今村翔吾のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
シリーズ8巻目。
明暦の大火の下手人・秀助(倣った人物)のその後も並行して物語が進んでいた。
今と違って本当に火消は命懸け。『ぼろ鳶』シリーズを読んでいると命の重さがひしひしと伝わってくる。
「人の命に重いも軽いもない」
誰かが助けを求めていれば、命を懸けても助ける。
強く諦めない心。命はそうそうに途切れるものではないのを分かっている。そんな源吾や源吾の部下たちの熱い思いが今回も心を打たれた。
特に印象深い、下手人・秀助が明暦の大火で出会った少年との話。秀助は罪を背負いながら自分が仕出かしたことへ向き合っている印象を受けた。
(秀助は花火が作れなくなったので)花火技術の知識を引き継ぐために、もしかしたらいずれ火消になりえるのかもしれない、いや花火師として成長するのかもしれない…そんな思いがきっと秀助自身も少年を信頼したのだろうと思った。
そしてその少年が秀助の知識をしっかり引き継がれたことはとても感慨深かった。
源吾たちも秀助も次世代へ引き継ぎ、未来に託す生き様は今の私たちに『希望』や『諦めない気持ち』を温かく力強さをもらえた気がします。 -
Posted by ブクログ
ぼろ鳶シリーズ1巻目の続きと言ってもいい内容。
1巻からずっとずっと続きが気になってしょうがなくて、ようやく辿り着いた7巻目。
どの章も面白い。新しいキャラクター、過去との繋がり。前半なんてもはや「火消のアベンジャーズ」状態。
最後の例の子供と例の下手人、主人公の源吾との繋がりがたまらない。涙が出た。
こうして繋がってたんだな。下手人だった秀助だけど、一人の火消と出会ってある意味人生が変わったんじゃないかな。
あの子は特にそうかな。(読んだ人にしか伝えられんが)
仲間が仲間を思いやり、辛い時には仲間が助けて、そのまた仲間が助け合い、輪が広がる。
あんなに今までの中で散々悪い思いしてきたのに、やっぱり最後は助け合うんだよな。
ジャンプの漫画を読んでいるようだ。
今回はぼろ鳶の中でも1番好きな巻だったな。 -
Posted by ブクログ
会社の評価面談において、「アピールをする」ということが苦手だ。武士道というのだろうか、謙虚に見えないところで努力をしている姿がかっこいいと思ってしまう。一方で、「私なんてまだまだ」という人に仕事を振るかというとそうではない。謙遜かどうかなんて、時間をかけないとわからない。わかってはいるけれど、どうしてももがいている姿を見せずに笑顔で乗り切る人でありたいと思ってしまう。ある意味でプライドが高いのかもしれない。でもそれが自分の中の「美学」でもある。
作家とは美学の世界だと思っていたからこそ、こんなに書いていいの?というくらい書かれていて衝撃的だった。こんなポップなかわいい表紙なのに!これは、読み手として本を神聖化して楽しみたい人は手に取るべきではない。作家が類稀なる天才であり、面白い話が沸いてくると思っている方がきっと幸せであるし、楽しめると思う。
一方で、この本に書かれていることは、ビジネス全般において事実である。どんな会社にいても、いわゆる「炎上案件」というものがあると思う。そしてそこでどう立ち回るかによって、出世する人が誰か決まってくる。作家になるためというより、純粋なビジネスの心得を得るものとして良いのではないか。
正直なところ、著者の作品を読むのがとても怖くなってしまった。「こうやって書いているのか」という物語を楽しむのとは別視点で見てしまいそう。。。少し時間を置かないといけないようだ。 -
Posted by ブクログ
今村翔吾の珍しくも現代小説!さらに高校青春モノ!ええい、ひかえおれ!面白くないわけがなかろう!!!というわけで。
「全国高校生花いけバトル」。華道の大会なのだが、ステージ上で観客の前で即興で花をいける大会である。花をいける所作も審査対象となる。全国9ヶ所での予選を勝ち抜くと、栗林公園での本戦に進めるのだ。
