櫛木理宇のレビュー一覧

  • チェインドッグ

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    ネタバレ

    連続猟奇殺人で死刑になるであろう容疑者をめぐるミステリー。
    この容疑者・榛村が根っからの人たらしで、本人もそれを自覚しているため、恐ろしい事件が次々と起こった過去が明らかになり、戦慄します。
    榛村のような人の心に入り込むんで支配するのがうまい人、実際にいるよな…と思います。
    そう思って、自分は雅也側の人間なんだろうな…と思い、ゾッとしました。
    これからも、榛村のような人に出会わないことを祈ります。

    雅也は榛村の手から逃れたように思われましたが、エピローグの記述からまだ悪夢は続きそうなことがありありと伝わり、ただただ震え上がるばかりです…。

    映画化の情報を見聞きして興味を持った作品ですが、こ

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    2024年01月10日
  • 少年籠城

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    考えさせられる作品でした。
    ストーリーは、サクサクと読み進められました。
    社会問題とその背景をうまく描写しており、
    自分の見えていない世界、境遇を垣間見た気がしました

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    2023年12月16日
  • ホーンテッド・キャンパス だんだんおうちが遠くなる

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    1 水晶の飾り窓・・・理想通りの屋敷、裕福でやさしい夫、静かで平穏な生活を手に入れた薪苗紀枝を悩ませているのは自宅のインターフォンに現れる女性、水晶が呼ぶ幽霊
    2 大好きな祖父母・・・百々畝凪の相談は優しい表情の祖母の幽霊が現れる件だった。そして百々畝家に伝わる、亥の年に12歳の女児が奥座敷に何かがいるのを視て吉凶を占うしきたりを話し始める
    3 四谷怪談異考・・・劇団箱庭座が脚本家の3回忌の追悼公演を企画したところ座長が事故死、主役に抜擢された志乃譜が相談に来た

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    2023年12月04日
  • ホーンテッド・キャンパス オシラサマの里【電子特典付き】

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    オシラサマの里、白良馬村の神事を監督することになった黒沼家の部長と和泉は村を訪れていた。その頃、オカ研部室に新しい依頼者、純太は刑事を定年になった父、益弘の様子がおかしいと相談に来ていた。どうやら益弘が脳梗塞をきっかけにサイコメトリー能力を得て過去の迷宮入り事件の解決のため、家出したというのだ。
    その相談のさなか、鈴木と森司は益弘のサイコメトリー能力の影響を受け、過去の幼女誘拐事件と益弘、そして部長達が出向いているオシラサマの里の儀式とのつながりを理解する。
    こよみをほめたくてもほめられない森司はトランス状態でこよみに介抱されながら延々との本心を垂れ流していた。

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    2023年12月04日
  • 虜囚の犬 元家裁調査官・白石洛

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    ドロッとした感情と爽やかさが、混ざらないのだけれどある時交差して。
    かなり引き込むが終盤はサクッと終わってしまった。

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    2023年11月28日
  • 虎を追う

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    虎を追う
    楠木理宇さん。

    すごかった。
    犯罪の描写、読むのが辛く、吐き気がした。

    幼児虐待。
    殺人。
    冤罪。

    読み続けた。

    正義は勝つ。

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    2023年11月26日
  • チェインドッグ

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    ネタバレ

    これ、改題されて死刑にいたる病になったのか…
    しかし誰も救われないね。みんな洗脳されている。私も読んでて入り込みそうになった

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    2023年11月25日
  • ホーンテッド・キャンパス

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    特に毒にも薬にもならないお話だったなぁというのが所感でした。結局1冊通してあまりお話は進展してませんし。

    あとキャラが多くて同時に喋るシーンが多いのですが、誰が話しているのかちょっと読みにくかったです。口調で差別化しようとはしてますが。。。

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    2023年11月05日
  • 少女葬(新潮文庫)

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    物語冒頭で、すでに少女が一人集団リンチにかけられて死んでいる。その死体の写真を後生大事に保存して見返すにも少女。本編はこれより過去の話になるが、訳ありの住人が集うアパートの描写も、そこに住まう人たちの事情も何もかも辛い。主人公と仲良くなった少女の転落っぷりが何より辛かったけれど、最後まであの写真の少女はどっちなんだ?ってハラハラしてしまった。
    人にはあまり薦められないけれど、読んでみて心にとてつもない棘をブッ刺してくる、そんなお話でした。

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    2023年11月01日
  • 鵜頭川村事件

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    ど田舎の村を襲った集中豪雨と、その最中に起きた内乱の話。
    最後らへんはほとんどバトル物だった。辰樹と敦人の関係が捩れまくってて良すぎた。

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    2023年11月01日
  • 少女葬(新潮文庫)

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    ネタバレ

    貧困ビジネスに食い物にされる若者を描いている。行き場のなくなった人たちが集まるシェアハウスで出会った綾希、リカ、眞実の3人のそれぞれの顛末が読んでいて辛い。冒頭でリンチ殺人の描写があり、そこに至るまでの経緯が物語として進められるが読んでいて辛い部分が多い。最後は綾希の初めて知る幸せの描写と眞実のリンチされている描写が交互に出てきて、その対比で余計に凄惨さがよりひどく感じられる。

