あらすじ
月刊誌連載の前に書かれた長編第2作。事件のない退屈をコカイン注射で紛らすホームズという、ショッキングな幕開けから、ホームズの語る“推理の科学”、そしてメアリ・モースタン嬢の持ち込む不思議な事件へと、物語は興味深い展開をみせる。ベイカー街不正規隊(イレギュラーズ)の活躍、依頼人に惚れてしまうワトスン、アグラの財宝にまつわる話など、面白み満載。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
緋色の研究のスタイルをさらに昇華させた感じで前作より好きでした。
事件自体のぞくぞくするようなミステリアスさもさることながら、ワトスンのキャラクターがどんどん魅力的に完成されていくようで楽しい。例えばコカイン中毒のホームズを本気で叱る場面や、メアリーに告白したいが遺産目当てと誤解されるようなタイミングになってしまったことに悩む場面。ワトスンお前の気持ちわかるよ、と声をかけて寄り添ってあげたくなる。
これは作者の意図したところか不明だけど、主人公側より犯人の方が人種差別意識がなく他の民族とも関係性を築いているのがなんとも皮肉だった。
Posted by ブクログ
緋色の研究に続くホームズシリーズの第二作目。
依頼人の女性に想いを寄せるワトスンのメロドラマも見どころ。最後、結婚を報告した時のホームズの台詞、「僕は絶対におめでとうとは言えない」が印象的。
Posted by ブクログ
4.2
恋愛要素入ってくるの意外だった。
ホームズがワトソンを気に入っているのはなぜなのか知りたい。
トンガが可愛かった。良かれと思ってバーソロミュー殺したんだろうけど、怒られてびっくりしたって…かわいい。
ミスモースタンはなんでそんなに宝に興味ないんだよ。私だったら大喜びなのに
Posted by ブクログ
ドラマ版で見た腕時計の推察がこんなところに。後書に補足があるが、挿絵の画家がバラバラなので、犬のトービーくんの犬種がページごとに全然違うことに笑った。いつもの挿絵師がいいな。読んでいて退屈は感じないが、登場人物が多く、後半の回収もパンチのある設定が多すぎるようには感じた。それでも面白いが、日常に溢れる瑣末な事柄からの推理の方が好みである。
Posted by ブクログ
朗読劇を見たので原作も拝読。小学生の頃シャーロックホームズをよく読んでいたが、やはり面白かった。娯楽小説ならではのテンポの良さ、読みやすさ。スモールの話をより詳しく原作で聞けてよかった。
Posted by ブクログ
緋色の研究から続いて四つの署名を読みましたが、2作品読み終え何となく思ったのですが、シャーロック・ホームズシリーズはミステリーというよりかは、ホームズという天才の活躍をワトソンの視点から魅力的に描かれている冒険譚、という印象です。
謎解きの要素もありますが、それ以上に熱い展開が多く、犯人もミステリーにおける犯人像というよりかは、それこそ少年漫画に出てくるヴィランの様な、一種美学や教示を感じさせる人物が多く、彼らとの戦いの熱量も読んでてワクワクさせてくれます。
次はいよいよホームズの冒険を読もうと思いますが、人気の原点との事で、今から楽しみです。
Posted by ブクログ
「シャーロック・ホームズ シリーズ」第2作の長編小説で「ホームズシリーズ」が人気を博す以前の作品。第1作「緋色の研究」1887年発表、第2作「四つの署名」1890年発表、ホームズ人気の火付け役となった月刊誌「ストランド」での短編連載開始が1891年である。
前作でのホームズとワトスンの出会いから本作では2人の相棒としての信頼が深まり前作でホームズに振り回されていたワトスンも本作では立派な相棒ぶりを見せる。ホームズの人格もより書き込まれ名探偵を形成する。
メアリの登場に喜びもひとしおだ。
★★★★✩ 4.0
Posted by ブクログ
名探偵ホームズ2冊目。ホームズ暇でコカイン(薬中か?)。そんな時に彼を訪れた若い女性・メアリー・モースタン嬢。彼の父親が失踪してから10年、ある者から真珠が届き、その送り主から面会したいと申出。ホームズ、ワトソンと一緒に会いに行く。面会依頼はショルトーからであり、彼からメアリーの父親(モースタン大佐)とショルトー少佐がインドで財宝を手に入れたことを知る。そこで起きるショルトーの兄の死、4人の署名、財宝の盗難。この財宝の意味やワトソンの結婚などイベントは多かった。中でも船での追跡劇が一番読み応えがあった。
