今村翔吾のレビュー一覧

  • イクサガミ 天
    時代劇×デスゲーム。ハンターハンターの王位継承編(蠱毒)やバトル・ロワイアルあたりを下敷きにしつつ、著者の得意分野である時代劇の要素を取り入れた感じか。
    文章があまり上手くない(主語がない文が多いので視点が分かりづらい)、意外な展開が少ない等の欠点はあるが、登場人物が魅力的でグイグイと読ませる。
  • 教養としての歴史小説
    歴史小説、時代小説の違い。歴史時代小説家の時代区分とその特徴。これらがなるほど。この分野の本は多く読んでるつもりでしたが、まだまだ読んだことのない作家さんや物語があることを実感。楽しみは続きます。
  • 戦国武将を推理する
     織田信長を始め、戦国武将8人をプロファイリングし、それぞれの人物像を浮かび上がらせる。

     小説ではない、リアルな戦国武将の人物像や考え方を改めて、学ぶことができた気がします。

     筆者自身、かなりの資料にあたって、そこから自分の考えをまとめたものなのでしょう。

     筆者独自の考え方が反映されてい...続きを読む
  • 戦国武将を推理する
    信長、秀吉、家康、信玄、謙信、政宗、久秀、光成についての、トークショー的な評伝。彼らのエピソードを紹介するだけにとどまらず、そのとき、彼らが身を置いていた状況と、それを踏まえた行動について、周辺諸国との関係や文脈など、マクロ的な視点も加味した解釈を割に詳しく述べている。それによって、「はじめに」で今...続きを読む
  • 蹴れ、彦五郎
    最近、今川氏真について知る機会が多いが、昔に比べて評価が高くなってる気がします。
    他にも北条氏規や武田義信なども評価が高くなっていて、新しい視点で歴史を知ることが出来てとても楽しい気持ちになりました。
  • 茜唄(下)
    戦う者同士それぞれの家族があり、様々な想いで戦っているのだなと感じました。
    なんか男として熱い気持ちになる小説でした。
  • じんかん
    戦国武将松永久秀、自分の中ではあまり印象がなくこの人も時代の主人公的なポジションではないのだろう。悪人のイメージから入っていたが、やはり今村作品だけあって激アツ展開に。
    男ならこう生きろ!と妙な勘違いをしそうになる。
    火消しシリーズとかの完全フィクションと違い実在した人物を描くので、ジャンプ漫画的熱...続きを読む
  • じんかん
    じんかん、人と人の間の意味のようです。人間模様の描き方が見事でどんどんのめり込んでいった。特に前半の久兵衛(松永久秀)時代の生い立ちから多聞丸や日夏との出会いには、のめり込んでいった。中盤からは三好家や筒井家、足利将軍などなどのお家騒動でちょっと面倒くさかったけど、楽しめたら。松永久秀が大悪党と言わ...続きを読む
  • くらまし屋稼業
    コテコテの時代劇。
    とりあえずは、主要人物の紹介といったところか。

    巨悪チームの面々と、どう対峙していくのかが楽しみだ。
  • 塞王の楯
    最強の盾を誇る穴太衆(石垣造)と、最強の槍を誇る国友衆(鉄砲)の職人の意地とプライドを賭けた因縁の対決。
    戦国時代の中で武士ではなく技能集団に着目して歴史の流れを魅せる手腕は極上。
    文句なし、おもしろかった。
  • 狐花火――羽州ぼろ鳶組
    【羽州ぼろ鳶シリーズ7】
    安定の面白さ!
    2年前の明和の大火の下手人、秀助が恨んでいると思われる場所に、秀助の手口と似た付け火が連発する。火刑にされた秀助は生きているのか⁈

    一方、火消しに志願する者たちのドラフト制度が始まった。
    実力ありそうな慎太郎、ダメダメ実力の藍助など、新顔も登場した。

    ...続きを読む
  • じんかん
    僕は、この本が出るのを待っていた。いや、本は、数年前に出ていたので、文庫本になるのを待っていた。期待していたのを遥かに越える、としか言えない感想である。歴史は勝者によって作られる、けれど、今、広く知れ渡っている「史実」が「真実」とは限らない、ということを考えさせてくれる作品だった。
  • 戦国武将を推理する
    今村翔吾氏が名だたる戦国武将たちの行動の背景を推理し、それを披露してくれる。今村氏がどんな武将のどのようなエピソードを好むのかが垣間見えて面白かった。既刊本や新作の構想なども語られており、ある種のメイキング本としても楽しめる。ファンなら買い。
  • 戦国武将伝 西日本編
    都道府県から各1人の武将を描く掌編集の西日本編(24編)。1人10ページ程度なので、寝る前に少しずつ読めました。
    フィクション性が強いけど、物語のまとまりが巧妙な雑賀孫一と謝名利山がお気に入りです。

    なお、我が湖国は、もちろん石田三成(笑)

    惜しむらくは、せっかく登場人物達の名前や個性、関係性が...続きを読む
  • 戦国武将伝 東日本編
    都道府県の武将を描く掌編集の東日本編(23編)。
    西→東の順で読みましたが、各編独立しているので、どこからでも大丈夫な構成です。
    ケレン味たっぷりの上杉謙信と武田信玄の話がよかったです(この2人はできれば近いタイミングで読むのをオススメします)。

    知らない武将もたくさん出てくるのですが、だんだん慣...続きを読む
  • 戦国武将を推理する
    <目次>
    第1章  織田信長~合理精神の権化
    第2章  豊臣秀吉~陽キャの陰
    第3章  徳川家康~絶えざる変化の人
    第4章  武田信玄~厳しい条件をいかに生きるか
    第5章  上杉謙信~軍神の栄光と心痛
    第6章  伊達政宗~成熟への歩み
    第7章  松永久秀~なぜ梟雄とされてきたか
    第8章  石田三成~...続きを読む
  • 夏の戻り船 くらまし屋稼業
    シリーズ三巻。
    くらまし屋の内情が少しずつ明らかになって来て、登場人物達への思い入れもグッと強くなり、裏組織虚、各流派必殺技の応酬の殺陣、尚且つぼろ鳶組シリーズとの接点も見えて楽しめました。
  • 花唄の頃へ くらまし屋稼業
    くらまし屋の依頼主を追う影が二人。その理由が心苦しく、それに気づいた時には私も泣きそうになってしまった。くらまし屋とあぶり屋の対比も見応えがあった。
  • 鬼煙管――羽州ぼろ鳶組
    今回は京都が舞台。町奉行所なども絡むせいか、読むスピードが早かった。年を取ったからかわからないが、熱血主人公よりも脇役たちに惹かれてしまう今日此の頃である。
  • 幸村を討て
    今村翔吾さんの作品は、「塞王の楯」に続き2作目。偶然だが、書かれたのもこの順だった。両作とも大著。構成が独特でやや入り込みにくく、本作の方が読み進むのに時間がかかった。
    作品を通じて描かれる真田の物語と、それぞれの章で展開される個々の物語と、更にその個々の物語同士のつながりと。その重層的な仕掛けが素...続きを読む