今村翔吾のレビュー一覧

  • 菩薩花――羽州ぼろ鳶組

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    ネタバレ

    孤児を救って我が子のように育てることから、人々に「菩薩」と崇められる火消と、人々に幸運をもたらすことで「菩薩」と言われる火消の妻。
    父上のために命をも捨てる姿は、信頼を通り越して恐怖すら感じる。
    彼の笑みは「菩薩」か?それとも悪魔か?

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    2026年03月20日
  • 狐花火――羽州ぼろ鳶組

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    シリーズ8巻目。

    明暦の大火の下手人・秀助(倣った人物)のその後も並行して物語が進んでいた。

    今と違って本当に火消は命懸け。『ぼろ鳶』シリーズを読んでいると命の重さがひしひしと伝わってくる。

    「人の命に重いも軽いもない」
    誰かが助けを求めていれば、命を懸けても助ける。
    強く諦めない心。命はそうそうに途切れるものではないのを分かっている。そんな源吾や源吾の部下たちの熱い思いが今回も心を打たれた。

    特に印象深い、下手人・秀助が明暦の大火で出会った少年との話。秀助は罪を背負いながら自分が仕出かしたことへ向き合っている印象を受けた。
    (秀助は花火が作れなくなったので)花火技術の知識を引き継ぐために、もしかしたらいずれ火消になりえるのかもしれない、いや花火師として成長するのかもしれない…そんな思いがきっと秀助自身も少年を信頼したのだろうと思った。
    そしてその少年が秀助の知識をしっかり引き継がれたことはとても感慨深かった。

    源吾たちも秀助も次世代へ引き継ぎ、未来に託す生き様は今の私たちに『希望』や『諦めない気持ち』を温かく力強さをもらえた気がします。

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    2026年03月20日
  • 狐花火――羽州ぼろ鳶組

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    ぼろ鳶シリーズ1巻目の続きと言ってもいい内容。
    1巻からずっとずっと続きが気になってしょうがなくて、ようやく辿り着いた7巻目。
    どの章も面白い。新しいキャラクター、過去との繋がり。前半なんてもはや「火消のアベンジャーズ」状態。
    最後の例の子供と例の下手人、主人公の源吾との繋がりがたまらない。涙が出た。
    こうして繋がってたんだな。下手人だった秀助だけど、一人の火消と出会ってある意味人生が変わったんじゃないかな。
    あの子は特にそうかな。(読んだ人にしか伝えられんが)
    仲間が仲間を思いやり、辛い時には仲間が助けて、そのまた仲間が助け合い、輪が広がる。
    あんなに今までの中で散々悪い思いしてきたのに、やっぱり最後は助け合うんだよな。
    ジャンプの漫画を読んでいるようだ。
    今回はぼろ鳶の中でも1番好きな巻だったな。

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    2026年03月19日
  • 花唄の頃へ くらまし屋稼業

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    くらまし屋の仕事の流儀、炙り屋の仕事の流儀…
    今回は炙り屋の流儀に惚れる回でした。
    どっちも強い、だからこそ時に悲しい。
    最初から最後まで目が離せない回でした。

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    2026年03月19日
  • 火喰鳥――羽州ぼろ鳶組

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    最高傑作!
    歴史小説で過去一二を争うぐらいお気に入りになりました!
    過去に苦しみながら奮闘し、徐々に絆が高まる鳶たちと、慕われ奮闘する御頭。信じて支える奥方。信じてくれる上司。
    今ほど簡単でない世の中で、こんなにも奮闘していた人たちがいたんだなぁと頭が下がります。ドラマ化希望!でも小説だからこそ生きる良さがあると思うので、是非読んで欲しいです!

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    2026年03月15日
  • 茜唄(下)

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    敗者の視点で書かれているので悲しくも美しい物語。思わず涙する場面もあるほど気づけば感情移入してしまっていた。
    唄を最後まで編んだ人物にも納得。壇ノ浦の戦いの後の出来事にも心打たれました。悲しくも強く生きた証が確かにありました。

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    2026年03月12日
  • 作家で食っていく方法

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    会社の評価面談において、「アピールをする」ということが苦手だ。武士道というのだろうか、謙虚に見えないところで努力をしている姿がかっこいいと思ってしまう。一方で、「私なんてまだまだ」という人に仕事を振るかというとそうではない。謙遜かどうかなんて、時間をかけないとわからない。わかってはいるけれど、どうしてももがいている姿を見せずに笑顔で乗り切る人でありたいと思ってしまう。ある意味でプライドが高いのかもしれない。でもそれが自分の中の「美学」でもある。

