カツセマサヒコのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
カツセさんの言葉選びがすごく好きだ。
恋愛ってこんなはずじゃなかったの連続なのだと思う。上手くいくことより上手くいかないことの方が圧倒的に多い。だからこそ、両想いになり、互いを特別に思い合うことは難しくも尊い。
周りが目に入らないほどその人だけが自分の世界になるような恋愛を人は盲目な恋と呼ぶ。
この世界に自分と相手だけしか存在しないような、誰も介在することのできない恋。
そんな恋愛は、まだ内側が固まっていないのに外側だけが綺麗に焼けたパンケーキのように、外から見た時は美しいのに、一度食べ始めると、生焼けで苦しいことの方が多かったりする。それでも初めて見た時の美しい形を忘れられないから人はそれを -
Posted by ブクログ
各お話の読後感が似ていて、ふしぎだった。本当に海のように、さらりとしていながらも、髪や肌にはすこしベタつきが残る、でも気持ちはスッキリするような。切ないお話も多かったけど、梓さんと櫂くんのお話が1番好きだった。
p.260 いつだったか、二人で海岸を撮りに行った日。知らない女の人が、浜辺に座って泣いていた。潮田はその人にカメラを向けることなく、海を撮り続けながら言った。
海も涙も、しょっぱいじゃん。だからさ、実は海は、たくさんの生き物や、人間や、もしかするとこの星自体が流した涙が、流れ着いて集まった場所なのかもしれない。この星は涙でできていて、海は乾くことはない。だからみんな、海に泣きに行 -
Posted by ブクログ
カツセマサヒコさん2冊め。
タイトル的には恋愛小説かと思ってたら、人間関係(世代間)の価値観の違いを描いた物語の認識でした。
土方課長のパワハラ発言、雨宮守が婚約者・翠から指摘されたサークルメンバーへのいたずら。そして両親からの「男は働き、女は家を守る」「子どもは何人ほしいか」。
自分も社会に出た20代ころから感じた違和感があったし、むず痒さは40代の今でも感じる。
親の言う事、上司の言う事(年配世代)は正しいと植え付けられた立ち位置でもあったこともあるが、今、その考え方から変化していることは親も上司も気づいて欲しいところ。
すべての人間が同じレールにそって歩いて成功するとは限らないのに、 -
Posted by ブクログ
はじめてのカツセマサヒコさん。
『anan』で掲載された34篇の短編をまとめた物語。
誰しもがある悩みや苦しみ、傷をつけ、傷ついてる本人は周りが見えなくなる。
ネガティブ要素がぐるぐると駆け巡る…。
そんな時に家族や友人知人・恋人の言葉にハッとさせられ、自分を客観的に振り返られる。
それを物語る言葉「しんどい人生の中にある『捨てたもんじゃない』と思える瞬間」
誰しもがリアルで経験したことが、この本には描かれているような、いや…自分に置き換わっていた不思議な感覚。
彼らのような経験を一つでもあった時、心についた傷を少しでも埋めたいなと思った時、ぱらぱらとページを捲って好きな物語を読む…その時 -
Posted by ブクログ
ネタバレ【あらすじ】
あなたの人生を振り返ったとき「人生捨てたもんじゃないなぁ」と感じた瞬間は、
いつ、誰に、どんな言葉をかけられたとき?
何気なく耳を傾けていたラジオから、そんな呼びかけがあったとしたら……
本書は、まるでラジオに投稿された十人十色のエピソードを紹介するように、
ありふれた日常に起こる小さな奇跡の瞬間を切り取り、
家族、友人、パートナー、同僚、コンビニ店員、タクシードライバー、SNS投稿者……
心が沈んだあの瞬間を救い出してくれた誰かの「言葉」を主役にした
全34編、全員が主人公の連鎖する物語。
・『あなたのため』とキツく言われたことの大半は、決して自分のためにならず、その言葉