Posted by ブクログ
小学生の時にシャーロックホームズシリーズにハマって何度も読んだ。しかしそれ以来なかなか読み返すこともなく、本棚の隅にずっと並べていた。
訳者の日暮さんはシャーロキアンと聞いていたので、期待して読んだところ当たりだった。
読みやすい訳文、充実した注釈、多くの画家による挿絵。装丁もおしゃれでとてもいい感じ。
久しぶりに読んだ感想としては、こんなにスピーディーな展開だったのか、と驚いた。長編と言っても短い作品の中に、ワトソンの懐中時計からの推理、ホームズのコカインや事件解決に対する考え方、ワトソンの恋と婚約、当時のイギリスとインドの関係など面白いところがたくさんある。
そしてホームズは引用をめっちゃする。
「人は、自分に理解できない相手がいると、馬鹿にして笑うものだ。ゲーテはいつも、簡潔にうまいことを言うね。」
「彼(ジャン・パウル)に、奇妙だが深遠な言葉があってね。人間の真の偉大さを証明する第一のものは、自分自身が卑小な存在であると認識することにあるというんだ。」
「ゲーテの詩の一節を、よく思い出すよ。
自然がおまえを、ひとりの人間としてしかつくり出さなかったのが惜しまれる。
おまえは偉人にも、そして悪漢にも、なれる素質があったというのに」
これがまた、単にロジックだけではないホームズの奥深さを感じさせる気がする。
Posted by ブクログ
小学生の時以来だけど、その時はポプラ社の翻案ものだったので、原作は初めて読んだことになる。全然覚えていなかった… ホームズの長編は探偵小説というよりは冒険小説なのよね。歴史小説を書きたかった、という片鱗も見えて興味深い。
ホームズの観察でわかるところはここまで、で、動機やここに至るいきさつは当人の述懐で、とはっきりしているのは明快で潔い。
訳もこなれていて、注釈もちょうどいいくらいの分量で読みやすかった。
Posted by ブクログ
「緋色の研究」に続くホームズ長編2作目。メアリー・モースタン嬢から奇妙な出来事についての相談の受けるところから始まる。ホームズの名探偵ぶり、いろんな捜査方法、犯人を追い詰める場面など、冒険小説の要素もあって面白かった。
「ぼくの頭脳は、停滞しているのが大きらいなんだ」「頭を使っていないと、生きている気がしない」など、頭脳的な刺激を渇望するホームズが印象的。ワトスンは意外とロマンチストなのかな。二人のキャラの違いが良い。
訳者解説も良い。特にタイトル「四つの署名(The Sign of Four)」の和訳についての話が知れたのは良かった。
ホームズは鹿撃ち帽がトレードマークだと思っていたけど、挿絵だと普通のハットだ。不思議に思って調べてみたら、シドニー・パジェットという挿絵画家の描いたホームズが、あの鹿撃ち帽のイメージの元らしい。「ストランド」誌に短編が掲載されるようになってから登場する挿絵画家だというので、彼の挿絵も楽しみに、次を読もうと思う。
Posted by ブクログ
ワトスンが書いた(と、いう設定の)前作「緋色の研究」は、ホームズに言わせると
「ロマンチックが過ぎる」
ちゅうことやったけど、今回はロマンチックの極みやったな!
エッ!? いきなり恋に落ちちゃう感じ!?
ちゅうお約束のツッこみを、まさかホームズシリーズでやることになるとは・・・(笑)。
ワトスンくん、若い恋人をゲットしましたネ・・・。
細かい注釈を並行して読むほうが面白かった(前回は注釈をまとめてドカッと読んだ)。
「〇〇か▽▽かは、シャーロッキアンでの論争テーマの一つ」
とか注釈をうたれると、なんかニヤニヤしちゃうよね!
シャーロッキアンって社会的に認められているホームズおたくやもんね~。その地位も、うらやましい。
ちなみにそんな「論争テーマのひとつ」に、なっていたのは、ワトスンが負傷したのは肩なのか脚なのかとかホームズが振る舞った料理はどんなやったかとか!
