辻堂ゆめのレビュー一覧

  • 二人目の私が夜歩く

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    人は誰しも二面性があって、表の顔と裏の顔を使い分けて生きている。
    温かなヒューマンドラマかと思いきや何重にもトリックが重ねられていて、第一部と第二部のギャップがミステリーとして面白い。
    散りばめられた伏線の回収も鮮やかだった。

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    2025年02月20日
  • 非日常の謎 ミステリアンソロジー

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    ネタバレ

    他作品の外伝のようなものもあったりして、一話だけでは何とも。。な作品も。

    「十四時間の空の旅」辻堂ゆめ
    →大人になったら何でもないことが、初めての時はそうだよな、と懐かしくなる。
    『大人はすっかり忘れているかもしれないけど、十代の子供にとって、誕生日は大きな節目だ。』

    「表面張力」凪良ゆう
    →この奥さんを怖い、と思うかどうかは人次第だろうけれど、逆に自分の想いに素直で、かつ波風たてずである意味可愛らしいのではないかなぁ、とラスト夫の想いにもやっとしてしまった。

    『どちらも間違っていない。スタイルが違うだけ。』
    『誰かを嫌うというのは心の負担になるからだ。…見ないふりをすればいいだけなのに

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    2025年02月13日
  • 二人目の私が夜歩く

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    ネタバレ

    雰囲気が好き。辻堂さんの作品の中でいちばん良かったかも。

    1部と2部でタイトルの意味がガラッと変わって、昼と夜が入れ替わる感じが好きです。

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    2025年02月10日
  • 二重らせんのスイッチ

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    塾を経営している両親に迷惑をかけないように生活してきた雅樹。
    ところが突然強盗殺人容疑で逮捕される。
    身に覚えは無いのだが、防犯カメラに残っていた画像は間違いなく自分だ。
    さらに犯行現場に残されたDNAも自分のものと一致するが、幸運にもその時間、行きつけのカフェにいたことが証明される。
    では防犯カメラの映像は誰なのか。
    雅樹は戸籍を調べ、生き別れた双子の弟がいたことを知る。

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    2025年01月25日
  • 二重らせんのスイッチ

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    育った国も環境も言語も違い、加害者と被害者の関係でも、通じ合う何かがあるのかな?
    双子の関係性は未知の世界。

    同じ遺伝子でも、育つ環境で全く違った人生を歩む。環境って大事。親ガチャっていう言葉が頭をよぎった。

    エピローグはハッピーエンドで、読後感はほっこり。

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    2025年01月25日
  • 卒業タイムリミット

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    ネタバレ

    叙述トリックを使った学園ミステリー。
    犯人はすぐ分かったし、過去の話もかなり無理矢理な部分があるのでミステリーとしては大して評価高くないけど学生の友情という面では面白く感じた。

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    2025年01月19日
  • Jミステリー2024~FALL~

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    ネタバレ

    【収録作品】
    「刑事(デカ)の食レポ」誉田 哲也
    「あなたは知る由もありませんが」辻堂 ゆめ
    「Black Beady Eyes 黒きつぶらな君の瞳」矢樹純
    「沼の底、さらに底」川瀬七緒
    「神通力」秋吉理香子
    「いじめの子を殺しに」平山夢明

    「刑事の食レポ」は、姫川玲子シリーズ。といっても、魚住久江が過去に関わった事件の話。
    「あなたは知る由も……」は、だから何? と思ってしまった。
    「黒きつぶらな君の瞳」は、この中では最もミステリらしい話だと思った。
    「沼の底……」は、どっちもどっち。不愉快でしかない。
    「神通力」は、イヤミスではなく温かい結末。
    「いじめの子を……」は、テーマはともかく

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    2025年01月09日
  • 二人目の私が夜歩く

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    夜は人の本質が見える時間。つい隠すのを忘れちゃう。夜の闇はいつも、私の中に積み上がった負の感情をざわめかせる。

    「そうだよなぁ」とうなってしまう一文。自分もそういう面があり、夜の方が本音が出てしまう事に気づかされた。

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    2024年12月30日
  • Jミステリー2024~FALL~

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    「刑事の食レポ・誉田哲也」
    「あなたは知る由もありませんが・辻堂ゆめ」
    「Black Beady Eyes黒きつぶらな君の瞳・矢樹純」
    「沼の底、さらに底・川瀬七緒」
    「神通力・秋吉理香子」
    「いじめっ子を殺しに・平山夢明」
    全編書き下ろしが嬉しいJミステリーシリーズ第6弾。

    お目当てにしていた、辻堂さん、矢樹さん、川瀬さん、秋吉さん、どれも面白かった。

    短編ならではの切れ味が秀逸だったのは矢樹さんと川瀬さん。
    この二作は完全にやられた感。

    心拍数を上げながら読み進め最後に待ち受けるどんでん返しに驚愕。

    これぞ短編の醍醐味。

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    2024年12月21日
  • あの日の交換日記

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    入院患者と見舞客
    入院している小学生の女の子を見舞う担任の先生。
    この先生はクラスで交換日記を勧めていて、この入院中の小学生とも交換日記を始める。

