辻堂ゆめのレビュー一覧

  • トリカゴ

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    刑事の女性が、ある夜に起きた殺人未遂事件の容疑者の女性、ハナを尾行中、無国籍者の隠れ住むコミュニティに辿り着く

    彼女は戸籍を持たない「無戸籍者」で、仲間たちと暮らしていた

    そしてハナたち無戸籍の共同体と、25年前の未解決の「鳥籠事件」と繋がりがあるのではないかと展開していく物語


    自分が捜査を進めることや、必要以上に関わることで、コミュニティとして暮らしている彼らの、安心して暮らせる居場所を壊してしまうのではないか、という弱者に寄り添う女性刑事が人間くさくてよかった。

    自身の子育て環境の悩みや、女性ならではの細やかさと、芯の通った正義感、そしてどうすれば、彼らの力になれるかを考え苦悩する、主人公に共感が持てた。

    また、国籍という当たり前にあるものとばかり思っていたものが、ない、ということの怖さを初めて知りました。勉強になった面もあり、重苦しいテーマではあったけど読んでよかった。

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    2026年10月09日
  • 今、死ぬ夢を見ましたか

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    繰り返す悪夢で予知夢。運命を変えろ!

    舞台は東海道線。電車で居眠り、よくある光景。少年院あがりの訳あり主人公と女子高生が出会った。「今、死ぬ夢を見ましたか?」
    なぜだか2人は最悪の予知夢をみる。回避する手段は?刻々迫る運命の日。そして登場する過去の友人。誰が救いで真実か。死への急行列車は止まるのか。

    電車のスピード感と相まってハラハラドキドキ面白く読みました。主人公のやさぐれ具合がひっかかって読みづらいところもあったのですが、最後でなるほどそういうことかと。
    ギリギリ仕掛けに気づいたのも楽しかったです。

    ミステリーって人が死んで警察とかきて解決するのでしょ?苦手!という方に、こういうミステリーもあるよとおすすめしたい一冊です。

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    2026年10月07日
  • 僕と彼女の左手

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    辻堂ゆめ氏の作品だったため、ミステリーだと思いこんでいて、この先どうなる?の思考が先走り。

    恋愛小説でした。

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    2026年10月05日
  • トリカゴ

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     無戸籍とネグレクトという重い社会問題を背景に描いた作品。ミステリーとしての謎解き以上に、テーマの切なさに心を引き寄せられた。
    特に無戸籍という立場については、携帯電話の契約や銀行口座の開設、各種ライセンスの取得、保険証の所持など、日常生活における不自由さや生きづらさが具体的に描かれており、その実態を知るきっかけとして、深く考えさせられた。
     一方、物語の核となる「トリカゴ事件」のネグレクト描写には、どこかリアリティを捉えきれないもどかしさが残った。鳥の飼育と育児放棄の結びつきや、鳥を親に見立てるといったメディアの描く物語性に距離を感じ、うまくイメージを結びつけることができなかった。
     無戸籍者のコミュニティで暮らすハナと兄の境遇や、事件の真相に迫る展開には魅力を感じただけに、テーマの重さが十分に物語への没入感につながらなかった点は惜しい。登場人物の心情についても、説明として理解することはできても、その内面に深く触れるところまでは至らず、物足りなさが残った。
     次の『残火』では、どのような物語が描かれるのか期待したい。

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    2026年10月04日
  • ふつうの家族

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    どういう展開なるの?みんな知り合い?とドキドキ。
    読みすすめていくうちに何となくわかってきたけど…
    ふつうの家族とは、やっぱり何かしら秘密や悩みがあるものなんじゃないかと思う。
    それを吐き出せる空気があると良いですよね。
    桜石家と湊斗との関係がとても良く、安心する。

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    2026年10月04日
  • トリカゴ

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    ネタバレ

    無国籍を題材にした本作でしたが、読後感としては、無知ほど恐いものはないなという印象を受けた。
    とはいえ、私も無国籍に人に対しての法的な処置や対策を知らなかったわけで、知識を増やすきっかけをくれた本作品だった。

    内容としては、第二章までは、淡々と進むような感じではいたが、第三章でそうきたか!という感じで読み進めることができました。
    途中までは、兄妹は、トリカゴ事件の子達だと思ってたから…。
    工場に年に一時期だけ様子見で現れていた沼田香苗は兄妹となんらかの繋がりはあるのだろうと思っていたけど、まさかという感じで衝撃を受けた。

    私にも幼い子どもがいて、毎日育児に追われている。
    世の中にトリカゴ事件のようなことが起きたらと思うと心が痛む。

    金のためにとか自分の欲望のために事件をやらかそうという人の考えが胸糞悪いとは思いながらも、ミステリーとして貴重な読書体験をさせてもらいました。

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    2026年09月28日
  • ばんざい!ぼくらのフシギ島

