辻堂ゆめのレビュー一覧
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ネタバレ・夕焼け空と三輪車
読み進めながら違和感がすごかった。いい歳した息子を大事に大事に扱う親。でもそれは全部表向き。本当は引きこもりの、いつ暴れ出すかわからない息子を1人にして、残された家族で平和に生きていくための手段だった。絶対にバレてはいけない作戦だったはず。これからの平穏な日々を楽しみにしていたはずの家族の幸せはやはり元凶となった息子に壊されてしまう。家族なのにずっと我慢して生きていくのは辛すぎる。あれがあの家族の1番の解決策だったはすなのに、最悪の結果になってしまった。
・そびえる塔と街明かり
読み終えて思わず涙が溢れた。どうにか助かってほしかった。どうしてこんなに小さな子供が死ななきゃ -
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ネタバレニュースでは、加害者と被害者という文脈でしか書かれないその文字の奥にスポットを当てた作品。
エピローグでは、他人からは平和で穏やかな生活に見えても、本当のことはわからないということを示していて、ひとりひとり違う1日を色んな感情で過ごしているという現実を考えさせる見事な締めくくりだと思った。
いろんな風当たりがありながらも、幸せに暮らす人たちの生活からストーリー流れていくが、だんだん雲行きが怪しくなり、最愛の人、一番身近な人の闇が明かされていく。
誰が亡くなる、誰が加害者になるというのがわかったで進むだけに、心のざわつきが抑えられなかった。
最後の話以外は、主人公が加害者的な位置にいて、 -
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まさかこんなに泣ける作品と思ってなかった。
私にはこんなに想像力がないから毎日、今日も大したニュースはない、どこかで見たことあるような記事ばかりだなって思って生きてる。
私が住む町の駅前の十九階建ての高層マンションも遠くの山も山の中腹にある大きな霊園もケバブ店も廃材を積み込んだトラックも無人のアパートもすれ違う三輪車に乗る三歳くらいの男児と父親ものどかな住宅街を感じさせるけど、
それだけじゃない人生がたくさん詰まってる。
平和ってなんだろう、刺激がないってなんだろう、平穏じゃない心のうちはたくさんあるのに。
この作品すらも『事件の裏側』と言ってしまうくらいには物事の表面しかなぞってないんだな -
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聞いたことはあったけどいまいちよく理解していなかった無戸籍という言葉。本当にそんな人が今の時代にいるのか思わずネットで調べて見た。現在の推定無戸籍者は800人程。色んな理由で戸籍を取得できない人がいることを知った。
私がこの作品を最後まで読んだのは作品としての面白さはもちろんだけれど、少しの好奇心、野次馬精神のようなものもあったと思う。これは鳥籠事件の記事を面白く書いた週刊誌や事件の感想を興味津々に語っていた里穂子の両親と同じようなものかもしれない。
でも読み終わった今、私は心の底から無戸籍でこの世に存在していることを誰にも知られていない人、当たり前の生活を送れず苦しんでる人が1人でもいな -
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辻堂ゆめさん、4作目です。
私には丁度よい感じのミステリーで面白いです。もちろん、この作品も面白かったです。
交換日記が小道具(!?)的な役割をしていました。
色んな人の組み合わせで交換日記をします。
入院患者と見舞客
教師と児童
姉と妹
母と息子
加害者と被害者
上司と部下
夫と妻
そして、この交換日記には2人の教師の関わりがあります。でも、始めのうちは2人いるとは分からなかった。
私は「加害者と被害者」の章が好きです。「さすが、先生!」と思ってしまいました。
交換日記
中学生の時に友達としたことがあります。が、クラスの担任教師ともしたことがあります。残念ながら本書のような先生では -
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教育虐待を受けていた染野とネグレクトを受けていた星さんの二人が出会うことて、親への復讐を計画し実行するという物語。
プロローグでいきなりの修羅場の描写に圧倒された。そしてエピローグを読むとこれからの二人の明るい未来が想像できてホッとする。
染野や星さんが日常的に受けている教育虐待やネグレクトが生々しく描かれていて、読んでいて重苦しかった。実際にこういう環境で生きている中高生もいるんだろうなと思うとやりきれない気持ちになる。
あれほど両親から罵倒され殴る蹴るの暴力を受けながらも、染野が親に抵抗しないのが歯痒かったが、それだけ親に洗脳されていたということがわかった。
自分自身の虚栄心を満