櫛木理宇のレビュー一覧

  • 少女葬(新潮文庫)

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    冒頭で、ある少女が凄惨なリンチの末に殺された事が明かされる。家出少女やホームレスが集まるシェアハウスで出会った2人の少女。
    2人の運命を分けたのは何だったのか。
    冒頭からヒヤヒヤが止まらないが、後半の2人の対比はかなりしんどいものがあります

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    2025年05月13日
  • ホーンテッド・キャンパス きみと惑いと菜の花と

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    森司がオカ研に入るきっかけの事件が読めたり、森司とこよみちゃんのデートが読めたり今回も面白かった。
    不幸の手紙って、だいぶ昔から、世界中であったんだな。
    ドッペルゲンガーという言葉は知っているが、売ロケーションという言葉は初めて知った。オカルトの勉強になった。

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    2025年05月11日
  • 慄く 最恐の書き下ろしアンソロジー

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    カラーの異なる作品群で、それぞれの慄きがあり面白かった!
    めくるめくパニック映画のような『アイソレーテッド・サークル』。
    ジメッとした薄暗い雰囲気が抜群な味をもつ『お家さん』。
    実話怪談の入れ子構造が心地良い『窓から出すヮ』。
    自分の身に起きたら一番厭な『追われる男』。
    グロテスクな怖気がはしる『猫のいる風景』。

    特に好きだったのは、最後にふさわしい静かな余韻がある恩田陸『車窓』。
    新幹線内の短いやりとりだけどリアルに空気感を想像できる。私も車窓を眺めて、この町に生まれたらどんな人生だったかな?とか、窓一面の畑の持ち主の日々を想像したりするのが好きなので、これから新幹線乗るたびに思い出しそう

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    2025年05月11日
  • 慄く 最恐の書き下ろしアンソロジー

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    ホラー。短編集。
    有栖川有栖さん、貴志祐介さんのようなミステリ作品を書く作家の作品は、やはりミステリ的な雰囲気あって、ミステリ好きとしては読みやすい。
    有栖川有栖「アイソレーテッド・サークル」が一番好み。ホラー版クローズド・サークル・ミステリ。

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    2025年05月05日
  • 死蝋の匣

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    親からの愛情を受けられなかった子の末路。目は死に、愛情は歪んだ形で相手に押し付けられる。
    親からの過剰な愛、もしくはネグレクトによって異常な環境で育った子供達。児童ポルノに売り飛ばされるなど、その重い過去は消して無くならない。
    全ての人がそうなるわけではないが、父親も母親も、両方の役割を担うことが必要だと感じた。
    わかるようになってから、では人は変えられない。

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    2025年05月02日
  • 逃亡犯とゆびきり

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    物語の中に何度か出てくるフレーズ
    『skeleton in the closet/
    クローゼットの中の骸骨』
    公にできない秘密や隠し事

    家庭内の暗黙のルールや外に出さない話は、
    どの家庭にも多少はあるだろう。
    でも各々に秘密の重さや深刻さは違っていて、
    それが一人の人間の人格を歪ませたり、
    壊してしまった結果、他人の人生までも
    狂わせる凄惨な事件が起きたら。

    押入れの再奥に隠した死体を見た時、
    殺人に至った理由が分かるのだろうか。

    それとも、理解できないことが不安だから
    自分に都合がよくて納得できる理屈を見つけて
    分かった気になってしまうのか。

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    2025年05月01日
  • 骨と肉

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    グロくて怖かった…。子供の頃トラウマとそれが今後に与える影響など、テーマがとても面白い。ただ文章が稚拙な印象が拭えない。難しい表現も少ないので読みやすいとは思います。

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    2025年04月30日
  • 慄く 最恐の書き下ろしアンソロジー

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    ホラー小説はあまり読みませんが、好きな作者ばかりだったのでアンソロジーならと読んでみました。お化け屋敷とかは大嫌いなので、心配でしたがミステリー要素もあってさくさく読めました。
    ミステリーとの違いが、原因がはっきりしないことかなと思いました。
    個人的には有栖川先生の作品が王道ホラーって感じです。そして、「お家さん」が好みです。時代物のホラーなので不気味さが現代と違うなぁと思いました。「追われる男」では、ハラハラ感と謎が残り、「猫のいる風景」ではドキドキの心理戦や想像される残酷な結末が味わえて、刺激を味わえました。

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    2025年04月29日
  • 骨と肉

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    猟奇的殺人事件が立て続けに発生。犯人の思惑は如何に。その背景に主人公の血筋が関係していた。血には抗えないと思わされました。本作の中にビンゴ理論というものがあって、色んな要因が連鎖することによってシリアルキラーなる存在が誕生してしまうのだと。一つ救いになるものがあれば道を踏み外さないで済むのかなと思いました。星3つです。

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    2025年04月29日
  • 骨と肉

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    残酷が足りない…こんなこというとサイコパスに見えるかもだけど、この作家さんに期待したのが残酷だったので足りない…って思ってしまうんだ。狂気が…っ見たい…!

