今村翔吾のレビュー一覧
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「太平記」における、いわゆる南北朝時代の
クライマックスでもある楠木正成
の湊川の戦いの後を描いた作品です。
正成の子である正行(まさつら)が、
足利尊氏の北朝側に付こうと考えていたところ、
数奇な運命により南朝側として戦うことになる
過程を追っています。
上巻は戦ではなく奸計によって命の危険に
さらされた南朝の帝を救おうとするところまで。
下巻は帝の民を思う心に胸を打たれ、
南朝として北朝にある程度の打撃を与えることが
できれば早い段階で和睦がかない、
戦を終わらせることができると考え、
南朝として戦うことを決意する。
ここまでは史実通りです。
そして結果が史実と変わらないのが今村 -
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ネタバレ【茜唄】 今村 翔吾 著
平家物語を久しぶりに読みました。平清盛亡き後、棟梁・平宗盛を補佐し、実質的に平家を取り仕切った四男で知将・平知盛と、武勇に優れた従兄弟の平経盛を軸に平家物語を復活させています。上巻後半の木曾義仲、下巻の「一の谷の戦」に始まる源義経らとの戦などは圧巻です。描写は、まさにその場にいるようで鮮やか。義経の物語が多いなか、平家側からどう見えたかもわかってとても興味深かったです。
著者の考察として面白かった点は、清盛が源頼朝を殺害しなかったのは、奥州・藤原秀衡、関東・源頼朝、西国・平家による「天下三分の計」によって均衡を図ろうとしたというもの。また、歴史は勝者の論理で書 -
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1600年、関ヶ原の前哨戦となる大津城の戦いを、石垣造りのプロ集団 穴太衆の視点で描いた作品。とても面白かった。
前半は主に匡介の視点で戦に至るまでのことが語られているが、後半の戦の段になると、匡介の視点と敵の国友彦九郎の視点とが交互に描かれるようになる。どちらも武士ではなく職人ではあるが、それぞれに正義、信念そして葛藤を抱えて戦いに臨んでいることがよくわかる。また、彦九郎視点で描かれていたこれは、匡介視点では実はこういうことだったのか(逆も然り)というちょっとした謎解きっぽい要素もあり楽しい。
また、横山久内、京極高次、立花宗茂など、敵味方関係なく魅力的な将が登場してくる。特に西国無双 -
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内容(ブックデータベースより)
十六歳の新人火消、松永源吾は、同世代の優秀な火消たちが台頭する中で、焦る気持ちを抑えきれませんでした。そんな折、毒を吐くような恐ろしい炎が発生し、熟練の火消でさえ生還が難しい状況になります。若手の火消たちは、その危険な状況から出動を禁じられてしまいます。
しかし、源吾はそれに反発し、加賀鳶の御曹司や最年少の火消頭、町火消の新星など、一癖も二癖もある仲間たちと共に、危険を顧みず、人々の命を救うために立ち上がります。彼らは、未来の江戸を担う若き火消として、困難な状況に立ち向かい、その片鱗を見せていきます。
この物語は、「羽州ぼろ鳶組」シリーズの「零」巻として、 -
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松永久秀は自分にとって『無名』にしかすぎない人物でした。
久秀が思う「人は何故生まれ、何故死んでいくのか」。
久秀だけじゃなく誰もが思うことをこの物語の展開で答えを導いていってくれているのかもしれないと思い読み進めていきました。
両親がなくなった彼の幼少期(九兵衛)は凄惨だった…と思う。
だけど多聞丸や日夏たちと出会い彼の人生が変わり始め、当時の日本(戦国時代〜安土桃山時代?)を俯瞰して世の中を変えていかなければならないと思うようになった、その思い。三好元長との出会いがそうさせたのかな。夢をかなおうと貫く意思の強さを感じる。
「本当のところ、理想を追い求めようとするものなど、この人間(じ