辻堂ゆめのレビュー一覧

  • 十の輪をくぐる

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    皆様の評価がとても良くて、読みたいなぁと思っていたところ、GWに購入することが出来ました (๑˃̵ᴗ˂̵)و

    1964年と、2020年(実際はコロナで違うけど
    )のオリンピックの時代を生き抜く家族の物語。

    二つの時間軸で物語は交互に紡がれます。
    片方は泰介の母、万津子の時代。
    片方は万津子の長男、泰介の時代。

    物語前半戦。
    まぁ、兎に角泰介が嫌い過ぎる。
    最悪な亭主。最悪な従業員。
    私の一番嫌いなタイプだったのです(-。-;

    専業主婦の奥様に超絶上から目線。
    会社でも、仕事出来ない癖に不満たらたら。
    何だコイツ!?
    人間のクズじゃん??

    って思っていたのですが、娘ちゃんのおかげで泰

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    2025年05月14日
  • ダブルマザー

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    ネタバレ

    女子二人で共謀して毒親を出し抜く感じ

    3人目の子が出てきた時点で、あ、自殺したのこの子でふたりの境遇を被せられたんだろうなとわかってしまい…
    かわいそうだけど
    親や友達がいない境遇から、自らが望んだことなら
    ラストのほうで幸せだったとの記述もあったし

    近くに住んでる痛いファッションのふたりも、きっと、それが娘達なんだろうなって。

    ふたりの母たちの団結して行く感じが面白かった
    ママ同士って育児の話ですごく意気投合するよね
    同じ年の子のあるいは同じ習い事のママでなければ出会う事も話す事もなかったであろう人達との交流が生まれる楽しさが蘇ってきた

    二人とも誤解したまま(一人が山で自殺してもう一

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    2025年05月07日
  • ダブルマザー

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    1人の娘が電車に飛び込み亡くなった。

    亡くなったのは私の娘だと譲らない2人の母親。互いに顔や姿が自分の娘で間違いないと…。

    真相が知りたくてページをめくる手が止まらない。

    母親との関係に悩む娘の気持ちはわからなくもない。全く環境の異なる者同士であっても家族に関する悩みを抱えていたら意気投合してしまうのもわかる。でもここまでするかな…。そして自分の娘かどうかは普通わかりますよね~。現実では不可能な計画に思えてならなかったです。

    辻堂さんの小説は最後の最後にいつも驚かされるので何となく予想はついていたけれど、この結末くるみちゃんが気の毒過ぎませんかね…。

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    2025年05月06日
  • ダブルマザー

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    自分に都合のよいストーリーを勝手に作り上げている様子が怖くもあり、滑稽でもあり。そこまでして手放したかったものなのかとも思うけれど、それも私の勝手な解釈にすぎないのだろう。

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    2025年05月05日
  • ダブルマザー

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    ネタバレ

    最後の誰が娘だったかは想像がついていたのでそんなに驚かなかったけど、あの目の前に住んでた2人があの2人だったというのはびっくり。そんな危ない橋よく渡るね。そして声で気付かないもんかね。まぁ子どものことをよく見てなかったってことなんかもだけど。しかし自分と違う人になり切るなんて現実味がないよなー。まぁフィクションですけど。ポリアモリーとかほんとにありえんのかねとも思うけど、イエスの方舟とか東出昌大とか複数人で生活する人達はいるようだから、思ってるよりは多いのかも。と思って調べたら、荻上チキさんが語ってるのが出てきたわ。ほんとこの人って幅広いなぁ。

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    2025年04月27日
  • ダブルマザー

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     あなたは自分の子どもの代わりに他の子が一緒に暮らしていたとして、違う子だとわかるでしょうか?
     
