カツセマサヒコのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
この間、カツセマサヒコさんの「あのときマカロンさえ買わなければ」を読んで、小説も読んでみたくなり、海が好きだから、読むことにした。
よかった!7つの章で構成されていて、それぞれ違う主人公。少しずつ人につながりがあったりする。
みんな、海の近くに住んでる。それもいい。
海関連の名前を持っていたりするのもいい!
海が出てくる本好きになること多い。
「岬と珊瑚礁」って章が一番好きだった
特にこの部分
『大丈夫、だと思う。なぎとくんの昔一番好きだった色が水色で、今日のTシャツの色も、それだし。』
こういう感じの好き
あと、ここも苦しいくらい感情が分かった
『高校時代、部活の後輩と同じ電車に乗ることになって、話すこともないから黙っていたら、「俺、ここでおりるんで」と、後輩が言った。センパイぶったわけではないが、「またな」と俺は告げて、なんとなく、そいつの背中を目で追った。すると後輩は、ドアを出てから猛スピードで走っていき、同じ電車の、ふたつ先の車両にまた乗り込んだ。
そのときの、居心地の悪さ。それに近い何かを、ふと、感じていた。』
表現も好きだった。好きなとこ抜粋
『またみんなが憶測を紙ヒコーキのようにら飛ばし始めた。』
紙飛行機じゃなくて、ヒコーキってしているところが、鋭い感じしていいなと思った。
『あらゆる変化を拒み続けて天然記念物みたくなっていた父さん』
出てくる描写や想いがいいなと思えた。
家族関係の話も多く出てくる。「海のはじまり」思い出した。舞台海だし。
他のカツセマサヒコさんの本も読んでみようと思った。
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Posted by ブクログ
たまたま読んだマンガの推薦文をこの本の作者が書いてたから読んでみた。映画を先に観てたのでネタバレは分かっていながら読んだ。なんとも青臭い恋だし、ガキが何も考えずに会社に入って退屈とか言ってるのも、大企業辞めて小さい会社行くのは危ないのでは?とかいうクソ偏見も、見ててなんだこりゃって思いながら読んでた。ただ、感情を交わす瞬間の描写には光る点がある。時代を移す小道具たちも少し年上の俺には小賢しく映るけど、まあそれは俺が老害に近づいてるってことなんだろうな。
彼女と連絡が取れなくなってからの主人公の描写には身悶えするほど全部に共感できる。全ての女々しい男たち、って名前にした方がいいなと思いながら、それは俺だ、俺たちだと思った。全ての叶わなかった恋に通じるものがこの作品にはある。別れた後の描写こそが真骨頂だと思う。映画よりも恋が終わった後の描写が多い。
まあしかし、この彼女は院卒の時点で結婚していて、その夫と離れて3年主人公と過ごしたわけだ。それまで何年夫と過ごしていたのか知らないけど、少しも揺らがないのは残酷すぎる。そこは突っ込んでおきたい。それと、構成は破綻するかもしれないけど、彼女側の心情の描写も少し欲しかった。
それにしても、いい大学を出て大企業に入ったやつらが仕事に不満を感じ、辞めて転職しても後悔して、バカばっかかこいつらと別の社会人である読者に思わせてくれるのが、隠れたいい点なのかもね。
小賢しい小僧どもの話なんだけど、そう吐き捨てられない何かがあった。彼らの中にいつかの俺がいたのかもしれない。このガキどもがたった数年前のことを思い出して人生のマジックアワーだなんて言ってるのがバカバカしい。俺のマジックアワーはいつだって今だよ。 -
Posted by ブクログ
2026 1冊目!
エッセイ集
40個のストーリーあるけど、どれも楽しく読めた!
#5の肉食獣のアパレル店員ってページで、ユニクロの店員さんのことを、『そのそっけなさが心地よい。愛の対義語は無関心だとか言うけれど、人は愛のある無関心を欲することもある。』ってとこが印象に残った。どのお店のことも否定することなく、日々過ごしててなんとなく思ったことのあることをうまく引き出して文章にしていてすごいなと思った。
ここで引用するのか!と引用力と発想力におどろいた。
著者は、意外と若い人だった。
#38のジブリみたいな老人も表現がおもしろかった。雨の日のバス停で、傘を持ってるカツセマサヒコさんと、傘を持ってないおじいさん(傘に無言で入ってくる)の描写。『少し列が進むたび、まるで結婚式の新婦と父親のように足並みを揃えて、トトロと前に進んだ。』ってとこが好きになった。
またカツセマサヒコさんの本も読んでみようと思う。 -
Posted by ブクログ
この作者さんが綴る言葉は、いつも心をグッと掴まれる!
感情描写、情景描写が繊細かつ言葉選びが散逸で、
読んでいると、本当にその人が、その物が、その景色が、実際に存在しているんじゃないか、その世界線が続いているのかなと思ってしまう。
今回の話は、風刺っぽい鋭さを感じた。
明日は我が身。もしかしたら自分も、気付いていないだけで誰かを傷つけていて、傷ついた人は今も心に深い傷が刻まれているのかもしれない。表面的な情報に触れて、考え方を変えたつもりになることは簡単だけど、根本的な人間性を変えることってきっと難しい、、。そもそも自分のことさえ100%理解できてない、まずはもっと自分と向き合ってみようかなと思えた一冊でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ土方課長が全てを失って三条に助けを求められたあたりのシーンがよかった。
全てを失ってボロボロになって、自分は誰かに認められたかったのだと、その手段が仕事だったのだと気づいて、無自覚な加害に気づき始めて、少し人として変化した(成長した)場面が特に。
“男は外で働いて女は家庭を守る”今日では時代錯誤な考えだとされ始めている中で、でもまだその考えが蔓延っているこの時代で、生活を楽しむのって簡単じゃ無いよなー。
「人間というのは他者との関係性の中で成長していく生き物」
「エプロンはつけたほうが服も汚れないし、便利ですけど、何より気合が入る。そのための装備です。」
「日々の買い出しも、義務感ではなく、探究心とか好奇心を持って生きると、なんだか生活自体が楽しく思えてくる。わかります?」