宇佐見りんのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
推しが燃えたー!!!
私は今まで何人かの推しがいた。恋愛においては一途なんだけど、推し活については一途ではない。歴代の推しがいる、人間だったり、キャラクターだったり。
脱退など悲しい別れ方をした経験もある。でも、この本のように全てを推しに差し出した経験は未だない。もちろん、今でも推しはいるがPCのデスクトップにしたりスマホの待ち受けにするくらいでそこまで熱を上げていない。
この本では推しに生かされたのか殺されたのかわからない女の子が自分視点で推しと推しの炎上、そして自分のことを語っていく。最初こそつまらないと思ったが、どんどん惹かれていく。何となく、主人公の女の子と感覚が似ていたからかもしれな -
Posted by ブクログ
推しとは一体なんなのだろう?
彼女は推しなくして生きられたのだろうか。推しが彼女を生かしていた。推しは彼女の背骨だったのだ。
しかし、推しとの出会いは幸せだったのか…?
生きる理由も多様化しているということなのか?生きる目的となり得るという意味では宗教に近い気もする。偶像崇拝だ。
でもやっぱりここまでのめり込むのは現代人の価値観の何かが変わってきているのだろうか。自己責任や個人主義といった考えが進んでいった結果、生きる意味をも自助努力で発見してるのか、そしてそれを加速させる形でその心の隙間に十分に成熟したコンテンツが入り込んでいるのかなあ。
それにしても芥川賞受賞作は一筋縄じゃいかな -
Posted by ブクログ
がんばっているのに、認めてもらえない。
発達障害だからと言って世間は自分に甘くはならない。
みんなと同じ、普通の生活ができないだけでこんなにも孤独を感じるのか、と思った。
私は推しのアイドルはいないので、あまり推しという感覚は理解できなかったけど、主人公にとって生活の中心(行動のモチベーション)になっているのは明白だった。
---
「別々に頑張ってるでいいじゃん」
上記は、本人は努力しているつもりなのに「努力していないのに頑張っているって言うな」と姉に責められたときに主人公が言ったセリフ。
努力のベクトルが違うだけで、相手に頑張っていないと押し付けるのは違うな、と思えた。 -
Posted by ブクログ
良作だけど、これがオタク心理を描いた作品みたいに言われてるのは腑に落ちきらないなとも思う。ガッツとして描くには細部が茶の間だし。舞台全通が前提でないところとか。
ただ、それは世間の評価がそもそもおかしいのであって、実際のあかりはたぶん、本人が自覚しているように人間社会で息をするのが本当に下手で、下手だから溺れるみたいに推しを追いかけていたんだろうなあと思う。私はキラキラアイドルが大好きだからそういう意味でもあかりが好きな男のいいところに共感ができなかったけど、あかりは藁をも掴むつもりで、でも本質的には同じように溺れていそうな推しと一緒に溺れたかったんだろうな、と。
あと単純にあかりの推しグルの -
-
Posted by ブクログ
ネタバレ自分もアイドルの追っかけをしていた事があり、まさに今はその生活を引退し自分だけの人生を生きる訓練をしているところです。
主人公の推し活の様子や推しへの感情の昂り、特に最後のライブのシーン……共感できる部分も沢山ありましたし読んでいて楽しかったです。
主人公のそれが推しだっただけで、自分じゃない何かを(背骨)にして生きている人ってすごく多い気がします。自分自身を背骨にして、それをまっすぐ正しながら生きるって苦しくて面倒だからです。悪いことではないと思います。
だけどそれと自分という存在が別物であること、その背骨が取り上げられたとしても、自分の足で立って生きていかねばならないこと。
最後のシー -
-
Posted by ブクログ
ネタバレ表現豊か!!!!すごい。99年生まれの作者と知って驚愕したけど若いから表現が生き生きしてるのか?思い返すとそんな気がした
主人公かんこの脳内葛藤をそのまま書き散らしたようでもある。なんか考え事してると自分でもよくわかってない境地に行ってたりするし
