斎藤幸平のレビュー一覧

  • ぼくはウーバーで捻挫し、山でシカと闘い、水俣で泣いた

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    タイトルに惹かれて読んでみた。新聞での連載をまとめた本だとは知らず、興味を惹かれもっと知りたいと思うトピックはあったものの、一つ一つのページ数は少なく内容は薄かった。その中で関心を持ったもの、面白かったものは以下。

    ・あつまれどうぶつの森をやってみた話
    ・東京五輪のための国立競技場建て替えに伴う都営アパート移転の話(「東京オリンピック2017都営霞ヶ丘アパート」というドキュメンタリー映画があるようで見てみたい)
    ・今も続いている水俣病問題
    ・アイヌの施設ウポポイと慰霊施設

    上記の関連図書・映像作品や著者の他の本を読んでみるのが良いのかも。

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    2023年10月04日
  • 天才たちの未来予測図(マガジンハウス新書)

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    気軽に読んでいい本だった。

    タイトルに期待して気合い入れて読み始めたが、それぞれの分野の要約のような内容で深い話はなかった。
    成田悠輔さんの「よく分からないおじさん」というのが、私の憧れでもあって共感できた。
    内田舞さんの「サツキとメイのお父さん」は確かにそうで、そういう思考に余裕のあるおじさんになりたいと思った。

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    2023年08月11日
  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ

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    2020年、COVID-19が席巻した世界では次々と社会の歪みが露呈した。そのコロナ期とポストコロナ期に、次世代の若者たちがどう生きるべきかを内田樹をはじめとした様々な年代の言論人たちが語る。

    内田さんが声をかけて集まった様々な分野の今をときめく著名人たちがコロナとコロナ後の世界をテーマに執筆しました。内田さんのセレクトだけあってみんなけっこう尖っていて(偏っていて)どれも読み応えのある内容でした。中学生向きということで平易な文章で一編が短いのも読みやすくていいと思います。そしてみんな分野が違うので、コロナ期というものを違う角度から見ているのも面白い。また、分野が違っても結局、多くの著者が今

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    2023年08月11日
  • 天才たちの未来予測図(マガジンハウス新書)

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    本書に興味をもったきっかけである成田氏と斎藤氏に関しては、それぞれの著作やYoutube動画などを通して、研究内容と主張は理解していた。
    本書ではその再確認といった感じだったため特に大きな発見はなく、
    一方で自分が知らなかった小島氏と内田氏の研究などについては興味深く楽しく読めた。
    日本で注目される天才たちの先端研究を、まとめてサクッと読める点には強いメリットがあるので、それぞれの著作を読んだことがない人にはとても良いだろう。
    なんせ読みやすい。

    成田氏から小島氏までの章を通して読んで特に気になった点は、
    「重大な意思決定を行う人も、基本的に自分のそれまでの経験をもとに判断を下す」という事実

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    2023年07月04日
  • 撤退論

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    少子高齢化社会でも経済成長を続けることは、お米が足りないのにおにぎりをもっと作れって言ってるようなものなのかな。無理よね。
    まず、無理を認めること。
    それから、資本主義社会の外の世界があることを知り、体験し、その世界の間でバランスをとっていくことが鍵だと思った。


    ・大切なことを持続させるために、我々はこれまでの手法からの撤退を学ぶべきなのである。
    ・社会の内と外、此岸と彼岸、文明と自然、常識と非常識などなど、二つの原理を行ったり来たりすることで、問題を「なんとなく」暫定的に解決する。これが地に足を着けることである。
    ・現代における下野とは、他社のニーズを全く気にせず、とにかく徹底的に主観を

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    2023年06月17日
  • マンガでわかる! 100分de名著 マルクス「資本論」に脱成長のヒントを学ぶ

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    資本主義経済の問題点を解説した本。どっかで聞いたことのある話がかなりあって、ようは元ネタなんだなと思った。これで全部が理解できたわけではないと思うが、これ以上読んでも疲れそうなので、資本論そのものは読まないつもり。

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    2023年05月28日
  • 天才たちの未来予測図(マガジンハウス新書)

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    ・進学校に入ると頭がよくなるのではなく、頭のいい人が進学校に入っているだけ。入った人と入れなかった人のその後の学力に違いはほとんどない。
    ・突き詰めると「人間は何の意味もない遊びを永遠とやる動物」
    ・無限の成長を有限な地球上で求める資本主義は解決できない。
    ・こどものことを大人の世界で理解しようとせず、好奇心を持って接する。

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    2023年04月15日
  • 天才たちの未来予測図(マガジンハウス新書)

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    4人の今をときめく著名な方々が、インタビュー形式でご自身の主張や考えを展開している書籍。
    内田舞さんのことは知らなかったのですが、知らなかったが故に、読後で1番印象に残りました。
    ネガティブな感情を書き替える「再評価」については、もう少し別の書籍で学んだ上で、ぜひ取り入れたいと思いしました。
    本書に登場する方に興味があるが、今まで考え方や主張に触れてこなかった方にはオススメ。
    他の書籍等で知っている方には、深みは感じられないと感じました。

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    2023年04月04日
  • 撤退論

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    撤退論。例によって内田樹から寄稿依頼された面々が思い思いに「撤退論」を論ずる。勢い、流れで私も持論を述べたくなるが、テーマ幅広し。一人一人に割かれるページ数が少なく浅い。興味深いのだが〝好奇心のインデックス“程度の本だ。

    切り口がそれぞれ。女性疫学者の三砂ちづるが、撤退の英訳withdrawalを、これは膣外射精という意味にもなるが、人口問題に絡めた性行為の撤退として私感を述べていた。少子化問題に対し、避妊を教育する自らへの疑問、近代化され、そもそも性行為の数が減っている事への警鐘。映画やドラマは見るもので、情報化・計画社会により、日常の起伏が減るように、恋愛や性行為がバーチャルのファンタジ

