カツセマサヒコのレビュー一覧
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〜〜〜悔しいっ!
最初、あまりにも主人公の良さが分からず(しょーもない嘘つくところとか本当に嫌い)、こんなん★1つけてやると思ってたのに、浴室のシーンでもう涙止まらなかった。
酷い女だし、残念な男なんだけど、総じて愛しく思えてしまうのはなぜ?尚人、君は別だ、とても偉い、そのまま幸せになれ!
明大前に沖縄料理店があること、知らなかった。今度行かなきゃ。
作中の曲でも覚えながら、しばらく浸りたいなあ
以下記憶に残ってるとこ
尚人が、
人生は打席に多く立ったほうがいい
っていっといて、
打席に立たなきゃいけない。でも人生のキャリアも、大抵は一方通行でできてる。セーブ地点からやり直し、なんてRP -
Posted by ブクログ
序文だけでも素敵な言葉の詰め合わせで、全部読み終えてから、もう一度じっくり読んで噛み締めた。
誰もが抱える小さな傷を誰かの言葉が優しく包む。
いろいろあるけど、生きるってそう悪くないんじゃないかと思わせてくれる素敵な物語だった。
どこかが繋がった34ものショートストーリーで、出てくる34人の中に、自分と同じだ、と思える人がいるのがまた共感出来て良かった。
一部抜粋
「傷ついてるのも、悲しんでいるのも、自分だけではないと知る。しかし、それは、だからといって『お前も頑張れ』って意味じゃないこともわかる。みんな傷ついていたら、その傷に、それぞれの傘があればいい。そういうことな気がする。」 -
Posted by ブクログ
カツセさんの言葉選びがすごく好きだ。
恋愛ってこんなはずじゃなかったの連続なのだと思う。上手くいくことより上手くいかないことの方が圧倒的に多い。だからこそ、両想いになり、互いを特別に思い合うことは難しくも尊い。
周りが目に入らないほどその人だけが自分の世界になるような恋愛を人は盲目な恋と呼ぶ。
この世界に自分と相手だけしか存在しないような、誰も介在することのできない恋。
そんな恋愛は、まだ内側が固まっていないのに外側だけが綺麗に焼けたパンケーキのように、外から見た時は美しいのに、一度食べ始めると、生焼けで苦しいことの方が多かったりする。それでも初めて見た時の美しい形を忘れられないから人はそれを -
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各お話の読後感が似ていて、ふしぎだった。本当に海のように、さらりとしていながらも、髪や肌にはすこしベタつきが残る、でも気持ちはスッキリするような。切ないお話も多かったけど、梓さんと櫂くんのお話が1番好きだった。
p.260 いつだったか、二人で海岸を撮りに行った日。知らない女の人が、浜辺に座って泣いていた。潮田はその人にカメラを向けることなく、海を撮り続けながら言った。
海も涙も、しょっぱいじゃん。だからさ、実は海は、たくさんの生き物や、人間や、もしかするとこの星自体が流した涙が、流れ着いて集まった場所なのかもしれない。この星は涙でできていて、海は乾くことはない。だからみんな、海に泣きに行 -
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カツセマサヒコさん2冊め。
タイトル的には恋愛小説かと思ってたら、人間関係(世代間)の価値観の違いを描いた物語の認識でした。
土方課長のパワハラ発言、雨宮守が婚約者・翠から指摘されたサークルメンバーへのいたずら。そして両親からの「男は働き、女は家を守る」「子どもは何人ほしいか」。
自分も社会に出た20代ころから感じた違和感があったし、むず痒さは40代の今でも感じる。
親の言う事、上司の言う事(年配世代)は正しいと植え付けられた立ち位置でもあったこともあるが、今、その考え方から変化していることは親も上司も気づいて欲しいところ。
すべての人間が同じレールにそって歩いて成功するとは限らないのに、 -
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はじめてのカツセマサヒコさん。
『anan』で掲載された34篇の短編をまとめた物語。
誰しもがある悩みや苦しみ、傷をつけ、傷ついてる本人は周りが見えなくなる。
ネガティブ要素がぐるぐると駆け巡る…。
そんな時に家族や友人知人・恋人の言葉にハッとさせられ、自分を客観的に振り返られる。
それを物語る言葉「しんどい人生の中にある『捨てたもんじゃない』と思える瞬間」
誰しもがリアルで経験したことが、この本には描かれているような、いや…自分に置き換わっていた不思議な感覚。
彼らのような経験を一つでもあった時、心についた傷を少しでも埋めたいなと思った時、ぱらぱらとページを捲って好きな物語を読む…その時