あと、終盤でモースタン嬢との恋愛について報告したワトスンに対してのホームズの回答が
「ぅわああお!」
と、にやつく骨頂のものやったんやけど、何やろうホームズとワトスンって仲良しやねんな!?
(今更?)
そこに注釈はなかったけれど(笑。ないのか!)そのぶん解説で掘り下げられていた。
「(ホームズとワトスンに)恋愛関係的なものをくみとる人もいるようですが」
と、いいきってた!
(逆説で終わっているとおり、恋愛関係的なものは皆無っちゅう解説なんやけどね)
イヤイヤイヤもう、ホームズどんなけツンデレやねんっちゅう話でした。
こういう目線で読んだらあかんし、読むシリーズではないのはわかってるつもりやねんけど、そこはそれ・・・。
いきなり前触れもなく放り込まれたからね・・・。
なんちゅうか、腐ィルターっていうの? 昔でいうところのBLスイッチね、そういうのがオンにもオフにもなってなかった(どういう状態よ)もので、余計びっくりしたわ・・・。
まあそんな調子で、ホームズは事件そっちのけでツンデレる、ワトスンは事件そっちのけでモースタン嬢にデレる、と、意外とデレデレな話で御座いました・・・。
(絶対違う)
話はもちろん面白かった。
財宝を手にする権利がある、と、いうところからここまで過去を掘り下げていくとは・・・。
そら、ロマンチックな色付けもしたくなるで、ただの猟奇的な殺人でもないんやもの。
(だからって犯罪を犯していいわけではないけど)
財宝かー・・・。しかもその秘密を共有することを誓った四人のサインなあ・・・。
そら、その四人から裏切者が出て、その制裁を加えて、ちゅうようなわかりやすい筋を、当時の社会情勢も盛り込んだお話になってるんやもの。
面白かった。
謎解きものやけど、なかなかバックグラウンドが深いよなあ。それが、ホームズの味なんかな。
そう考えると講談社系の謎解きものって、系統はホームズものに似てるかも・・・。やっぱり、謎解き小説のパイオニアなんやなあ。
あと、前回同様、犯人が真相を語るときには水が必要不可欠なのかと思った。
イギリスって乾燥しやすいんかしら? ああそういう感じかな?
(2016.10.29)
Posted by ブクログ
ホームズシリーズの長編2作目。初読と思いきや…過去に読んだことがあるのが判明。たぶん『緋色の研究』の次に読んでいたんだろう。
今回のお話も大変おもしろかった。
ホームズがコカインを注射している場面から始まり、ワトソン君の恋を描きつつ、最後にはカーチェイスならぬボートチェイスまでおっぱじめる始末。これにアグラの財宝まで絡むのだから面白くないわけがあろうか?
ホームズとワトソンの捜査もさることながら、犬のトービーやベーカーストリートイレギュラーズも出てくるわで今回の犯人にはお気の毒としか思えない。
あと長編は残り2作。楽しみ。
とりあえず次は短編を読む。
Posted by ブクログ
シャーロック・ホームズの第2作。
好みの、「光文社の新訳」で。
翻訳は面白いし、中身も気軽に楽しめました。
お話のあらすじは。
事件は依頼人が持ち込みます。とある若い美女。
その人の父親(だったかな?叔父だったか?)に異変が、と。
で、ホームズとワトソンが訪れると、当然ながらそこには死体が。さあ始まります。
謎の「四つの署名」(というか、印?)が現場に。わくわくしますねえ。
様々な証拠から、ホームズの名推理。義足の男というキーワード。
根本には、殺された男の父がかつてインドから持ち帰った、謎の宝物。文字通り、宝石王冠の類。
それが盗まれている。
どうやら過去が、その父という人のインド時代の何か。恨みか。