    作家とは美学の世界だと思っていたからこそ、こんなに書いていいの?というくらい書かれていて衝撃的だった。こんなポップなかわいい表紙なのに!これは、読み手として本を神聖化して楽しみたい人は手に取るべきではない。作家が類稀なる天才であり、面白い話が沸いてくると思っている方がきっと幸せであるし、楽しめると思う。

    一方で、この本に書かれていることは、ビジネス全般において事実である。どんな会社にいても、いわゆる「炎上案件」というものがあると思う。そしてそこでどう立ち回るかによって、出世する人が誰か決まってくる。作家になるためというより、純粋なビジネスの心得を得るものとして良いのではないか。

    正直なところ、著者の作品を読むのがとても怖くなってしまった。「こうやって書いているのか」という物語を楽しむのとは別視点で見てしまいそう。。。少し時間を置かないといけないようだ。

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    2026年03月10日
  • 八本目の槍(新潮文庫)

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    七本槍と石田三成の話。かつては秀吉の元で、同じ思いで過ごしていたが、関ヶ原の戦いで東西に分かれて戦うことになる。それぞれの視点で話が展開され、七本槍のそそれぞれが、どうしてそのような行動をしていたのかが、徐々にわかるような構成。
    ファンタジーでありながら、石田三成のカッコよさや友を思う気持ちに胸が熱くなる。

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    2026年03月09日
  • ひゃっか!

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    今村翔吾の珍しくも現代小説!さらに高校青春モノ!ええい、ひかえおれ!面白くないわけがなかろう!!!というわけで。

    「全国高校生花いけバトル」。華道の大会なのだが、ステージ上で観客の前で即興で花をいける大会である。花をいける所作も審査対象となる。全国9ヶ所での予選を勝ち抜くと、栗林公園での本戦に進めるのだ。

    華道部の顧問が経験者を教えてくれたので、大塚春乃はその男の子山城貴音くんを訪ねてみることにした。だが補習とバイトで忙しいという。体育に家庭科、古文、漢文に数学。しかも夏明けに引越すらしい。勉強をみてあげることで、大会出場の話がついた。

    貴音のうちは大衆演劇の流しのうちなので、本当に貴音は忙しく、火曜と木曜と日曜の昼しか時間がない。早速春乃と貴音は授業と花の練習を始める。が、肝心の話がない。しかも大会の時にどんな花器があるのか、今のところわからないのである。下絵を描いてみることにした。これならお金がかからない。しかし貴音は妙な絵を持ってきた。ぼんやりした形に色だけ指定してある。なるほど。花も何があるかわからないからな。二人は舞台で即興でいける意味を考え始める。舞台だから、魅せなきゃいけないんだ。貴音が台本を書き始めた。

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    2026年03月05日
  • 童の神

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    人を信じたい…その気持ちが無ければ、もっと冷酷に戦えたのかもしれない。
    朝廷や政治に民の反感が向かないよう京を脅かす存在として忌み嫌われて生きてきた男たちの熱く激しい戦い。
    流れている血はみな同じ。
    それなのになぜ奪い、争うのか。
    もうやめて…そう言いたくなるシーンが何度もあり、ハッピーエンドを期待する自分がいた。
    争いは新たな憎しみを生み、負のループは途切れることがない。
    争うことの虚しさと平和であることのありがたさを改めて感じる。
    どちらが正義でどちらが悪なんだ?
    偏見や先入観で人と接さない…小さなことだけど自分にもできることはある。
    京に入ってみんなで歌ったあの時のように、心を一つにすることはできるんだから。
    私もやっばり人を諦められない。

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    2026年03月01日
  • イクサガミ 人

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    傑作。
    最終巻を読む前だが、シリーズで一番、面白かった。
    響陣の過去と参加理由、進次郎の成長、眠や陸乾などの新キャラ登場などなど、シリーズ作品の良い所がてんこ盛りで終始大興奮だった。
    甚六との共闘や無骨との決着も良いが、個人的には愁二郎vs郷間の「時間にすれば一瞬なのに、侍同士の濃密な戦い」を感じられる一戦が印象に残っている。

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    2026年06月10日
  • イクサガミ 地

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    傑作。
    新キャラが結構出てきて、ただでさえ面白かった前作が、だんだんパワーアップしていく感じが良い。
    『捌ノ章 浜松攻防』が最初から最後までガッツリアクションで脳汁がヤバい。

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    2026年06月10日
  • イクサガミ 天

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    傑作。
    ドラマ版視聴後に読んだ。
    逆の順番だと、ドラマ版に少しがっかりした可能性があるぐらい、原作の面白さが爆発している。
    作者が歴史小説、時代小説がメインらしいから、そこの面白さもあるが、なんといってもアクション描写が素晴らしい。
    時代故の刀や弓の攻防はもちろんだが、主人公の嵯峨愁二郎が結構インファイトスタイルで戦うため、顎打ちや足払いなどをするたびに、ヤンキーモノの映画や漫画を観ている時と同じ種類の興奮を覚えた。
    また、京八流のそれぞれの技も、いわゆる「るろ剣」的な雰囲気があり、読んでいてワクワクする。

