櫛木理宇のレビュー一覧

  • おとどけものです。―あなたに届いた6つの恐怖―(新潮文庫nex)

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    6編のホラーアンソロジー。
    予想に反してお届け物の話ではなかった!

    「美しきカタリナの車輪」がもう本当に本当に怖かった…深夜に読んだことをとても後悔しました。
    炎上させる目的で作り上げた偽物のアカウントなんて、全部虚像のはずなのにね。怖すぎる。
    誇張なしで文章でここまでゾッとしたのは初めてかもしれない。

    「かんのさん」も好きなタイプの怖さでした。
    主人公の気持ちがわからないと言ってしまえば嘘になると思った時点で、同じ状況なら自分も巻き込まれてしまう気がした。

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    2025年11月24日
  • おとどけものです。―あなたに届いた6つの恐怖―(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    六人のホラー作家さんによる短編集。
    各話それぞれ作家さんの毛色が存分に発揮されてる印象の負けず劣らずの『おとどけもの』。
    ネット社会で実際起こり得そうな恐怖「カタリナの美しき車輪」からもうヤバい世界に引きずり込まれる。
    神的存在の何だかわからないモノの気味悪さと人の狂気は芦花公園さんピカイチだな。
    イチ怖は平和と不穏のバランスが絶妙な「かんのさん」。
    眼科受診の予定と櫛木さんの「やどりこ」を読んだタイミングが偶然前後したのは御縁なのか。眼科医から目にライト当てられてる時のリアルで無駄なドキドキがおまけで付いてきたw

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    2025年11月22日
  • 鵜頭川村事件

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    豪雨により土砂崩れで孤立した小さな村の中で起こってしまった事件。そもそも土砂崩れになんてならなければ、こんな事件は起きなかったのかも知れないのに。普段は理性等で抑えられている人間の本性が恐ろしい。物語で良かったと思う…

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    2025年11月20日
  • 七月の鋭利な破片

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    樫木さんの作品は、文体が好みなのか、理由は分からないけど、読みやすくて、結構飽きずに最後まで読めて、こちらもすぐ読み終えました。

    なんか色々嫌な人たちが出てきて、でもリアルだったなぁ

    特に読んだ後、何か感じたとか、変わったとか、印象に残った、とかはなかったけど、ちゃんと楽しい読書時間を過ごせたので、ありがとう!笑

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    2025年11月20日
  • 鵜頭川村事件

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    3.4

    サクサクとは読めないが、読み応えのある本。

    ある村が災害により外界との連絡が絶たれた所から始まる。

    昔の嫌な日本のしきたり、風習、田舎特有の村社会がとても濃く描かれている。
    そこに普段から鬱屈とした感情を持っていた辰樹の暴走が始まる。

    普段は抱いていても爆発まではいかないが、災害等をキッカケに人々が狂っていく姿が、何処にでも起こりそうだと感じれる上にとても怖かった。

    終盤の少し行き過ぎな感じと少しリズムが悪い気がしたので上の評点。

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    2025年11月19日
  • 死んでもいい

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    もうこれ以上なんてない、今この瞬間に死んでもいいわ……そんな意味かと思って手に取った。全然違った。生きていて絶対に味わえない視点をいくつも体験させてくれる、でも最高にイヤミスな短編集。最後の書き下ろしは読んでいて文章に酔いそうになった。

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    2025年11月19日
  • 拷問依存症

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    このシリーズをずっと追っていますが、なんだか新刊が出る間にもっとエグいストーリーのものを読んだりしているからか、耐性がついてしまい、、
    あまり残酷とかヤバ…みたいな気持ちにならなかった

    え、いや、もしかして私がヤバいのか!?苦笑

    とはいえ、毎回楽しませて頂いております!

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    2025年11月16日
  • 悲鳴(新潮文庫)

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    古い田舎の慣習や雰囲気、そこに暮らす人々の陰湿な負の面を丁寧に描写している。誘拐され搾取された女性の心理状況も幾分かソフトではあるができるだけ忠実に書こうとしている努力が見られる。気分が悪くなるのを通り越してむしろ過去の記録を読んでいるような客観的な気持ちで読める。田舎のしきたりや市井の声に抑圧・蹂躙・搾取されてきた人々の心情が説明されている。この時代の人間じゃなくてよかったと思うと同時に、恵まれた今という環境に感謝しつつも今もある理不尽に抗って前に進んでいけば、いつか真っ暗な闇から抜け出せるんだ、という未来への希望を乗せた物語。

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    2025年11月16日
  • ホーンテッド・キャンパス なくせない鍵

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    気楽に読める良いシリーズなんだけど、4話収録のうち何話か当たりがあれば良い、続けて次作を読むのは飽きちゃうタイプのやつだ。忘れた頃に未読の本を読み、進んだようで進まない森司の恋模様を楽しむ。

