今村翔吾のレビュー一覧
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1巻目はぼろ鳶のメンバーを集める回が中心でしたが、今回は火事が起きても鐘がならない(正確にはならすことができない状態)…ならしたら火消の身内が攫われる。ミステリーさが江戸の街を駆け抜ける展開。
また今回は新之助の眩しい程の活躍と源吾の妻・深雪のキャラクターが引き立った物語でもありました。
深雪の存在は源吾の人生において絶対必要な存在。そして今回も賢い。田沼意次が目に留まるのも分かる。新之助の深雪に対する失言(笑)こういった会話が彼らの人柄も見えてくる。
今回は東側地域の大火を抑えるのにありとあらゆることを考えたのではないかと。今とは違い人が必要な時代。ぼろ鳶のみならず、周りの町火消、定火消との協力もえて、江戸の街が機能しない状態にさせない、人の命を粗末にしない真っ直ぐな思いが兎にも角にも熱量が高かった。
この熱量の高さが次回も続くとなると楽しみ。
今回も面白かったです! -
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さて、下巻。
国友の最新銃を見極めて源斎が伏見城の戦いに散った後は、まるまる大津城の戦いが描かれ、“蛍”京極高次&穴太衆vs.“無双”立花宗茂&国友衆の一進一退の攻防には手に汗を握る。
あの辺りに住んでいた頃はよく散歩していたが、長等山から浜大津までは結構な距離があるぞ。そこから天守を狙える大筒を操る国友衆も凄ければ、至近に移動した大筒から弾が撃ち込まれる度に石垣を修復していく穴太衆もまた見事。
双方が人知と気力と肉体を使い果たしての天晴れな戦い振り、とりわけ城主から民までがひとつになった大津城の姿は胸熱もの。
領地の民を護るため戦いを始め自らの死を覚悟しながら終わらせた高次、その戦いぶりを認め一命を許した攻城の将、美濃の決戦に間に合わず帰った自領で力尽き浪人になりながら大名への復帰を宣言する宗茂。それぞれの武将たちの高潔な立ち振る舞いにも心を洗われた。 -
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「不可思議の事なり」
はい、南北朝時代ですよ!
稀代の英傑、楠木正成の長男でこちらも戦の天才、敵の北朝方に「不可思議の事なり」とすら評された楠木正行が主人公です
いぇい、いぇい!
南北朝時代面白いよね
詳しい内容は各々で調べればいいけど
戦の天才と言われるということは、それだけたくさん戦をしたということでもあるんですが、この上巻ではまだ地域の小競り合いくらいしかありません
もし正行の生涯を最後まで描くなら下巻は戦だらけということになるんでしょうか?うーん楽しみ
そして北朝方の天才高師直(こうのもろなお)との対決も楽しみ
ちなみに南朝のための戦をたくさんした正行ですが、近年では父の正成と共に「和平派」だったのでは?とする説もあり、本書はそちらの説に則って書かれていますね
いやーそれにしてもよ
やっぱり南北朝時代って面白いし、『太平記』という古典の存在もあってか、この時代を取り上げる歴史小説ってけっこう多いし、わいもいくつか読んでるんだけど
混ざるねw
作家さんそれぞれが歴史を独自解釈して創り上げるのが、歴史小説の面白味なんだけど
混ざる
あれ?この人いつからこんな感じになったの?とか普通に思う
あ、違う人の作品だった!みたいなね
歴史小説好きあるあるです -
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ネタバレ今村将吾さんの本が大好きです。
その中でも、南北朝時代を題材に出してくれたことが嬉しかったです。護良親王や楠木家、北畠顕家など歴史の教科書には残らない人物に光を当ててくれたことありがとうです!
正行が父の正成に託されたように、弟に楠木家を託していくこと。楠木党の信念、成し遂げたかったこと、後村上帝の想い、胸が締め付けられるような想いでしした。
戦いのない世を作るために、自らがやらねばならぬと戦いをする道を選ぶ。誰よりも平穏の世で生きることを求めたのに、その世を作るために命を散らしてゆく。
素敵な作品に出会えました。ありがとうございます! -
Posted by ブクログ
ネタバレ上巻のみ!
主人公は楠木正成の嫡男、楠木多聞丸正行。
楠木正成の主人公は数多くあれど、息子の正行の主人公の話は初めてなのでは?
かなり期待していたけど、いや面白い!
初めの一章は、正成の半生を正成の息子と正成の妻が振り返すような内容。だから、こんな感じで進むの?大丈夫?って思ったけど、章が進むにつれてどんどん面白くなった。
歴史物語って、史実を追うだけでも面白いと感じる私。だから余計に、オリジナルの展開やエピソードを面白く書くのは難しいと思うんだけど、「人よ、花よ、」は、オリジナルエピソードがとても面白い。
正行って史料が少ないし、歴史として残った活動の期間が一年足らず。そんなこの時代のほとんど史料がない正行だからこそのオリジナルエピソードが良い。
正成時代の仲間たちや、ライバル的な悪党たち、そして敵たち。オリジナル的な人物たちも、みんな個性豊かでみんな好きになる。
そんな中に、知ってる名前が出るとまた楽しい。
今回の話は間違いなく悪役として出るだろう師直と直義も上巻で種類の違う悪役感が見える。
まだ直義は出てないけど、師直はかなりいい悪役だと思う。
賢く、強く、冷酷非道でありながら、愛嬌もある。股座に白いものが見えてショック受ける師直可愛い。それに「はいはい」ってぞんざいな師泰よい。
正行は元来の、父の仇を討つための意志を強く持ち、北朝をぶちのめす南朝の忠臣!
というイメージがあったけど、今までの正行のイメージが変わる。確かにこっちの方が納得できる。そして「人よ、花よ、」の方が、賢く、正成の意思を継いでいるように感じる。
そして、当然のように今までの楠木正儀のイメージも変わる。
また、尊氏は今のところ登場してないけど、正成も正行も、尊氏の立場に同情して、共感を持っていることは嬉しい。そして、だからこそ直義と師直をなんとかすればいい、っていう結論になるのが笑ってしまう。さすが尊氏の両輪。
すっごくいいところで上巻が終わったので、下巻が楽しみ!
評は下巻に持ち越しです!