アーサー・コナン・ドイルのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
8、9ページのような遊び心を見るだけで、いやが上にも期待は高まる。個人的には、どうでもいいように思われる部分(失礼)に力を入れることで臨場感を高め、「さあ、思う存分、楽しんでくれよ!」と言われている気分だ。
ちなみに、「チャレンジャー教授」が調査隊を率いてと、あらすじには書いてあるが、実際のところは、正気の沙汰ではないと、「サマリー教授」に疑われたチャレンジャー教授が、一緒に行って証明してやるとばかりに、他2名を証人代わりに加えたというだけのことであり、一名は頼れる冒険家、「ジョン・ロクストン卿」、もう一名は、すでにチャレンジャー教授と拳で語り済みの新聞記者、「エドワード・D・マローン」で、ついでに書くと、マローンの動機は女である。
また、チャレンジャー教授の性格が、傍若無人、傲岸不遜、厚顔無恥、更に暴力的と、手に負えない個性の持ち主で、並の人間では到底太刀打ちできず、彼と一緒に長い間、同行することができた他の3人は、ある意味、調査隊のメンバーとしては、うってつけだったのだろう。
そう、実際に彼らの冒険はすごかったのだ。1912年の作品とか関係なく、読んでいてワクワクしたし、「ストランド・マガジン」の挿絵に浪漫を感じられた。何かこういうタッチの絵は、幼い頃読んだ海外ファンタジーものを思い出して、懐かしさもこみ上げてくる。
「シャーロック・ホームズ」でお馴染みの、「アーサー・コナン・ドイル」が書いたSF冒険ものは、チャレンジャー教授という、ホームズと相反するように見えて、実は頭脳明晰(最後の置き土産はある意味、彼の性格をよく表している)、かつ、行動派でマイペース、ごくたまに情を見せる、等々、共通点もある、印象的な主人公に、物語全体に漂う上品なユーモアが加わることで、ジャンルは違えど、ドイルの変わらぬ人となりを感じることができたのが、私にとっての収穫でした。
ただ、ユーモア度に関しては、こちらの方が上だと思う。共感できる男のしょうもなさと哀愁感がたまらなくて・・エンディングは絶品だったねって、えっ、これって続編あるんだ。 -
Posted by ブクログ
小学生の時にシャーロックホームズシリーズにハマって何度も読んだ。しかしそれ以来なかなか読み返すこともなく、本棚の隅にずっと並べていた。
訳者の日暮さんはシャーロキアンと聞いていたので、期待して読んだところ当たりだった。
読みやすい訳文、充実した注釈、多くの画家による挿絵。装丁もおしゃれでとてもいい感じ。
久しぶりに読んだ感想としては、こんなにスピーディーな展開だったのか、と驚いた。長編と言っても短い作品の中に、ワトソンの懐中時計からの推理、ホームズのコカインや事件解決に対する考え方、ワトソンの恋と婚約、当時のイギリスとインドの関係など面白いところがたくさんある。
そしてホームズは引用をめっちゃする。
「人は、自分に理解できない相手がいると、馬鹿にして笑うものだ。ゲーテはいつも、簡潔にうまいことを言うね。」
「彼(ジャン・パウル)に、奇妙だが深遠な言葉があってね。人間の真の偉大さを証明する第一のものは、自分自身が卑小な存在であると認識することにあるというんだ。」
「ゲーテの詩の一節を、よく思い出すよ。
自然がおまえを、ひとりの人間としてしかつくり出さなかったのが惜しまれる。
おまえは偉人にも、そして悪漢にも、なれる素質があったというのに」
これがまた、単にロジックだけではないホームズの奥深さを感じさせる気がする。
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Posted by ブクログ
シャーロック・ホームズの作者、コナンドイルが書いたSF小説。
メインキャラクターのチャレンジャー教授が、『羊をめぐる冒険』の羊博士や『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』の博士に似てるよなと思ったが、言うまでもなく、こちらが元ネタなのであった。
彼を含め、主な登場人物のキャラクターが明確で(いわゆるキャラ立ち)、みんなが愛おしく思える。そういう点でも良い小説。
ハラハラする冒険譚で、途中から読み進む手が止まらなくなった。
どうやって話を終わらせるのかと思ったが、最後まで驚かせ、笑わせてくれる。流石の手練れという気がする。
野蛮な殺戮場面や人種差別的記述もあるんだが、一番かわいそうだなと思ったのは、子どものイグアノドンの扱いだった。