宇佐見りんのレビュー一覧

  • 私の身体を生きる

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    様々な作家の性に対する(主に女性)事が書かれている。性といっても色々な主観や体験があって、知らない作家さんの事は調べて知りたくなり、好きな作家さんの事は今まで知らなかった部分を知り深く知れた様な気になった。

    生々しい描写や、親しい人であっても普段はあまり聞かない言わない性の事柄にビックリしたし、何だか安心?した。
    日本では性の話しはあまりオープンじゃないからこそ、この本で色んな人の性の事が知れて嬉しかった。次回作も出たらいいな。

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    2025年06月15日
  • 私の身体を生きる

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    性被害に遭ってる人の多さに驚いた。
    それ含め、53年共に過ごしてきた自分の体について書きたくなった。
    いい本に出会ったなー。

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    2025年06月08日
  • かか

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    罰当たりという行為は深い信心がないと成り立たない。
    信じているからこそ、罰が当たってしまうと思ってしまう。
    最後、確かに「かか」は死んだ。
    うーちゃんの中の信仰はなくなったのだと思う。
    信じることは思考の放棄と映画で誰かが言っていた。
    『推し、燃ゆ』でも推しの死、推しが人間になってしまうことを描き、主人公さ人間をやめた終わり方だった気がする。

    この2作品はそういう「くくり」からの解放、いや解放という清々しさはない、脱け出して、染み出していくものが描かれている気がした。

    母や女性、かわいそうな女性、不幸、幸せ、社会の構造に当てはめられた「くくり」。
    ネットの文面だけで消化される不幸、かわいそ

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    2025年06月06日
  • 私の身体を生きる

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    この本を読むとだいたいの女性はなんらかの性被害に合ってる、幼い頃から大人になるまでの期間で。
    男性も性被害にあうこともあると思うけど、女性の比ではないだろう。
    そういう危険にさらされながら生きるってどういことだろう。
    そういう話しばかりじゃないけど「私の身体を生きる」というテーマで書くとなったらそこは避けられないことなんだろう。
    特に西加奈子、柴崎友香、金原ひとみ、朝吹真理子、藤野可織、藤原麻里菜のは身につまされた。
    千早茜の「私は小さくない」は共感。(そこまで激しく大きく強くなりたいとは思わなかったけど)
    鈴木涼美の「汚してみたくて仕方なかった」はぶっとんでた。すごいアカデミックな環境だから

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    2025年06月03日
  • くるまの娘

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    鏡の中のアクトレスを思い出しながら読んだ。言われてみれば家族とは、同じ車に乗り込むということかもしれない。タイヤがパンクしたりガス欠を起こしたり空気が淀んだり、運転手が血迷ったり、いろんなアクシデントに見舞われても、走り出した車から簡単には降りられない。次の信号で絶対に降りてやると思ってても、ふとした瞬間に笑いあったりお菓子を分け合ったり綺麗な朝陽を見たりしてしまうから余計に。否応なくアクセルを踏まれて人生が始まってしまった私たちの背中を押してくれるというか、まあ仕方ないよ、とりあえず朝まで眠ろうよって肩を叩いてくれるような話だった。

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    2025年05月28日
  • かか

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    かか
    現実でも、虐待を受けてたりヤングケアラーだったりしても、子どもにとってはたった1人のお母さんであることに変わりなく、愛憎の間で苦しむ子どもがいると聞いたことがあり、そのあたりがリアルだと感じた。

    三十一日
    亡くなった犬が、池の浮きを蜜柑と間違えて池に飛び込むところがかわいくてかわいくて…。
    タイトルは、1日1日を大事にしてほしい、というところから来ているのだろうか。

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    2025年05月08日
  • 私の身体を生きる

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    ネタバレ

    自分の身体、この女の身体について色々考えたりすることが最近多くてなんかつらくて手に取った。女性たちが自分たちの身体のことや性のことを話すときなぜだか安心する。わたしもそう思っていると、同じように考えている人がいるというのはそういう安心材料になるんだと思う。どの書き手も性被害を受けている人が多くて本当に社会はクソだ…… 碌でもない人ばかりで、そのせいで自分の体を大切にできない女性がいたりするんだと知った。
    わたしはもうずっと女しか子どもを産めないことが本当に許せないので、藤野可織さんの妊娠についてのエッセイは本当に本当にめちゃくちゃ凄いな〜と思った。妊娠出産の機能を持つのが女性だけである時点で

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    2025年04月30日
  • かか

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    文章が難しくて読みづらかった。母親と娘、そして一緒に住んでいる身内、共感できるところは少なかったけれど読んでいてとても辛くなった。

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    2025年04月24日
  • かか

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    天才か?
    初期衝動がそのまま本になったような作品なので、この先同じ熱量で書く作品がどれだけ生まれるのかが気になる