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    2026年06月10日
  • 火喰鳥――羽州ぼろ鳶組

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    いや、面白いな。火消が粋で鯔背だというのは知っていたけど、こんなにカッコいい物語だったとは。

    火事が多い江戸の町を守る火消たち。
    その中で衰退しつつある新庄藩の定火消を立て直し、残忍な放火犯「狐火」を追う松永源吾の活躍が描かれている。
    火消の詳細な区分、江戸の町の賑わい、登場人物の事情などみっちり描かれていて読みごたえがあるし、火消たちがアイドルのようにもてはやされている場面も楽しい。火元の陰惨な情景も描写される分、江戸庶民の活気もきちんと捉えていてくれる。
    そして、とにかく「人」が描かれているのだ。

    主人公の源吾はもちろん、その妻の深雪、源吾がスカウトする寅次郎、彦弥、星十郎と、まだ若い新之助それぞれに物語があり、すべて心に残るものばかり。
    さらに「狐火」が仕掛ける明暦の大火以来の未曽有の大火事。そこに訪れる源吾自身の危機など盛沢山すぎる。
    読み終わってしばらくは放心状態になるほどだった。
    群像劇がお好きな方には本当にお勧めです。
    個人的には、深雪さん最高でした。

    続刊も読みます。
    ああ、面白かった。

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    2026年02月21日
  • 幸村を討て

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    早々に家康に討たれてしまい、アレ?と思ったら、そこからが今村さんの本領発揮でした!

     タイトルから見て明らかに「真田幸村」の話だと思って読んでいたら、1章目で家康に討たれます。
     そこから、真田家の策謀を個人単位で展開するストーリー。
    最後の章で、兄の真田信之と徳川家康が答え合わせをする感じ。さすがと言うか、今村さんすごいです。

    もうね、コレが史実で良いと思います。
    歴史の教科書に載せましょう!!

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    2026年02月18日
  • 九紋龍――羽州ぼろ鳶組

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    3巻目、九紋龍、これも又面白い!源吾、深雪、新之助、星十郎、彦弥、寅次郎
    役者揃い
    新登場人物、町の最強の火消し、九紋龍
    一気に読んでしまった。

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    2026年02月17日
  • じんかん

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    悪人か。英雄か。
    間違いなく英雄ですよ!
    人として生きた証を残せるか
    夢を追い続けられるか
    心に残る一冊でした

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    2026年02月16日
  • 塞王の楯 下

    購入済み

    面白かった

    始めは石積職人の話なんてと思いながら読んでましたが、徹底的なプロの話だと理解してからは一気に上下巻読み切りました
    最高でした
    ありがとうございました

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    2026年02月15日
  • 風待ちの四傑 くらまし屋稼業

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    一巻で登場した陣吾が私的に依頼してきた内容とは?そして“夢の国”では惣一郎がある人と出会い……。
    シリーズ通しての謎も少しずつ明るみになる8作目。

    平九郎の前に次々と現れる強敵たちに、ワクワクしながら読み切った!面白い!

    たまに出てくる粋な親父が大好きなので、今回も大満足。
    かっこよー!!散り際に敵に残すとか粋すぎるッ!!好き!!

    “夢の国”側もだいぶん話が進んだ。てか、あれやん?イクサガミの彼のおそらく先祖が出てきたやん?びっくりしたー!!
    そしてそれにより大体の場所もわかり、一気に流れがわかった。

    いやぁ、面白い。
    さ!次行くよーってワクワクしながら本棚見て「ノォォォ。・゚(´□`)゚・。」ってなったわ。
    既刊分追いついちゃったやーん!泣

    これが2022年11月初版……次……次はいつですか???
    めっさ気になるんですがァァァァ!!(落ち着け?

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    2026年02月14日
  • 人よ、花よ、 下

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    多聞丸(楠木正行)は父(楠木正成)が言い残した「自分の行きたいように生きよ」に従い、北朝に降ることを決め、準備を進める。
    後村上帝の警護をする中で直に対話する機会を得、帝の本心を知る。
    そして、北朝との和議のために、和議に漕ぎ着けるために南朝の強さを示さねばならない。
    あとちょっとで和議という段になっての畠山親房の暴走により頓挫が邪魔をする。
    「終章 人よ、花よ」は散りゆく楠木党らの戦いぶりが感動もするし、悲しくもあり泣けてきた。

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    2026年02月14日