辻堂ゆめのレビュー一覧
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皆様の評価がとても良くて、読みたいなぁと思っていたところ、GWに購入することが出来ました (๑˃̵ᴗ˂̵)و
1964年と、2020年(実際はコロナで違うけど
)のオリンピックの時代を生き抜く家族の物語。
二つの時間軸で物語は交互に紡がれます。
片方は泰介の母、万津子の時代。
片方は万津子の長男、泰介の時代。
物語前半戦。
まぁ、兎に角泰介が嫌い過ぎる。
最悪な亭主。最悪な従業員。
私の一番嫌いなタイプだったのです(-。-;
専業主婦の奥様に超絶上から目線。
会社でも、仕事出来ない癖に不満たらたら。
何だコイツ!?
人間のクズじゃん??
って思っていたのですが、娘ちゃんのおかげで泰 -
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ネタバレ女子二人で共謀して毒親を出し抜く感じ
3人目の子が出てきた時点で、あ、自殺したのこの子でふたりの境遇を被せられたんだろうなとわかってしまい…
かわいそうだけど
親や友達がいない境遇から、自らが望んだことなら
ラストのほうで幸せだったとの記述もあったし
近くに住んでる痛いファッションのふたりも、きっと、それが娘達なんだろうなって。
ふたりの母たちの団結して行く感じが面白かった
ママ同士って育児の話ですごく意気投合するよね
同じ年の子のあるいは同じ習い事のママでなければ出会う事も話す事もなかったであろう人達との交流が生まれる楽しさが蘇ってきた
二人とも誤解したまま(一人が山で自殺してもう一 -
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1人の娘が電車に飛び込み亡くなった。
亡くなったのは私の娘だと譲らない2人の母親。互いに顔や姿が自分の娘で間違いないと…。
真相が知りたくてページをめくる手が止まらない。
母親との関係に悩む娘の気持ちはわからなくもない。全く環境の異なる者同士であっても家族に関する悩みを抱えていたら意気投合してしまうのもわかる。でもここまでするかな…。そして自分の娘かどうかは普通わかりますよね~。現実では不可能な計画に思えてならなかったです。
辻堂さんの小説は最後の最後にいつも驚かされるので何となく予想はついていたけれど、この結末くるみちゃんが気の毒過ぎませんかね…。 -
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ネタバレ最後の誰が娘だったかは想像がついていたのでそんなに驚かなかったけど、あの目の前に住んでた2人があの2人だったというのはびっくり。そんな危ない橋よく渡るね。そして声で気付かないもんかね。まぁ子どものことをよく見てなかったってことなんかもだけど。しかし自分と違う人になり切るなんて現実味がないよなー。まぁフィクションですけど。ポリアモリーとかほんとにありえんのかねとも思うけど、イエスの方舟とか東出昌大とか複数人で生活する人達はいるようだから、思ってるよりは多いのかも。と思って調べたら、荻上チキさんが語ってるのが出てきたわ。ほんとこの人って幅広いなぁ。
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あなたは自分の子どもの代わりに他の子が一緒に暮らしていたとして、違う子だとわかるでしょうか?
もちろんわかると思うんですが、この小説に登場する2人の母親は、それが自分の子だと思い込んでいたんですよね。いくら整形していたとしてもわからないはずがないと思うんですが。
さて、このタイトルにもなっている『ダブルマザー』。その名の通り、2人の母親が当時します。
馬淵温子の娘、鈴が電車に飛び込んで自殺をした。悲しみに暮れる温子が遺品整理していると、鈴が最後に持っていたバッグの中から鈴のものではないスマホと学生証が出てきた。学生証にあった住所に電話すると、その子の母親である柳島由里枝という女 -
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2020年、コロナ禍が始まった年
さまざまな悩みを抱える5人と、市役所の心の相談室との関わりの物語
高校生3年生の部活と進路、医療従事者の仕事結婚、コロナ禍での出産そしてその後、ホームレスになってしまった人、外に出ることのない大学生
ただの悩みだけではなく、全てがコロナ禍のもどかしさと相まって当時の記憶が蘇る
それぞれが短編で、相談者目線の物語と、それに応える形で市役所の相談員晴川さん・正木さんのやり取りが添えられているのがおもしろい
実際にカウンセリングを受けているような気分にもなり、ちょっとひとひねりしてあるので、相談員さんの話で答え合わせをしている感じでした
最後の物語でハッとさ -
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ネタバレ久しぶりに読んだ、ほっこり系
建て付けはコロナ禍×問題を抱える人々、
読みやすさが特徴の作家さんなのかな
少し予定調和すぎて物足りなかったかな…ごめんなさい
母親にも元婚約者にも不倫相手にも父親にも
もっと不満をぶつけても、正しくないことは糾弾してもいいと思うのだけどな
皆さんものわかりのよすぎる主人公というか
市役所のカウンセラーの女性が推理力を発揮していくのだけど、納得感が足りないというか
子持ち女性が実は不倫相手だったり、ホームレスが実は常習スリだった件は読者的に悲しくなったし
ほっこり系であるならば主人公達はもう少し善人であってほしいというか…
物語の奥深さよりも分かりやすさや手 -
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ネタバレ電車内で眠った井瀬は、親友の五味渕とともにホームに落下し電車に轢かれて死ぬ夢を見た。次に眠ると小学校の同級生・粕谷をナイフで刺す夢だった。目覚めると見知らぬ女子高生に、電車にぶつかって死ぬ夢を見なかったかと問いかけられ…。
読み始めはなかなか進まなかったが、少し読み進めると勢いよくあっと言う間に読めてしまった。主人公が可哀想で救われない。死ぬ直前に見た夢だけが救いだったのかもしれないが、それにしても…。
電車内や駅でたびたび会う女子高生の正体は誰なのか、一部の終盤辺りで読めてくる。死ぬ夢を見て少しでも変えようとするも何も変わらず、大切な人の未来も悪く変えてしまう。自分が歪めてしまった大切な人の -
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ネタバレ昼間は高3の茜がボランティアとして、脊髄損傷で首から下が動かせなくなった30ぐらいの女性と話し、気が合う事。夜中にその女性が茜に入り込み自由に活動してる事。咲子から依頼された高校の同級生を訪ねて歩いた結果、大学受験が終わり、咲子を再び訪ねようとすると亡くなっていた事が、明るく綴られる。
夜の部では、咲子が茜に入り込んでだのではなく、事故のPTSDから多重人格になってる茜自身が、毎夜咲子に会いに行ってること。生きる意味を見出せず、自殺の手助けをして欲しいとサキに願う事や、元同級生と仲違いした真相や、茜と咲子の事故の真相などが明かされる。
昼間は問題編。夜は解決編という感じ。
描き方自体は面白いが