辻堂ゆめのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレこの作家の作品は何冊か読んでいるのですが、今回の作品は一番「不思議」で「切ない」という印象を受けました。
主人公は「鈴木茜」という高校3年生の女子、相方として出てくるのは「厚浦咲子」という主人公より12歳年上の女性です。この2人を軸にストーリーが展開されていくのですが、もう一人「サキ」という女性も出てくるのですが、この女性もキーパーソンです。「二重人格」、「夢遊病」という言葉が出てきます。読み進めていくうちに「咲子」という女性が過去の交通事故で重度の障害を持つことになります。
やっぱりストーリーの展開の仕方が上手いと思いました。星4,5にしていいくらいめっちゃ面白かったです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ共著とはいえ、あの辻堂さんがこれほどラブコメ色の強い作品を書かれるとは驚きました。
物語の主人公は、仲良し夫婦の二人。
しかし、実は互いに隠し事があります。
しかも、それがバレてしまい、相手に嫌がらせや報復を受けていると思い込みます。
やがて、夫婦は表向きはいつも通りのラブラブを装いながら、殺し合いにまで発展していくです。
「バレて殺されるくらいなら、先に殺してしまおう」と、お互いが計画を立てるようになるのです。
しかし、何を試みても一向に上手くいきません。
相手の殺意に感づきながらも警戒し、平静を装って暮らす日々。
相手の腹を探り、計画を読み合う様子がユーモラスに描かれ、殺伐としたシリア -
Posted by ブクログ
帰国子女で東大卒のあの作家さん3児の母だったなんて知らなかった。
てか1992年生まれって、うちの長男と同世代じゃないですかぁ。30代で3児の母親で人気作家とか理想的すぎる。
しかも令和の子育てって昭和の頃とは随分違っているのだ。令和の波平はカツオを叱るとき叩いたりしないとか、将来子供が自分の性を自分で決められるように中性的な名前が流行ってるとか新鮮な切り口だった。
言葉で充分に思いを伝える事ができない2歳児の思考を理解するとこなんて、ゆめさんの気づきに感服でした。
女性作家さんの子育てエッセイに共通するとこは普段は職業隠して接してるとこだと思いますけど人気商売だからそこはかと正体がバレたとき -
Posted by ブクログ
私の場合「なぜこの本のタイトルはこれなんだろう?」と思いながら読み進めることがあります。
辻堂ゆめさんの「今日未明」も、そんな一冊でした。
「未明」とは、おおむね午前0時から3時頃までの時間帯を指すそうです。そしてニュースで「今日未明、何々が…」と報じられるとき、それは事件が起きたことを伝える速報でもあります。
私たちは、そんな速報を見たり聞いたりすると、限られた情報だけで「きっとこういうことなのだろう」と、無意識のうちに先入観や固定観念にとらわれ、自分なりのストーリーを勝手に描いてしまいます。
本作は、そんなニュースの「その後」ではなく、「その裏側」にある真実を描いた5つの短編で構 -
Posted by ブクログ
先入観という人間とは切っても切り離せない感覚が、如何に恐ろしく、悲しいか。考えさせられると共に、読後にタイトル、表紙デザイン、帯コメントを再見すれば秀逸。の一言に尽きた。
5編からなる短篇集で構成されている本著、各タイトルにニュース記事として既に結末が記載されており、全ての章が悲惨な最後に至る事は明白なことを読者に伝えつつ、なぜそうなったのかの過程をサスペンス、ミステリータッチで描く犯罪小説であり、ほんの少しの綻びから一見平和な生活が一気に瓦解するどんでん返しモノでもあるという読みごたえのある一冊となっております。
エピローグを読むと先入観も恐ろしいですが傍観、無関心も尚更恐ろしいと思える