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    ネタバレ

    遅刻魔でサボり癖のある自称不良の涼が、親元を離れて離島留学します。
    コンビニすらない島で寮生活しながら学校に通うことになるのですが、涼は寮の人や同級生とうまくやれるのでしょうか。
    そして不良は改善するのでしょうか。

    島でできた親友たちと、離島留学生が抱える謎や悩みを解き明かしていきます。
    涼も、不良などではなく、起立性調整障害ということが最後にわかります。

    この病気は子供に多いみたいですね。
    職場の上司も、高校生の子供がダラダラして怠けていると思ったら、実はこの病気だったというのを思い出しました。

    病気に限らず、離島留学を体験したり、逃げ場があるのはいいですね。

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    2026年09月26日
  • 山ぎは少し明かりて

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    何となく記憶の片隅にあるのは宮ヶ瀬ダムのニュースだったか、当事者でも同県でもなく世代的にも私たちの上の世代が巻き込まれた多くのこういった話は、文中でも書かれてた通りしょせんは他人事だと思っていて。
    だけど、このところ特に大雨による災害は至る所で起きていて、そういう意味では故郷がなくなるっていうのも結構他人事でもないのかもと思ったり。自分だったらどうなんだろう、と色々考えさせられる。
    フィクションとしては楽しめた、けどリアルな分どういう感想を持てばいいのか分からないっていうのも正直なところかな

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    2026年09月25日
  • 今日未明

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    これまで読んだ著者の作品の中では最も胸糞だなぁと感じました(褒めてる)
    イヤミスというよりは胸糞という表現が似合うと思います
    人が不幸になる様を見るのが好きな人に刺さりそうです
    人の不幸は蜜の味というやつです

    短編集なので主人公が複数いました
    登場人物みんな可哀想でした
    どのお話も身から出た錆というよりは、何かが違えばこんなことにはならなかったのにね…という終わり方です
    悪人ではないのでとても気の毒でした
    エピローグとプロローグも本当にいやらしい(褒めてる)
    人の不幸の上に我らの平和は成り立っていると思わせるような締め括りです
    どんなに不幸な事件も他人から見ればただのありふれたニュースでしかないんですよね…

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    2026年09月25日
  • 答えは市役所3階に~2020心の相談室~

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    嘘を混ぜるコストと得られる物のバランスが多少気になったのと、事実であることに重きを置くかどうかで読み味が変わりそうな気がしました。素直に読んだら星4つ。

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    2026年09月24日
  • サクラサク、サクラチル

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    ネタバレ

    この復讐は正解なのかな?
    毒親は最低だったけど、高志は一度も自分の言葉で親に伝えることも言い返すこともしてないので、立ち向かう場面が欲しかった。
    洗脳されていて恐怖で言えなかったとしても、結局叔父のところに逃げるならその前に叔父や児相や学校に相談すればいいのに。
    そのあたりの描写がなくずっと言いなりで、東大の受験日に突然消えるやり方が、両親としてはノーヒントで気づく機会もなく悲惨に思えた。
    そしてその後両親の反省も親子の話し合いもなく、これはめでたし?
    話し合っても無駄とはいえ、一度くらい泣き叫んで訴えるくらいの感情の爆発を見せて欲しかったな。
    高志が様々な場面で勉強に関するワードを連想するところが勉強中毒っぽくてリアルに感じた。
    星さんは完全に頭のいかれた母親に搾取されるだけだったので、逃げるで正解だと思う。

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    2026年09月23日
  • 二人目の私が夜歩く

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    ネタバレ

    不思議な話。後半、そういうことだったんだと真実が分かっていくごとに切ない気持ちにもなる。自分の身体を使って疲労に耐えながらも咲子に楽しんでもらいたいという茜の優しさがすごいなと思った。

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    2026年09月21日
  • 山ぎは少し明かりて

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     なかなか評価が難しい。

     一章と二章は普通の小説で、あーまあ色々あるけどよかったねー、みたいな感じで読める。けど、やっぱり本命は三章だよね。一章と二章は別にまあ面白くないわけじゃないけど、三章を引き立てるための添え物感が拭えない。
     ラストシーンがあれだけ感動的(というより悲劇的?まあその中にロマンチックさとか人の想いとかが入っているから感動的という言葉を使うことにする)になったのは間違いなく一章二章の物語が絡まっているからで、その重厚さは圧巻だった。だけど、なんとなく、読後感だけ良かったというだけで⭐︎5をつけられないような違和感があった。言語化できない。研鑽不足である。

     あと、一章でも二章でも次章の前振りをされるのはちょっと嫌だった。これは細かいことなんだけど、このせいで三章のラストは想像通りになってしまったから。

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    2026年09月21日
  • 君といた日の続き(新潮文庫)

