カツセマサヒコのレビュー一覧

  • パパたちの肖像

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    ネタバレ

    石持浅海さんの息子の進学、ふいに泣かされた!!息子が遠方の大学に旅立つシーンで。当たり前のように毎日おはよーとか言って一緒にいるけど、ずっと続くわけじゃないんだなぁ。旅立ったら淋しくなっちゃうなぁと思って。自分の学歴思考で子供の希望を閉じ込めないようにしなくては!
    カツセマサヒコさんの専業主婦家庭の話もよかった。競争からはみ出た家庭かもしれないけど、それでもいいなと思えた。
    外山薫さんの損してる気分になってるパパの話も、妻がちゃんと家庭のことも考えてるのがわかって読んでてホッとした。

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    2025年10月08日
  • わたしたちは、海

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    海辺の町で緩く繋がる短編集。

    この町は多分私がかつて住んでいた町だ。
    山育ちの私は海への憧れが強く、一度でいいからと会社を辞めて移り住んだのだが、経済的にうまく行かずその地を離れた苦い思いがある。
    この小説の人びとの様にもう少し根を張れなかったかと悔やむ。
    何しろ海の風景描写がいい。
    そしてそこで生活をする人達の、あまりの当たり前さ。
    更には綺麗に見える風景に垣間見える闇。
    それでも生活は続く。

    最後の『鯨骨』が本当にいい締め方をしていて、切なさが大半を占めるものの明るさも差しているのが良かった。
    が、私の一番は何と言っても『渦』。
    主人公の梓がそのまんま私で、何なら恥ずかしい位だった。

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    2025年09月27日
  • 傷と雨傘

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    この手の「見ず知らずの人と、今日もどこかですれ違い影響し合っている」系の短編集が大好き!
    お守りとして末永く持ち歩きたい言葉が沢山でした

    誰かに傘をさしてあげたとき、私だって雨に打たれていることに気づいて欲しい。という自分のエゴを発見してしまった一冊でもあったな。

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    2025年09月25日
  • 明け方の若者たち

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    〜〜〜悔しいっ!
    最初、あまりにも主人公の良さが分からず(しょーもない嘘つくところとか本当に嫌い)、こんなん★1つけてやると思ってたのに、浴室のシーンでもう涙止まらなかった。
    酷い女だし、残念な男なんだけど、総じて愛しく思えてしまうのはなぜ?尚人、君は別だ、とても偉い、そのまま幸せになれ!

    明大前に沖縄料理店があること、知らなかった。今度行かなきゃ。
    作中の曲でも覚えながら、しばらく浸りたいなあ

    以下記憶に残ってるとこ

    尚人が、
    人生は打席に多く立ったほうがいい
    っていっといて、
    打席に立たなきゃいけない。でも人生のキャリアも、大抵は一方通行でできてる。セーブ地点からやり直し、なんてRP

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    2025年09月19日
  • 傷と雨傘

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    ネタバレ

    いろんな人のストーリーの連鎖。
    人それぞれ悩みや思いがある。
    誰しも逃げ出したい時はある。
    人生山あり谷ありであることを理解して、
    受け入れながら生きて行く。

    気晴らしもしながら、自分に素直を生きて行くことを大切さ、抱えながら生きて行く中で少しの幸せを感じれたらいいのかなと思いました。

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    2025年09月13日
  • パパたちの肖像

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    ネタバレ

    自分は乳幼児の母という立場なんですが、共感する!、耳が痛い!と交互に思いながら拝読しました。
    どんなに自分がしんどくても、「だって俺は親だから」と疲れや苛立ちを抑えて子供に対応する場面は共感したし、妻からなんでこんな簡単なことができないんだ、という表情をされて、夫が自分は子育てに向いてないわぁと落ち込む場面は、耳が痛かった・・
    当時わたしも似たようなことをしてました・すいません・・

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    2025年08月24日
  • 猫はわかっている

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    この本棚に「猫」で検索かけたら17冊も読んでいた。これが18冊目である。
    アンソロジーもあるので、ニャンコ好きな作家さんは多いんだなあと感心するニャンコ好きな自分である。
    1番バッターの村山由佳さんの作を読みながら、ずっと前から読みたいと思いながらも650ページの大作にためらっていた「風よあらしよ」に、やっぱり挑戦しにゃきゃあと思った。

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    2025年08月03日
  • 傷と雨傘

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    とっても爽やかな気持ちで読み終えた!!大人な雰囲気。みんな色んな悩みを抱えて生きてるよなぁーなぁんて。

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    2025年07月26日
  • ブルーマリッジ

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    カツセさんの本は自分に合っている!
    とても読みやすく考えさせられる文章が多い。

    誰かの無意識・無自覚の発言は誰かを傷つけているかもしれない。
    もしくは傷つけているかもしれないとうっすら分かっていても気づかないようにしている。

    昨今、日常に溢れかえったハラスメントたち。
    どう向き合っていくか。
    そして、過去の加害と向き合い自ら向き合っていくこと今後の人生に必要と思いました。

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    2025年07月06日
  • 傷と雨傘

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    「誰かの傷や感じた痛み、寂しさよ、他の人の守る雨傘となれ」
    人生に迷った時、悩んだ時にそっと背中を押してくれるような言葉がたくさん詰まってる34の短編ストーリー。

    私たちはそれぞれちっぽけな存在で、社会の歯車のように思ってしまうけど、誰もが特別な存在、勘違いでもいいからそう思いたい。

    個人的には
    隣の芝生が青く見えたら人生よそ見している証拠
    っていう言葉が好き

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    2025年06月13日
  • 傷と雨傘

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    序文だけでも素敵な言葉の詰め合わせで、全部読み終えてから、もう一度じっくり読んで噛み締めた。

