辻堂ゆめのレビュー一覧
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ネタバレ一つの言葉に複数の意味があることは珍しくないけれど、「ふつう」という言葉には、複数の意味というよりは、複数の感じ方があるように思う。
使われ方とも言うべきか。
ある人は、「ふつう」を、特別ではないもの、輝きのないつまらないものととらえる。
でも、ある人にとっては「ふつう」は手の届かないものであり、憧れである。
大型台風が接近して、午後からは鉄道も計画運休を決めた日、独立していた大学生と社会人の子供達も「実家」に戻り、久しぶりに家族四人が顔をそろえた。
桜石(さくらいし)家の四人はそれぞれ、心の中にジリジリとした何かを抱えている。
古くからの友人が会社でパワハラに遭って命を絶ってから、部下を叱 -
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ネタバレ爽快感のある読後感!4.2
あらすじから面白そうだったが案の定。
生徒たちからの人望も熱い人気教師の水口が拉致監禁されるミステリーで、その鍵を握るのが水口、はたまたお互いに関係の薄い4人の男女。
なぜ、がたくさん詰まった青春ミステリで大変面白く読ませてもらいました。
告白カードなる独自のアイデアが現実的ではなく、どうしてそんなものに誰にも話せないような心根の告白を書くの?とは思ったが、その懸念を払拭するストーリーで心地よかった。
犯人と動機を予想しながら読んではいるものの、これは全く当たらなかった。
容疑者になった候補や被害者に向けての憎悪で集められた3人と、教師全体を恨むーー理事長 -
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湘南に住む桜石家は父の和則、母の冴子、兄の海、妹の舞花の四人家族。
神奈川県に大雨特別警報が出ている夜に桜石家の玄関に倒れ込んでいた一人の若い男。男は高熱をだしていたため布団に寝かせて看病をすることにする。家族が交代で男の見張りをする。
謎の若い男は桜石家と、どういう関係があるのか。それから、なぜ若い男は玄関に倒れ込んでいたのか。若い男の謎が解き明かされると共に、桜石家のそれぞれが抱える秘密が明らかになる物語。
読み始めは仲の良いほんとうにふつうの家族に感じた。
徐々に四人それぞれの秘密が明らかになっていくが、その秘密も誰もが抱えそうな日常的な秘密で親近感がわく。
父の和則の秘密のと -
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ドキドキが止まらない、サラッと読める恋愛!?短編集
浅倉秋成「糸の人を探して」 合コン×人狼ゲーム
⇒長年日陰の人生を歩んできた主人公河瀬倫義の舞い込んだ合コン。その中に自分に好意を寄せている人が参加するとのことだったが…なんとそこにいたのは自分に好意を寄せている?5人の女性を交えた合コンだった!!果たして倫義は、自分に思いを寄せている「糸の人」を見つけることができるのかー。
日部星花「ダイヤモンド・ダストの約束」
恋愛リアリティショー×心理戦
⇒昔からの想い人で、人気の俳優の優斗が参加するということで恋愛リアリティショーに参加することになった女優あいり。あいりと優斗の恋の行方と、ショー -
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夫志木島(ふしぎじま)という離島に小6の一年間、離島留学することになった星野涼。コンビニもスーパーもファミレスもなく、学校まで3kmほど歩き、全校生徒30人くらいの複式学級に戸惑いながらも島の生活に慣れていく。島には多くの留学生がいる。そして、どうしてそういう態度を取るのか?という謎が発生し、それを6年の島民である才津と涼が解いていくというストーリー。なので、大人にとってはミステリー薄めです。でも、自分が島に留学したような感覚で読めるし、謎の一つ一つは短いので、小学生はやや長いかな?という本だけど、読みやすいと思います。ルビは中学年以上向け。
第一話 ようこそ夫志木島へ
島での生活がわかるよう -
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最初はどこらへんがミステリーか全然わからなかった。
でもそれくらい、コロナ禍を生きる人たちの苦しさや孤独に引き込まれた。
読んでいる間ずっと、ざらつくコンクリートの上を裸足で一人歩くような痛みがあった。
どこにも感情をぶつけられず、ただ抱え込むしかない苦しさがひりひりと伝わってくる。
この作品に出てくるのは、コロナによって人生や計画を狂わされ、怒りや不安や孤独を抱えきれなくなった人たち。
でも同時に、そんな状況でも立ち上がろうとする強さや逞しさが描かれていた。
本編だけでも「コロナに苦しめられた人々の再生譚」としてとても良い作品だったけれど、ネタバラシパートで印象が一気に塗り -
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初めて読む作家さん。
東京の蒲田署管内で殺人未遂事件が発生する。
その事件の容疑者は、戸籍を持たない無戸籍者であることが判明するが、警察としてはどうすることもできない。
その容疑者は容疑否認のまま釈放されるのだが、尾行した刑事は無戸籍者が隠れ住むコミュニティを発見する。
そのコミュニティでは、無戸籍者を個人的に支援する社長の元、食品工場で仕事をしながら生きている。
そのコミュニティで生活する兄妹がある別の事件の関係者である疑いから色々な物事に繋がっていく。
コミュニティをユートピアと表現する年長者や刑事とのやりとりも法律的な背景もあるがわかりやすく描かれている。
戸籍を持たない者 -
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ネタバレ新時代のハイテンション子育てエッセイ!
ロジック強めな夫婦の家庭内タスク振り分けや子育て議論。子どもを育てたかった生徒が選んだ進学先とその理由。3人の子どもを預けるための保活。成長が見える言動と対応する親の心得。何もかもが面白く、またほろりとする場面も。
子どもがいることで人生が何倍も充実すると思えるのはいいことだ。そう思えないから子どもが少ないんじゃないか、この国。特に子育てについては経験者も未経験者もこぞって〜べきを唱える。著者のように自分の大切なことは何なのか、優先順位とロジカルな思考で適切な方法を選べたらいいのに。そんなことをふと思ってしまった。