アーサー・コナン・ドイルのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ホームズの第3短編集である。
『回想のシャーロック・ホームズ』の最後の作品、その名も『最後の事件』では、ホームズはライヘンバッハの滝の上でモリアーティ教授と揉み合い、共に滝つぼに落下してしまい行方不明となる。ホームズの死体こそ見つからないが、よもや生きてはいまいと思われていた。
それから3年後、ホームズはひょっこりとワトスンの前に姿を見せる・・・という『空き家の冒険』をはじめ、復活したホームズの作品が収められている。
本作品で、ドイルは連載を打ち切りにしたいという心情を示しているが、結局この後短編集だけで『最後の挨拶』『事件簿』という2作品が発行されている。いかにホームズの人気が高かったか、ということである。
復活したホームズは、相変わらず精力的に捜査をしており、読者をワクワクさせる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ夏来健次氏編訳による19世紀ヴィクトリア朝期の英国を舞台にした幽霊譚アンソロジー・シリーズ。「クリスマス」「ロンドン」に続く第3弾は「幽霊屋敷」がテーマ。本を一棟の屋敷に見立て、章立てを翼、各作品を部屋とした構成がユニーク。全13編収録。
発表されたのはどれも19世紀中盤~末頃のためか、舞台になる"屋敷"の殆んどはいわゆるカントリー・ハウス……郊外や田舎にある貴族の豪壮な邸宅になる(例外は高級住宅街の一軒と思しいホワイトヘッド「幽霊屋敷」、荒涼としたウェールズの海岸に立つ灯台が舞台のウッズ「岩礁の幽霊灯台」か)。
とはいえ出現する幽霊―その姿が可視不可視はさておき―は千差万別で、別れを告げた恋人の前に現れる女性の幽霊、亡くなった母親を求める不良児の姿なき哀願の声、遺産相続人の孫を助けてやって欲しいと依頼する老人の幽霊から、屋敷に棲み関りの深い人物の死を告げる存在、屋敷に取り憑き何の因縁もない居住者を恐怖に陥れる霊、家と財産を奪った一族に復讐する女性の亡霊etc……とバラエティに富む。そんな中で異彩を放つのが、購入した領主屋敷に幽霊を出現させようと奔走する成金男を描いたA.C.ドイル「ゴアズソープ屋敷の幽霊選び」で、幽霊屋敷怪談や当時の幽霊を持て囃すような(一部の)風潮を茶化したようなユーモラスな作品。ドイル20代前半の作品だが、まさか後年になって本人が心霊学に傾倒するようになるとはw
血腥い話や不条理話は少なめのためか全体の怖さ度も控えめ。勤め先をクビになった青年がゴーストハンターと探偵役を担う破目になるC.リデル「開いた窓」と、屋敷に集った客たちが奇譚を披露するW.マッドフォード「ブレイクスリー屋敷の幽霊談議」、灯台守が居付かないウェールズの海岸の灯台にまつわる、収録作中では最もホラー度が高いと思えた経歴不明の無名作家チャールズ・F・F・ウッズ「岩礁の幽霊灯台」などが個人的には楽しく読めた。