今村翔吾のレビュー一覧

  • 夢胡蝶――羽州ぼろ鳶組

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    期待通りの一冊。江戸時代の小説で吉原を扱ったものは多いが、遊郭内の火消しを扱ったものはほとんどないんじゃないか。遊郭は火事で全焼すると域外での臨時営業が認められ、この間の税金は免除されるとのこと。したがって、ボヤではなく全焼した方が、経営者にとっては儲かる場合があり、遊郭で働いている下女や下男が死んでも構わないという考え方になる。一方、お上からは、大火事を出さないよう火消し組を組成させられているが、全くもって形式的なものに過ぎない。この特殊な働き方が、ぼろ鳶のストーリーと良く合っていて、今回も一気読み。それにしても良いチームだなあ。

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    2024年05月16日
  • てらこや青義堂 師匠、走る

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    疾走する如く読み切ってしまいました。色々と思考を巡らせることなく、今村さんが描かれているストーリーをそのままを読んで楽しめる。ワクワク、ハラハラ、ドキドキするのだけれど、決して期待が裏切られることがない。安心?して読み進められる感覚がとてもよかった。

    江戸時代中期、田沼意次が老中となっていた頃の時世を背景に公儀隠密、侍、忍者といった武士階級。農民、商人、大工といった市政の人々が大活躍する大冒険活劇、といった作品。

    元隠密であった寺子屋の師匠と筆子たちの師弟愛や夫婦愛を中心に据えてストーリーが展開されます。喜怒哀楽の様々な要素が組み込まれており、読むスピードを抑えることが難しかった。

    今村

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    2024年05月15日
  • 花唄の頃へ くらまし屋稼業

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    何とも切ない物語だった。相手の素性がわかったとしても尚プロとして仕事を全うしなければならないのはとても辛い。タイミングの差とはいえ不条理を感じる。表の顔、裏の顔を持つ裏稼業の性なのだろうか。今回も面白かったです。

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    2024年05月14日
  • 教養としての歴史小説

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    歴史小説の楽しみかたを教えてくれる一冊。
    同時に、今村翔吾さんがどのような作家から影響を受けて自身の作品を創作しているのかも知ることができます。

    今村翔吾さんの作品「寒王の盾」をきっかけに歴史小説にハマった私。これまで手に取ったことがない多くの作家、作品が紹介されており、まだまだ楽しみがあることに気付かされました。

    「教養」というと堅苦しい、肩肘を張った表現ですが、あとがきに書かれている「心を耕すこと」と捉えると、もっと気軽に自分の生活に歴史小説を読むことを取り入れることできると思います。

    さ、次はどの作品を読もうかな。

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    2024年05月07日
  • 黄金雛――羽州ぼろ鳶組 零

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    通勤途中で読んでいたら、
    序盤から危うく泣きそうになり、
    途中でやめました。苦笑

    ぼろ鳶シリーズの主人公、松永源吾の父親世代の話です。
    シリーズ9まで来て0が出てくるのは、
    さながらスターウォーズでした。笑

    炎聖と呼ばれた伝説の火消し、
    尾張藩火消頭取の伊神甚兵衛。
    彼がダークサイドに堕ちることになるのですが、
    読むのが辛かったです。
    でも、ここを読まないと結末に辿り着けない…と。

    本編ではもう殉職していない火消が多数登場します。
    そっか、こんな感じだったのかと物語が広がる感じが。

    そして源吾が源吾で、
    さらに若くてとんがってる感じが良かったです。笑
    勘九郎も。

    菩薩と言われる進藤内

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    2024年05月05日
  • 襲大鳳(下)――羽州ぼろ鳶組

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    後半はティッシュなしでは読めませんでした。
    読書しながら泣く私を、愛犬が怪訝な目で見てました。笑

    毎回、
    絶体絶命な場面や
    苦しくなる場面があって、
    それを仲間たちと超えていく、
    あきらめない姿に泣かされます。

    本作は、
    前作の零(エピソード0)で登場した、
    元尾張藩火消頭取の伊神甚兵衛が登場します。
    主人公である新庄藩火消(通称ぼろ鳶)頭取の
    松永源吾の父親は、甚兵衛を助けるために殉職します。
    火事のなか、父と死んだはずの甚兵衛。
    18年の時を経て、なぜ今姿を見せたのか。
    奇妙な火事が発生する。
    下手人は甚兵衛なのか。

    黄金の世代と言われた源吾たちは、
    年を重ね、父と同様に若い鳶たちを

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    2024年05月05日
  • てらこや青義堂 師匠、走る

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    これはよかった本当によかった。わたし的には文句なしの星5つ。江戸、忍び、子どもたち、教育、守りたいもの等々、わたしの好みのトピックが勢揃い。火喰鳥のシリーズより面白かった。もっともっと高く評価されてほしい!!