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    2025年04月25日
  • 慄く 最恐の書き下ろしアンソロジー

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    得体が知れない、薄気味悪い、正体不明、
    ぞわりと不快で不可解な残滓が漂よう物語集。

    アイソレーテッド・サークル 有栖川有栖
    お家さん 北沢陶
    窓から出すヮ 背筋
    追われる男 櫛木理宇
    猫のいる風景 貴志祐介
    車窓 恩田陸

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    2025年04月24日
  • ホーンテッド・キャンパス 恋する終末論者

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    ホーンテッド・キャンパス第5弾。
    もう、ホラーは単なるエッセンスでこよみちゃんと森司の恋を見守る小説です。

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    2025年04月17日
  • ホーンテッド・キャンパス 死者の花嫁

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    ホーンテッド・キャンパス第4弾です。
    サクサク読めて良かったです。
    こよみちゃんと森司は進展が遅すぎる笑。

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    2025年04月17日
  • ホーンテッド・キャンパス 桜の宵の満開の下

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    ホーンテッド・キャンパス第3弾。まぁ、普通に面白かったです。『覗く眼』は小さい頃隙間から誰かがのぞいてたらって考えると怖かったな。
    まぁ、本と本の間とかカップとソーサーの間とかその辺は怖くなかったけど‥。
    カーテンの隙間とか押入の襖の隙間とかはヤバかった。

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    2025年04月16日
  • 逃亡犯とゆびきり

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    ネタバレ

    フリーライターの世良未散は「女子中学生墜落死事件」の記事を書かせてもらったことをきっかけに、いろんな事件記事を書くようになった。すると中学時代の友人であり、殺人で指名手配中の古沢福子から連絡がくるようになり……。

    未散のあつかう事件はどれも裏があるものばかりで、出てくる人たちも歪な環境のなかで育った人ばかり。それは指名手配中の古沢も、そして主人公の未散もおなじだった。

    ストーリーはおもしろかった。事件の真相もいろいろ工夫されていて、納得のできるものになっている。でもなんかスッキリしない。どの章をみても気分のいいものはなく、鬱々とした気持ちにさせられる、そんな一冊。

    スッキリしないのはおそ

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    2025年04月13日
  • 監禁依存症

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    性犯罪者の弁護をして示談に持ち込む…悪徳弁護士の話はあまり知らないので勝手な司法のイメージも相まってか、イヤ〜なキャラ設定。1作目から時を経て浦杉架乃も酒が飲める年になって…主にこの2人の話だ。

    毎度のことながら性というものをさまざまな観点から嬲るこの世界観には震え上がる。許されないし同情もできない。そういう生きてる人間が怖い作品を作者にはこれからも書き続けて欲しい。

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    2025年04月13日
  • 殺人依存症

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    バイオレンス物はよく読むけど、小さい子供の殺人と家庭の崩壊を生々しく描いており、殺人依存症ほど嫌悪感を抱く小説はなかなか出会えないです
    でも、後半に向けて、主人公の内面に描かれるようになると、少しづつ共感が生まれてきます
    3部作と知っていたので、終わり方は気にならなかったが、何も解決していないので、もやもや感はあります
    描写がハードなので、残虐系が苦手な人はこの小説は手に取らないほうがいいです

    僕もダメージがあったので、次巻は少し時間を空けることにします

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    2025年04月12日
  • 死蝋の匣

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    ネタバレ

    シリーズ2作目。今回も凄惨な内容。
    子どもが育つ環境は選ぶことができないという、やるせなさがこれでもかといわんばかりにクローズアップされ続けて、とても苦しかった。負の連鎖というべきか。愛を知らない犯人がとてもとても悲しすぎた。
    和井田刑事と白石さんの奮闘に救われたし、何気ない食事のシーンもよかった。
    今後は臨床心理士として活躍するのだろうか。おぞましいと思いながらも次作が刊行になったら読むのだろうなぁ(笑)

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    2025年04月11日
  • 骨と肉

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    なかなかのグロい表現があり、櫛木理宇さんの作品だなと感じた。

    出てくる人物が皆怪しくて、皆んなおかしくて、皆んな心に何かを抱えている。
    誰が事件を起こしてもおかしくないと思いながら読んでました。
    ただ精神論みたいなこ難しい感じで、私的にはもう少し分かりやすかったら良かったなっていう感じ。

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    2025年04月07日
  • 残酷依存症

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    前に読んだ殺人依存症と同じシリーズで、登場人物も若干被っている。今回は大学生3人が監禁され、何者かに痛ぶらけ続ける。始めは理由も不明で、同じ時系列で女子学生も1人殺される。

    刑事は殺された女子学生の背景を調べる中で、この4名が中学の時に友人の1人をレイプした事件(性同一性障害)や、大学のサークルでも女性をレイプして恐迫していることが明かされていく。刑事が解明したというより、監禁していた犯人がしゃべらせた、に近い。

    展開はむごいけど、大学生たちのやってきたことは胸クソ悪く、成敗するような感覚で読めた。

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    2025年04月06日