今村翔吾のレビュー一覧

  • くらまし屋稼業

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    今村翔吾さんの人気シリーズ「羽州ぼろ鳶組」を読み終え、もうひとつのシリーズもの「くらまし屋稼業」を手にとりました。
    ぼろ鳶組が分かりやすい善と悪の構図であるのに対し、くらまし屋は全てが裏社会での物語なのでひと味違った感覚で読めました。
    本作もキャラのたつ面々がいて永く楽しめそうな雰囲気をかもしだしています。
    また、謎に包まれた主人公平九郎の素性も今後明らかになっていくと思うと、やはり次の作品を読みたくてたまらなくさせます。
    今村翔吾さんの作品にハズレなしですね。

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    2024年04月20日
  • 教養としての歴史小説

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    歴史・時代小説はこんなに、こんな所が面白いんだよ!という魅力を分かりやすく、興味を持って貰えるようにと書かれた歴史小説入門書。
    時代小説ジャンル推しの私も、読みたいなと思える作品が沢山紹介されていました。

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    2024年04月17日
  • 戦国武将伝 西日本編

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    西日本の戦国武将24人を描く短編集。
    毛利元就、尼子経久、大内義興、松永久秀、龍造寺家兼、
    宇喜多直家、石田三成、戸次道雪、北畠具教、黒田官兵衛、
    亀井玆矩、伊東祐兵、有馬晴信、加藤清正、雑賀孫一、
    足利義昭、豊臣秀吉、十河存保、長宗我部元親、
    加藤嘉明、島津義弘、謝名利山、蜂須賀家政、立花宗茂

    その武将の人生の一コマを切り取って描いたような、
    味わい深い短編集です。それぞれが実に短い物語なのに、
    その後にある史料・文献から得た想像力での創作は、見事。
    主人公の視線、近しい者たちの視線が鮮やかに語る。
    親子や兄弟、夫婦や男女、主従の、信愛と確執。
    庶民、異邦人や将軍の姿もある。
    彼らによる、

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    2024年04月17日
  • 童の神

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    歴史は勝者により作られる。この事を強く考えさせられました。
    室町時代に土蜘蛛、鬼等の化物話しが多くありますが、それらは人であり「京人以外は人では無い」という思想から生まれてたんですね。平将門の首が飛ぶ話しもこれと同様に、京人以外を化物扱いとする事で根絶やしにする口実を与える寓話となります。
    欧州でも迫害の歴史が多くありましたが、日本でもこれ程の迫害が罷り通る時代があったとは思いもしませんでした。
    歴史の裏を書き出し、その者達の抵抗がどれ程過酷だったかを知る事が出来ます。勿論小説としての面白さは十分。オススメです。

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    2024年04月11日
  • 教養としての歴史小説

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    【教養としての歴史小説】
    今村翔吾さんの著書です。
    私は歴史は好きですが、歴史小説はそれ程読むことはありませんでした。この著書はこれから日本史が好き、歴史小説を読んでみたい、またビジネス書では得られない何かを掴みたいという方にオススメです。

    まず最初に、歴史小説と時代小説の違いが明確になりました。
    歴史小説が史実を重んじるのに対して、時代小説は単に過去の時代を背景にしているのに対して、時代小説はフィクション性がより強く、その時代を生きた人と人との関わりを濃密に描く傾向があるとのことです。

    それから第二章にある「死生観」については、過去の著名な歴史小説作家に触れることによって「死」について考

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    2024年03月28日
  • 恋大蛇――羽州ぼろ鳶組 幕間

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    ネタバレ

    24/3/27〜
    p123まで
    5/15〜5/22

    短編集
    1話目は、途中から転のことだろうと気づいていたけど、楽しめた
    火消しはどこまで行っても火消しだなぁ
    本編では、あまり語られていない側の心情がわかってよかった

    なんだか、2話目は気持ちがのらず、時間がかかった。
    京都より江戸の面々の方が好きだからかなぁ。
    お店のご主人、素敵なお父さんだな

    3話目は次世代のことが詳しく描かれていてよかった。
    登場人物が多くてまだあまり描かれていない人物も多いので、どんどんいろんな人物を深掘りしてほしいな。

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    2024年05月23日
  • 襲大鳳(下)――羽州ぼろ鳶組

