【感想・ネタバレ】失われた世界のレビュー

あらすじ

その昔、地上を跋扈していたという古代生物は絶滅したのだろうか? アマゾン流域で死んだアメリカ人の遺品の中から、奇妙な生物が描かれたスケッチブックが発見された。人類が見ぬ地を踏んだ唯一の男が遭遇したのは、有史前の生物だったのではないか。英国の学会にその名をとどろかすチャレンジャー教授は、論敵の学者、冒険家、新聞記者からなる調査隊を率いて、“失われた世界”を求め勇躍アマゾン探険におもむいた。SFとミステリの巨匠コナン・ドイルが描く、不朽の名作“ロスト・ワールド”。初出誌〈ストランド・マガジン〉の挿絵を再録。/カバーイラスト=生頼範義/解説=日暮雅通

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

小学生の頃に読んで挿絵のカッコ良さやチャレンジャー教授たちの口調・行動にとてもワクワクしていた
ちびっ子大好きの大冒険や異常な地形、そこに住む異形の者共といった要素が満載で子供はもちろん大人が読んでも作品の精緻さと魅力が伝わってくる
シャーロック・ホームズシリーズで有名なコナン・ドイルが描いたSF作品をとくとご覧あれ

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2025年01月02日

Posted by ブクログ

シャーロック・ホームズの著作で有名な著者の「ロスト・ワールド」もの。冒険に至るまでに全体の1/3もページ数を割いており、はじめは少し焦ったく感じます。その分、冒険に参加する四人の性格が丁寧に書かれているので、物語が進むほどにキャラの発言や行動が際立っていき、気が付けば夢中になって読んでいました。

内容としては、恐竜以外の展開が多かった気がするので、もう少し恐竜の話しが充実していたらなという思いは残りました。しかし、恐竜の生息域にいた猿人の存在とその終局を思う時、現代にホモ属がホモ・サピエンスしか残っていない理由を垣間見た気がして興味深かったです。

ところで、意外に思ったのが「地図上に大きな空白地帯が皆無の現代において冒険譚が、生まれる余地はないのだよ」という語り手の新聞記者の上司の言葉。この作品が発表された1912年当時、すでにこのような認識が持たれていたことに驚きを感じました。

ちなみに、この作品の40年前に、ジュール・ヴェルヌが『八十日間世界一周』を発表しています。少なくとも、明治維新の頃には自由に世界を行き来できていたので、本作発表当時の人々にとって「人跡未踏の地など無い」という考え方が一般的だったのでしょう。そういう考えを伏線として利用してこの冒険譚が書かれており、最後にはきちんと回収されているのがいいですね。

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2024年01月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

小学生の頃に子ども向けの作品は読んだことがあったものの、どんな話だったのかを忘れていたのと『新訳版』だったために購入。
作品が書かれた当時、種として認定された恐竜は少なかったためか、登場する恐竜は少なめ(イグアノドン、ステゴサウルス、謎の肉食恐竜)で、のろまなトカゲであると書かれているのが、当時の認識であることが分かり、面白い。
(イグアノドンに至っては家畜扱いもされていた。)
物語は読んでいて子ども心を思い起こさせるワクワクするものであった。
SF小説の始まりとも言える作品であり、これからもたくさんの人を魅了し続ける作品にもなると感じた。

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2022年06月18日

Posted by ブクログ

未開の地に生息する恐竜を探しに行く冒険小説。ワクワクドキドキ、少年心をくすぐるようなお話でシンプルに好きです。

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2021年01月17日

Posted by ブクログ

ユーモア溢れる魅力的な登場人物!素晴らしい冒険のお話。SFと思えないリアルさがあるから、話に引き込まれる。

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2024年12月03日

Posted by ブクログ

8、9ページのような遊び心を見るだけで、いやが上にも期待は高まる。個人的には、どうでもいいように思われる部分(失礼)に力を入れることで臨場感を高め、「さあ、思う存分、楽しんでくれよ!」と言われている気分だ。

ちなみに、「チャレンジャー教授」が調査隊を率いてと、あらすじには書いてあるが、実際のところは、正気の沙汰ではないと、「サマリー教授」に疑われたチャレンジャー教授が、一緒に行って証明してやるとばかりに、他2名を証人代わりに加えたというだけのことであり、一名は頼れる冒険家、「ジョン・ロクストン卿」、もう一名は、すでにチャレンジャー教授と拳で語り済みの新聞記者、「エドワード・D・マローン」で、ついでに書くと、マローンの動機は女である。

また、チャレンジャー教授の性格が、傍若無人、傲岸不遜、厚顔無恥、更に暴力的と、手に負えない個性の持ち主で、並の人間では到底太刀打ちできず、彼と一緒に長い間、同行することができた他の3人は、ある意味、調査隊のメンバーとしては、うってつけだったのだろう。

そう、実際に彼らの冒険はすごかったのだ。1912年の作品とか関係なく、読んでいてワクワクしたし、「ストランド・マガジン」の挿絵に浪漫を感じられた。何かこういうタッチの絵は、幼い頃読んだ海外ファンタジーものを思い出して、懐かしさもこみ上げてくる。

「シャーロック・ホームズ」でお馴染みの、「アーサー・コナン・ドイル」が書いたSF冒険ものは、チャレンジャー教授という、ホームズと相反するように見えて、実は頭脳明晰(最後の置き土産はある意味、彼の性格をよく表している)、かつ、行動派でマイペース、ごくたまに情を見せる、等々、共通点もある、印象的な主人公に、物語全体に漂う上品なユーモアが加わることで、ジャンルは違えど、ドイルの変わらぬ人となりを感じることができたのが、私にとっての収穫でした。

ただ、ユーモア度に関しては、こちらの方が上だと思う。共感できる男のしょうもなさと哀愁感がたまらなくて・・エンディングは絶品だったねって、えっ、これって続編あるんだ。

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2021年12月02日

Posted by ブクログ

南米大陸に実は恐竜が生息していた、というロストワールド的なお話。
昔の時代の装備で、ロストワールドまでたどり着き、そこを探検する様が、時代を感じると共に、楽しく読める作品。

ただ正直、今読むと、すげーという程ではない。が、時代を考えると、SF作品の走りとして凄かったんだろうなぁという印象。

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2022年09月09日

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