宇佐見りんのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ表現豊か!!!!すごい。99年生まれの作者と知って驚愕したけど若いから表現が生き生きしてるのか?思い返すとそんな気がした
主人公かんこの脳内葛藤をそのまま書き散らしたようでもある。なんか考え事してると自分でもよくわかってない境地に行ってたりするし
兎に角かんこはつらい、ヤングケアラーの一つの形か。父も母もかんこがいなくなったらどうなってしまうんだろ。残されたかんこ。可哀想だけどかんこ自身は可哀想って思われたくもないんだろうね
結局なあなあになってしまう怒りの矛先
被害者と加害者の記憶のギャップ、被害者は延々と尾を引いて。やった側はそんなことあった?レベルなことも。
自立している人が多数派な社会では自立が当たり前に求められること、できないやつは当然の如く切り捨てられること、そして自立できない人の自己否定が強まってしまうこと、確かに辛い。自立が社会の掟、そんなの糞食らえ的なかんこの叫びは響く。
この家族の楽しい場面とそうでないところはジェットコースターくらい目まぐるしく描かれる
過去に何度も縋ろうとする母は幼い。子供達に自分を重ねて幸せを実現しようとしてる父も幼い
こんな子供達の母にかんこはならざるを得ない
辛い時はモノになる
肉はミンチになるから叩かれるのは当たり前。モノだから気持ちはない。少し楽になれる
17歳の少女がこんなことを考えていることを思うと辛くなる
形骸化
本来の目的が失われて、形だけになってしまっていること -
Posted by ブクログ
女性作家の自身の身体にまつわるエッセイ集。特に30,40代の今人気の作家さんたちだけを集めたというのが面白い。自身の身長について書かれている方もいたが、自ずと性にまつわる話が多かった。
個人的に感動したのは村田沙耶香さんと能町みね子さん。こちらの感想で、女性なのに自慰について書かれている方が多くて引いた、という感想が少なくないのは正直ちょっと残念だなと思った。村田沙耶香さんは幼少期から行っていた自慰について、いやらしいものという周囲との認識の差に未だに慣れない、ということを書かれていたのだが、子供の頃の自分の王国という表現でその感覚について本当に美しい描写をされており、涙が出そうなほど感動した。現代の子供向けの性教育本を読むと、自慰は人前でオープンにするものではないがご褒美のようなもの、とあり、本来いやらしく汚らわしいものというより村田さんのような表現が正しいのではないかと思った。
また、能町さんの文章は珍しく彼女が普段あまり公で書かれない自身のトランスジェンダーであることの葛藤が書かれており、普段の彼女の冷笑系の口調ではなく、本当に心の叫びという感じで涙が出た。さすが言語化能力に長けている方だけあって、「ノーマル」な人間への想いなど、初めてトランスジェンダーの心の片鱗のようなものを少し理解できたような気がした。
それにしても、西加奈子さん始め、ほとんどの作家さんが若い頃に性被害を経験しているというのが恐ろしすぎる。言葉にするお仕事の方たちだからこのようにオープンにして下さったが、被害を言葉にできない人間がどれほどいるか(小さいものも含めたらもしかしたらほとんどの方かもしれない)と思い知らされた。 -
Posted by ブクログ
出産入院中に読むか〜と購入。
スカート履くのが嫌で泣いてた自分が出産か〜、、、という気持ちにマッチするエッセイがいくつか。
自意識についてがテーマなので当然っちゃ当然なんだが、「こういう私、どう?」が何気ない振りして3日目の経血くらい滲んでる文章も結構あったなかで、(そのヤンキーという修飾語いるか?みたいな)藤原麻里奈、すごすぎる。
女を捨ててるのに"女なのに"のリングの中で評価されることに気持ちよさを感じる、ってところ、こんな素直に自分の欲求捉えられるのすごすぎる。(2回目)
自分も自分しか見ないような日記ですらすぐ滲ませちゃうので、ああいう文章を書けるようになりたい。文章というか、自分の考えとか心の動きをカッコつけずにそのまま捉えられる力?
