櫛木理宇のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
逃亡犯こと福子からヒントを得て、ライターの主人公が描き出す事件の姿が興味深い。特に「円鍋市兄弟ストーカー過失致死事件」は飛び抜けて鮮やか。
どの情報をどの順で読ませるか、どこまで見せるか、そして鍵となる切り札をいつ出すのか。そのカードの切り方が素晴らしい。「は?どこに落とし所があるんだこの話?」とやきもき読み進めてきて最後に「あ、勝手に勘違いしてたの自分だ」と呻いたのちに感嘆のため息。してやられた感さえ楽しかった。この第2話部分までは星★★★★★だった。
赤羽の一件で「こんな支配欲野郎の機嫌を損ねまいと無駄に社会性を発揮する未散を見たくなかった…」と落ち込んだのと、10代の黒歴史を卑下して -
Posted by ブクログ
主人公たち四人を除いて、ろくな大人が出てこない。小児性愛、毒親、モラハラ、DV、不倫、自己愛性パーソナリティ障害…、子どもを守るべき大人が皆壊れていて、子どもにいらぬ負い目を長い間負わせているという話に胸糞悪くなる。
ある意味櫛木理宇の作品らしくはあるんだけど、これの前に読んだ「悲鳴」が良かっただけに、この作品はイマイチかな〜。
ミステリとしても最後にバタバタと辻褄を合わせたような感じがちょっと…。
−−−おれたちは、子どもだった。本来なら庇護されるべき対象だった。あの頃のおれたちに、『きみは守られて当然の存在だ』と言ってくれる大人は、誰一人いなかった。それをおかしいとすら思っていなかった。 -
Posted by ブクログ
角川ホラー文庫30周年を記念し、最大の恐怖を詰め込んだアンソロジー第3弾。
以下印象的だった作品。
北沢陶「お家さん」
唯一読んだことのなかった作家さん。大阪の商家を舞台にしたしんねりしたジャパニーズホラーという感じでとても好みでした。お家さんの執念が深すぎる。他の作品も読んでみたい。
恩田陸「車窓」
新幹線の車窓から外を眺めていたらふいに見かけた灰色の楕円形の看板に浮かんだぼんやりした模様や数字や人の顔。自分もふいに見てしまうのでは、という恐怖と、ラストシーンにぞわっと来た。看板って近くでみるとめちゃくちゃでっかくてそれだけでも結構怖いもんな。
背筋「窓から出すヮ」
ネットから寄せ集め