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    2024年05月03日
  • 九紋龍――羽州ぼろ鳶組

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    『夜哭烏』に続き、今村作品三作目。今回も熱〜い作品でした!最強の火消、辰一こと"九紋龍"の背景描写が巧みすぎて、作者の才能が怖いわw 彫り物の件なんて感心してため息しか出ない…。最後は、我らがヒロイン・深雪さま(?)が大活躍し、良い結末であった。星四つ半。

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    2024年04月28日
  • くらまし屋稼業

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    今村翔吾さんの人気シリーズ「羽州ぼろ鳶組」を読み終え、もうひとつのシリーズもの「くらまし屋稼業」を手にとりました。
    ぼろ鳶組が分かりやすい善と悪の構図であるのに対し、くらまし屋は全てが裏社会での物語なのでひと味違った感覚で読めました。
    本作もキャラのたつ面々がいて永く楽しめそうな雰囲気をかもしだしています。
    また、謎に包まれた主人公平九郎の素性も今後明らかになっていくと思うと、やはり次の作品を読みたくてたまらなくさせます。
    今村翔吾さんの作品にハズレなしですね。

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    2024年04月20日
  • 教養としての歴史小説

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    歴史・時代小説はこんなに、こんな所が面白いんだよ!という魅力を分かりやすく、興味を持って貰えるようにと書かれた歴史小説入門書。
    時代小説ジャンル推しの私も、読みたいなと思える作品が沢山紹介されていました。

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    2024年04月17日
  • 戦国武将伝 西日本編

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    西日本の戦国武将24人を描く短編集。
    毛利元就、尼子経久、大内義興、松永久秀、龍造寺家兼、
    宇喜多直家、石田三成、戸次道雪、北畠具教、黒田官兵衛、
    亀井玆矩、伊東祐兵、有馬晴信、加藤清正、雑賀孫一、
    足利義昭、豊臣秀吉、十河存保、長宗我部元親、
    加藤嘉明、島津義弘、謝名利山、蜂須賀家政、立花宗茂

    その武将の人生の一コマを切り取って描いたような、
    味わい深い短編集です。それぞれが実に短い物語なのに、
    その後にある史料・文献から得た想像力での創作は、見事。
    主人公の視線、近しい者たちの視線が鮮やかに語る。
    親子や兄弟、夫婦や男女、主従の、信愛と確執。
    庶民、異邦人や将軍の姿もある。
    彼らによる、

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    2024年04月17日
  • 童の神

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    歴史は勝者により作られる。この事を強く考えさせられました。
    室町時代に土蜘蛛、鬼等の化物話しが多くありますが、それらは人であり「京人以外は人では無い」という思想から生まれてたんですね。平将門の首が飛ぶ話しもこれと同様に、京人以外を化物扱いとする事で根絶やしにする口実を与える寓話となります。
    欧州でも迫害の歴史が多くありましたが、日本でもこれ程の迫害が罷り通る時代があったとは思いもしませんでした。
    歴史の裏を書き出し、その者達の抵抗がどれ程過酷だったかを知る事が出来ます。勿論小説としての面白さは十分。オススメです。

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    2024年04月11日
  • 教養としての歴史小説

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    【教養としての歴史小説】
    今村翔吾さんの著書です。
    私は歴史は好きですが、歴史小説はそれ程読むことはありませんでした。この著書はこれから日本史が好き、歴史小説を読んでみたい、またビジネス書では得られない何かを掴みたいという方にオススメです。

    まず最初に、歴史小説と時代小説の違いが明確になりました。
    歴史小説が史実を重んじるのに対して、時代小説は単に過去の時代を背景にしているのに対して、時代小説はフィクション性がより強く、その時代を生きた人と人との関わりを濃密に描く傾向があるとのことです。

