カツセマサヒコのレビュー一覧
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自覚のない加害と対人関係(特に大切な人との関係)の不可逆性
翠にとっての雨宮はこれからの彼に賭けてみようと思える存在だったけど、美貴子にとっての土方はもう取り返しのつかないところまで絶望されていたのかな
加害した過去は消えないけど、相手が自分の今後の生き方に希望を持てるのかどうかという違いだと思った
彼氏や旦那が家事を"してくれる"、生理で辛いときにご飯を"作ってくれる"
そこに愛とか幸せを感じるのは悪いことではないはずだけど
それらが嬉しい背景には、家事や料理は女性の仕事という価値観があるのかもしれなくて
そうすると現代の女性側だってまだまだ古代魚み -
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カツセマサヒコさんの文章が好きで、意外にも初エッセイ集とのこと。面白くないわけがない。
くすっと笑わせてくれるのに、本質を突いていて、まさに涙あり、笑いありの一冊。
文章が柔らかくて、包んでくれる、優しい一冊。
"私は、ずっと待っていたのだと思った。
蜘蛛の糸のように、地獄から救ってくれる手が自分に伸びてくることを、待っていた。待つことは、自ら飛び込む勇気のない人間にできる、唯一の行動だった。"
"そうやって、全部、何かのせいにして、自分を棚に上げてみてほしいと思った。その棚も、できれば、かんたんには手が届かないくらい、とびきり高い棚を用意してあげてほしい。そ -
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小説の最後の部分、なぜ結婚したいと思ったのか。
これからもずっと一緒にいられる方法を考えた時それが結婚だった。結婚をしないと大事な時に一緒にいられない時がある。大きな怪我をした、病気をした。そんなとき。その時恋人は遠い他人でしかない。そこでそばにいられる方法が結婚だった。結婚しなくても幸せは得られて結婚しない選択も増えている中、所詮他人である恋人が制度としてそばにいられるようになるのが結婚。血縁関係でいうとお葬式の時一番遠い存在が夫、妻。だけれどお互い一番大切な存在で、繋がっていたい、大事な時にそばにいてほしいと願う人と結婚したいと思ったし、その決断を経て当たり前かのように結婚している世の中の -
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気になる作家さんが多く、うまくいかない恋アンソロジーにも惹かれ購入。
んんんー…
分かる…!!とても分かる!!なんだこれは!!
そうなんだよね… うまくいかない色んな恋の結末にそういうのも分かるわ…と思う事も多かったです。
気になっていた、一穂ミチさん、他の作品も読みたくなりました。言い表せない微妙で絶妙な感情を文字にされてて、すごいなぁと惹かれました。
30代の恋愛って事で本当に難しく、感情が動きそうになるもふと立ち止まって冷静に考えてしまったりという所であったり、周りの人間関係の環境がガラッと変わり、自分は自分と思いつつも、変なもやもやと焦りが入り交じったりと、複雑な心境だったり、 -
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ネタバレ【あらすじ】
昔好きだった男性の息子と、ふたり旅 「感情旅行」一穂ミチ
崇拝していたインフルエンサーが電撃結婚!「独身の女王」麻布競馬場
友人が付き合い始めたのは、元恋人だった「オレンジシャドウの憂鬱」砂村かいり
脛に傷持つふたりの行く末は――「さみしがりやの恐竜たち」こざわたまこ
恋人へのひどい仕打ちを止められない「不機嫌依存症」田中兆子
名前も知らないカフェ店員への想い「出会い」朝比奈あすか
冒険しない三十三歳、それで正解?「振りかぶって、さよなら」千加野あい
友達がほしかったはずなのに――「となりの独り」カツセマサヒコ
とびきり不幸でもないけれど、完璧な幸せでもない。そんな「30代」を -
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アンソロジーなので評価は付けにくかったけど、総合で★5。世間のお父さん、お母さんの苦労というか哀愁を感じられた。親になれなかった自分には分からないものが伝わる。
子育ての大変さとその成長の喜びの経験ができなかったのを自分の選択とは言え後悔がないとは言えない。やはり良いものなんだろう、と言ってしまうと世間様から簡単に言ってくれるなと非難を浴びるんだろうな。
それでもこの作品達からはそう羨ましく思わされるものがあった。
髪を結ぶ、そういう家族がそこにある、この2作品が特に良かった。その分少し落ち込むかな。
でも良いアンソロジーでした。初読みの作家さんにも出会えたしね。 -