今村翔吾のレビュー一覧

  • 茜唄(下)
    上下巻合わせて星3.5

    序盤から中盤は、どうにもスピードに乗れなかった。1章ごとに平家物語の各エピソードが語られるが、後の時代に琵琶で平家物語を唄っているのは誰なのか。毎回その人と西仏との会話が入り、1章ごとにぶつ切りなイメージが強まってしまい、読みにくく感じた。
    リーダビリティ抜群に高い今村翔吾...続きを読む
  • 八本目の槍(新潮文庫)
    題名の『八本目の槍』である石田三成の生涯が、「賤ヶ岳七本槍」の面々それぞれから語られます。
    特に四章の片桐且元の話から次第にサスペンスっぽくなっていき、最後には石田三成の智謀の凄まじさ、そして豊臣家の衰退などを交えながら、三成の本当の目的が明らかになっていきます。どこまでがフィクションなのか分かりま...続きを読む
  • 教養としての歴史小説
    直木賞作家・今村氏による歴史小説・時代小説指南書。その読書量に圧倒されるし、「真田太平記」からの歴史小説遍歴は本当に面白い。指南書なので歴史小説を読んでいない人向けに書かれているが、愛好家にも何かしら発見がある。紹介されている本の3分の2程度は読んでいるが、読んでいない本も多く、参考になった。父親が...続きを読む
  • イクサガミ 地
    スピード感が圧倒的でサクサク読める。次巻でどう決着がつくのか楽しみ。
    今作は歴史上の人物がたくさん見られ、推し人物の登場に大喜びしました。
    あと前島密がこんな活躍する話なかなか無いのでは!?
    フィクションなんだけど、ファンタジーが入り交じった歴史小説のひとつとしても楽しめると思いました。
    紀尾井坂の...続きを読む
  • 蹴れ、彦五郎
    単行本についている「あとがき」好き!
    付いてるの!そして装丁かわいい。

    初期の短編集と⁉
    いやいや最近のもあるし、書かれた時期は面白い。
    それが、あとがきに詳しく。

    今川彦五郎氏真『蹴れ、彦五郎』
    信長に伝えた~己の才~ああ…思い切り蹴ってきた~
    織田秀信『黄金』
    総見院様の御嫡孫~秀頼様は後々...続きを読む
  • イクサガミ 天
    明治版バトルロワイアル、ハンター試験なんてみんな好きなやつ(褒めてます!)
    実写よりもアニメ化が映えそうな作品、戦闘シーンが見てみたいです。
    スピード感もあってとても面白い!熱い!けれど
    「武士の時代は過ぎ去っている。この蠱毒に参加しているのは、何処かそんな時代になじめない者ばかり」この文章に凄く重...続きを読む
  • 花唄の頃へ くらまし屋稼業
    本当に毎回毎回趣向を変えて来るのがすごい。対戦相手も非常に魅力ある人物に書かれてて、それも素晴らしい。ただ、旗本のバカ息子たちが酷すぎる。まあ、結果的にはいいんだけどね・・・
  • イクサガミ 天
    明治時代に政府側の陰謀により、蠱毒が開催される。
    嵯峨は女の子を守りながら、最後までいけるのか?同盟を結んだ響陣とはどうなるのか?
    京八流の面々は?ドキドキしながら、ページを捲る手が止まらない!
  • 茜唄(上)
    平家物語の語りを下敷きに、平家没落の始まりとその顛末が描かれています。前編は屋島の戦いの始まりまででした。途中「倶利伽羅峠」の名前が出て来ます。聞いた記憶はありましたが、平家没落の序曲だとは知りませんでした。“…平家の勢七万余騎でぞ埋めたりける”の引用でその恐ろしい情景が浮かんで来ました。
  • 湖上の空
    今村翔吾氏がなぜ小説を書き始めたか、彼の根底には何があるのか。
    今村翔吾氏の著書で時代小説にハマったのもあって、初めてのエッセイを読みましたが面白かったです。
    作家さんのことを知ると、より小説が楽しくなるのを実感しました。
    まだまだ、読んでいない今村翔吾氏の小説は沢山あるので、楽しみたいと思います。
  • 茜唄(下)
    生きろ、、、強く生きねばならない。そして、この時代を駆け抜けた男、翻弄された女の話、平家物語を完成させねばならぬのだから、、 
  • 湖上の空
    歴史・時代小説作家、今村翔吾先生のエッセイ本

    本との出会い、小説を書き始めるまでの経験、そして直木賞受賞までが赤裸々に綴られていて、なお一層気を引き締めて、著書の一言一句に込められた想いを読みとりたくなりました

    コレは今村ファンは絶対読むといいと思うのに、あまり書店で見かけないのと、時代小説とエ...続きを読む
  • 茜唄(上)
    平家落人の里に暮らす者として、この物語には強く惹かれて、読み進めている。上巻では平教経が好きになり、今後の展開での活躍に期待が高まっている
  • 茜唄(下)
    平家物語の今村翔吾バージョン。平家の側から源平合戦を描いており、歴史認識の偏りを修整してくれる。粗筋も面白く、引き込まれるし、登場人物のキャラクターも良い。題材、作者の力量からすると、もっと深みがあってもおかしくないが。
  • 鬼煙管――羽州ぼろ鳶組
    4作目は江戸を離れて京の都へ。ここでも江戸の一橋同様にひでえことをするやつらが裏にいる。寅、彦弥、新之助の出番はないが、京でも魅力あるメンバーが脇を固める。そして、平蔵に重大な出来事が・・・
  • 襲大鳳(下)――羽州ぼろ鳶組
    火喰鳥シリーズも一旦落ち着いた感じ。
    町火消の共闘とか、真犯人とのやり取りは、もはやお約束の展開。

    いつの時代も、常に炎と対峙する火消しの人には感謝する。
  • 秋暮の五人 くらまし屋稼業
    4作目はちょっとこれまでと違う。誰もくらまさないのね。ちょっと悲しい流れもあるが、最後にびっくりするような話が続く。特に最後は・・・
  • 塞王の楯

    著者らしい爽やかさ…。

    2023年9月読了。

    避けていた訳では無いのだが、しばらく積ん読状態だったので、手を延ばしました。

    著者特有の爽やかで、思い遣りの有る優しい作風が、読んでいて本当に読書の醍醐味を教えてくれる、本当に「直木賞に相応しい傑作」だと思います。

    徳川幕府に成ってからの綺麗な並びの石垣よりも、豊臣時代の...続きを読む
  • 夏の戻り船 くらまし屋稼業
    シリーズ3作目。毎回違うパターンで来るんだね。面白い。道中同心の篠崎瀬兵衛がなかなかいいキャラで面白い。そして、新たな敵、「虚」。いや怖い
  • 幸村を討て
    やっぱり戦国時代は面白い。真田昌幸には常に負けたと感じて昌幸を嫌う家康。天下は取ることはできないが名を残したかった昌幸。父の夢を叶えたい真田兄弟。策略と情が交錯し読み応えのある一冊。途中、複雑すぎて理解できない部分はあるが気にせず読み進めた。信之の「悠久の歴史に己の名を刻むために生きるのか、それとも...続きを読む