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    2023年04月02日
  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ

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    中高生を想定読者とした、現在30代〜70代の20名からのメッセージ。今回のパンデミックであらわになった日本社会の欠陥について、こんなに不出来な社会を後続世代に遺すことになってしまった責任を感じ、補正しきれなかった悔しさがにじむ。

    世代が変わると考え方や行動も変わる。是非、現状を反面教師として欲しいです。

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    2023年01月05日
  • 撤退論

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    内田師範のお話以外あまり面白くありませんでした。面白くないのは、たぶん、書いてる人たちの表現力が頭良すぎて何がいいたいのかケムに巻かれたような気持ちになるからかもしれません。

    わかりやすすぎるのも、あれだし難解すぎるのもちょっと。

    正直に申し訳ございません。

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    2023年05月25日
  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ

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    斎藤幸平さんの名前があったので読んでみた。
    一番心に残ったのは平川克美さんの文章だろうか。会社勤めするようになって当たり前のように見聞きしてきた経済合理性。原価を絞り、無駄を排除して、より低価格の製品を提供する。お客様の要望に応え、お客様が期待する以上の価値を生み出すこと。製造業をはじめ、経済はそのようにして成長するものだと思っていた。
    しかし、現在は総供給が総需要を上回っている状態。必要ないものを売るための広告やマーケティングなど、ブルシットジョブ(この本で言及してる人の多いこと!)が蔓延し、限られた利潤を確保するために「集中と選択」という言葉に現れるように、偏った資源配分をし、競争優位性の

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    2022年12月14日
  • 撤退論

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    撤退についての、さまざまな論者からの寄稿
    それぞれでいろんな発見も、驚きも
    (少し誇張しているのかもしれませんが)
    ありました。

    撤退の困難さはいろんなところで感じる昨今です。

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    2022年10月11日
  • なぜ、脱成長なのか 分断・格差・気候変動を乗り越える

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    「脱成長」、英語ではdegrowthと言う。
    私のような左翼を自任している人間でも、資本主義のなかで生まれ、その価値観に深く影響されていることがあるのだろう。まさしくマルクスが言ったように「存在が意識を規定」している。私自身も、経済成長をストップしたり、減速させようという意見を聞くと、抵抗を感じる。しかし、なんでも疑問を突き付け、「正しさ」の上にあぐらをかいている価値観に揺さぶりをかけるのは、ともかくも「良い」ことだ。
    著者たちは次のように主張する。経済成長を重視する資本主義経済は惑星地球の限界に到達しつつある。化石燃料はいずれ枯渇する。原子力発電もウランなどの特殊な鉱物資源に依存しており有限

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    2022年10月08日
  • 撤退論

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    撤退論 内田樹編 晶文社
    歴史のパラダイム転換に向けて

    題名に惹かれて手に取ってみたけれど
    前書きを読んで学者の限界を感じた
    まず仲間内で先生と呼び合うのをやめてからにしてほしい
    少子化がいけないと決めつけてからの話では
    答えが出ないだろう
    問題は噂されている
    権力を振りかざしている側の都合で
    少子化を作り出して不安をばらまいていることの真偽を
    確かめることが前提だろう

    識者とされた多くの人が原稿を寄せた中で
    唯一面白く読ませてもらったのは
    『個人の選択肢を増やす「プランB」とは何か』
    というタイトル始まるお話だ
    広い目線で現代文明が陥っている
    物質至上主義の問題の急所を捉えている
    いやも

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    2022年10月06日
  • 撤退論

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    「撤退論」と銘打ったにしてはちょっと散漫かなぁ.
    撤退だかなんだかわからないのもあったし.個人的にパラダイムシフトを起こす様な論説は,残念ながら一つもなかった.

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    2022年06月05日
  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ

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    大半はゴミだか 中田さんのは素晴らしい 二つの真理と偽りの神に気をつけろ まさにそのあと起こったこと

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    2022年05月01日
  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ

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    VUCA感がめちゃ高まっている現在
    今、そしてこれからの世界をどのように生きていけばよいのか。
    それを自分のために、そして若い人達のために知りたい。
    そのような気持ちで本書を読みました。

    執筆者は、内田樹先生セレクトというバイアスはあるので、ものすごい多種多様な意見という感じではないですが、それでも幅広い年代と専門分野にわたっています。
    そしてみなさん暗くなりがちな話題にも関わらず、暖かで柔らかい前向きな文章を書かれており、こちらも穏やかな気持ちでページをめくり続けることが出来ました。

    全体を通してある程度共通だと感じたメッセージは
    •現在や過去(大人、制度、システム)を信じすぎないでね

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    2022年02月07日
  • なぜ、脱成長なのか 分断・格差・気候変動を乗り越える

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    脱成長の意味・必要性がわかりやすくまとめられている。
    「人新世の資本論」の前に読む本として最適。

    資本主義・消費・労働時間・差別が複雑に絡み合っている社会を俯瞰することができ、脱成長の定義がスッと入ってくる。

    再生産労働に光を当てるという視点に気づけてよかった。

    バルセロナだけでなくもっと他の事例をたくさん知りたいと思えた。

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    2022年01月02日
  • なぜ、脱成長なのか 分断・格差・気候変動を乗り越える

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    書いてあることへの衝撃は正直少なかったけど、入門編としてはとてもいいし、脱成長を旧共産主義と一緒くたにしないという意味では読んでおいていいと思う。

    ただ、今後も国家が社会的共通資本を整備できるのかは私にはクエスチョンである。

    国防はまだ仕方ないかもしれないが。あるいは議会制度を変えればできるのかもしれない。

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    2022年01月01日