兎に角かんこはつらい、ヤングケアラーの一つの形か。父も母もかんこがいなくなったらどうなってしまうんだろ。残されたかんこ。可哀想だけどかんこ自身は可哀想って思われたくもないんだろうね
結局なあなあになってしまう怒りの矛先
被害者と加害者の記憶のギャップ、被害者は延々と尾を引いて。やった側はそんなことあった?レベルなことも。
自立している人が多数 -
-
Posted by ブクログ
女性作家の自身の身体にまつわるエッセイ集。特に30,40代の今人気の作家さんたちだけを集めたというのが面白い。自身の身長について書かれている方もいたが、自ずと性にまつわる話が多かった。
個人的に感動したのは村田沙耶香さんと能町みね子さん。こちらの感想で、女性なのに自慰について書かれている方が多くて引いた、という感想が少なくないのは正直ちょっと残念だなと思った。村田沙耶香さんは幼少期から行っていた自慰について、いやらしいものという周囲との認識の差に未だに慣れない、ということを書かれていたのだが、子供の頃の自分の王国という表現でその感覚について本当に美しい描写をされており、涙が出そうなほど感動し -
-
-
-
Posted by ブクログ
出産入院中に読むか〜と購入。
スカート履くのが嫌で泣いてた自分が出産か〜、、、という気持ちにマッチするエッセイがいくつか。
自意識についてがテーマなので当然っちゃ当然なんだが、「こういう私、どう?」が何気ない振りして3日目の経血くらい滲んでる文章も結構あったなかで、(そのヤンキーという修飾語いるか?みたいな)藤原麻里奈、すごすぎる。
女を捨ててるのに"女なのに"のリングの中で評価されることに気持ちよさを感じる、ってところ、こんな素直に自分の欲求捉えられるのすごすぎる。(2回目)
自分も自分しか見ないような日記ですらすぐ滲ませちゃうので、ああいう文章を書けるようになりたい。 -
-
Posted by ブクログ
ネタバレ面白かった…!
身体について言語化することは難しいと思いながら、言語化欲求もあって、そこをストレートに表現してくれている言葉は、ポジティブなのかネガティブなのかは分からないが震動を伝えてくるようで、ちびちび読み進めました。
わかる、わかるよ…となるところもあれば、こんな身体感覚を持つ人もいるんだ〜と知るところもあって、何かしらそれが身体にフィードバックされて、終始不思議。
島本理生「Better late than never」
…直後よりも、むしろ二、三日目から、不安定さを伴った執着心はピークを迎えて、その最中には激しい恋をしているようにも感じていたが、その後、十日間かけて緩やかに下降した -
Posted by ブクログ
「推し、燃ゆ」で、芥川賞を受賞した作者の文芸賞&三島賞のW受賞した、
デビュー作。
19歳の浪人生うさぎ、通称うーちゃんは、大好きな母親=かか が、
父親=とと の浮気により、精神を病み、酒を飲んで暴れたり、自傷行為を
数量になる。かかを救いたい一心で、熊野へと旅立つ。
かかの辛さが、うーちゃんも伝染する描写が、リアルに表現され、
読む人に衝撃を与えてくる。
作品通して、方言および、登場する母親の独特なかか弁ということで、
どう読んでいけばよいか、
そのまま読んでいくと、個人的に頭の中で音読しがちなため、
読みにくく、出来るだけ標準語か自分の普段の言葉に置き換えて読むことで、
スムーズに読め -
Posted by ブクログ
罰当たりという行為は深い信心がないと成り立たない。
信じているからこそ、罰が当たってしまうと思ってしまう。
最後、確かに「かか」は死んだ。
うーちゃんの中の信仰はなくなったのだと思う。
信じることは思考の放棄と映画で誰かが言っていた。
『推し、燃ゆ』でも推しの死、推しが人間になってしまうことを描き、主人公さ人間をやめた終わり方だった気がする。
この2作品はそういう「くくり」からの解放、いや解放という清々しさはない、脱け出して、染み出していくものが描かれている気がした。
母や女性、かわいそうな女性、不幸、幸せ、社会の構造に当てはめられた「くくり」。
ネットの文面だけで消化される不幸、かわいそ