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    24/3/19〜3/24

    これで第一部完なのかな

    大作だった

    お父さんの思い、受け取れてよかった

    菩薩や若い衆もみんな頑張ったし

    目頭熱くなった

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    2024年06月27日
  • 襲大鳳(上)――羽州ぼろ鳶組

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    24/3/17〜3/18

    命に対する思い
    火消しとしての矜持

    トロッコ問題みたいに考えずに、目の前のことをするだけなんだろうな

    トロッコ問題に持ち込まれたら負けというか

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    2024年06月27日
  • 教養としての歴史小説

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    昔わが家の本棚に、伊達政宗や徳川家康が並んでいたことを思い出した。
    あれは、父のビジネスの場で活用されていたに違いない。

    比較的歴史好きではあるが、まだまだ知らない人が山のようにいる。
    改めてオススメとされる時代、歴史小説を読んでみようと思う。

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    2024年03月16日
  • 茜唄(下)

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    茜は赤。その唄はつまり赤の歌。
    白は源氏、赤は平家。平家の唄は平曲ともいうらしい。
    たくさん語り継がれている。
    祇園精舎の鐘の声…。
    さて上巻でも気になった、平曲を西仏に伝授していたのは誰だったのか。
    てっきりあの子だと思っていたら違った。さすがその辺は一筋縄ではいかない。
    そしてその人が明らかになり、どんな思いを抱いて歌い継ごうとしたのか。
    しんみり切なくて、そこに深い感動があった。
    戦いだけじゃない。

    平知盛主役、平家物語ベースの作品。
    上では木曽義仲が登場した。下はいよいよ戦闘怪物源義経の登場。源氏だがある意味、平家物語の主役。でもまあ今回は脇。でもさすが。
    平家に立ちはだかる大きな壁

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    2024年03月18日
  • 菩薩花――羽州ぼろ鳶組

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    前作に続いての一気読み。火消しを名物にしていた小藩が代替わりで方針転換し、火消組の存続のためには、途方もない成果を出せという指示。真面目にやってきた大将は、自分で火をつけてそれを消すという悪魔の囁きに揺れ動く。果たして江戸では不審火が相次ぎ、なぜかこの小藩が真っ先に駆けつけることが続くが、不自然さに気づくものも現れる。その1人、読売(瓦版)の書き手が突然行方不明となり、疑いが一層濃くなる。そんな中、菩薩と崇められる火消しの不審な行動が明るみに出る。不審火との関係は。姿を消した読売の書き手は。そして小藩の運命は。現代にも通ずるストーリーだが、これは江戸のお話。とてもよく描かれていて唸らされるレベ

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    2024年03月13日
  • 玉麒麟――羽州ぼろ鳶組

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    今回の主役は何といっても新之助。
    元々剣の達人という設定ながら軽い性格で番付と同じく中途半端な存在だったのに、一皮どころか大化けしました。
    リーダーとしての判断に悩む源吾を後押しする深雪さんも格好良かったけれど、今回だけは新之助に敵いません。
    そして前回までは顔出し程度だった「鬼平」も立派なレギュラーになりそうな勢いなので、まだ未読のかの作品を並行して読み始めよう。

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    2024年03月12日
  • 春はまだか くらまし屋稼業

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    気持ちのいい終わりかただった。今村翔吾は羽州ぼろ鳶組シリーズを追い、そのほかもいろいろ読んだがおもしろい。
    今回は実験的に一部を本を見ながらaudible も使った。やはり自分で読む方が速いし入り込めるようだ。

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    2024年03月10日
  • 玉麒麟――羽州ぼろ鳶組