現場の痕跡から、犯人は船で逃げるようだ。
ホームズが捜索して、船を突き止める。警察の船で張り込み、そして追跡劇。
この川の追跡劇が、原文なのか翻訳なのか、なかなか活き活きと描写。どうせ追いつくと分かっていても手に汗、の感。お見事。
で、追いついて、逮捕。
「緋色の研究」と一緒で、ここから最終章は、犯人の告白。
インド時代に、その例の死んだ男に騙された。自分のものだった財宝奪われた。
この辺、セポイの反乱が背景。なかなか社会派。混乱と戦争の時代、人が死んで価値観が混乱した戦乱状態がちゃんと描かれている。
で、ワトソンは、依頼者の美女と恋愛、告白、結婚宣言。
というお話です。短いし。面白かった。
「緋色の研究」と共通してて、へえええ、と思ったことがいくつか。
①面白いのは、金田一シリーズもそうだけど、殺人というおどろどろしいムードはまずちゃんと描けていて、それだけで多少面白い。
②金田一シリーズもそうだけど、どれだけおどろおどろになっても、主人公のホームズが超越している感じなので、読後感としては爽やか。
③金田一もそうだけど、本筋の殺意や恐怖と無関係に、主人公の性格や癖、が興味深く感じられるように書かれている。ソコと本筋とは無関係な分だけ、②の特徴になる。
④どっちも、犯人は、「悪人」じゃない。アメリカやインドといった、当時の第三世界での経験、恨み、がベースにある。だから、ある意味殺意は正当だったりする。勧善懲悪じゃない。
⑤その殺意の背景が興味深いドラマ。イギリスの植民地支配が背景にあったり、結構社会派。別にイギリスを否定もしてないけど、肯定もしてない。ただ、現実世界の裏側というか、ヒトの業というか、そういうのを感じさせるんですね。割にブンガクっていうか、人間を描いている。
⑥もともと、ホームズ自体が正義の味方じゃないのがいちばんトンガッテて面白いんですよね。彼はただ、ヒマで能力を持て余しているから、犯罪を解決するのが、子供がおもちゃをいじるように好きなだけなんですよね。
※ちなみに本文中の金田一シリーズっていうのは、実は読んだことは一冊もなくて、全部市川崑/石坂浩二シリーズの映画の印象です。
この「四つの署名」は、やっぱりワトソンさんが、コンビとしての存在感を強く出してきたお話、という意味も大きいですね。
このシリーズ、この翻訳なら、ストレスなく読めて楽しめます。
ゆるゆる、息抜き楽しみに読んでいこうと思います。
Posted by ブクログ
短編よりは長編の方が好きなのだが、
突拍子もない??登場人物とか、自分には??な感じもあるにはあった。
結局、財宝はテムズ川の底へ。それでいいのかもなぁ。
Posted by ブクログ
『緋色の研究』のあと、『シャーロック・ホームズの生還』を読むつもりでしたが、先にストーリーの続きだという『四つの署名』を読むことにしました。
『緋色の研究』の方がインパクトがつよかったのですが、『四つの署名』のカーチェイスならぬ、ボートチェイス?も読み応えがありました。
ホームズがワトソンの書いた『緋色の研究』に対してロマンチックな色づけをしようとしたと苦言をしてますが、今作もワトソンさん妻ゲットですかーニヤニヤ( ̄∀ ̄)としてしまいました。
ホームズがワトソンに対しては妙に気をつかっているかんじなのが、密かにカワイイとおもっているんですが(*´∀`*)、続編からどうなるのか楽しみです。
奥さんいようとホームズがなんだかんだ言ってワトソンを事件に連れ出すんでしょうけど(笑)。
モースタン嬢が貰っていた真珠を売ればワトソンさんお金持ちになってたとおもうんですけどねぇ?