華道部の顧問が経験者を教えてくれたので、大塚春乃はその男の子山城貴音くんを訪ねてみることにした。だが補習とバイトで忙しいという。体育に家庭科、古文、漢文に数学。しかも夏明けに引越すらしい。勉強をみてあげることで、大会出場の話がついた。
貴音のうちは大衆演劇の流しのうちなので、本当に貴音は忙しく、火曜と木曜と日曜の昼しか時間がない。早速春乃と貴音は授業と花の練習を始める。が、肝心の話がない。しかも大会の時にどんな花器があるのか、今のところわからないのである。下絵を描いてみることにした。これならお金がかからない。しかし貴音は妙な絵を持ってきた。ぼんやりした形に色だけ指定してある。なるほど。花も何があるかわからないからな。二人は舞台で即興でいける意味を考え始める。舞台だから、魅せなきゃいけないんだ。貴音が台本を書き始めた。 -
Posted by ブクログ
人を信じたい…その気持ちが無ければ、もっと冷酷に戦えたのかもしれない。
朝廷や政治に民の反感が向かないよう京を脅かす存在として忌み嫌われて生きてきた男たちの熱く激しい戦い。
流れている血はみな同じ。
それなのになぜ奪い、争うのか。
もうやめて…そう言いたくなるシーンが何度もあり、ハッピーエンドを期待する自分がいた。
争いは新たな憎しみを生み、負のループは途切れることがない。
争うことの虚しさと平和であることのありがたさを改めて感じる。
どちらが正義でどちらが悪なんだ?
偏見や先入観で人と接さない…小さなことだけど自分にもできることはある。
京に入ってみんなで歌ったあの時のように、心を一つにすることはできるんだから。
私もやっばり人を諦められない。 -
Posted by ブクログ
いや、面白いな。火消が粋で鯔背だというのは知っていたけど、こんなにカッコいい物語だったとは。
火事が多い江戸の町を守る火消たち。
その中で衰退しつつある新庄藩の定火消を立て直し、残忍な放火犯「狐火」を追う松永源吾の活躍が描かれている。
火消の詳細な区分、江戸の町の賑わい、登場人物の事情などみっちり描かれていて読みごたえがあるし、火消たちがアイドルのようにもてはやされている場面も楽しい。火元の陰惨な情景も描写される分、江戸庶民の活気もきちんと捉えていてくれる。
そして、とにかく「人」が描かれているのだ。
主人公の源吾はもちろん、その妻の深雪、源吾がスカウトする寅次郎、彦弥、星十郎と、まだ若い新之助それぞれに物語があり、すべて心に残るものばかり。
さらに「狐火」が仕掛ける明暦の大火以来の未曽有の大火事。そこに訪れる源吾自身の危機など盛沢山すぎる。
読み終わってしばらくは放心状態になるほどだった。
群像劇がお好きな方には本当にお勧めです。
個人的には、深雪さん最高でした。
続刊も読みます。
ああ、面白かった。 -
購入済み
面白かった
始めは石積職人の話なんてと思いながら読んでましたが、徹底的なプロの話だと理解してからは一気に上下巻読み切りました
最高でした
ありがとうございました -
Posted by ブクログ
一巻で登場した陣吾が私的に依頼してきた内容とは?そして“夢の国”では惣一郎がある人と出会い……。
シリーズ通しての謎も少しずつ明るみになる8作目。
平九郎の前に次々と現れる強敵たちに、ワクワクしながら読み切った!面白い!
たまに出てくる粋な親父が大好きなので、今回も大満足。
かっこよー!!散り際に敵に残すとか粋すぎるッ!!好き!!
“夢の国”側もだいぶん話が進んだ。てか、あれやん?イクサガミの彼のおそらく先祖が出てきたやん?びっくりしたー!!
そしてそれにより大体の場所もわかり、一気に流れがわかった。
いやぁ、面白い。
さ!次行くよーってワクワクしながら本棚見て「ノォォォ。・゚(´□`)゚・。」ってなったわ。
既刊分追いついちゃったやーん!泣
これが2022年11月初版……次……次はいつですか???
めっさ気になるんですがァァァァ!!(落ち着け?