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    2023年10月26日
  • 鵜頭川村事件

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    村の閉鎖性に異物が入る事でかき乱されて行く現実。重苦しい描写ではあるが、どことなく少し離れた感じがする。

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    2023年10月14日
  • 僕とモナミと、春に会う

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    とても読みやすく、優しく穏やかな世界に心が癒される。しかし普段ミステリーやサスペンスを多く読んでいることもあって、少々話の展開の少なさに物足りなさも覚えた。

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    2023年09月27日
  • 少年籠城

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    少年たちが自分達の潔白を証明するために人質をとって子供たちに優しかった食堂に立て篭もる。この子供の本当の願いを知った時、その計画性に称賛の思いで学びたいという気持ちに圧倒された。不幸な場所で育つしかない子供たちに行政の目は届かない。まして腐敗した警察官たちがいるとあっては。ただの事件ではなくそういう社会に波紋を投げかけた物語でもある。
    また司が作る料理が美味しそうだった。

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    2023年09月20日
  • ホーンテッド・キャンパス

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    櫛木さんのデビューを飾った人気シリーズ。私はこのシリーズ以外の櫛木さん作品ばかり読んできた。今まで「寄居虫女」「死刑にいたる病」「老い蜂」等々、不気味でサイコパスな物語を選んで読んできた。だがこれは装丁でもわかるように、完全なる青春ホラー小説。ちょっと私に合わないかなと思いつつも読んでみた。

    まぁ想像通りの設定。ベタな恋愛要素もあり。でも「…うっ!」っとなる部分もある。私の中では櫛木さんらしからぬ印象。まぁ私の好みとはちょっとずれているので、お手すきの時に読んでみよう。シリーズなんと20作ほどあるらしい。

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    2023年08月21日
  • 侵蝕 壊される家族の記録

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    ネタバレ

    ずっと、どうして私はこんなにも嫌な話を読んでいるんだろうと思いながら読んでいました。これをただのフィクションとは笑えないような事件が世の中には実存します。単行本発行時のタイトルは『寄居虫(ヤドカリ)女』だったそうですが、文庫本タイトルのほうがより実存している感がある。

    マインドコントロールの恐ろしさ。なぜ侵蝕されてしまうのかが少しわかったように思いました。

    とはいうものの、映画で私がいちばん苦手なのが「老けメイク」。映画のみならず某テレビ番組を観ていても老けメイクにひっかかる人に「なんでやねん、わかるやろ!」とツッコミを入れたくなるため、この犯人にはドン引き。声にも年齢は表れる。違和感バリ

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    2023年08月21日
  • ホーンテッド・キャンパス 待ちにし主は来ませり

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    ネタバレ

    遂に古事記に描かれる神話の話に到達したw
    ホンワカ・ウフウフパートとホラーパートの格差
    に戸惑う本作品の読者であるが、真相で問題点が
    主客逆転させたのはうまかった(´・ω・`)

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    2023年08月11日
  • 虜囚の犬 元家裁調査官・白石洛

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    ネタバレ

    元家裁調査官の主人公が過去に担当した少年が殺される。しかし7年を経てその元少年は最悪の監禁犯となっていた。
    「犬」というキーワードがその元少年と、さらに自身のトラウマに深く関わりがあり、離職した身でありながら事件の真相を追及していく。
    被害者が加害者であり、加害者が被害者と複雑にいりくんでいく。
    拷問、虐待など残虐な描写が多くかなり重いが、この負の連鎖がどこに行き着くのか気になって読むのがとまらなかった。
    3章の中学生パートではどう事件に絡んでいるのか検討もつかなかったが、終盤で一気に畳み掛ける展開に。
    大元はこいつだったの!?とびっくり。
    そして大元の怪物も被害者という悲しい事実。
    登場人物

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    2023年07月26日
  • 鵜頭川村事件

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    雰囲気がどことなく小野不由美さんの「屍鬼」に似ている。もっとも小野さんのはホラー小説、こちらはクローズドサークルのサスペンスだが。

    物語の展開が少し安易な気もするが、日本人のメンタリティの中に、物語で語られている嫌な部分というのはまだまだ根強くあるような気がする。

    救いのない物語ではあるのだが、愛子の健気さと港人の真っ直ぐさは心に残る。事件終結後の村の様子をもう少し書き込んでほしかった。

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    2023年07月24日
  • ぬるくゆるやかに流れる黒い川

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    家の施錠をしていなかったため、香那と小雪の家族が惨殺された。
    副担任が二人を呼びに来て、それぞれ事件を知らされた。
    犯人は拘置所で自殺した。
    それから六年。
    香那と小雪は再会し、事件を調べ始める。
    事件の背景にあったのは世代を越え女性憎悪の感情で繋がる男たちの存在だった。

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    2023年06月18日