櫛木理宇のレビュー一覧
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ホラー苦手なはずだったんだけど、全然怖さを感じなかったな。
推し作家櫛木さんの作品でもっと恐ろしかったのはたくさんあるんだけど、それは全てヒトコワだった。
もう大人になってしまったので、怪異系は(そんなことあるわけないじゃん)と思ってしまってのめり込めず、ただやっぱり読み物としては面白かった。
呪いの様式は分かるなと思った。
落ち武者とかはともかく、日常の呪い系の怪談って圧倒的に女性が多いのは、古来から女性が尊厳を奪われ、道具のように扱われてきた事情からなのかもしれないと感じた。
いつもの櫛木作品とテーマは同じなんだよね。
ラストは謎に爽やかな雰囲気で終わったけど…この後の展開を想像するのが一番怖いかも笑 -
Posted by ブクログ
櫛木理宇さんのシリアルキラー・サスペンスです。
14年前の事件の被害者女性と“よく似ている”と多くの人から言われる主人公。当然のように、彼女は その殺された教師・戸川更紗という人物に興味を抱きます。
ふたりの共通項として浮かび上がるのが、性的マイノリティではないかという視点。本作は、その中でも無性愛者というセクシャリティを心理描写の中心に据えています。
作中では、無性愛だけでなく、いくつかの性的マイノリティが「告白」という形で語られていきます。
猟奇的な連続殺人を扱いながらも、本作が重きを置いているのは残虐描写よりも、むしろ人の内面かと。少し扱いを誤れば、猟奇性と性的マイノリティを短絡的に結びつけかねない題材ですが、作者は複数の家庭や人生を描くことで、犯罪者の異常性と、社会の中で自らを隠しながら生きる人々の現実とを明確に切り分けています。
その対比によって、性的マイノリティを「事件を彩る設定」としてではなく、一人ひとりの生き方として描こうとする姿勢が印象的です。 -
Posted by ブクログ
『老い蜂』から改題文庫化
老人からの付きまといという不気味さから始まるサスペンスです。プロローグでは、小学一年生の時に高校生だった姉をストーカーに殺された巡査部長が描かれ、物語全体に重い影を落とします。
老人という、一見すると弱者である存在をストーカーとして描くことで、不穏さがいっそう際立っています。なかなか実態が見えてこないため、読んでいて不安も膨らんでいきます。
その不気味な存在に意識を向けていると、登場人物同士のつながりや伏線を見逃してしまいそうになります。怪しい人物は確かに怪しいのですが、そのような人物が次々と現れるため、真相を最後まで見通すことができませんでした。
読者の先入観を逆手に取る構成が巧みで、最後まで真相を予測できない一冊でした。 -
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「老人だから」「寂しい人だから」という日常の免罪符がひっくり返る、最底辺の胸クソ悪い嫌がらせ。
あまりの気持ち悪さに何度も本を閉じたくなるのに、どうしても読むのをやめられない。
お上に任せておけば安心という日本人の習性をチクリと批判する多角的な視点もあり、初めて出会った作家さんだが、その一筋縄ではいかない筆力の深さにうならされた。
読み進めるうちに、バラバラだった事柄が綺麗に繋がっていく爽快感にはゾクゾクさせられた。張り巡らされた悪意に圧倒されそうになりながらも、「この物語を最後まで見届けてやる」というエネルギーを原動力に、なんとか最後まで読み進めた。
日常を破壊する執拗な悪意の根底にある、あまりにも一方的で身勝手な動機に晒される理不尽さ。だからこそ、その本編の凄惨さや虚しさには正直ぐったりしてしまった。
しかし、エピローグで描かれる、かつての事件の後遺症から抜け出せない刑事と、それを思い遣るベテラン刑事との交流には深く心に染みるものがあった。この二人の確かな繋がりと救いがあったからこそ、散々振り回された自分の気持ちにも、なんとか終止符を打つことができた。 -
Posted by ブクログ
audibleにて。
めっちゃ怖かった〜
老爺に執拗にストーカーされる人たち。
老人のストーカーというだけで ちょっと不気味なんだけど、夜中に聞こえてくる鈴の音、ベランダに侵入したと思われる形跡、、ホラーかと思うくらいゾワっと怖かった。
ちょっと寂しかっただけだろう、大目に見てあげて、と まったく頼りにならない警察。
実際にあったストーカー事件でも 警察の対応には疑問が残る事が多いし こんなんじゃほんと怖すぎる。
老爺がなぜこんな事するのか目が離せなかったが、思いもよらない方へと話は進んでいった。
後半、登場人物が多すぎて ちょっと頭がついてかなかった。
聴読だったので なおさらかな〜?
こういう相関図みたいなのが欲しい作品は 紙の本でじっくり読む方がいいのかも。 -
Posted by ブクログ
ネタバレストーリー:
謎がどんどん紐解かれていくミステリーの構成が面白かった 。道哉が男性だと完全に思い込んで読んでいたため、「実は体が女性だった」という事実が明かされ、そこから暴行に繋がる展開には非常に驚かされた 。
描写のリアルさ:
文章の書き方が巧みで、シチュエーションが容易に想像でき、違和感なくスムーズに読めた(読みやすかった) 。実在する大学名(早稲田大学)などがピンポイントで出てくるのもリアル感があった 。
グロテスクさ:
描写がリアルすぎるが故に、足を切る、目を潰すといった「グロい(痛々しい)シーン」のイメージも鮮明に浮かんでしまい、「うわぁ」となった 。ストーリー自体は面白いものの、グロい描写がしっかりあるため、他の人に気軽にお勧めするのは難しいと感じた 。