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    2025年02月28日
  • くるまの娘

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    会話の噛み合わなさを客観的に見せてくれた。
    噛み合わないからそれぞれの中で感情や思考を煮詰めてるんだろうけど、思い出したようにわざわざ噛み合わせに行こうとするから辛いんだと思う。あの時こうだったじゃんみたいな。
    痛みを痛みとして扱ってくれたり、扱ったりするのは、ある程度その出来事から距離がある人にしかできないことなのかもと読んでいて感じた。

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    2024年12月09日
  • かか

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    衝撃でした。

    主人公のうーちゃんは、自身のかか(母)が心を病んでいる事で悩んでいる浪人生。
    かかは、とと(かかにとっての夫)が不倫をして別れてから心を病むようになり、暴れたり、泣いたりして家族を困らせる。

    うーちゃんがかかに対して抱いている感情はとても複雑。単行本にして100以上のページ数をもってしてようやく、うーちゃんの感情を描き切れる。

    言葉にすることで、この感情に名前をつけたくない。この作品を一言で言い表したくない。というかできない。

    けれど思い切って一言で。すごく誤解されそうな言い方をすることになるけど、「本当の愛ってこういうことだよな」って思った、かな。美しくて、見世物として

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    2024年11月23日
  • かか

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    すごいとは聞いていたけど
    確かにこの世界観に一気に引き込まれるくらいすごかった。
    文体はもちろん、テーマ、着眼点に圧倒。

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    2024年11月07日
  • かか

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    この文体がわたしにはとても刺さった。母親に愛されたい、愛した人に愛されたいという気持ちがあまりにも切実で、読んでいて苦しい。

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    2024年11月02日
  • かか

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    宇佐美さんの作品はどれも心を抉られるけど、これもなかなか……。独特な文体だから、本を読みなれていない人にはおすすめできないけど、現代純文学の新星が誕生した瞬間を共有したい。

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    2024年10月21日
  • くるまの娘

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    息がつまった。
    共依存。暴力の連鎖。ヤングケアラー。問題だらけの家族だった。
    母親の壊れっぷりや父親のなんとも言えない嫌な様子が、やたらとリアルだった。もしかして実体験なのかも、と思うほどだった。

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    2024年10月06日
  • かか

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    凄く面白かった。
    主人公の思考や感じたままが文章になっているからか、とにかく読みづらくて…、ただそれが思考と想像力を掻き立てて面白かったです。
    場面場面の空気感(?)と呼べるものの表現の仕方が素晴らしかった。(不仲の食卓や寂れた街のところ等)
    読んで良かったな〜、と思いました。

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    2024年09月28日
  • 私の身体を生きる

    購入済み

    読むのに気力のいる本だった

    息子が中学にあがり、性教育を考えると男性視点の情報では難しいと思う事が多々ある
    SNSでこの本のことが流れてきて書評を見た時、長男の女性に対する理解に何かしら寄与するかと思い、つい反射的に購入した。

    男より女性の生き方はある意味で難しいが、性を持ち出すと安易に楽な選択を選ぶこともできる。
    でも、それを選ぶと多くの場合、後でツケがまわる。だから、安売りするな、という言葉を親の世代は言う。
    でも、若い世代が持て余す感情は大人の説教なんて聞き入れない。で、大人になって、同じように若い世代に言う。
    そこに使える武器があってもそれを使わないって難しいこと。男が腕力で相手を従わせる選択をなかなか選べない

    #タメになる

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    2024年08月04日
  • かか

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    かかの痛み、うーちゃんの痛み。
    母娘特有の一体化がもたらす愛憎に、なんかもうやりきれないよと心の声が、
    迫ってくるようだった。
    20歳でこんな文章をかけるなんて、どんな経験をしてきた人なんだろう?と
    興味深い。
    すごいの一言。

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    2024年07月21日
  • かか

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    言葉がところどころ読みづらいところもあった。
    お母さんって、生まれた時から切り離すことが出来ない血縁で、たとえ大切に思われなくても、子供はお母さんが、大好きなんだなぁと思った。

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    2024年06月02日
  • かか

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    アルコール依存症で自傷行為をしてしまう母と祖父母、弟、従妹、犬と暮らす浪人生のうーちゃん。自分でも整理がつかない気持ちを嘘も混ぜてSNSに投稿し自己嫌悪に陥る。ある思いに至り熊野に向かうが、切り替えきれない揺れ動く気持ち独特な文体でつづられている。あちこちの評者が驚く著者(”空恐ろしい”と言われている)というのも納得な内容だった。他人には知られたくない自分の中の嫌な気持ちや衝動的にしてしまう行動がとても上手く表現されていた。悩まされているけどやっぱりお母さんが大好きなうーちゃんの気持ちが伝わってきた。

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    2024年05月14日