     もちろんわかると思うんですが、この小説に登場する2人の母親は、それが自分の子だと思い込んでいたんですよね。いくら整形していたとしてもわからないはずがないと思うんですが。

     さて、このタイトルにもなっている『ダブルマザー』。その名の通り、2人の母親が当時します。

     馬淵温子の娘、鈴が電車に飛び込んで自殺をした。悲しみに暮れる温子が遺品整理していると、鈴が最後に持っていたバッグの中から鈴のものではないスマホと学生証が出てきた。学生証にあった住所に電話すると、その子の母親である柳島由里枝という女

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    2025年04月27日
  • 答えは市役所3階に~2020心の相談室~

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    2020年、コロナ禍が始まった年
    さまざまな悩みを抱える5人と、市役所の心の相談室との関わりの物語

    高校生3年生の部活と進路、医療従事者の仕事結婚、コロナ禍での出産そしてその後、ホームレスになってしまった人、外に出ることのない大学生
    ただの悩みだけではなく、全てがコロナ禍のもどかしさと相まって当時の記憶が蘇る

    それぞれが短編で、相談者目線の物語と、それに応える形で市役所の相談員晴川さん・正木さんのやり取りが添えられているのがおもしろい

    実際にカウンセリングを受けているような気分にもなり、ちょっとひとひねりしてあるので、相談員さんの話で答え合わせをしている感じでした

    最後の物語でハッとさ

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    2025年04月26日
  • いなくなった私へ

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    ネタバレ

    このミス大賞作品ということで、ミステリーだと思って読み始めたのもあり、始まりが既に、ん?という印象で。
    迷信とかカルトとか、芸能人とか、なんだか訳が分からない展開に、ん?ん?となりながら。

    三分の二くらい読み進めると、ある程度の展開の予想がつき始める感じでした。

    輪廻転生が主軸になっているので、ミステリーよりはファンタジー寄りだと私も思います。

    正直、納得いくような、いかないような読後感ではありますが、3人が新しい人生を歩き始められることにはホッとしました。
    優人と実加、2人だけの演奏になんだか救われる気分になりました。

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    2025年04月22日
  • 答えは市役所3階に~2020心の相談室~

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    ネタバレ

    久しぶりに読んだ、ほっこり系

    建て付けはコロナ禍×問題を抱える人々、
    読みやすさが特徴の作家さんなのかな
    少し予定調和すぎて物足りなかったかな…ごめんなさい

    母親にも元婚約者にも不倫相手にも父親にも
    もっと不満をぶつけても、正しくないことは糾弾してもいいと思うのだけどな
    皆さんものわかりのよすぎる主人公というか
    市役所のカウンセラーの女性が推理力を発揮していくのだけど、納得感が足りないというか
    子持ち女性が実は不倫相手だったり、ホームレスが実は常習スリだった件は読者的に悲しくなったし
    ほっこり系であるならば主人公達はもう少し善人であってほしいというか…

    物語の奥深さよりも分かりやすさや手

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    2025年04月19日
  • ダブルマザー

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    娘のことを解ろうとしなかった母親達。
    そんな母親をいらないと思った娘達。

    だからそんな親を欲しいと言った同級生にあげようと思った。

    読んでいて それはムリだろう と思うことが度々あった。面白いところもあるのに少し残念だった。

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    2025年04月17日
  • 答えは市役所3階に~2020心の相談室~

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    話を聞いてもらうだけでもスッキリしそう。市役所なので相談に来る人も市内の人。こうやって不思議な感じで繋がっているのかも。

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    2025年04月12日
  • サクラサク、サクラチル

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    教育虐待と言う言葉を初めて知った。
    小学、中学受験を失敗した高三の染野高志が東大に合格する為に、親からの狂気とも言えるような厳しい日常を過ごす様を同級生の星さんとの交流を通して描いている。辻堂氏の作品は読んだ事があるが、余りに生々しい入試の様子に、著者紹介欄を見たら彼女、東大卒だった。

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    2025年04月07日
  • 今、死ぬ夢を見ましたか

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    ネタバレ

    電車内で眠った井瀬は、親友の五味渕とともにホームに落下し電車に轢かれて死ぬ夢を見た。次に眠ると小学校の同級生・粕谷をナイフで刺す夢だった。目覚めると見知らぬ女子高生に、電車にぶつかって死ぬ夢を見なかったかと問いかけられ…。
    読み始めはなかなか進まなかったが、少し読み進めると勢いよくあっと言う間に読めてしまった。主人公が可哀想で救われない。死ぬ直前に見た夢だけが救いだったのかもしれないが、それにしても…。
    電車内や駅でたびたび会う女子高生の正体は誰なのか、一部の終盤辺りで読めてくる。死ぬ夢を見て少しでも変えようとするも何も変わらず、大切な人の未来も悪く変えてしまう。自分が歪めてしまった大切な人の

