今村翔吾のレビュー一覧
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火消オールスター勢揃いの豪華な零巻。
読んで零巻の意味がわかりました!
今まであまり語られていなかった、源吾の幼少期から父である重内が殉職するまでの話。
源吾が子どもの頃から憧れていたある火消の物語を中心に進んでいく。
火消になりたての源吾や勘九郎たちが、若さ故の男気を魅せてくれました!
父親を頼りない火消と思って反発してきた源吾。
火事場での親子の会話は、優しく強く芯のある火消としての父親の想いが込められてました。
「人の強さは、人の弱さを知ることだ」源吾に遺した父の言葉のひとつに私もハッとさせられました。
毎回言ってるけど、鳥肌と涙が止まらない!
最後の1ページは( *´艸`)ムフ -
Posted by ブクログ
わけあり寺子屋師匠と筆子たちを中心にしたラブありサスペンスありアクションありヒューマンありのもりだくさんエンタメ時代小説である。
このコンパクトな1冊の中に、すさまじい情報量である。よくさほど違和感なくおさまっているものだと感動する。感心ではない。感動!! である。それも説明くさくない。さすがすぎる。前半の寺子屋奮闘記+筆子の事情ヒューマン路線で行くのかと思いきや、という景気のよさ。
もうね。前半部分だけ読んでいると「ポプラ文庫」でもよさそうだな、とか思うけれど、後半があると「大人もたのしめと、そういうことですか」と脱帽するのだ。
スカッとしたい、どなたでも楽しめる1冊でございます。 -
Posted by ブクログ
「羽州ぼろ鳶組」の10冊目。短期入院中の読書、その1。
今回は遡って源吾らこのシリーズで活躍する面々のまだ若かりし頃のお話。
火事場見廻の屋敷で起こった火事が3年前に最強を誇った尾張藩火消が野火で全滅した事件につながるが、毒を含んだ煙に家の者はもとより助けに入った火消まで亡くなる事態に火消を預かる者たちは次代を担う若い火消たちを火事場から締め出すことを決める。
源吾に勘九郎、内記、漣次、秋仁に辰一。血気に逸る彼らがそれに従うわけもなく勝手に動き出す。“黄金の世代”として競っていた彼らが互いに互いの懐に入り込んでいくところが微笑ましく、内記や辰一の意外なところも知れる。
加えて、鯢サンショウ -
Posted by ブクログ
くらまし屋の平九郎に次々と襲いかかる凄腕の殺し屋たち、果たして平九郎は無事依頼人をくらますことができるのか、時代劇エンターテイメント第8弾。
これまでよりもボリュームを感じさせる厚味の一冊、それもそのはず、暗黒街の殺し屋が次々と登場し、闘いが繰り広げられるのだから。
この展開は、まさにアベンジャーズ、ヒーローやヴィランの闘いがまさか時代小説の中で味わえるとは思いませんでした。
その中心となる4人の人物像もそれぞれ味があり、魅力を感じました。
この後、この4人がどのように物語に関わっていくのか、最後まで目が離せません。(まさにアベンジャーズ) -
Posted by ブクログ
「羽州ぼろ鳶組」の9冊目。
今回の舞台は大坂。毎日仕事に通っている界隈も含めて物語が描かれるのは楽しいね。
滅多に起こることがない炎の旋風“緋鼬”が大坂の町を蹂躙する中、京都から淀藩火消・野条弾馬が呼び寄せられ、“緋鼬”を見た弾馬は風を読み切ったその仕業にこれを抑えるには有能な風読みが必要と考え、頼まれた源吾が星十郎らを伴って大坂へ向かうという出だし。
序盤は、暦を巡る星十郎と土御門の因縁や弾馬が“蟒蛇”と呼ばれるようになる経緯が語られ、ゆるりゆるりと話が進む。
源吾らが大坂に着き、実際に“緋鼬”の猛威に晒されては、その狂暴さになす術がなく、面々は大きな挫折を味わうことに…。
が、元幕府天