    誰もが抱える小さな傷を誰かの言葉が優しく包む。
    いろいろあるけど、生きるってそう悪くないんじゃないかと思わせてくれる素敵な物語だった。

    どこかが繋がった34ものショートストーリーで、出てくる34人の中に、自分と同じだ、と思える人がいるのがまた共感出来て良かった。

    一部抜粋
    「傷ついてるのも、悲しんでいるのも、自分だけではないと知る。しかし、それは、だからといって『お前も頑張れ』って意味じゃないこともわかる。みんな傷ついていたら、その傷に、それぞれの傘があればいい。そういうことな気がする。」

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    2025年06月01日
  • 明け方の若者たち

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    カツセさんの言葉選びがすごく好きだ。
    恋愛ってこんなはずじゃなかったの連続なのだと思う。上手くいくことより上手くいかないことの方が圧倒的に多い。だからこそ、両想いになり、互いを特別に思い合うことは難しくも尊い。
    周りが目に入らないほどその人だけが自分の世界になるような恋愛を人は盲目な恋と呼ぶ。
    この世界に自分と相手だけしか存在しないような、誰も介在することのできない恋。
    そんな恋愛は、まだ内側が固まっていないのに外側だけが綺麗に焼けたパンケーキのように、外から見た時は美しいのに、一度食べ始めると、生焼けで苦しいことの方が多かったりする。それでも初めて見た時の美しい形を忘れられないから人はそれを

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    2025年05月23日
  • わたしたちは、海

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    各お話の読後感が似ていて、ふしぎだった。本当に海のように、さらりとしていながらも、髪や肌にはすこしベタつきが残る、でも気持ちはスッキリするような。切ないお話も多かったけど、梓さんと櫂くんのお話が1番好きだった。

    p.260 いつだったか、二人で海岸を撮りに行った日。知らない女の人が、浜辺に座って泣いていた。潮田はその人にカメラを向けることなく、海を撮り続けながら言った。
    海も涙も、しょっぱいじゃん。だからさ、実は海は、たくさんの生き物や、人間や、もしかするとこの星自体が流した涙が、流れ着いて集まった場所なのかもしれない。この星は涙でできていて、海は乾くことはない。だからみんな、海に泣きに行

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    2025年05月16日
  • ブルーマリッジ

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    カツセマサヒコさん2冊め。
    タイトル的には恋愛小説かと思ってたら、人間関係(世代間)の価値観の違いを描いた物語の認識でした。

    土方課長のパワハラ発言、雨宮守が婚約者・翠から指摘されたサークルメンバーへのいたずら。そして両親からの「男は働き、女は家を守る」「子どもは何人ほしいか」。

    自分も社会に出た20代ころから感じた違和感があったし、むず痒さは40代の今でも感じる。
    親の言う事、上司の言う事(年配世代)は正しいと植え付けられた立ち位置でもあったこともあるが、今、その考え方から変化していることは親も上司も気づいて欲しいところ。
    すべての人間が同じレールにそって歩いて成功するとは限らないのに、

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    2025年05月14日
  • ブルーマリッジ

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    あんまり評価よくないみたいだけど、セクハラ・パワハラ・性差差別、マイクロアグレッションなどが散りばめられていて、読み物として面白かった。さすがに今どきここまではないと信じたいけど、地方とかならあるんかな。

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    2025年05月12日
  • 明け方の若者たち

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    ネタバレ

    何者かになりなったが、選ばれなかった自分。
    人の出会いと別れ、社会に揉まれていく現実。
    どこかリアルなシーンや登場人物の言葉が
    共感や心に残るものが多くとても良い作品でした。

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    2025年05月11日
  • 明け方の若者たち

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    ネタバレ

    映画を鑑賞してかなり好きだったので。
    社会人への絶望とか、こんなはずじゃなかったとか。
    工場のヘルプで指が吹っ飛んじゃう非日常にウキウキしてしまうの不謹慎だけどわかってしまうんだよな。
    「もっとクリエイティブに!」みたいなのを懐かしいな〜って思ってる自分はもう大人になっちまったんだな。その意識忘れたくないのにな。
    尚人の「失恋の傷は、異性で癒そうとするな、時間で癒せ」がその通り過ぎる。
    世の中のすれ違うみんなも同じように感じてるんだろうな。
    大人になんてなりたくないね。

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    2025年05月06日
  • ブルーマリッジ

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    無自覚の加害。
    あるなぁ。悩むほど重いものじゃなくても、積み重ねで呪いのように心に存在するやつ。

    考えさせる且つ話がドラマとして面白い。サクサク読めた。


    “結婚も、離婚も、幸せになるためのただの選択肢”
    確かにそうだな、離婚は良くないものと思い込みすぎていると思った。

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    2025年05月02日
  • 夜行秘密

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    最近よく聞くindigo la Endのアルバムが元になってたの全然知らなくてびっくり

    読み始めは微妙かと思ったけど、登場人物それぞれに主人公並みのストーリーがあって最終的な満足度はかなり高かった。というか主人公決まってないし

    読み返したいけど、少し時間を置いてからじゃないと。

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    2025年04月29日
  • ブルーマリッジ

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    無自覚に行っていること。
    たしかに、自分はそのつもりがないってだけで
    人にはそれは伝わってないことを学んだ。
    反省をさせられる本であり、これからの行動を意識させられる本である。

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    2025年04月29日