櫛木理宇のレビュー一覧
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人が人じゃなくなる時はいつだろうか。
私の人生において、浮かんだことのない疑問だった。
本作「殺人依存症」はそんな疑問が生まれる作品だ。
無慈悲な方法で子供たちが殺される。
その事件を追う刑事。
その刑事の過去。
残忍な犯行を繰り返す犯人の本当の親玉。
どれをとっても、どこか痛くて苦しい。
境遇が不幸であれば、人を殺していいことにはならない。
でも人にされた消えない傷や憎しみは、人じゃなくなって初めて昇華されていくのかもしれない。
少し引っかかるのは、刑事を陥れるために起こした事件だと分かってたから、親玉はそこまで「殺人」に依存していたわけでは無いというところだ。
親玉が依存して -
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個人的には、櫛木さんの作品にしてはいつもより異質な感じ。閉鎖社会を描くのが得意な作家さんなので、ホラー要素を付け加えて小説にして欲しいと依頼されたのだろうか?…とも勘ぐってしまった。
小説ではあるけど内容云々より、表紙・帯からも構成がややエンタメ寄り。無駄な挿し絵などが文中になかっただけ、文章に集中できて良かったなと思う。
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●あらすじ↓
主人公(友部清玄)は、大学教授(嘉形)のアルバイト募集を見て夏休みにある村のいわく付きの家に行く。その家で、ラジオ番組によせられた実話怪談の投稿を読みまとめ、嘉形教授に毎日報告するといったストーリー。
清玄( -
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ネタバレ連続殺人犯からインキャ大学生に手紙が届く。20人以上の10代後半男女を拷問して殺害してるが、9件の殺人で立件。だが9人目のOLは自分の犯行ではないから解明してほしいとのこと。
インキャが小学生の頃の近所のパン屋のお兄さん。調べていくと、殺人犯幼少期は虐待され、人権者の養子になっていて、その同じ養子に自分の母もいた。自分は実は彼の子供だと信じ調査する。
最終的に子供ではなく、人をコントロールするのが超絶上手い。与える情報をコントロールすると母親は性格上こういう情報を与えるから勘違いするなと。
またどんどん彼に似てくる。最後は付き合ってる女も彼からコントロールされていることも知らずに…というか -
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生々しく息苦しく悲しい。ちんよし文化大嫌い。美しいもの、賢いものが汚いもの、頭の悪いものに犯されて壊されていく様は、息が詰まる。テーマは重いが、文章が軽やかなのでサクサク読める。
エプスタインもいま話題だし、性欲が権力欲と絡み合ったり、幼少期の不満と絡み合うと、捌け口はとんでもなく大きな事件を生み出したりするものだ。
弱いものが汚されない世の中になりますように!
11年の誘拐から解放された後にも、サチは家族から受け入れられなかった。家族はさらわれた子を待っていると思っていたからびっくりな視点だった。どこにも救いがない。時間が経てば経つほど、また被害者が変化していればいるほど、家族は心の距離を -
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ネタバレ筧井雅也
Fラン大学にいやちや通う、ただのぼっち大学生。榛村からの封書が届く。
加納灯里
雅也とは、義務教育時代、三年間を同じクラスで過ごした女子。同じ大学に通っている。
榛村大和
四十二歳。一審で死刑を宣告され、現在服役中の未決囚。戦後最大級の連続殺人者。五年前に二十四件の殺人容疑により逮捕された。九件の立件で下は十六歳から二十三歳。地元では名の知れたベーカリー『ロシェル』の店主だった。九件目の二十三歳の女性が絞殺されたのは自分ではないと雅也に告げる。旧姓新井。榛村織子の養子になる。
根津かおる
二十三歳。九件目の被害者とされる。短大卒業後、自宅から電車でわずか一駅の『丸正商事』に就職 -
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僅かながらでも光が差した結末だった。
現代の家族にも当てはまることが多くあった。
毒親と言われる母親や透明人間な父親がいる家庭は他の家庭と見分けがつく。子ども自体も少し周りとズレていることがある。中学、高校でそのような子がいた。今思えば、子どもというのは他の家族が自分の家族と違うということに敏感だったと思う。
本文ではジュニアアイドルという言葉が出てくるが、本当にやっていることは児童ポルノ!
幼い子を食い物にするビジネスも、それに我が子を差し出す母親も、フィクションの存在ではないということが残念…
親の持つ役割は時代時代によって変わっていく。平成から令和は特に過渡期だと思う。綺麗事かもし