2024/10に読んだのを電子の方で書いてたので転記 -
Posted by ブクログ
「推し、燃ゆ」で、芥川賞を受賞した作者の文芸賞&三島賞のW受賞した、
デビュー作。
19歳の浪人生うさぎ、通称うーちゃんは、大好きな母親=かか が、
父親=とと の浮気により、精神を病み、酒を飲んで暴れたり、自傷行為を
数量になる。かかを救いたい一心で、熊野へと旅立つ。
かかの辛さが、うーちゃんも伝染する描写が、リアルに表現され、
読む人に衝撃を与えてくる。
作品通して、方言および、登場する母親の独特なかか弁ということで、
どう読んでいけばよいか、
そのまま読んでいくと、個人的に頭の中で音読しがちなため、
読みにくく、出来るだけ標準語か自分の普段の言葉に置き換えて読むことで、
スムーズに読めるように読んでいました。
かか弁に苦戦するも慣れていくにつれ読みやすくなる感覚は、
森見登美彦作品をイメージしてしまいました。
森見登美彦作品も、慣れてくるまで大変だけど、慣れると加速する。 -
Posted by ブクログ
罰当たりという行為は深い信心がないと成り立たない。
信じているからこそ、罰が当たってしまうと思ってしまう。
最後、確かに「かか」は死んだ。
うーちゃんの中の信仰はなくなったのだと思う。
信じることは思考の放棄と映画で誰かが言っていた。
『推し、燃ゆ』でも推しの死、推しが人間になってしまうことを描き、主人公さ人間をやめた終わり方だった気がする。
この2作品はそういう「くくり」からの解放、いや解放という清々しさはない、脱け出して、染み出していくものが描かれている気がした。
母や女性、かわいそうな女性、不幸、幸せ、社会の構造に当てはめられた「くくり」。
ネットの文面だけで消化される不幸、かわいそうな私。
慰めてくれる場所を求めてネットへ
そこからも逃れたくて熊野へ。
山の中に一人。
けれど一人になり切れない。
ネットや家族に縋る。
へその緒の繋がりがずっと残ってる。
背中がぞっとする。
雷様にへその痕跡すらなくしてくれと祈る。
手術は成功した。
けれど『かか』は死んだ。
これから、うーちゃんはどう生きるのだろう。
自分を信仰して生きるのだろうか。
『かか』を産むことを望むのだろうか。
自身が『かか』となるのだろうか。
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購入済み
読むのに気力のいる本だった
息子が中学にあがり、性教育を考えると男性視点の情報では難しいと思う事が多々ある
SNSでこの本のことが流れてきて書評を見た時、長男の女性に対する理解に何かしら寄与するかと思い、つい反射的に購入した。
男より女性の生き方はある意味で難しいが、性を持ち出すと安易に楽な選択を選ぶこともできる。
でも、それを選ぶと多くの場合、後でツケがまわる。だから、安売りするな、という言葉を親の世代は言う。
でも、若い世代が持て余す感情は大人の説教なんて聞き入れない。で、大人になって、同じように若い世代に言う。
そこに使える武器があってもそれを使わないって難しいこと。男が腕力で相手を従わせる選択をなかなか選べないのにどこか似てる。
それでも、男は無言の圧力を与えてる。そして、女性も無言の魅力を巻き散らかしてる(人もいる)
本当に、性というものは複雑で厳しいものだ。
女性の、子を成す性の役目は特権でもあり重しでもある。セックスは多様な価値を持ち、時に持て余し、崇高なものにもなり娯楽にもなりうる。。
そんな世界で、女性は男にどう見られるかに迷い陳腐化する。パンツを売り、安易に自己承認も得ている一部の女性を男が「女はずるい!」と叩く。
でも、そんな事ができる性の生き方は辛いだろうな、とも思う。
男と女、どちらが辛いと比較するものじゃないけど、男よりも女性の辛さは複雑で、どれを選ぶにしても(選ばないにしても)自己責任を押し付けられる生き方は厳しいと思う。男の辛さも簡単ではないけども、女性は年齢とともに役割と身体がめまぐるしく変わり、それにつられて求められ方も変わる。
僕は、見ず知らずの女性に数万円払えるほどお金もないし、あったとしても自分の為か家族の為にお金を使おうと思う人だけど、世の中にはお金で女性を買う事に躊躇のない人がいるのも知ってる。ひょっとすると僕がいつも遊んでいる連中にもいるのかもしれない(彼らがそんなにお金をもってると思えないが)
それだけのお金があるのは一部の男なんだろうけど、多かれ少なかれ男は性の対象として女の人を見てるというのは分かる(逆に比べればその対比のバランスの悪さが本当に悲劇でしかないと思う)。そして、女性は男性の欲望を当たり前として受け止める事に疲れ果てて諦めて、で、今、怒りを示している。
いろんな価値観がアップデートされている。「ねーちゃん、えぇケツしてんな」は失礼な事。
そのアップデートがで