辻堂ゆめのレビュー一覧
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最初はどこらへんがミステリーか全然わからなかった。
でもそれくらい、コロナ禍を生きる人たちの苦しさや孤独に引き込まれた。
読んでいる間ずっと、ざらつくコンクリートの上を裸足で一人歩くような痛みがあった。
どこにも感情をぶつけられず、ただ抱え込むしかない苦しさがひりひりと伝わってくる。
この作品に出てくるのは、コロナによって人生や計画を狂わされ、怒りや不安や孤独を抱えきれなくなった人たち。
でも同時に、そんな状況でも立ち上がろうとする強さや逞しさが描かれていた。
本編だけでも「コロナに苦しめられた人々の再生譚」としてとても良い作品だったけれど、ネタバラシパートで印象が一気に塗り -
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初めて読む作家さん。
東京の蒲田署管内で殺人未遂事件が発生する。
その事件の容疑者は、戸籍を持たない無戸籍者であることが判明するが、警察としてはどうすることもできない。
その容疑者は容疑否認のまま釈放されるのだが、尾行した刑事は無戸籍者が隠れ住むコミュニティを発見する。
そのコミュニティでは、無戸籍者を個人的に支援する社長の元、食品工場で仕事をしながら生きている。
そのコミュニティで生活する兄妹がある別の事件の関係者である疑いから色々な物事に繋がっていく。
コミュニティをユートピアと表現する年長者や刑事とのやりとりも法律的な背景もあるがわかりやすく描かれている。
戸籍を持たない者 -
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ネタバレ新時代のハイテンション子育てエッセイ!
ロジック強めな夫婦の家庭内タスク振り分けや子育て議論。子どもを育てたかった生徒が選んだ進学先とその理由。3人の子どもを預けるための保活。成長が見える言動と対応する親の心得。何もかもが面白く、またほろりとする場面も。
子どもがいることで人生が何倍も充実すると思えるのはいいことだ。そう思えないから子どもが少ないんじゃないか、この国。特に子育てについては経験者も未経験者もこぞって〜べきを唱える。著者のように自分の大切なことは何なのか、優先順位とロジカルな思考で適切な方法を選べたらいいのに。そんなことをふと思ってしまった。 -
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ネタバレ▶︎夕焼けと三輪車
71歳の男性が40歳の息子に刺された。息子は無職で長年この住居で両親と同居していたが、二年ほど前から県内で一人暮らしをしていた。
▶︎そびえる塔と街明かり
7歳の女児がマンションから転落。女児の母親の交際相手が逮捕された。
▶︎ジャングルじむとチューリップ
生後間もない乳児の遺体を公園に遺棄した疑いで23歳の会社員の女が逮捕された。
▶︎まだ見ぬ海と青い山
歩道を歩いていた男子中学生がはねられ、75歳の女を逮捕された。女は家族に免許を返納する様に勧められていた。
▶︎四角い窓と室外機
アパートの一室で80代の夫婦がベットの上で倒れているのが見つかった。
室内は窓が閉 -
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タイトルが気になって読んでみました。
実際に読んでみると、「タイトルのつけ方、上手っ!!」と気づかされます。
この作品のテイスト、好きだわ~。
短編5作品が収められているのですが、どれも新聞のリポート記事から始まり、そこに行きつくまでの過程が描かれています。
そして、その新聞記事がどれも「一度は目にしたことがあるような記事」なのです。
けれど、そこに行きつくまでの過程は、人の数だけあるとでも言いましょうか。
表面的な情報だけを読んで、「きっとこんなところでしょう」と想像することはできる。
でも、その想像がぴったり当てはまるとは限らないのです。
人の数だけ、抱えている事情は違う。
そ -
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ミステリはあまり触れたことがないのですが、469ページもある割にサクサク読み終わりました!
側から見たら普通に見える家族が、実は普通じゃない→普通の家族とは?という問題提起を含んだ作品だと思われますが、描かれている家族が、確かに色々と抱えていることがあるものの、私が思う普通の枠組みの中にあると感じたので、もう少しパンチが欲しかったところ。
ただ、最近、人生の分岐点に立たされて大きな選択をしたため、
「選ぶということは、何かを終わりにすることだ」
という言葉は結構刺さりました。
女性の人生って何かと分岐点が多いと思いますが、自分で主体的に選ぶことと、選んだ道を正解に持っていく努力が大切だと再認識 -
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今日未明から始まるニュース形式の導入。その内容はまたかと思わせる程ありふれた内容。以前箇条書きマジックという言葉が流行ったが正にそう言った感じで、必要最低限の事実だけを並べるとよくあるよねという感想しか出て来ない。だが実際はそうではなく、ミクロに見て行くと同じ事件など当然ない。テレビ報道なんかでは大きな事件でもないと背景が明らかになることなどないし、明らかにされても偏向になっていることもある。偏向と言えば本作だって一人称視点でしか語られないので、読者の抱く感想も必ずしも公平とは言えないかも知れない。事実と報道と情報を受ける側と、それらが少しずつ違っている可能性を忘れないようにする必要があると感
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Posted by ブクログ
束の間の、ささやかな、人には伝わらない程の幸せの絶頂。そこから急転直下の展開は読み手をも慟哭させる。五編のどれもが対人間が核となり、読み終えたら冒頭のニュースの場面を見返した。
「今日未明」と流れてくるニュースにはどんな人生があったのか、と改めて考える。
ココからはネタバレ 忘れないための記録
・夕焼け空と三輪車
家庭内暴力の引きこもり長男と両親。
家族から隔離するための嘘を知ってしまう
・そびえる塔と街明かり
結婚を決意した奥手男性とシンママ+小学生
相手の本心と連子のサイン
・ジャングルジムとチューリップ
夫婦別姓で時代の最先端をいき人生の成功者と思っていた妊婦。