斎藤幸平のレビュー一覧

  • ぼくはウーバーで捻挫し、山でシカと闘い、水俣で泣いた

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    学者は、もっと現場で学ばなければいけない、ということで、人新世の資本論で有名な著者が、全国の社会問題の現場を訪ねて、見たこと聞いたこと、時に体験したことを文章化したもの。
    表題はかなりキャッチーなコピー、だから、本人は真剣に論じてるのだろうけど、リアクション芸人と化してるように思えてしまった。
    とはいえ、著名人が人々の関心を惹いてくれて、知らしめてくれて、考えさせてくれるような本書の試みは大事。頑張れ!斎藤先生。
    まるで人ごとな声援ですみません。

    ウーバーイーツ、テレワーク、林業、五輪問題、男性メイク、性教育から、気候変動、外国人差別、水俣病、部落差別、被災地、アイヌと多岐にわたってのルポに

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    2024年10月05日
  • 倫理資本主義の時代

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    資本主義に対して革命を起こすことを説くのではなく、人間が有する道徳の客観主義にもとづき、資本主義の営利活動と倫理とは両立する。著者マルクス・ガブリエルはそのことを「倫理資本主義」を「エコ・ソーシャル・リベラリズム」に発展させながら述べていく。言っていることはわかるが、著者の才気を感じさせるような議論ではなかった。

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    2024年09月30日
  • ゼロからの『資本論』

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    わかりやすい。わかりやすいゆえに、もっともらしいけど実は大多数の市民の感性からみて異形のプリズムを透過した虚像を、あたかも真実のように錯覚させてしまう。罪深い。

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    2024年05月21日
  • ぼくはウーバーで捻挫し、山でシカと闘い、水俣で泣いた

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    ホットなテーマばかりで興味深く読みました。
    よい世界にしていきたいなー。

    斎藤さんが書いているように、拙くても無様でも、自分の思っていることを表現することはとても大切だと思う。
    最近の若い子は、自分の子もそうだけど、自分の意見や考えを顔出しではなかなか言わないけど、おばさんとしては恐れずに口に出していきたいなと思っている。

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    2024年05月18日
  • ぼくはウーバーで捻挫し、山でシカと闘い、水俣で泣いた

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    新聞だから、雑誌だか、連載を行なっていたものの書籍化。書籍化に合わせて少しでも入れられているとのこと。コロナで外出などに抑制がかかっていた時の記事もあるようで、取材にも行けない中で脱プラ生活を試してみるなど、興味深い試みも行ったりしている。ひとつのテーマに絞られていないのでライトに読めて良い。捨てないことが最もサスティナブル。当たり前だけどなかなかできていない。

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    2024年05月14日
  • ぼくはウーバーで捻挫し、山でシカと闘い、水俣で泣いた

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    「大義で見えなくなる物」

    人新世の資本論を読んでいる頃、斎藤幸平先生が義母の友達のご子息であったと知り驚いた(つながり薄すぎ)

    思想的にマジョリティーではないからSNSなどで叩かれることもある先生ではあるが、研究室に閉じこもらず矛盾の集中する現場に飛び出しで「実践」を行っていくのは個人的には好感を持っている。

    入り口はyoutubeなんかと親和性が高そうだが(フードデリバリーしたり、虫食ったり)主題は深遠だった。
    「共時者」の概念は響いた。虐げられた人たちの苦しみを「そんなこと知らない」と片付けてしまうのは簡単だけれど、あえてそうしない人が増えると、競争して勝つという「当たり前の」世界が

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    2024年05月10日
  • ぼくはウーバーで捻挫し、山でシカと闘い、水俣で泣いた

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    筆者がフィールドワークを通じて学び、感じ、時に新たな問題点を見つけては切ない思いをしたことを書いたレポート。そう、本と言うよりは、レポートです。とても軽快な言葉で綴られた、レポート。

    とはいえ内容は軽くはなく、斎藤さんは案件ごとに真摯に向かい合われてますし、そこからご自身が感じたことを非常に平易な言葉で表現されている、という話で、◯◯論とか◯◯学とか専門的なことを知らなくても十分に学びのある一冊です。

    ただし、平易であるがゆえにあまり深掘りはしておらず、さらっと読むとあまり印象に残らないかも。あまり身近ではない(日常生活とは関わってこない)件についても色々触れているので、読んで何かひっかか

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    2024年05月09日
  • なぜ、脱成長なのか 分断・格差・気候変動を乗り越える

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     本書は、脱成長の基本ビジョンが分かりやすく説明されるとともに、世界各地における実践例が紹介されており、入門書として適当な一冊だと思います。

     ただ、「脱成長」について思うこと。
     どうにかしなければならないことは理解できる。無駄なもの、ここまで必要ないだろうと思うモノやコトも多い。しかし、経済成長が良いことだ、パイを大きくしないと豊かになれないという考えが沁み込んでしまっている人間(自分だってその一人だ)が大勢の中で、政治を変え、脱成長の経済にしていくことを現実化していくのはとても難しいだろうと思う。
     特に国際社会において対立の度が深まっている現在、これまで不平等を強いてきたから先進国が

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    2024年04月26日
  • コモンの「自治」論(集英社シリーズ・コモン)

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    2024.04.20 読み応えがあった。コモンの自治が難しいという現実と、その一方で高い可能性があることを学ぶことができた。自分も実践しなければならない。

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    2024年04月20日
  • 天才たちの未来予測図(マガジンハウス新書)

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    気軽に読める。
    4人の学者に対するインタビュー。
    内容は雑談に近い。
    あとがきにあった4人のキャラクターが面白い。かなり行動的で個性的。

    #内田さんの情報:アメリカでは国家制度としての育休はない。

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    2024年03月29日
  • 天才たちの未来予測図(マガジンハウス新書)