それにしても、モースタン嬢の挿絵が怖くてびっくりですよ(汗)。
夢にでるかと思いました。
ホームズ長編も面白いですね。
Posted by ブクログ
この頃はコカインて違法じゃなかったんだとかホームズって料理するんだとか知らないこと多くて面白かった。
コカインで始まりコカインで終わった気がする。
『ありえないものをひとつひとつ消していけば、残ったものが、どんなにありそうなことでなくても、真実であるはずだ』
Posted by ブクログ
ホームズ長編2作目
個人的に私はこの作品をワトソン夫妻の馴れ初め
或いはMr.ワトソンの恋心ダダ漏れ記
と呼んでいる。
つまりはそういうことだ。
Posted by ブクログ
ホームズは短編集から入るのがわかりやすく面白いが、この「四つの署名」の長編もホームズを語る上では欠かせない作品。事件も謎も心踊らされる内容だった。
Posted by ブクログ
謎が謎を呼び、、
後半にかけて敵を追うシャーロックとワトソン。
面白かったなぁ
シャーロックホームズの追跡劇や
個性豊かな登場人物が面白い。
長編と言っても読みやすいページ数なので
シャーロックホームズと共に冒険の世界へ引き込まれるのが魅力だと思う
Posted by ブクログ
「すべての条件のうちから、不可能なものだけ切りすててゆけば、あとに残ったものが、たとえどんなに信じがたくても、事実でなくちゃならないと、あれほどたびたびいってあるじゃないか」
新一が蘭に話したセリフが出てきてかっこよさに痺れた。ストーリーも冒険活劇的で面白かった。ホームズの推理よりも犯人の過去の話の方が魅力的。四つの署名は賞金の山分けをしようとしてた4人のことなんだね。最序盤でホームズがコカインを注射してて、最後の場面で報酬もコカインを報酬にしてたのも印象的だった。
Posted by ブクログ
今回はいわゆる密室殺人もの。手がかりは出されているが、それだけで読者も推理できるのだろうか。私は全然見当もつかないので、読み進めるだけだったのだが。「緋色の研究」と同様に、事件の背景も練りこまれていて、前半と後半で違った楽しみが味わえる。
「シャーロック・ホームズの冒険」から読んでいたのでワトスンのロマンスの結末は予想できたが、めでたしでよかった。あの展開から当時の恋愛、結婚事情などが窺える。
Posted by ブクログ
新訳シャーロック・ホームズ全集、第5段。
緋色の研究に続く、長編
ワトソンが恋を成就させたり、ホームズの怠惰なシーンも
読んで思うことはやはり長編より短編がおもしろい
Posted by ブクログ
軽ーく読めるホームズ2作目('◇')ゞ
ドクター・ワトスンとメアリ・モースタンの出逢いが書かれてます☆
ホームズがパッとしないままあっさり終わったかなぁ。
Posted by ブクログ
ホームズシリーズの第2作。
父の行方がわからなくなり、数年前から高価な真珠が誰からか届くようになったという女性がホームズを訪れる。その誰かから、今までの埋め合わせをするので、指定する場所に来てほしいという手紙が送られてきたので、一緒に来てほしいという依頼に興味を持ったホームズは、ワトソンを伴って行くことにする。
現れた男に連れられて手紙の送り主の家へと到着したホームズ一行は、そこで本人すら知らなかった依頼人の境遇を知ることになる。
2作目にして、ホームズとワトスンの掛け合いのリズムが以前にも増して良くなり、まるで2人芝居を見ているようだなと思った。
ホームズの頭脳はもちろんのこと、ワトスンを心地好く寝させるためにバイオリンを弾いたり、料理を振る舞ったり、今回はホームズの"陽"の部分が出ている1作だなあと思う。(冒頭のシーンは別としても)
ホームズといえば、難しいトリックを解決するお話ばかりだと思っていたけど、実際に読んでみるとどんなトリックもホームズにとっては難しくはないようで、いつもジタバタしているのはワトスンなのがなんだかおかしかった。
それにしても訳者さんがすばらしい!本当にホームズが好きなんだなあというのが端々に感じられるし、注釈すらすばらしい!どのくらい違いがあるか他の訳者さんの本もいつか読んでみたい。
Posted by ブクログ
『四つの署名』
作:アーサー・コナン・ドイル 訳;目暮雅通
初版発行:070120
発行所 :光文社
登場人物:メアリ・モースタン
今回の依頼人。
サディアス・ショルトー
ジョン・ショルトーの息子。
あらすじ:暇にしたホームズの所に若い女性が訪ねて来た。四年前から高価な真珠を送って来た人物が会いたいと言って来ているが自分一人だけでは不安であると___。彼女と一緒にホームズ達が出かけることになったが………。
目次 :推理の科学
事件の陳述
解決を求めて
はげ頭の男、語る
ポンディシェリ荘の惨劇
ホームズ、論証する
樽のエピソード
ベイカー街不正規隊
断ち切られた鎖
島の男の最期
アグラの財宝
ジョナサン・スモールの不思議な物語
オススメ:一番の盛り上がりは『島の男の最期』ですね。あの捕り物は凄いです。