    それはさておき、嗤うモナリザと夜に這うものが本作では当たりだった。

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    2025年11月14日
  • 逃亡犯とゆびきり

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    ネタバレ

    売れない物書きの未散が、高校の同級生で今は逃亡中の福子からヒントをもらいながら売れっ子ライターになる。事件一つ一つが大きすぎて今何を読んでいるのかわからなくなる。事件事故に限らず自分の見えているものと他人から視点、当事者視点というのは随分違うものだと改めて思う。

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    2025年11月12日
  • 悲鳴(新潮文庫)

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    小学5年生でサチは、見知らぬ男に誘拐されて、土蔵に閉じ込められ、そこから出ることもできず、数年後、妊娠し、子供を産まされた。
    それが男の母親に知れ、ついには事件は発覚したが‥。

    本当に胸糞が悪くなる町だった。
    サチは私と同じくらいの歳の設定だけど、私が子供の時、自分が住んでいたところはあんな男尊女卑では無かったし、父親にも弟(長男)にも物申したし。

    まぁ、確かに宴会の時は女の人たちばっかり働いていたけど‥。

    悲惨な事件の話だけどあっという間に読めました。

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    2025年11月06日
  • 少年籠城

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    悲惨な生育環境下にある子供達を少しでも救おうと奮闘する主人公の生き様に心を打たれた。
    自分がいかに恵まれていたか、当たり前のことを当たり前に享受していたことに心から感謝する。
    事件の渦中にいる主人公の子供達に対する心情の変化が苦しくも応援したくなった。

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    2025年11月06日
  • 七月の鋭利な破片

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    周りの大人からの非道が、これで断ち切れればいいな

    子供の頃の不幸は誰かと比較できるものではないし、
    その不幸をどういう形で自分に取り込んで、
    どういう風にしていけるのかも、それぞれ

    やるせなさはあるが、少し希望のあるラストだった

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    2025年11月05日
  • 鵜頭川村事件

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    いつもの櫛木作品とはテイストが少し違う感じでした。
    いわゆる村ホラーと災害によるクローズド・サークルが合わさった作品。
    結末が横溝正史感というか、ドロドロとした血縁関係というのが良かった。
    ただ、登場人物が多すぎて追いつけなかった…。
    叔父、従兄弟、旧姓、ややこしかった。

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    2025年11月03日
  • 死刑にいたる病

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    ネタバレ

    主人公がシリアルキラーの死刑囚に頼まれて過去の事件を調べていくうちに、人間的に成長していく話かと思いきや、死刑囚にマインドコントロールされていくという話だった。主人公はマインドコントロールから脱せたようにも見えるが、死刑囚はターゲットを変えて、同じようなことをしていく。後味は悪い。

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    2025年11月01日
  • 執着者

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    序盤の老爺の得体の知れない感じが怖すぎる。終盤にかけて盛り上がっていることはわかるが、個人的には登場人物が多くてついていけなかった。映像化されるとわかりやすく楽しめると思う。

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    2025年10月30日
  • 拷問依存症

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    依存症シリーズ第四弾。冒頭のSNSでのやり取りから善意からした行動が必ずしも良い結果に繋がるとは限らないと思い知らされる。高比良さんどうなってしまうのか。姿、形を変え次々と関わってくる真千代の存在感が効いていてやってることは酷いしエグいけれど次はどんな法で裁けない悪に対するのかと気にもなってしまう。

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    2025年10月29日
  • ホーンテッド・キャンパス 狼は月に吠えるか

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    シリーズ第22弾です。
    とうとう現行出ているところまで読み終わっちゃいました(T . T)
    寂しい‥。
    次は来年の春頃ですかね?

    森司とこよみちゃんもやっとカップルに。
    良かったです。

    今回のお話は三作とも生き霊のお話しでした。

    普通に面白かったです!

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    2025年10月29日
  • 逃亡犯とゆびきり

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    逃亡犯こと福子からヒントを得て、ライターの主人公が描き出す事件の姿が興味深い。特に「円鍋市兄弟ストーカー過失致死事件」は飛び抜けて鮮やか。
    どの情報をどの順で読ませるか、どこまで見せるか、そして鍵となる切り札をいつ出すのか。そのカードの切り方が素晴らしい。「は?どこに落とし所があるんだこの話?」とやきもき読み進めてきて最後に「あ、勝手に勘違いしてたの自分だ」と呻いたのちに感嘆のため息。してやられた感さえ楽しかった。この第2話部分までは星★★★★★だった。

    赤羽の一件で「こんな支配欲野郎の機嫌を損ねまいと無駄に社会性を発揮する未散を見たくなかった…」と落ち込んだのと、10代の黒歴史を卑下して

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    2025年10月26日
  • 悲鳴(新潮文庫)

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    事件の本筋よりも地域の徹底した男尊女卑の考え方に引っかかった。でもその土壌があったからこういう結末だったんだなぁと納得もしました。

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    2025年10月25日