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    成田さん
    ・不真面目に、遊びや趣味の延長線をフラフラと生きている人の方が、競争力を持つ社会になる?王道人生を歩む道からズレるように工夫した方がいいなと思った。

    斉藤さん
    ・アメリカと日本の比較。格差の大きいアメリカ→資本主義は間違っているのでは。
    ・問題の外部化。時間・場所的軸において。先進国が利益追求、環境配慮するために、遠く離れた後進国から搾取している→商社で働く上で、そうなのか実際に自分の目で見て、それを改善する、そうしないで日本を豊かにできるようにしたい。忘れてはならない視点。
    ・更なる豊かさを求めることが目的になっている。資本主義に組み込まれている私たち。特に会社で働く上では気をつ

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    2024年03月14日
  • ぼくはウーバーで捻挫し、山でシカと闘い、水俣で泣いた

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    ネタバレ

    一つ一つの章が短いので、不勉強な分野は理解が進まないが、備忘録としてふたつ。

    自らの偏見の源泉は、自分の苦しみのせいかもしれないということ。資本主義社会でお金を稼ぐため、家族や健康を犠牲にして働き続ける社会のマジョリティが、「我慢だらけの人生のせいで、頑張ってないように見える人たちを許せなくなるのでは」。

    大切なのは誤りを認め、学ぶこと。それを避けて同質的な正しさの世界に閉じこもれば、内向きになり、排他的になる。現場で他者に出会い、自らの問題に向き合い、学び捨てることが新たな価値観を作り出すことにつながる。

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    2024年01月30日
  • ぼくはウーバーで捻挫し、山でシカと闘い、水俣で泣いた

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    思ったより面白くなかった。

    思ったより「学ぶ系」の本。勉強にはなると思う。
    著者の姿勢は良いのだけど、胸を打つものはない。
    ただ学ばせる、知らせるだけの本になってると思う。

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    2024年01月30日
  • 人新世の「資本論」

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    前段の環境問題・気候変動問題の顕在化事例や対処の歴史は非常によく纏まっています。脱成長色が強いので、読み手の経済観によっては賛否が大きく分かれるところ。

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    2025年03月15日
  • マルクス解体 プロメテウスの夢とその先

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    前著「大洪水の前に」と重複するところも多い気はするが、よりマルクスのテクストに深い入り込みつつ、晩年のマルクスの思想を再構築していく。

    そのプロセスに知的好奇心が動きつつも、なんで今更マルクスが著作にできなかったことを今あれこれと推論しなければいけないんだろうという気持ちがしばしば起きてしまう。

    マルクスが本当に考えていたことはこうなんですと言って、20世紀に破綻したと思われるマルクス主義を環境、持続可能性という観点から再構築しなければいけないんだろう?(そういう意味では、タイトルの解体というより再構築という方が相応しいと思う)

    それって、マルクスの神格化ではないか?

    という批判は、当

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    2024年01月23日
  • 天才たちの未来予測図(マガジンハウス新書)

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    生きづらさをどこに感じているのかをなんとなく理解出来た気がするなー
    こういう人たちがいるから世の中はまわる

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    2023年11月06日
  • ぼくはウーバーで捻挫し、山でシカと闘い、水俣で泣いた

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    タイトルに惹かれて読みました。
    自分の身近で捉えやすい話題から、現実的にすぐ解決できないような根深い問題まで、幅広く扱っていて興味深かったです。
    事前に予習をし、自分の足で現地に行き、取材をする。現地の言葉を代弁されることで、情報を受け取る読者はその事柄についてリアルに感じられる。そこから学び、新しい人との繋がりや価値観を作り出すことが、これからの社会をより生きやすいものに変えていくきっかけになるのだと思います。

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    2023年10月26日
  • ぼくはウーバーで捻挫し、山でシカと闘い、水俣で泣いた

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    タイトルに惹かれて読んでみた。新聞での連載をまとめた本だとは知らず、興味を惹かれもっと知りたいと思うトピックはあったものの、一つ一つのページ数は少なく内容は薄かった。その中で関心を持ったもの、面白かったものは以下。

    ・あつまれどうぶつの森をやってみた話
    ・東京五輪のための国立競技場建て替えに伴う都営アパート移転の話(「東京オリンピック2017都営霞ヶ丘アパート」というドキュメンタリー映画があるようで見てみたい)
    ・今も続いている水俣病問題
    ・アイヌの施設ウポポイと慰霊施設

    上記の関連図書・映像作品や著者の他の本を読んでみるのが良いのかも。

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    2023年10月04日
  • 天才たちの未来予測図(マガジンハウス新書)

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    気軽に読んでいい本だった。

    タイトルに期待して気合い入れて読み始めたが、それぞれの分野の要約のような内容で深い話はなかった。
    成田悠輔さんの「よく分からないおじさん」というのが、私の憧れでもあって共感できた。
    内田舞さんの「サツキとメイのお父さん」は確かにそうで、そういう思考に余裕のあるおじさんになりたいと思った。

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    2023年08月11日
  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ

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    2020年、COVID-19が席巻した世界では次々と社会の歪みが露呈した。そのコロナ期とポストコロナ期に、次世代の若者たちがどう生きるべきかを内田樹をはじめとした様々な年代の言論人たちが語る。

    内田さんが声をかけて集まった様々な分野の今をときめく著名人たちがコロナとコロナ後の世界をテーマに執筆しました。内田さんのセレクトだけあってみんなけっこう尖っていて(偏っていて)どれも読み応えのある内容でした。中学生向きということで平易な文章で一編が短いのも読みやすくていいと思います。そしてみんな分野が違うので、コロナ期というものを違う角度から見ているのも面白い。また、分野が違っても結局、多くの著者が今

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    2023年08月11日