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    2025年04月02日
  • 答えは市役所3階に~2020心の相談室~

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    確かにカウンセリングにきて心のうちを全てさらけ出す人はいないかもだけど、このカウンセリングに来る人、嘘が多いな!?晴川さんの観察眼が無ければ、すっかり騙されたままでした。というか、カウンセリングって難しいな。それでも人と話すことは何かしら人の気持ちを和らげるんだなあ〜

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    2025年04月02日
  • 二人目の私が夜歩く

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    ネタバレ

    たぶん二転三転を狙った構成なのだと思う。
    登場人物はそれほど多くなく、場面もイメージしやすいのだけれど、2部以降から同じ人物が発言の意図を意図的に隠していた事実を打ち明け始め、そうする事で登場人物達のイメージが180度変わるようなトリック。
    大どんでん返しとか、トリックとか、伏線回収とかあんまし興味なくて、どちらかと言うと人間の心の機微を読み取りたい私なので、言ってる事が変わる所から着いていけず、どうしても“イヤイヤ、人間ってもっと自分の思いにはストレートなのでは⁈”と、反発心が沸き起こってしまった…

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    2025年04月01日
  • 二人目の私が夜歩く

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    相手に勝手にイメージを募らせてしまいがちだけど、どんな人にも2面性がある。知らなかった自身の裏の顔に向き合うのも辛い。ずっと知らないで済んで、相手を傷つけた事もあるんだろうと思うと辛い。ちょっとしたすれ違いで大きな事故に繋がる。そういうことに気をつけながら生きていくの、辛くて怖い。

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    2025年03月29日
  • 二人目の私が夜歩く

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    ネタバレ

    昼間は高3の茜がボランティアとして、脊髄損傷で首から下が動かせなくなった30ぐらいの女性と話し、気が合う事。夜中にその女性が茜に入り込み自由に活動してる事。咲子から依頼された高校の同級生を訪ねて歩いた結果、大学受験が終わり、咲子を再び訪ねようとすると亡くなっていた事が、明るく綴られる。
    夜の部では、咲子が茜に入り込んでだのではなく、事故のPTSDから多重人格になってる茜自身が、毎夜咲子に会いに行ってること。生きる意味を見出せず、自殺の手助けをして欲しいとサキに願う事や、元同級生と仲違いした真相や、茜と咲子の事故の真相などが明かされる。
    昼間は問題編。夜は解決編という感じ。
    描き方自体は面白いが

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    2025年03月25日
  • 二人目の私が夜歩く

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    前半は主人公の視点で、後半は2人目の私の視点で語られていて、同じ時間軸、登場人物なのに、全く異なる側面が語られています。関わる人によって相手の内面からでてくるものも変わってくるのですね…。
    障害を負った咲子さんの苦しみは、献身、愛情、共感をもってしても癒されることはなかったのでしょうか。そこがもやもやしています。

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    2025年03月14日
  • Jミステリー2024~FALL~

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    『Jミステリー2024』は、豪華作家陣による書き下ろし短編ミステリーのアンソロジー。誉田哲也先生の『刑事の食レポ』が読みたくて手に取ったけど、ほかの作品もめちゃくちゃ面白かったです!

    なかでも、川瀬七緒先生の『沼の底、さらに沼』は衝撃的。タイトル通り、自業自得なまるで蟻地獄に引きずり込まれるような、逃れられない展開が続き、読んでいて恐怖と驚きでいっぱいになった。短編ながらも強烈な余韻を残す作品でした。

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    2025年03月08日
  • Jミステリー2024~FALL~

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    ちょっといい話系、ややホラー味系、
    一回りしてファミリー系など、
    多彩なアンソロジー・ミステリー

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    2025年03月08日