櫛木理宇のレビュー一覧
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ネタバレ連続猟奇殺人で死刑になるであろう容疑者をめぐるミステリー。
この容疑者・榛村が根っからの人たらしで、本人もそれを自覚しているため、恐ろしい事件が次々と起こった過去が明らかになり、戦慄します。
榛村のような人の心に入り込むんで支配するのがうまい人、実際にいるよな…と思います。
そう思って、自分は雅也側の人間なんだろうな…と思い、ゾッとしました。
これからも、榛村のような人に出会わないことを祈ります。
雅也は榛村の手から逃れたように思われましたが、エピローグの記述からまだ悪夢は続きそうなことがありありと伝わり、ただただ震え上がるばかりです…。
映画化の情報を見聞きして興味を持った作品ですが、こ -
Posted by ブクログ
オシラサマの里、白良馬村の神事を監督することになった黒沼家の部長と和泉は村を訪れていた。その頃、オカ研部室に新しい依頼者、純太は刑事を定年になった父、益弘の様子がおかしいと相談に来ていた。どうやら益弘が脳梗塞をきっかけにサイコメトリー能力を得て過去の迷宮入り事件の解決のため、家出したというのだ。
その相談のさなか、鈴木と森司は益弘のサイコメトリー能力の影響を受け、過去の幼女誘拐事件と益弘、そして部長達が出向いているオシラサマの里の儀式とのつながりを理解する。
こよみをほめたくてもほめられない森司はトランス状態でこよみに介抱されながら延々との本心を垂れ流していた。 -
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ネタバレずっと、どうして私はこんなにも嫌な話を読んでいるんだろうと思いながら読んでいました。これをただのフィクションとは笑えないような事件が世の中には実存します。単行本発行時のタイトルは『寄居虫(ヤドカリ)女』だったそうですが、文庫本タイトルのほうがより実存している感がある。
マインドコントロールの恐ろしさ。なぜ侵蝕されてしまうのかが少しわかったように思いました。
とはいうものの、映画で私がいちばん苦手なのが「老けメイク」。映画のみならず某テレビ番組を観ていても老けメイクにひっかかる人に「なんでやねん、わかるやろ!」とツッコミを入れたくなるため、この犯人にはドン引き。声にも年齢は表れる。違和感バリ -
Posted by ブクログ
ネタバレ元家裁調査官の主人公が過去に担当した少年が殺される。しかし7年を経てその元少年は最悪の監禁犯となっていた。
「犬」というキーワードがその元少年と、さらに自身のトラウマに深く関わりがあり、離職した身でありながら事件の真相を追及していく。
被害者が加害者であり、加害者が被害者と複雑にいりくんでいく。
拷問、虐待など残虐な描写が多くかなり重いが、この負の連鎖がどこに行き着くのか気になって読むのがとまらなかった。
3章の中学生パートではどう事件に絡んでいるのか検討もつかなかったが、終盤で一気に畳み掛ける展開に。
大元はこいつだったの!?とびっくり。
そして大元の怪物も被害者という悲しい事実。
登場人物