再開したら止まらず嬉しい気持ちになりました。(本ってやっぱり自分のメンタリティが整ってないとちゃんと楽しめない)

    離婚と結婚のコントラストを付けつつもどこか共通点のある土方課長と守。
    人って被害された印象は強く残るのに、加害に対しては無頓着だなって改めて気付かされた。
    今まで自分がしてきた加害は被害されたことと同じくらい心に留めないといけないと思った。

    最後の翠の言葉。
    結婚や離婚は幸せになるための選択肢。
    はっきり物事を言って自分の言葉を正当化しがちな自分が翠と重なって少し憂鬱になりました、、

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    2025年09月23日
  • わたしたちは、海

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    海の出てくる話を読みたくて買った本。
    はじめてのカツセマサヒコさんでした
    それぞれの話を読み終わると心温まり、毎回“はぁぁぁぁ(ジーン)”となっていた
    久しぶりに余韻に浸れる本に出会った


    ・海の街の十二歳
    ・氷塊、溶けて流れる
    ・オーシャンズ
    ・鯨骨
    か特に好き

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    2025年09月14日
  • パパたちの肖像

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    ネタバレ

    子育てにも、家族の形にも、正解はない。そこに子供への愛情があれば十分だと思う。ただ、子育ては大変すぎて、実際にはそんな綺麗事でまとめられないだろう。夫婦ですれ違い、親子でもすれ違う。それでも、愛情を持って、誰にも何にも縛られず、自分たち家族の生活が続けられるよう必死に進んでいくしかないと改めて思った。

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    2025年08月27日
  • ブルーマリッジ

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    小説はあまり読まないから、ずっと積読してたけど、読み始めたらこの本の世界観に戻ってきたくて、どんどん読み進めてた!
    無意識って怖い。分からない間はどれだけほのめかされても分からない。でも人間ってそんなものなのかも。許されない、信じてみたい、積み重ねが人間関係なんだろうと思った。離れられない場合、信じれなくなって一緒にいるのはつらいな。
    立ち止まって考えることを大事にしたい。

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    2025年08月19日
  • 傷と雨傘

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    いいですね。こういう系好きです。
    各章が数ページなのでとても読みやすいです。
    次々と物語の登場人物がリレー形式に繋がっていく面白さがあります。各章も誰しも共感得る内容だったりします。旦那と喧嘩した時もあったけど、本書の中の大抵の喧嘩は、先に謝った方が勝ちをタイムリーで読んでて、謝りました笑 心に染み渡る言葉がたくさんあります。
    夜に静かに読むのがいいかも

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    2025年08月10日
  • ブルーマリッジ

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    価値観とは怖いなーと思った。
    自分の価値観を人に押し付けるつもりはないけど、でもそれが自分を作るもので軸となるものだから、そこを責められたりすると途端に揺らぐ。
    守と土方の二人の男性の価値観に焦点をあてた本作。
    ブルーマリッジとはよく言ったものだな。
    本作では女性が男性の古い価値観を押し付けられるけど、逆もまた然り。
    日本の結婚の価値観がそもそもって話しだったんだなー

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    2025年08月10日
  • #ハッシュタグストーリー

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    それぞれの作者による今を生きる人々の観点から近似して見ることの作品であった。それぞれの作者の本を読んでみたいと感じた。

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    2025年07月23日