    教師と児童
    クラスの女子が書いてきた日記。
    彼女には大嫌いな女子生徒がいて、その生徒を殺したいという。

    姉と妹
    双子の姉と妹。
    双子だけれど性格は違い、最近はお互いを嫌っているようだ。
    そこで姉妹で交換日記を始めた。

    母と息子
    発達障害の息子を持って優しく見守りたいと思う母親だったが、時には苛立ちが募る。
    息子と交換日記を始めてみたが、息子が書く日常はトラブルを招きそうなことばかり。
    そしてある日、息子の日記に書かれた「先生がお母さんだったら

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    2024年12月19日
  • 僕と彼女の左手

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    医大生の僕はひょんな事から左手だけでピアノを奏でる彼女と出逢う。

    彼女の左手が紡ぎ出す音楽は、その手がたった一つである事を知っている人ですら、曲中にふと驚かされるほど完全で、複雑で、圧倒的な表現力がある。

    「・・・ピアノは両手で弾くものだっていうのは、単なる思い込みなのかもしれないな、って」
    演奏を聴いた僕は言う。

    片手だからこそ奏でられる音楽がある。

    僕が彼女から勇気をもらったように、読む人が勇気づけられるようなお話だった。

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    2024年12月14日
  • サクラサク、サクラチル

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    東大出身の父と専業主婦の母という組み合わせの両親から、教育虐待を受けている男子高校生染野が主人公。
    星さんという同級生の女子から、「同じにおいがする」と言われたのをきっかけに、自分は虐待を受けているのだと気付く・・・という導入。

    教育虐待って、すごく広くて、命を奪うような事件も稀にあるけど、たいていは人格否定や圧力により一方的に進路を決めるような精神的虐待が主だと私は思っている。
    この本では、両親からの人格否定はもちろん、父から息子に対する直接的な強い暴力や、母が睡眠休息食事を認めない、過度の監視という相当過酷な部類の教育虐待が書かれている。
    主人公の姉は、東大に合格できなかったことで引きこ

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    2024年12月01日
  • サクラサク、サクラチル

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    知らずに親からの虐待を受けていた高校生たちが、お互いと話すことで異常さに気付き、復讐を企てる物語。

    虐待の描写が、辛くしんどかった。
    こういう親もいるのかもしれない。「子供のために」という大義名分を掲げているから、より厄介なのかも。

    受験直前の事件は衝撃だったけれど、長年受け続けてきた親からの仕打ちに、ああなるのも無理はない。姉の思いにショックだったとは思うけれど。
    両親はお咎めなしで生きていくのだろうか。もう関わらないでほしいな。

    復讐してよかったよ。染野くんのような頭脳を持たない私からしたら、合格してからでもよかったのでは、なんて小さいことを考えてしまうんだけども。
    バイトしながらの

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    2024年11月20日
  • あの日の交換日記

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    ネタバレ

    冒頭の女教師がベッドに横になり、文字を書いている描写。そこからストーリーが始まっているものだから女教師と教え子や関わった人物との交換日記が各章で描かれてると思って読んでいた。

    しかし、先生の名前や登場人物の名前が伏せてあったり、担当の学年がバラバラだったり、一見先生と関わりがないエピソードだったり。中々繋がりが見えてこない。

    最後まで読み切った時にあぁ〜そう言う事だったのかと思わず声が出てしまう作品でした。新たな作家さんとの出会いに感謝です!

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    2024年11月17日
  • 十の輪をくぐる

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    2つの東京五輪を生きる親子の話。泰介の現状と泰介の母の過去が交錯するんやけど、各時代の価値観の違いにゾッとする。多様な世の中であれ。泰介も大変やったとは思うけど、母の大変さと強かさと強さ!泰介に対する認識もどんどん変わる、この数十年価値観激動やな。

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    2024年11月10日
  • いなくなった私へ

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    ネタバレ

    ミステリーというかファンタジー的な要素が強かった。真相も予想はしやすい。
    けど、難しい用語とかはなく、すらすらハイペースで読むことはできた。音楽小説でもあるが文章だけでは十分伝わらず映像でも見たい気がした。

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    2024年11月10日
  • 僕と彼女の左手

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    何となくだけど、映画化したらとても良さそうな内容。
    でも、左手だけでピアノを弾くという演技は中々難しいかな…
    ストーリー自体は割とシンプルで、ミステリーという感じまでは無かったけど、後半にかけて段々謎解き要素が出てきて引き込まれ、一気読みしてしまいました。

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    2024年10月04日
  • 非日常の謎 ミステリアンソロジー

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    辻堂ゆめさんのと城平京さんのが良かった!
    辻堂さんのは、自分が結構主人公と似た境遇を体験しているので、すごく面白かったというか。
    城平京さんのは、「虚構推理」のアニメが好きだったので、楽しく読めました。

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    2024年08月26日
  • いなくなった私へ

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    現実味を帯びたファンタジーに始まり、ファンタジーで終わる。
    1度読んだだけでは分からなかった。
    でも何年経っても忘れられない不思議な話。

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    2024年08月18日
  • 今、死ぬ夢を見ましたか

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    夢で見たことが実際に起きる明晰夢を見る井瀬は、同じ思いをしている一人の女子高生に出会う。

    結局は詐欺の片棒を担がされていたその相手と心中知ることになった。

    内容や展開は面白いが、読後の気持ちが身も蓋もない感じ。

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    2024年07月30日