櫛木理宇のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
怖い物語だった。
コールセンターで働く主人公の市果(イチカ)は、親しい友達を作りたいと思いながらも人と上手く付き合えず、常に一人で過ごしていた。
ある日、駅の階段上近くで泥酔している男に遭遇する。
その男を階段から突き落とし、財布から現金を抜き取る女を目撃する。
その女は市果に近づき、刃物をチラつかせて市果の自宅に同行し、匿うことを強要した。
寝る時には市果の逃亡を防ぐため、手足と口をガムテープで拘束するのだが、何故か職場に出かけることは認める。
そして不思議なことに、市果も今の窮状を誰かに訴えることをせず、女と市果の奇妙な共同生活が始まる。
女は金がなくなると街に出て、身も知らない人を襲って殺害し、金を抜き取ることを繰り返し、犯罪の証拠も全く残さない完璧な仕業だった。
なんの躊躇いもなく無慈悲に殺人を繰り返す女の正体は、実は華奢な男だった。
女による複数の殺人事件は、事件の所在地によって管轄の警察が異なることもあり、捜査陣はなかなか事件の共通性には辿り着けないでいた。
そんな警察事情の中、ある事柄から出世の道を自ら閉した番場刑事は、地道に連続殺人事件を追うことになる。
そして広範囲で繰り広げられている殺人事件の犯人像を朧げながらに掴んで行く。
警察は、女に変装する男が市果を人質として引き連れていると考えていた。
その市果が、実は自分と深い繋がりがある人物なのではとの考えに番場刑事は辿り着くのだ。
そして何とか市果と秘密裏に接触を図ることになる。 -
Posted by ブクログ
推し作家、櫛木理宇さんの作品。
二重人格の殺人者と大人しい女性の殺人逃亡劇と、捜査する警察の捜査劇と二視点から構成される。
終盤まで、殺人者と主人公のなんともいえない友情の育みに不思議と魅せられ、このまま捕まらなければ良いのに。と思っていた。
これもストックホルム症候群なのか??
ただ警察視点で我に返り、いやいや、許されない行為。逮捕されて死刑になるのは致し方ないなと思い、切なくなる。
終盤には、ハラハラドキドキし過ぎてうまく息が吸えなくなった。
そこからラストに…ポカーン……。
となった。
なんじゃそりゃ。まるで思いつきもしない展開だった。
櫛木理宇さん作品は、途中どんなにえげつないシーンがあろうとも、ラストが妙に爽やかに終わるところがクセになる話が多いんだけど、今作は不安と恐怖の中終了した…。