    それから第二章にある「死生観」については、過去の著名な歴史小説作家に触れることによって「死」について考

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    2024年03月28日
  • 恋大蛇――羽州ぼろ鳶組 幕間

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    ネタバレ

    24/3/27〜
    p123まで
    5/15〜5/22

    短編集
    1話目は、途中から転のことだろうと気づいていたけど、楽しめた
    火消しはどこまで行っても火消しだなぁ
    本編では、あまり語られていない側の心情がわかってよかった

    なんだか、2話目は気持ちがのらず、時間がかかった。
    京都より江戸の面々の方が好きだからかなぁ。
    お店のご主人、素敵なお父さんだな

    3話目は次世代のことが詳しく描かれていてよかった。
    登場人物が多くてまだあまり描かれていない人物も多いので、どんどんいろんな人物を深掘りしてほしいな。

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    2024年05月23日
  • 襲大鳳(下)――羽州ぼろ鳶組

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    24/3/19〜3/24

    これで第一部完なのかな

    大作だった

    お父さんの思い、受け取れてよかった

    菩薩や若い衆もみんな頑張ったし

    目頭熱くなった

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    2024年06月27日
  • 襲大鳳(上)――羽州ぼろ鳶組

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    24/3/17〜3/18

    命に対する思い
    火消しとしての矜持

    トロッコ問題みたいに考えずに、目の前のことをするだけなんだろうな

    トロッコ問題に持ち込まれたら負けというか

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    2024年06月27日
  • 教養としての歴史小説

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    昔わが家の本棚に、伊達政宗や徳川家康が並んでいたことを思い出した。
    あれは、父のビジネスの場で活用されていたに違いない。

    比較的歴史好きではあるが、まだまだ知らない人が山のようにいる。
    改めてオススメとされる時代、歴史小説を読んでみようと思う。

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    2024年03月16日
  • 茜唄(下)

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    茜は赤。その唄はつまり赤の歌。
    白は源氏、赤は平家。平家の唄は平曲ともいうらしい。
    たくさん語り継がれている。
    祇園精舎の鐘の声…。
    さて上巻でも気になった、平曲を西仏に伝授していたのは誰だったのか。
    てっきりあの子だと思っていたら違った。さすがその辺は一筋縄ではいかない。
    そしてその人が明らかになり、どんな思いを抱いて歌い継ごうとしたのか。
    しんみり切なくて、そこに深い感動があった。
    戦いだけじゃない。

    平知盛主役、平家物語ベースの作品。
    上では木曽義仲が登場した。下はいよいよ戦闘怪物源義経の登場。源氏だがある意味、平家物語の主役。でもまあ今回は脇。でもさすが。
    平家に立ちはだかる大きな壁

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    2024年03月18日
  • 菩薩花――羽州ぼろ鳶組

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    前作に続いての一気読み。火消しを名物にしていた小藩が代替わりで方針転換し、火消組の存続のためには、途方もない成果を出せという指示。真面目にやってきた大将は、自分で火をつけてそれを消すという悪魔の囁きに揺れ動く。果たして江戸では不審火が相次ぎ、なぜかこの小藩が真っ先に駆けつけることが続くが、不自然さに気づくものも現れる。その1人、読売(瓦版)の書き手が突然行方不明となり、疑いが一層濃くなる。そんな中、菩薩と崇められる火消しの不審な行動が明るみに出る。不審火との関係は。姿を消した読売の書き手は。そして小藩の運命は。現代にも通ずるストーリーだが、これは江戸のお話。とてもよく描かれていて唸らされるレベ

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    2024年03月13日
  • 玉麒麟――羽州ぼろ鳶組

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    今回の主役は何といっても新之助。
    元々剣の達人という設定ながら軽い性格で番付と同じく中途半端な存在だったのに、一皮どころか大化けしました。
    リーダーとしての判断に悩む源吾を後押しする深雪さんも格好良かったけれど、今回だけは新之助に敵いません。
    そして前回までは顔出し程度だった「鬼平」も立派なレギュラーになりそうな勢いなので、まだ未読のかの作品を並行して読み始めよう。

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    2024年03月12日