今村翔吾のレビュー一覧
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平家が滅んだものと知りながら読む平家主役の物語は、知盛を知れば知るほど、好きになればなるほど、辛くなってしまう。知盛の優れた戦略に対し、それを上回る切り返しで勝利を重ねる義経。彼らに心酔する教経と弁慶。どす黒い後白河法皇と、それを上回る頼朝。それぞれの性格や思惑が絡まってねじれて、勝ち負けだけでなく、それをどう受け入れるかまでを丁寧に描いている。
知盛が京都に義経を訪ねていくシーンがとても好きだ。昔助けた貴族のご婦人を通じて、天敵とも言える後白河法皇と直接交渉し、義経に邂逅する。それぞれの人物が頭脳を巧みに働かせて小気味いい。戦にかけて天才的な義経が、自らの命を狙う頼朝の意図には全く気づかな -
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関ヶ原の戦いの前に起きた大津城の戦い。
心優しき城主、京極孝次、その妻お初を守るため
主人公の匡介は石垣を積み続ける。
幼いころ、戦で家族を失った経験を胸に
最強の石垣があれば、戦はなくなると信じて
壊されても壊されても石垣を積んでいく。
想いを1つにして戦い抜くラストは、もうずっと泣いていた。
史実を知っているからこその切なさに苦しくなる
思いでいたが、私自身も心優しき京極孝次に救われてしまった。
登場人物たちも熱い人間が多く最高だった。
匡介の才能を認め跡継ぎに指名する源斎。
匡介を認めて支えてくれる玲次。
この2人の匡介に懸ける思いと行動には
泣いてしまうからもう止めてと思いながら -
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"一ノ谷の戦い"から"壇ノ浦の戦い"そして、平家が滅亡していく様を描いている。
が、平家の戦いは、それで終わったわけではない。
平家最後の戦いが、残っていた。
歴史は勝者が創り上げて行くもの。
その物語のなかで、平家は、きっと悪人として、あるいは富貴に溺れた愚者として、散々な姿で後世に伝えられるだろう。
断じて、それを阻止しなければならない。
戦いの中で散った者たちは、何のために、何を想って死んでいったのか。そして、生き残った者は如何なる運命を辿ったのか。ありのままを後世に伝える。
勝者の都合で、物語を書き換えようとしている者がいる。
決して、そうさ