辻堂ゆめのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ梅雨明けを待つある日、娘を亡くし一人で暮らす譲は小学生の少女と出会った。昭和59年からやってきた「ちい子」と名乗る少女は娘と同じ10歳だという。ちい子が元の時代に帰るそのときまで、娘としたかったことをして2人で夏の思い出を作ることに…。
ちい子の正体はわりと早々に予想が付いたけれど、途中で譲が思い出したエピソードから違う人物ではないかと当たりをつける展開があり、あれやっぱり違うのか?と最後まで楽しめた。最後の最後に気づいていなかった真実が明かされて、この出会いがあってよかったんだなと思わされる。タイトルどおり、「君」といた日の続きが続いていく。前向きに進んでいくラストがよかった。 -
Posted by ブクログ
タイトルそのまんまですが、ミステリ作家をしてる著者が妊娠出産するエッセイ。
あんまりこの手の話読まないし、エッセイ自体も久しぶりなんだけど・・・なんか普通だな、と。あまり話に起伏がないというか。まあフィクションじゃないんだしそんな劇的な事件なんか起こったりはないんだろうけど。「ミステリ作家」というタイトルに惹かれて読んでみたけど別に作家ならではみたいな話がそれほどあるわけでもなく。
家事育児をGoogleスプレッドシートで進捗管理という部分が少し興味深いかなというくらいで・・・いや素敵な家庭を築かれてるというのはとてもよくわかりますしとてもよいことだと思うんですが、外に発信するほどのなにかがあるわけでもないな、と。 -
Posted by ブクログ
普段恋愛ものは読まないけど、短編集でということもあり読んでみました。
一つ一つの物語が個性的で、恋愛×○○の部分でそれぞれの著者の色が出ていて面白かったです。
元々浅倉先生が好きで、今回この本を手に取ったきっかけもそうだったのですが、やっぱり伏線回収?オチが上手な方だと再認識しました。こういう学生の物語で私は変に現実的に考えてしまい、名前を知らずに紹介されることや、全員が訳ありなことある?と自分の中で要らないノイズが入るのですが、話の流れや途中の主人公のツッコミが面白くて、忘れていました。せっかく恋愛ができるチャンスだったのに「不憫だなあ、、笑」と思わず口に出してしまいそうなくらい私も物語の中に没頭してしまいました。
ダイアモンド・ダストの約束は、恋愛リアリティショーをテーマにした物語で、今の時代だからこそ書ける作品だと思いました。恋リアの醍醐味である誰が誰を好きか、この行動は誰への牽制なのか、本当はどう思っているのかということがそのまま心理戦の描写になっていて、すごくリアルに描かれているなと思いました。主人公は、かつてライバルと言われていた相手との実力差に負い目を感じながらも、自分なりに努力し続けているというところで勇気を貰えました。
彼と彼女の穴。今回の4つの短編作品の中で1番面白いと感じた作品でした。主人公の穴に関する夢の描写から始まり、現実に戻る。しかしまた穴の夢の描写に、、と最初は何が何だか分からなかったのですが、最後にはその夢の理由や、途中で調べた夢占いの結果が伏線になっていって満足感のある物語でした。誰しもが心に秘めておきたい事がありながらも、その秘密を知ってもらいたい、でも知られて失望されたくないという様々な方向の葛藤が文字だけでこんなにも表すことができるんだ、、と感心しました。また、主人公の健気さに胸をうたれました。10代に読んで欲しいという意味がわかった物語でした。
最後の運命はかく扉を叩くは、学生の行動を色々な形でよく表せているなと感じる作品でした。同じ行動でも、人によって動機は違い、また見栄を張るための嘘でもあったり、、と本来なら嘘をついて行動している人を見ると、嫌な気持ちになるのですがこの作品ではユーモアにかつ、共感できるような内容で書かれているため、ポップに読むことができました。最終的に、理想の2人がくっつくことが出来ていて、個人的にそこがとても嬉しかったポイントです。
どの作品も恋愛が主でありながらも、たくさんの状況や描写を用いて描かれているものなので、飽きずにすぐ読むことができました。面白かったです。 -
Posted by ブクログ
辻堂ゆめさん、3冊目。
コロナ禍の中、幼い娘を亡くし妻とも離婚した譲が、タイムスリップしてきたと思しき「ちぃ子」と名乗る女の子を“拾って”きたところから始まるお話。
そこから、なりゆきで一緒に住むことになったちぃ子の提案で、譲が亡き娘と迎えることができなかった10歳の夏休みを、娘の代わりとなったちぃ子とともに体験していく流れに。
いい話なのだが、ちぃ子とふれあう中で失った妻子を思い出す譲の心情の描写が、(最後になればそこまでになった顛末も知れたのだが、読んでいる途中の)私にはいささか感傷的に過ぎた。
2021年と1984年のギャップについては、その時代を通り過ぎてきた者としてはまあまあ楽しめた。
が、テクノロジーの進歩は想像を超えたものがある一方、かつて、それに伴って良くなると考えていた、地球環境や仕事の進め方や心の持ち様がなんら良くなっていないことを今更ながらになんだかなと思う。 -
Posted by ブクログ
辻堂さんのデビュー作ということで読んでみました。2015年…いまから10年前の作品。
学生時代に書いていたとあり、少しあら削り感や突っ込みたい点は様々あるけど、お話としては楽しめました。
--------------
●あらすじ
主人公(上条梨乃)は有名なシンガーソングライター。ある朝、知らないごみ捨て場で目覚め、誰にも自分を自分と認識して貰えなくなっていた。
世間では自分は自殺したと報道されており、一人の少年だけが主人公に気づく。
自分が存在しているのに、死んだことになっているのは何故か?…を探っていくミステリー。
--------------
●設定はSFミステリーっぽい。
ただ結論から言うと、天才が他人から妬みをかい、恋愛絡みの人間っぽい短絡的理由。
『輪廻の泉』が分かるまでが一番のポイントだと思った。この設定が考えついただけでも面白い。
ただ、実際問題生きていく過程で、鬼籍の状態の人間がどう存在していけるのかを追及できていないので、ファンタジー寄りになってるかな?