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    星3.8

    「あの日の交換日記」の後の二冊目です。

    主人公は、娘を亡くした男性。
    ある日、家の前で女の子を拾います。
    そして、一緒に住むことに。
    これだけ聞くと、犯罪臭しますが、それ程気になりません。
    一緒に住む内に、いろいろな事が明らかになっていって…驚きの真相が明らかに…。
    疑似親子の関係が温かいお話です。

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    2026年09月19日
  • ふつうの家族

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    ごく普通の家族に思える一家のもとへ、突然現れた若い男。それをきっかけに家族それぞれの生い立ちや現在抱えている問題が暴露されていくミステリーっぽい長編小説。

    湘南の築17年のマイホームに住む桜石一家。主は、電気メーカー勤務の和則、妻は専業主婦の冴子。
    社会人3年目の息子・海と体育大学3年生の娘・舞花は、外で暮らしていたが、台風接近で警報が出た日に久しぶりに一家が揃った。

    その夜、倒れ込むように入ってきた若い男を介抱し、和室に通すが、男は40度の高熱を出す。

    男は何者なのか、閉まっていたはずの玄関の鍵を開けて男を引き入れた家族は誰なのか?

    いきなりのミステリアスな展開で、読者の関心は、まずは、そこへいくと思われるが、著者の物語の描き方は、そこからずれていく。

    家族4人の生い立ちや今の心境、悩みの詳細な描写が長々と続く。

    幼い頃から体操競技をやり抜いてきて、ルームメイトと生活している舞花、鉄道会社に入りながら、うまくいかず転職の末、無職になった海、若い頃、恋愛相手との中を引き裂かれた過去を持つ冴子、電気メーカーで猛烈に働いていたが自殺した大学の同期生のことが頭から離れない和則。

    そして、終盤で謎の若い男の正体が暴露されるが、彼は家族それぞれに関わりがあったという展開。

    嵐の夜、隣家の大木が敷地に倒れ込んでくるのを防ぐため、皆が一体となり、それを契機にそれぞれが胸中に抱えている秘密を話し出す大団円的終末は、小説として、いかにもありそうなスタイルだと感じた。

    ふつうに見える家族にも、それぞれ、悩みながら歩んできた人生の物語があるということを綿密に丁寧に描いた作品。

    ただ、自分には、冗長で、だらだらして、じれったい小説だとも感じた。

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    2026年09月18日
  • いなくなった私へ

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    ネタバレ

    タイトルに惹かれて。
    別人として生きていくのは戸籍とか諸々考えると無理があるなとか(優斗は死んだことになってない?けど)病院の治療費全額支払い?とか色々気になる点あった。

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    2026年09月10日
  • 君といた日の続き(新潮文庫)

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    “君といた日の続き”
    ちょっと謎めいた題名だなっと思って読み始め、
    読み終われば ぴったりの題名だった。

    悲惨な事件により10歳で命を落とした初恋の女の子が、タイムスリップによって 10歳の娘を亡くした譲のところへ。

    最後に色んな伏線が繋がって。
    そうかそうか こんなことだったのかと。
    良かった。良かった。亡くなった娘はもう戻ってこないけれど。
    温かい気持ちが 読後感に。

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    2026年09月09日
  • ふつうの家族

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    夏休み長かった。
    仕事でも先週から嫌な思いをしていまして。いっぱいいっぱいの後半でした。
    昨日から一人の時間が少し戻ってきました!
    メンタル回復に努めます。

    「ふつうの家族」だった桜石家。だがある嵐の夜、意識朦朧の若い男が玄関に倒れていた。招き入れたのは誰? 家族が疑念を募らせるうちに、それぞれの「秘密」があぶり出され…。
    前半は面白かったです❗中盤、一人一人の話が長い…
    しかし最後 ピースがはまって、ハートフルストーリーでした。
    病んでいた私にはこの出来すぎ感が良かったです。

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    2026年08月28日
  • ダブルマザー

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    辻堂さんのことだから、思いがけない結末かなという期待は裏切られなかったが、読後感はモヤモヤ。
    これは話の作りがどうのではなく、親として。

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    2026年08月24日
  • 放課後探偵団2 書き下ろし学園ミステリ・アンソロジー

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    放課後探偵団第二弾
    主に中学生、高校生が探偵役の物語
    一番最初の話が個人的には一番好きだった
    重い話もあり、高校生らしい話もあり面白かった
    日常の謎を解いていく形式の方が多かった
    主人公が中高生なのもあって読みやすい文章だった印象
    思春期ならではの悩みだったり焦燥が事件と絡んでいるところが学園モノ?らしくて良かった
    4つ目の話が重たくて結構しんどかった

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    2026年08月23日