櫛木理宇のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
コールセンターの派遣として働く飯島市果が、居酒屋で隣合った男に女の匂いを感じた。
その男を町で見かけた後、女の格好でホテルから出てくるのに気づき、その後無造作に人を殺すのを見てしまってから男との共同生活が始まる。
殺人を繰り返す男(女)に感情が見え始めた頃、警察に追われることになる。
それまでの事件に関連性があるのを感じていた馬場は、24年前に誘拐された娘の持ち物が彼らが去ったホテルに残されていたのを見つける。
いったい、これは…。
本当に一果はストックホルム症候群となったのかというのも少々あやしいが、この2人の成育に共通する何かがあったのも一緒に行動する一因となったのではと思った。
残酷 -
Posted by ブクログ
ネタバレ30年前の幼女連続誘拐殺害事件の死刑判決の確定した犯人の内の1人が拘置所で死亡した新聞記事を読んだ主人公が、その事件の犯人に違和感を抱いた過去を思い出し、孫の旭や旭の友人の哲、知人の小野寺記者達を巻き込んで真犯人を追うストーリー。伏線の回収もしっかりされていて、とても読み応えのある作品だと思います。
ところどころ残酷な描写のシーンもあり、そういうシーンは、本当に女性の作家さんが書いたのかと思った位読むのが辛かったです。
この作品の中では、様々な人間の歪んだ愛情や犯人の自己顕示欲の強さ、自尊心の高さ、周りの人間の愛情を利用する姑息さが上手く表現されているなと思いました。人は誰でも間違うけれど -
Posted by ブクログ
コールセンターの派遣社員として働く飯島市果。打ち明け話をできる友達もなく、淡々と日々をやり過ごす。そんな彼女がひとり飲みの居酒屋で出会った“女”。彼女が街で無造作に人を殺すところを目撃した時から、連続殺人鬼との同行が始まる。
終始市果目線で語られているからか、“女”の異常さが際立つが、彼女に共感や友情すら覚え始めた頃から、市果の歪さが現れてくる。
そしてそこに24年前に娘を拐われた警察官の人生が交差する時、事件は様相を変える。
美雨と市果の関係。本当に歪んでいるのは誰か。
連続殺人鬼さえも霞むほどの本当の狂気に背筋が凍る。
これで終わらないという終わりにゾッとした。 -
Posted by ブクログ
白石和井田コンビニ第2弾!絡みがよかった!!!
唯一ホッコリできるのが、白石と和井田と果子ちゃんが喋ってる時!笑
それ以外はずーっとグロいえぐい話。
この気持ち悪さを書くの櫛木さんはすごく上手ですね…。他作品もそうですが。
でもこれが実際にもある話で、だっこ会というか幼女のアイドルって実際にいるんです。Twitterにもいるし、なんなら私は家の近くの公園でちょうどこれに出てくるだっこ会というものをしているのを目撃しました。すごく身近に起きていることなので考えさせられるし、そうだったんだ…と思うことも多々ありました。
読んでて苦しいです。