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    ネタバレ

    2024/3/8
    先に読んだ家族に「新之助ちゃんと帰ってきた?」と確認してから読書スタート。
    入れ込みすぎてるから安心を確認してからじゃないと読めない。
    いや新之助が退場するわけないって思ってるんだけどさ。
    退場どころか未来のお嫁ちゃんまで出てきましたよ。
    しばらく離れ離れだけども。
    お嫁ちゃんかどうかも決まってないけど。
    新之助が主役の回だけど鬼平が目立ってた。
    いやぁ会いたかったよ。鬼平。
    その他の面々もいっぱい出てきて辰一までちょっとデレてた。
    新之助、辰一とも互角に戦えるんだから強いよね。
    ああ楽しい。
    ハラハラするけど読んでる間の私はずっと笑ってるんじゃなかろうか。
    そして本を閉じる

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    2024年03月09日
  • 玉麒麟――羽州ぼろ鳶組

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    羽州ぼろ鳶組シリーズ8作目

    今作は頭取並、鳥越新之助が主役。
    大ピンチの新之助がぼろ鳶組の面々だけでなく江戸火消しの主だった頭達から信頼され助けられていくストーリーがなんとも感動させられる。
    毎度お楽しみの終章は少しあっさり終わった様で少し期待外でした。

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    2024年03月05日
  • 玉麒麟――羽州ぼろ鳶組

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    ぎゃー!!何だこの巻、新之助が格好良すぎる。
    こんなの好きならずにいられない!
    源吾も深雪も本当にしびれるほど素敵で最高でしたーー。

    とんでもない展開に、前巻にも増してページをめくる手が止まりませんでした。夢中で読み耽り、気づいたら深夜1:00。
    怒濤の展開に、火消したちの活躍と無茶振り、恋の予感と見どころたっぷり!
    胸熱シリーズ第8弾、大満足です。

    『人は生きていれば哀しいことも、苦しいこともある。だがそんなときは長くは続かない。
    その分、きっといいこともある。』

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    2024年03月03日
  • 夢胡蝶――羽州ぼろ鳶組

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    【羽州ぼろ鳶組6】
    安定の面白さ!主役は火消しの纏番の彦弥。
    そして舞台は吉原。吉原は大火から場所を移転し、江戸の中でも異色で独自の掟の世界。

    吉原の花魁:花菊はその苦界から逃れるために、死ぬ機会を待ち望んでいた…なんて哀しい。そこへ現れたのが彦弥、という場面から物語は始まる。

    美男で軽業師、もちろんモテ男の女好きの彦弥のルーツも絡む。

    遊女と呼ばれた人たちの哀しい運命と、男気あふれる火消したち。

    毎回ミステリー仕立てになっているのもこのシリーズの魅力の一つ♡

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    2024年03月02日
  • 茜唄(下)

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    滅びの物語であることが分かってるので、どんどん陰鬱な気分で読んできたのだが、最終章は感動した。参った、今村さん。平家物語を読みたくなりました

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    2024年02月23日
  • 戦国武将伝 東日本編

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    東日本の戦国武将23人を描く短編集。
    長野業正、徳川家康、北条氏政、里見義弘、織田信長、
    矢島満安、今川義元、最上義光、太田資正、武田信玄、
    富田長繁、上杉謙信、津軽為信、佐々成政、金上盛備、
    竹中半兵衛、宇都宮国綱、佐竹義重、蠣崎慶広、
    伊達政宗、北信愛、前田利常、真田信幸

    その武将の人生の一コマを切り取って描いたような、
    味わい深い短編集です。それぞれが実に短い物語なのに、
    その後にある史料・文献から得た想像力での創作は、見事。
    主人公の視線、近しい者たちの視線が鮮やかに語る。
    親子や兄弟、夫婦や男女、主従の、信愛と確執。
    心情溢れる者が居る一方で、乱世の怪物も居る。
    彼らによる、国のた

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    2024年02月16日
  • 夢胡蝶――羽州ぼろ鳶組

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    シリーズ6作目、舞台は遊郭吉原。
    ミステリ要素をふんだんに含んだ今作はぼろ鳶組の谺彦弥が大活躍する。
    花菊との出会いのシーンから物語ラストまでどれだけカッコ良いんだよってくらい彦弥の魅力が満載に描かれています。
    自分の中では1作目に匹敵するくらいの面白さでした。

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    2024年02月09日